ツリーちゃん自筆証書遺言書を作成しましたが、法務局へ遺言書の保管をお願いしたいです。保管申請書の書き方がよくわからないので、教えてください。
行政書士かしこまりました。申請書の書き方と注意点について分かりやすく解説いたします。
「自筆証書遺言書保管制度」とは…遺言者が作成した自筆証書遺言を法務局で保管することで、遺言書の紛失や改ざんのリスクを防ぎ、遺言の確実な実現を図る制度です。この制度を利用することで、遺言書の存在が確実に確認され、相続手続きが円滑に進むことが期待されます。詳しくは以下の投稿にも記載があるのでよろしければご確認ください。
なお、法務省のホームページにも、「自筆証書遺言書保管制度」ついて、詳しく説明がされています。法務局においても、相談会等を実地しているようですので、ご心配・ご不明な点等がある場合はそちらを利用してみるのも良いかもしれません。
詳しくは下記の法務省ホームページをご参照ください。
本記事では、自筆証書遺言書の保管申請に必要な申請書の書き方と注意点についてできるだけ分かりやすく解説いたします。
目次
「自筆証書遺言書保管申請書」(以下「申請書」といいます。)は、以下の方法で入手することができます。
①法務省のホームページに掲載している申請書の様式を使用し、ご自宅のPCで作成する(様式をご自宅で印刷し、手書きして作成することも可能です)。
②最寄りの法務局窓口において用紙を入手し作成する。
遺言書の保管の申請時は、遺言書のほか申請書を作成していただく必要があります。
申請書は、通常5枚組になっていますが、「継続用紙(受遺者等・遺言執行者等欄)」、「継続用紙(指定する者に対する死亡後の通知等欄)」を使用して、申請書の受遺者等・遺言執行者等欄が足りない場合や申請書の指定する者に対する死亡後の通知等欄が足りない場合は追加で添付することができます。
(申請書の見本)





①各種様式は、パソコンによる入力が可能です。入力内容に形式的な誤りがある場合にエラーメッセージが表示されますので、そのメッセージに従って対応をお願いします。
②パソコンで文字の入力ができないときは、パソコンに各種様式を保存(ダウンロード)した上で、再度Adobe Acrobat Readerで開き直してください。
③手書きで記載することも可能です。その場合は、読取誤りを防ぐため、所要事項の記載及び該当事項のチェックは明瞭に記入するようにしてください。
それでは、1枚目の上部から順番で書き方を見ていきましょう。
1 遺言者の個人情報を記入する
①申請年月日を記載します:申請書を提出する日を右詰めで記入してください。数字が1桁の場合0を記入する必要はありません(以 下、年月日を記入する場合について同じです)。
②遺言書保管所の名称:申請書を提出する遺言書保管所の名称を記入してください。
※遺言者の作成した他の遺言書が現に遺言書保管所に保管されている場合は、当該遺言書保管所に申請書を提出する必要がありますので、 当該遺言書保管所の名称を記入してください。
③遺言書の作成年月日:遺言書に記載されている作成年月日を記入してください。
④遺言者の氏名:フリガナについては、濁点・半濁点(「ギ」 等 )は同じマスに記入してください。小書き文字(「ギョ」等)については、「ギ」と「ョ」に分けて記載します。外国人の場合は 、申請書の記載は全て日本語に よるものとして 、ローマ字ではなく、カタカナ又は漢字で記入してください( 他の氏名等欄について同じです )。
⑤遺言者の生年月日:正確に記載してください。※数字が1桁の場合0を記入する必要はありません。

続いて、1枚目の下部の書き方です。
⑥遺言者の住所、本籍、筆頭者の氏名:住所( 郵便番号を含みます。)、本籍及び筆頭者の氏名を住民票等の記載どおりに正確に記入してください。なお、遺言者が筆頭者である場合には、「□遺言者と同じ」にチェックするのみで筆頭者の氏名の記入は不要です。
⑦遺言者の国籍(国又は地域))※日本人の場合は、記入不要です。:外国人の場合は、国名コード表を参照し、該当する国名コードと国又は地域の名称を記入してください。
⑧遺言者の電話番号:平日に連絡の取れる遺言者の電話番号を左詰めで記入してください。
⑨申請書のページ数:申請書の当該ページ数及び総ページ数(「1/5」)

2 遺言者本人の確認事項を記入する
次に、2枚目の書き方を見ていきましょう。
⑩不動産の所在地:遺言者の住所地又は本籍地を管轄する遺言書保管所に申請する場合は、記入不要です。遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所に申請する場合には、□にチェックし、遺言者が所有する不動産の所在地を記入してください。
⑪民法第968条の自筆証書による遺言書:遺言者本人が作成した遺言書であることを確認する欄になります。□にチェックをしてください。
⑫他の遺言書が保管されている場合:遺言者の作成した他の遺言書が現に遺言書保管所に保管されている場合は、□にチェックし、現に保管されている他の遺言書の保管番号を右詰めで記入してください。※保管番号は、保管証で確認できます。
⑬遺言者の氏名:記名してください。(押印は不要)
⑭備考欄:記入欄が不足する場合や補足事項として適宜記入してください。
⑮遺言書の総ページ数:遺言書の総ページ数を記入してください。財産目録が添付されている場合は、当該財産目録も遺言書の総ページ数に数えて記入してください。
⑯申請書のページ数:申請書の当該ページ数及び総ページ数(「2/5」)

他の遺言書が保管された後、遺言者の氏名、生年月日、住所、本籍(外国人にあっては、国籍(国又は地域))又は筆頭者の氏名に変更があった場合は、変更の届出を行う必要があります。
変更届出書の提出に代えて、本申請書でもって変更の届出を行うことができます。変更届出を行う旨の□にチェックし、変更内容を記入してください。なお、変更の届出を行う場合は、住民票の写し等の変更を証明する書面の添付が必要です。
【記入例】
令和6年10月20日住所変更
変更前 東京都国立市中1丁目9番8号
変更後 東京都千代田区霞が関1丁目1番1号
3 受遺者、遺言執行者等の情報を記入する
3枚目は、遺言書に受遺者等又は遺言執行者等の記載がある場合に限って所要事項を記入します。
⑰受遺者等又は遺言執行者等の番号:受遺者等又は遺言執行者等の全員に対する通し番号を記入してください。1名のみの場合でも、「1」と記入してください。
⑱受遺者等又は遺言執行者等の別:受遺者等又は遺言執行者等の該当する□にチェックしてください。※受遺者等と遺言執行者等を兼ねる場合は、両方の□にチェックしてください。
⑲受遺者等又は遺言執行者等の氏名及び住所:受遺者等又は遺言執行者等の氏名及び住所を記入してください。
受遺者等又は遺言執行者等が法人、法人でない社団若しくは財団である場合は、姓の欄に商号又は名称を、住所欄に本店又は主たる事務所の所在地を記入します。
※遺言書保管官は、相続開始後、遺言者の相続人、受遺者等又は遺言執行者等に対し、当該遺言書を保管している旨を通知します。この通知を適切に行うために、申請書の記入に当たっては、受遺者等又は遺言執行者等の本人から住民票上の住所を確認するなどして、正確に記入してください。
※受遺者等又は遺言執行者等が日本に住所を有しない場合、居住する海外の住所に宛てて遺言書を保管している旨の通知をします。その場合は、備考欄に受遺者等又は遺言執行者等の氏名及び住所をローマ字で記入してください(備考欄に記載された氏名及び住所を通知の宛先として利用します。)。
⑳受遺者等又は遺言執行者等の出生年月日又は会社法人等番号:受遺者等又は遺言執行者等の出生年月日又は会社法人等番号について記入してください。
なお、上記内容は、相続開始後、受遺者等又は遺言執行者等から遺言書情報証明書の交付の請求等がされた際に、請求人が受遺者等又は遺言執行者等本人であることを確認するための情報の一つとして利用されますので、正確に記入してください。
「会社法人等番号」は、特定の会社、外国会社その他の商人を識別するための12桁の番号です。※「法人番号」(13桁)とは異なります。
※会社法人等番号は、①法務局で登記事項証明書を取得する②登記情報提供サービス(登記情報提供サービス)を利用して登記情報を取得するなどして確認できます。
※国税庁法人番号公表サイト(国税庁法人番号公表サイト)では、「法人番号」(13桁)を確認でき、先頭の1桁を除いた12桁の番号が「会社法人等番号」です。
㉑申請書のページ数:申請書の当該ページ数及び総ページ数(「3/5」)

遺言によって財産を人に渡すことを遺贈(いぞう)といい、受遺者とは、遺言により財産を受け取る者(法人を含む)のことです。一般的には、財産の遺贈を受ける人が法定相続人以外の場合に遺贈を受ける人をいいます。 受遺者は、遺産の受け取り方によって、「特定受遺者」と「包括受遺者」の大きく2つに分類されます。
特定受遺者とは、遺産のうち、財産の種類を具体的に特定して譲り受ける人のことです。例えば、「遺産のうち、甲町所在の土地は○○に遺贈する」と記載されているような場合です。この場合、財産が特定されているので、ほかの相続人と遺産分割について協議する必要はありません。
包括受遺者とは、財産を特定せずに、プラスもマイナスも含めて包括的に遺産を譲り受けた人のことです。相続人と同等の権利を持つため、遺産分割協議にも参加します。
遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために権利と義務を負い必要な手続をする者のことです。遺言者が遺言で指示したことが実現するように、財産目録の作成や預貯金の払い戻し、相続人への分配、不動産の名義変更、寄付などを行い、遺言者の代理人として働きます。必ずしも選任する必要はありませんが、「相続人廃除」や「認知」についての記載がある場合には、遺言執行者が必要です。
4 死亡後の通知等欄を記入する
4枚目は、遺言者が亡くなったことを遺言書保管官が確認したときに、遺言書を保管している旨を遺言者の指定する者に通知する制度についてです。書き方を見ていきましょう。
㉒同意を要する事項:本通知を希望する場合は、同意事項欄□にチェックの上、①(受遺者等又は遺言執行者等を通知対象者に指定する場合)又は②(①以外の者を通知対象者に指定する場合)のいずれかを選択してください。
㉓受遺者等又は遺言執行者等を通知対象者に指定する場合:受遺者等又は遺言執行者等を死亡時の通知の対象者に指定する場合は、【受遺者等・遺言執行者等欄】に記入した受遺者等又は遺言執行者等のうちから「一人を指定」し、同欄に記入したその者の番号を記入します。
㉔①以外の者を通知対象者に指定する場合:遺言者との続柄並びに指定する者の氏名及び住所を記入してください。自然人ではない者を指定する場合は、氏名の姓の欄に通知の宛名(法人の名称等)を、住所の欄に通知先の住所(法人の事務所の所在地等)を、それぞれ記入してください(宛名に支店名を追記したり、住所に支店の所在地を記入することもできます。)。通知が確実に届くように、正確に記入してください。
㉕申請書のページ数:申請書の当該ページ数及び総ページ数(「4/5」)

5 手数料納付用紙
最後に、5枚目です。印紙を忘れずに貼り付けてください。
㉖遺言書保管所の名称:申請書を提出する遺言書保管所の名称を記入してください。
㉗申請人の表示:遺言者の住所及び氏名を記入してください。
㉘納付金額:「3900円」と記入してください。
㉙印紙貼付欄:3,900円分の収入印紙を貼ってください。※貼付した収入印紙には割印をしないでください。
㉚申請書のページ数:申請書の当該ページ数及び総ページ数(「5/5」)

☆遺言書の保管申請時には、民法の定める自筆証書遺言の形式に適合するかについて、遺言書保管官の外形的なチェックが受けられます。
☆遺言書は、原本に加え、画像データとしても長期間適正に管理されます。(原本:遺言者死亡後50年間、画像データ:同150年間)
☆遺言書の紛失・亡失のおそれがありません。
☆相続人等の利害関係者による遺言書の破棄、隠匿、改ざん等を防ぐことができます。
☆相続開始後、家庭裁判所における検認が不要です。
☆相続開始後、相続人等の方々は、法務局において遺言書を閲覧したり、遺言書情報証明書の交付が受けられます。
☆通知が届きます。
・関係遺言書保管通知:相続人等のうちのどなたか一人が、遺言書保管所において遺言書の閲覧をしたり、遺言書情報証明書の交付を受けた場合、その他の相続人全員に対して、遺言書保管所に関係する遺言書が保管されている旨のお知らせが届きます。
・指定者通知:遺言者があらかじめこの通知を希望している場合、その通知対象とされた方(遺言者1名につき、3名まで指定可)に対しては、遺言書保管所において、法務局の戸籍担当部局との連携により遺言者の死亡の事実が確認できた時に、相続人等の方々の閲覧等を待たずに、遺言書保管所に関係する遺言書が保管されている旨のお知らせが届きます。
☆保管申請書に記載するほとんどの情報は、遺言者自身の情報となりますが、受遺者、遺言執行者、通知対象者等の協力を得て、住民票の写し等を確認するなどして正確に記入しましょう。
☆保管の申請手続の後に、受遺者、遺言執行者、通知対象者等の氏名(名称)、住所等に変更があった場合には、変更の届出が必要です。この届出は、全国どこの遺言書保管所に対しても可能で、郵送によっても行うことができます(届出には、手数料はかかりません)。
☆通知を受け取った受遺者、遺言執行者等が遺言書の閲覧や証明書の交付の請求を行うためには、通常、遺言者の「住所」、「本籍」、「戸籍の筆頭者の氏名」の情報が必要となります。
これらの方々がスムーズに手続を行うことができるよう、可能な限り、これらの方々に、上記の情報を伝えておいてください。
【遺言者の方】
次の3つのいずれかを担当する遺言書保管所であれば、どこでも可能です。
- 遺言者の住所地
- 遺言者の本籍地
- 遺言者の所有する不動産の所在地
【相続人等の方々】
- 遺言書原本の閲覧請求及び申請書等・撤回書等の閲覧請求は、遺言書原本又は申請書等・撤回書等の保管されている遺言書保管所に対して請求する必要があります。
- 1の手続以外の全ての手続(遺言書保管事実証明書・遺言書情報証明書の各証明書の交付請求、モニターによる遺言書の閲覧請求)は、全国312か所の遺言書保管所のどこでも手続が可能です。
- 全国対応可能
地域に関係なく、どこからでもサービスを利用できます。 - リーズナブルな料金設定
自筆証書遺言が一律29,800円(税抜)で依頼可能、明確で分かりやすい料金体系です。 - 来所不要の手軽さ
LINEやメール、電話で依頼が完結するため、事務所に出向く必要がありません。 - 相談料無料
相談に関しては一切費用がかからず、気軽に利用できます。 - 法的に有効な遺言書を作成
将来の相続手続きで問題が起きない、法的に有効な遺言書の作成をサポートします。 - 追加費用の心配なし
修正料金や成果報酬などの追加費用が発生しません。 - 適切な下書きの提供
遺言の内容を伝えるだけで、専門家が適切な遺言書の下書きを作成します。 - 清書の確認サービス
清書後の遺言書の内容確認やチェックが受けられるため、安心して提出できます。 - 法務局保管用遺言書にも対応
法務局保管制度用の清書のチェックサービスも提供しています。 - 遺言執行者の依頼可能
遺言執行者を専門家に依頼できるため、相続人への負担が軽減されます。 - 財産目録作成のサポート
財産目録の作成も任せられるので、遺言書の準備がスムーズに進みます。