入管・ビザ関連

資格外活動許可とは?留学生・家族滞在のアルバイト制限と申請方法を解説

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「留学ビザでアルバイトはできますか?」「家族滞在ビザで働けますか?」——外国人の方からよく寄せられる質問です。日本に在留する外国人が、本来の在留資格では認められていない就労を行うためには、資格外活動許可を取得しなければなりません。許可なくアルバイトをすれば不法就労となり、在留資格の取消しや退去強制の対象となるおそれがあります。

この記事では、入管法第19条第2項に基づく資格外活動許可の制度概要から、留学生・家族滞在者それぞれの就労制限、申請手続き、違反した場合のリスクまでを網羅的に解説します。初めてアルバイトを検討している留学生の方、家族滞在ビザで就労を考えている方、そして外国人を雇用する企業の担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。

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資格外活動許可とは——入管法第19条第2項の基本

資格外活動許可とは、現在保有する在留資格で認められた活動以外に、収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を行うために必要な許可です。根拠条文は出入国管理及び難民認定法(入管法)第19条第2項にあり、法務大臣(実務上は地方出入国在留管理局長)が許可を与えます。

たとえば、「留学」の在留資格は教育機関での学習活動を目的としており、就労は本来認められていません。同様に、「家族滞在」は就労系在留資格を持つ外国人の配偶者・子として日本で生活するための資格であり、やはり就労は想定されていません。これらの在留資格を持つ方がアルバイト等の収入活動を行うには、資格外活動許可が必須となります。

包括許可と個別許可の違い

資格外活動許可には、「包括許可」「個別許可」の2種類があります。留学生や家族滞在者がアルバイトをする場合に関わるのは、ほとんどが包括許可です。

区分 包括許可 個別許可
概要 勤務先や活動内容を特定せず、一定の条件のもとで就労を認める 具体的な勤務先・活動内容を指定して許可する
主な対象者 留学、家族滞在、文化活動など 就労系在留資格で副業を行う場合など
勤務先の変更 再申請不要(勤務先を問わない) 変更のたびに再申請が必要
就労時間の制限 週28時間以内(留学生は長期休暇中に緩和あり) 許可条件による
申請時の追加書類 原則不要(申請書・在留カード・パスポートのみ) 雇用契約書等の活動内容を証明する書類が必要

包括許可は勤務先を変えるたびに申請し直す必要がなく、利便性が高い反面、就労時間の上限が厳格に定められている点が特徴です。一方、個別許可は許可された特定の活動のみが対象ですが、就労時間等の条件は個別に設定されます。

なお、在留資格「留学」や「家族滞在」の方が包括許可を受ける場合、出入国在留管理庁の資格外活動許可申請ページから申請書の様式をダウンロードできます。

留学生の資格外活動許可——週28時間ルールと注意点

留学生にとって、資格外活動許可は日本での生活費を補うために欠かせない制度です。ただし、あくまで「学業が本分」であることが前提であり、就労にはいくつもの制限が課されます。

就労時間の上限

留学生が包括許可で就労できる時間は、1週間につき28時間以内です。この「1週間」は、どの曜日を起点としても連続する7日間で計算されます。つまり、特定の曜日だけに労働を集中させて他の週に持ち越すことはできません。

また、複数のアルバイト先を掛け持ちしている場合は、全ての勤務先の合計で28時間以内に収める必要があります。A社で20時間、B社で10時間働けば合計30時間となり、上限を超えてしまいます。

長期休暇中の緩和措置

教育機関の夏季休暇・冬季休暇・春季休暇など、学則で定められた長期休業期間中に限り、就労上限は1日8時間以内に緩和されます。ただし、この緩和は在籍する教育機関が正式に定める休業期間のみに適用されるため、個人的な休学期間や、卒業後の空白期間には適用されません。また、休学届を提出して学校を休んでいる期間は資格外活動(アルバイト)自体が認められませんので特に注意が必要です。

禁止される業種——風俗営業等

資格外活動許可を受けていても、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)に規定される風俗営業に従事することは認められていません。具体的には、以下のような営業形態が該当します。

  • キャバクラ・スナック・ホストクラブなど、客の接待をして飲食させる営業
  • 店内照度が10ルクス以下の喫茶店・バー
  • パチンコ店・スロットマシン設置店
  • 麻雀店
  • ゲームセンター
  • 性風俗関連特殊営業全般

よくある誤解として、「ホールスタッフなら接客ではないから大丈夫」と思われがちですが、風俗営業の店舗で働くこと自体が禁止されています。清掃やキッチン業務であっても、勤務先が風営法上の風俗営業に該当する店舗であれば就労できません。一方、通常のレストランやカフェ、コンビニ等でのホールスタッフ業務は問題ありません。

在留資格の種類一覧の記事で解説しているとおり、在留資格ごとに認められる活動範囲は異なります。自分の在留資格で何ができるのかを正確に理解しておくことが大切です。

出席率・成績との関係

資格外活動許可の前提条件として、留学生は本来の在留目的である学業を妨げない範囲で就労する必要があります。アルバイトに時間を割きすぎて出席率が著しく低下したり、成績が不振であったりすると、在留期間更新の審査で不利に働く可能性があります。入管当局は在留期間更新時に教育機関からの出席状況報告を参照するため、学業とアルバイトの両立が欠かせません。

家族滞在者の資格外活動許可——就労制限と扶養要件

「家族滞在」の在留資格を持つ方(就労系在留資格を持つ外国人の配偶者・子)も、資格外活動許可を取得すればアルバイト等で収入を得ることができます。

家族滞在者の就労条件

家族滞在者が包括許可を受けた場合の就労上限は、留学生と同様に週28時間以内です。ただし、留学生に認められる長期休暇中の緩和措置(1日8時間以内)は家族滞在者には適用されません。年間を通じて常に週28時間が上限となります。

また、風俗営業等への従事が禁止される点も留学生と同じです。

扶養要件との関係

家族滞在の在留資格は、扶養者(就労系在留資格を持つ配偶者や親)に経済的に扶養されていることが前提です。資格外活動で得られる収入が扶養者の収入を上回るほど高額になると、「扶養を受けている」という家族滞在の本来の趣旨と矛盾する可能性があります。

健康保険の被扶養者要件の目安である年収130万円を大幅に超えるような就労は、扶養の実態がないと判断される可能性があります。ただし130万円という金額は入管法上の明確な基準ではなく、個別の状況により判断が異なります。資格外活動はあくまで補助的な収入手段として位置づけ、扶養関係を維持することが重要です。

フルタイム就労を希望する場合

週28時間を超えてフルタイムで働きたい場合は、在留資格を「家族滞在」から就労系の在留資格(たとえば「技術・人文知識・国際業務」など)に変更する必要があります。留学ビザから就労ビザへの変更手続きの記事でも触れていますが、在留資格の変更には学歴要件や業務内容との関連性など、一定の要件を満たす必要があります。

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申請手続きと必要書類

資格外活動許可の申請手続きは比較的シンプルです。以下のステップに沿って進めます。

Step 1: 申請書の準備

出入国在留管理庁のウェブサイトから「資格外活動許可申請書」(別記第二十八号様式)をダウンロードし、必要事項を記入します。包括許可の場合、申請書のほかに追加書類は原則不要です。

Step 2: 必要書類の確認

必要書類 包括許可の場合 個別許可の場合
資格外活動許可申請書
パスポート
在留カード
雇用契約書等(活動内容を証明する書類) 不要
事業計画書等 不要 場合による
申請手数料 無料(手数料はかかりません)

Step 3: 入管への申請

申請者の住居地を管轄する地方出入国在留管理局(入管)に申請します。申請は本人のほか、法定代理人や申請等取次者が行うこともできます。新規入国の場合は、空港の入国審査時に資格外活動許可申請を同時に行うことも可能です(在留カードの裏面に「資格外活動許可」のスタンプが押されます)。

Step 4: 審査・許可

審査期間は申請先や申請内容によって異なります。包括許可は比較的短期間で処理されるケースが多い一方、個別許可は活動内容の審査が必要なため、より時間がかかることがあります。具体的な処理期間は所轄の地方出入国在留管理局にご確認ください。許可されると、在留カードの裏面に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」と記載されます。

Step 5: 許可後の確認

在留カード裏面の記載を確認し、勤務先にも許可を受けた旨を伝えましょう。雇用主は在留カード裏面を確認することで、資格外活動許可の有無を確認できます。

包括許可か個別許可か迷う場合、風俗営業の該当性が不明な場合は、行政書士法人Treeにご相談ください。在留状況を踏まえた最適な申請方法をご案内します。

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フリーランス・業務委託・配達員として働きたい場合

資格外活動許可を使ったフリーランス活動(業務委託・フードデリバリー配達等)は、「収入を伴う事業を運営する活動」として制度上対象に含まれます。ただし、業務委託型のフリーランスは稼働時間を客観的に把握しにくいため、包括許可ではなく個別許可が求められるケースがあります。また、週28時間(留学生・家族滞在者)の上限は業態を問わず適用されるため、アプリ稼働時間も合算して管理する必要があります。判断に迷う場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。

違反した場合のリスク

資格外活動許可のルールに違反した場合、本人だけでなく雇用主にも重大なペナルティが科される可能性があります。「知らなかった」では済まされないため、関係者全員が正確に理解しておく必要があります。

本人(外国人)に対するリスク

  • 不法就労: 許可を受けずに就労した場合、または許可された範囲(週28時間・業種制限)を超えて就労した場合は不法就労に該当します
  • 退去強制: 不法就労は退去強制事由に該当し(入管法第24条)、日本からの退去を命じられる可能性があります
  • 在留資格の取消し: 在留資格で認められた活動を正当な理由なく行わず、資格外活動を専ら行っていると認められる場合、在留資格が取り消されることがあります(入管法第22条の4)
  • 在留期間更新・変更の不許可: 過去にオーバーワーク(週28時間超過)の事実が判明すると、在留期間更新や在留資格変更が不許可になるおそれがあります
  • 刑事罰: 不法就労を行った外国人には、1年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金が科される可能性があります(入管法第73条)。さらに、資格外活動を専ら行っていると明らかに認められる場合は、3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金に加重されます(入管法第70条第1項第4号)

雇用主に対するリスク——不法就労助長罪

外国人を不法に就労させた雇用主には、不法就労助長罪(入管法第73条の2)が適用される可能性があります。令和6年入管法改正(2025年6月施行)により罰則が厳罰化され、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科可)が定められています。

注意すべきは、「外国人が不法就労に当たることを知らなかった」としても、過失(確認を怠った等の注意義務違反)がある場合は処罰を免れないという点です(入管法第73条の2第2項)。在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認しなかった、週28時間の上限を管理していなかったといったケースでも責任を問われるおそれがあります。

不法就労助長罪とはの記事で詳しく解説していますが、外国人を雇用する企業は、採用時の在留資格確認・資格外活動許可の有無チェック・勤務時間管理を徹底することが求められます。

よくある質問(FAQ)

Q. 資格外活動許可があれば個人事業(フリーランス)もできますか?

収入を伴う事業を運営する活動も資格外活動許可の対象に含まれるため、フリーランスとしての活動は制度上可能です。ただし、勤務時間を客観的に把握しにくい個人事業の場合は包括許可ではなく個別許可が必要になるケースがあります。また、法人を設立する、従業員を雇う、事業所を構えるといった規模になると、「経営・管理」の在留資格への変更が必要です。

Q. パチンコ店や居酒屋のホールスタッフとして働けますか?

パチンコ店は風営法上の風俗営業に該当するため、ホールスタッフを含むすべての業務が禁止されています。居酒屋については、通常の飲食店であれば問題ありませんが、居酒屋等の通常の飲食店であれば問題ありませんが、客の隣に座って会話する・お酌をするなどの「接待」を行う営業形態は風俗営業(1号営業)に該当するため就労できません。なお、深夜(午前0時〜午前6時)に主として酒類を提供する「深夜酒類提供飲食店営業」は風営法上の規制対象ではあるものの、風俗営業とは別の規制カテゴリーであり、資格外活動許可で禁止される「風俗営業」には原則含まれません。

Q. 資格外活動許可の有効期限はいつまでですか?

包括許可の場合、在留期間の満了日まで有効です。在留期間を更新した場合は、改めて資格外活動許可を申請する必要があります。ただし、在留期間更新と同時に資格外活動許可の申請を行うことも可能です。

Q. 新規入国時に空港で資格外活動許可をもらえますか?

はい。「留学」や「家族滞在」の在留資格で新規入国する場合、上陸許可を受ける際に空港の入国審査窓口で資格外活動許可を同時に申請できます。許可されると在留カードの裏面に許可の旨が記載されるため、入国後すぐにアルバイトを始めることが可能です。

Q. 週28時間の計算方法はどうなっていますか?

「連続する7日間」で28時間以内という計算方法です。たとえば、水曜日から翌週の火曜日までの7日間、木曜日から翌週の水曜日までの7日間——というように、どの曜日を起点にしても28時間を超えてはなりません。月曜〜日曜の固定週ではない点に注意してください。複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は、すべての勤務先の合計時間で計算します。

まとめ

資格外活動許可は、留学生や家族滞在者がアルバイト等で収入を得るために不可欠な手続きです。本記事のポイントを整理すると、以下のとおりです。

  • 法的根拠: 入管法第19条第2項に基づく許可制度で、包括許可と個別許可の2種類がある
  • 留学生: 週28時間以内(長期休暇中は1日8時間以内)。風俗営業への従事は禁止
  • 家族滞在者: 年間を通じて週28時間以内。長期休暇中の緩和措置はなし。扶養要件との整合性に注意
  • 申請: 手数料無料。包括許可は申請書・パスポート・在留カードの3点で申請可能
  • 違反リスク: 本人は退去強制・在留資格取消し、雇用主は不法就労助長罪の対象

ルールを正しく理解して適法に就労することが、日本での安定した在留生活の基盤となります。

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※ 本記事の内容は2026年4月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料・様式は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。

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