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解体工事業の名義変更(代表者変更)|変更届の期限と必要書類を解説

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結論から言えば、解体工事業の「名義変更」と一般に呼ばれる手続きは、会社そのものを他人に引き継ぐ意味での名義変更ではなく、登録(または許可)を受けた事業者の代表者が交代したことを行政へ届け出る「変更届出」のことを指します。解体工事を営むには、500万円(税込)未満の工事のみを請け負う場合の「建設リサイクル法に基づく解体工事業者登録」と、500万円(税込)以上の工事を請け負う場合の「建設業許可(解体工事業)」の2系統があり、代表者が変わったときの届出期限や様式はそれぞれ異なります。当事務所(行政書士法人Tree)は、これらの登録・許可に関する書類作成と提出代行を職域として承ります。登記の変更は司法書士、税務は税理士の領域となるため、商業登記や税務が絡む場面では各士業と連携してご案内します。本記事では、代表者変更時に必要となる届出の全体像を整理します。

「解体工事業の名義変更」が指す2つの制度

解体工事を営む事業者には、請け負う工事の金額に応じて次の2つの区分があります。代表者が交代した場合、自社がどちらに該当するかで届出先・期限・様式が変わるため、最初に確認が必要です。

  • 建設リサイクル法に基づく解体工事業者登録:建設業許可(土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれか)を持たず、1件500万円(税込)未満の解体工事を請け負う事業者が、工事を行う区域の都道府県知事に登録するもの。根拠は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」第21条です。
  • 建設業許可(解体工事業):1件500万円(税込)以上の解体工事を請け負う場合に必要な許可。解体工事業は平成28年(2016年)6月1日施行の改正で建設業の業種に追加され、現在は29業種の一つとなっています。根拠は建設業法です。

なお、ここでいう「名義変更」は、第三者へ事業を譲渡して登録・許可そのものを単純に書き換える意味ではありません。法人内部で代表取締役が交代した、あるいは個人事業の代表者情報を是正するといった場面の届出を指して使われることが多い表現です。事業承継・M&Aなどで事業主体そのものを移す場合、建設業許可については建設業法第17条の2・第17条の3に基づく承継認可制度により、事前認可等を受けて建設業者としての地位を承継できる場合があります。一方、建設リサイクル法の解体工事業登録については、合併消滅・分社化・事業譲渡等の内容に応じて廃業等の届出や承継先での新規登録が問題となるため、代表者変更届とは別に個別判断が必要です。

建設リサイクル法の登録における代表者変更の届出

解体工事業者登録を受けている法人で代表者(役員)が変わった場合、建設リサイクル法第25条に基づき、変更があった日から30日以内に、登録を受けた都道府県知事へ届け出る必要があります。使用する様式は「解体工事業者登録事項変更届出書(別記様式第6号)」です。

登録事項の変更には、商号・名称、営業所の所在地、法人の役員(代表者を含む)、技術管理者などが含まれます。代表者の交代はこのうち役員の変更に該当します。添付書類は変更内容により異なり、役員変更の場合は、新たに役員となった方が一定の欠格要件に該当しないことを示す書類などが求められるのが一般的です。具体的な添付書類は都道府県ごとに運用が異なるため、提出先の最新の手引で確認します。

解体工事業者登録の有効期間は5年間で、更新を怠ると登録は失効します。代表者変更の届出を済ませても有効期間は延長されませんので、期間満了前の更新手続きは別途必要です。

登録に関する主な手数料(参考)

代表者変更などの登録事項変更届出そのものには手数料がかからない取扱いが多い一方、新規登録・更新登録には手数料が生じます。金額は都道府県ごとに条例で定められますが、目安は次のとおりです(東京都の例)。

手続 手数料(目安)
新規登録 45,000円
更新登録(5年ごと) 26,000円

手数料額や納付方法(証紙・現金等)は都道府県によって異なります。届出・申請の前に、提出先の都道府県の最新の案内で必ずご確認ください。

建設業許可(解体工事業)における代表者変更の届出

500万円(税込)以上の解体工事を請け負うため建設業許可を受けている場合は、建設業法第11条に基づき、申請書の記載事項に変更が生じたときは変更届出書を提出します。代表者の変更時に注意したいのは、「単なる役員(代表者)の交代」と「経営業務の管理を担う立場の交代」とで期限が異なる点です。

  • 代表者・役員の氏名等の変更:変更後30日以内に届け出ます。主に「変更届出書(様式第二十二号の二)」を用い、代表者変更・役員就任・退任の内容に応じて役員等の一覧表、誓約書、役員等の住所・生年月日等に関する調書、登記事項証明書等を併せて提出します。健康保険等の加入状況に関する様式(様式第七号の三)は、健康保険等の加入状況に変更がある場合に追加提出する書類です。
  • 常勤役員等(いわゆる経営業務の管理責任者)の変更:許可の根幹に関わる人的要件のため、変更後2週間以内という短い期限が定められています。様式第七号および別紙等を用います。

つまり、交代した代表者がそのまま経営業務の管理を担う立場(常勤役員等)を兼ねていた場合、2週間以内の届出が必要になることがあります。期限の起算や必要様式の組み合わせは事案ごとに判断が分かれるため、交代が決まった段階で早めに整理しておくことが安全です。

商業登記・税務との関係(士業連携の注意点)

法人の代表取締役が交代した場合、行政への変更届出とは別に、法務局での役員変更登記(商業登記)が必要です。この登記は司法書士の職域であり、行政書士は登記申請の代理を行えません。当事務所では、登記が必要な場面では司法書士と連携してご案内します。

また、代表者交代に伴って事業形態が変わる場合(個人から法人へ、または事業譲渡を伴う場合など)には、税務署等への各種届出や税務上の検討が生じることがあります。これらは税理士の職域です。さらに、建設業許可では役員変更の内容によって、後日の更新時や経営事項審査(経審)で求められる確認が変わることもあり、経審に関わる場面は所管の最新運用を要確認です。行政書士・司法書士・税理士がそれぞれの職域で連携することで、届出漏れや期限超過を防ぎやすくなります。

代表者変更の届出を怠った場合のリスク

変更届出は法令上の義務です。期限内に届け出ないと、登録・許可の事業者としての信頼に影響するだけでなく、次の更新手続きの際に変更履歴の整合がとれず、書類の補正に時間を要することがあります。建設業許可では、変更届出を適切に行っていないと更新申請が受理されない、あるいは指導の対象となる場合があります。

特に解体工事は、建設リサイクル法上の分別解体・再資源化の義務や、一括下請負の禁止(建設業法第22条)など、適正な施工体制が強く求められる分野です。代表者という事業の責任者に関する情報は行政が常に正確に把握しておくべき事項であり、変更があれば速やかに届け出ることが、結果として事業の安定運営につながります。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeでは、解体工事業に関する建設リサイクル法の登録・更新・各種変更届出、および建設業許可(解体工事業)の新規取得・業種追加・更新・変更届出について、書類作成と提出代行を承ります。代表者変更の場面では、自社がどちらの制度に該当するか、どの様式をどの期限までに提出すべきかを整理したうえで、必要書類の収集から提出までを一貫してお手伝いします。登記が必要な場合は司法書士、税務が絡む場合は税理士と連携してご案内します。

解体工事業に関する料金(税込)は次のとおりです。登録免許税・証紙代等の実費は別途です。

  • 解体工事業登録:60,000円
  • 建設業許可(解体工事業):110,000円
  • 変更届出書代行(役員・代表者・所在地その他の変更):27,500円

詳しくは建設業許可・解体工事業のサポートをご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

解体工事業の「名義変更」と呼ばれる手続きの実体は、代表者交代に伴う変更届出です。建設リサイクル法の登録では、変更があった日から30日以内に「解体工事業登録事項変更届出書(別記様式第6号)」を都道府県知事へ提出します(同法第25条)。建設業許可(解体工事業)では、代表者・役員変更は原則30日以内、経営業務の管理を担う常勤役員等の変更は2週間以内と期限が分かれます(建設業法第11条)。いずれも、法務局での役員変更登記(司法書士)や税務(税理士)と切り分けて進めることが大切です。期限が短い手続きもあるため、交代が決まった段階で早めにご相談ください。

解体工事業の名義変更・代表者変更に関するよくある質問

Q:解体工事業の登録や許可を、他人にそのまま名義変更で引き継ぐことはできますか。

A:単なる名義の書換えとして引き継ぐことはできません。法人内部で代表者が交代する場合は変更届出で対応します。一方、事業そのものを別の主体へ譲渡・合併・分割・相続する場合、建設業許可については建設業法上の承継認可制度により承継できる場合がありますが、解体工事業登録では廃業等の届出や承継先での新規登録が必要となる場合があります。承継の方法は事案により異なるため、個別にご相談ください。

Q:代表取締役が交代しました。まず何から手続きすればよいですか。

A:法人の場合、まず法務局での役員変更登記(司法書士の職域)が必要です。そのうえで、解体工事業登録なら30日以内に別記様式第6号を、建設業許可なら原則30日以内(常勤役員等を兼ねる場合は2週間以内)に変更届出を提出します。当事務所では行政への届出部分を担当し、登記は司法書士と連携します。

Q:建設リサイクル法の登録で、代表者変更の届出に手数料はかかりますか。

A:登録事項の変更届出そのものには手数料がかからない取扱いが一般的です。一方、新規登録や5年ごとの更新登録には手数料が生じます(東京都の例で新規45,000円・更新26,000円)。金額や納付方法は都道府県ごとに異なるため、提出先の最新の案内でご確認ください。

Q:代表者変更の届出を期限内に出し忘れました。どうなりますか。

A:変更届出は法令上の義務であり、遅れて提出することになります。建設業許可では、変更届出が適切に行われていないと更新申請の際に補正を求められたり、指導の対象となる場合があります。気づいた時点でできるだけ早く提出することが大切です。具体的な対応は提出先に確認のうえ進めます。

Q:500万円(税込)未満の解体工事しか請け負っていなくても届出は必要ですか。

A:はい。建設業許可を持たずに500万円(税込)未満の解体工事を請け負う場合は建設リサイクル法の解体工事業者登録が必要で、その登録事項である代表者が変わったときは30日以内の変更届出が必要です。許可の有無にかかわらず、登録を受けている以上は届出義務があります。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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