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外国人雇用状況の届出とは?届出義務・届出方法・罰則を行政書士が解説

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「外国人を採用したら届出が必要と聞いたが、何をどこに出せばいいのか分からない」——外国人を初めて雇用する企業の担当者からよく寄せられる相談です。

外国人雇用状況の届出は、外国人を1人でも雇用する全ての事業主に義務付けられた手続きです。届出を怠ると30万円以下の罰金が科される可能性があります。厚生労働省の発表によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は257万人超と過去最多を更新しており、届出の重要性はますます高まっています。

この記事では、入管業務専門の行政書士が、外国人雇用状況の届出の対象者・届出方法・期限・罰則を分かりやすく解説します。

「届出の方法が分からない」「届出を出し忘れてしまった」という方は、行政書士法人Treeにご相談ください。入管届出済行政書士が届出対応から在留資格申請までサポートします。相談は何度でも無料・全国対応です。

外国人雇用状況の届出とは

制度の目的と根拠法

外国人雇用状況の届出とは、事業主が外国人の雇入れおよび離職の際に、その外国人の氏名や在留資格等をハローワーク(公共職業安定所)に届け出る制度です。

根拠法は「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(労働施策総合推進法)第28条です。2007年に届出が義務化され、以降は全ての事業主に適用されています。

この制度の目的は、外国人労働者の雇用管理の改善不法就労の防止です。厚生労働省はこの届出データをもとに、外国人労働者の雇用状況を把握し、施策の立案に活用しています。

届出義務が生じるタイミング

届出が必要になるのは、以下の2つのタイミングです。

  • 雇入れ時:外国人を新たに雇用したとき
  • 離職時:外国人が退職・解雇等で離職したとき

正社員だけでなく、アルバイト・パートの雇入れ・離職でも届出が必要です。雇用形態に関係なく、外国人を雇用する全てのケースが対象となります。

届出が必要な外国人・不要な外国人

届出対象者

原則として、日本で働くほぼ全ての外国人労働者が届出の対象です。在留資格の種類に関係なく、以下のような方も含まれます。

  • 特定技能で就労する外国人
  • 技術・人文知識・国際業務(いわゆる就労ビザ)で働く外国人
  • 永住者・定住者・日本人の配偶者等の身分系在留資格で働く外国人
  • 資格外活動許可を受けて働く留学生やその家族

届出が不要な例外

以下の外国人については届出の対象外です。

対象外の区分 理由
特別永住者(在日韓国・朝鮮人等) 入管法上の在留管理の対象外であるため
在留資格「外交 外交関係者として特例扱い
在留資格「公用 外国政府の公務員として特例扱い

注意が必要なのは、「永住者」と「特別永住者」は別の在留資格だという点です。「永住者」は届出対象ですが、「特別永住者」は対象外です。在留カードで確認する際はこの違いに注意してください。

注意が必要なケース

留学生のアルバイト:資格外活動許可を受けた留学生も届出対象です。雇用前に在留カードで資格外活動許可の有無週28時間の就労制限を必ず確認しましょう。

派遣社員の場合:届出義務を負うのは派遣元(派遣会社)です。派遣先企業に届出義務はありませんが、派遣元が適切に届出を行っているか確認しておくことをおすすめします。

届出の方法:2つのルートを理解する

外国人雇用状況の届出は、その外国人が雇用保険の被保険者かどうかによって届出方法が異なります。

雇用保険に加入する場合(様式第2号・第4号)

雇用保険の被保険者となる外国人の場合は、通常の雇用保険被保険者資格取得届(様式第2号)または雇用保険被保険者資格喪失届(様式第4号)に外国人情報を記入して提出します。

つまり、雇用保険の手続きの中で外国人雇用状況の届出も同時に完了する仕組みです。通常の雇用保険手続きに加えて、以下の情報を追記します。

  • 国籍・地域
  • 在留資格
  • 在留期間(在留期限日)
  • 在留カード番号(2020年3月以降、記載必須)
  • 資格外活動許可の有無

雇用保険に加入しない場合(様式第3号)

週20時間未満の短時間勤務等で雇用保険の対象とならない外国人(留学生アルバイト等)の場合は、「外国人雇用状況届出書(様式第3号)」を別途ハローワークに提出します。

届出の提出方法

届出は以下の方法で提出できます。

提出方法 対象 備考
ハローワーク窓口 全ての届出 管轄のハローワークに持参
郵送 全ての届出 管轄のハローワーク宛に郵送
e-Gov電子申請 雇用保険被保険者の場合 電子証明書が必要
外国人雇用状況届出システム 様式第3号の場合 ID・パスワード方式で利用可能

特に外国人雇用状況届出システム(厚生労働省のオンラインシステム)は、雇用保険に加入しない外国人の届出に便利です。事前にIDとパスワードを取得しておけば、24時間いつでも届出が可能です。

届出の期限:いつまでに届け出ればいいか

届出の期限は、雇用保険の加入有無によって異なります。

区分 雇入れ時 離職時
雇用保険に加入する場合 雇入れ日の属する月の翌月10日まで 離職日の翌日から10日以内
雇用保険に加入しない場合 雇入れ日の属する月の翌月末日まで 離職日の属する月の翌月末日まで

雇用保険に加入する場合は期限が短いため、採用が決まった段階で早めに届出準備を進めることが重要です。

届出書に記入する項目と確認ポイント

記入が必要な項目

  • 氏名(在留カード記載のローマ字表記)
  • 在留資格(「技術・人文知識・国際業務」「特定技能1号」等)
  • 在留期間(在留期限日)
  • 在留カード番号(2020年3月以降、全届出で必須)
  • 国籍・地域
  • 資格外活動許可の有無
  • 派遣・請負就労区分

在留カードの確認が最重要

届出に必要な情報は全て在留カードに記載されています。雇用前に在留カードの原本を確認し、以下の点を必ずチェックしてください。

  • 在留カードが有効期限内であること
  • 記載の在留資格で就労が認められていること
  • 「就労制限の有無」欄の記載内容
  • 資格外活動許可を受けている場合は、カード裏面の許可記載を確認

出入国在留管理庁は在留カードの真偽を確認できるアプリ・サイトを提供しています。偽造カードによる不法就労を防ぐためにも、必ず確認しましょう。

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届出を怠った場合の罰則

30万円以下の罰金

外国人雇用状況の届出を怠った場合、または虚偽の届出をした場合は、労働施策総合推進法第40条第1項第2号に基づき30万円以下の罰金が科される可能性があります。

この罰則は外国人労働者1人につき1件の違反として扱われます。例えば、3人分の届出を怠っていた場合は3件分の違反として処理される可能性があります。

届出を忘れた・遅れた場合の対処法

届出を出し忘れたことに気づいた場合は、速やかに管轄のハローワークに連絡してください。遅延理由を説明し、是正のための届出を行います。

行政書士の実務経験上、期限を過ぎた届出でも速やかに是正すれば指導で済む場合が多いのが実態です。放置や隠蔽は問題を大きくするだけなので、気づいた時点で早急に対応することが最善です。

特定技能外国人を雇用する場合の注意点

ハローワーク届出と出入国在留管理庁への届出は別制度

特定技能外国人を雇用する場合は、以下の2つの届出が必要です。混同しやすいため注意してください。

届出 届出先 根拠法 頻度
外国人雇用状況の届出 ハローワーク(厚生労働省) 労働施策総合推進法 雇入れ・離職時
特定技能所属機関の届出 出入国在留管理庁 入管法 随時届出+定期届出(年1回)

2025年4月改正:特定技能の定期届出が年1回に変更

2025年4月1日施行の省令改正により、特定技能所属機関が出入国在留管理庁に提出する定期届出の頻度が「四半期ごと(年4回)」から「年1回」に変更されました。届出項目も整理・簡素化されています。

ただし、これは入管庁への届出に関する変更であり、ハローワークへの外国人雇用状況の届出は従来通り変わりません。

よくある質問

Q1. 外国人雇用状況の届出を出し忘れたらどうなりますか?

30万円以下の罰金の対象となります。ただし、気づいた時点で速やかに管轄ハローワークへ連絡し、是正手続きを取ることが重要です。悪質でない場合は指導対応で終わるケースもありますが、放置は厳禁です。

Q2. 特別永住者を雇った場合も届出が必要ですか?

不要です。特別永住者は届出対象外です。ただし、「永住者」(一般の永住許可を受けた方)は特別永住者とは異なり、届出が必要です。在留カードの在留資格欄で確認してください。

Q3. 留学生をアルバイトで採用した場合も届出は必要ですか?

必要です。資格外活動許可を受けた留学生も届出対象です。雇用前に在留カードで資格外活動許可の有無を確認し、週28時間以内(長期休暇中は週40時間以内)の就労制限を遵守してください。

Q4. 派遣社員の場合、派遣先と派遣元のどちらが届出をしますか?

届出義務を負うのは派遣元(派遣会社)です。派遣先企業には届出義務はありません。ただし、派遣元が適切に届出を行っているか確認しておくことをおすすめします。

Q5. ハローワークへの届出と出入国在留管理庁への届出は別物ですか?

別の制度です。ハローワークへの外国人雇用状況の届出は、全ての外国人労働者が対象の厚生労働省所管の制度です。一方、出入国在留管理庁への届出は特定技能など特定の在留資格に固有の制度です。特定技能外国人を雇用する場合は両方の届出が必要です。

まとめ

外国人雇用状況の届出のポイントを整理すると:

  • 外国人を雇用する全ての事業主に義務(特別永住者・外交・公用を除く)
  • 届出を怠ると30万円以下の罰金(1人につき1件の違反)
  • 雇用保険加入の有無で届出方法・期限が異なる(雇用保険あり:翌月10日なし:翌月末日
  • 特定技能外国人の場合は、ハローワーク届出と入管庁届出の2つが必要

外国人労働者数は2025年10月末時点で257万人を超え、届出義務化以降の過去最多を更新しています。外国人雇用のコンプライアンスを確保するためにも、届出は確実に行いましょう。

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※ 本記事は2026年3月時点の法令・制度に基づいて執筆しています。法改正等により内容が変更される場合があります。
※ 記事の内容には細心の注意を払っておりますが、万が一誤りがある場合はご容赦ください。最新・正確な情報は厚生労働省出入国在留管理庁等の公式資料もあわせてご確認ください。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについてはお気軽に専門家へご相談ください。

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