入管・ビザ関連

配偶者ビザ完全ガイド|申請条件から必要書類まで

更新: 約16分で読めます

「外国人の配偶者を日本に呼び寄せたい」「日本で一緒に暮らしたい」――国際結婚をした方にとって、配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)の取得は最初の大きなハードルです。必要書類が多岐にわたるうえ、婚姻の実態や生活基盤の安定性など、審査で重視されるポイントを正しく理解していないと不許可になるリスクがあります。

この記事では、入管届出済行政書士の視点から、配偶者ビザの申請条件・審査のポイント・手続きの流れ・必要書類・不許可事例と対策までを網羅的に解説します。海外から配偶者を呼び寄せるケース(在留資格認定証明書交付申請)と、日本国内で在留資格を変更するケースの両方を取り上げますので、ご自身の状況に合わせてお読みください。

「自分のケースで配偶者ビザが取れるか不安」「必要書類が多くて何から手をつければよいかわからない」という方は、行政書士法人Treeにご相談ください。入管届出済行政書士が最適な申請方法をご提案します。相談は何度でも無料・全国対応です。

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配偶者ビザ(日本人の配偶者等)とは?【要件一覧】

配偶者ビザとは、入管法別表第二に定める在留資格「日本人の配偶者等」のことを指します。この在留資格は、日本人と法律上の婚姻関係にある外国人のほか、日本人の特別養子や日本人の子として出生した者にも付与されます。

在留資格「日本人の配偶者等」の対象者

対象者 具体例
日本人の配偶者 日本人と法律上有効な婚姻をしている外国人
日本人の特別養子 家庭裁判所の審判により日本人の特別養子となった外国人
日本人の子として出生した者 出生時に父または母が日本国籍であった外国人

注意が必要なのは、「配偶者」には法律上の婚姻関係が必要であるという点です。内縁関係(事実婚)や婚約中の状態では、このビザの対象にはなりません。また、離婚した後も配偶者ビザの在留期間中は法的に在留は可能ですが、在留期間の更新は認められません。

配偶者ビザの在留期間

配偶者ビザの在留期間は「5年」「3年」「1年」「6月」のいずれかが付与されます。初回の申請では1年が付与されるケースが多く、更新を重ねるにつれて3年、5年と延びていくのが一般的です。在留期間の決定は入管の裁量によるため、婚姻の安定性や在留状況、日本での生活基盤の充実度などが考慮されます。

在留資格の全体像については「在留資格の種類一覧」で詳しく解説しています。

配偶者ビザの申請条件と審査のポイント

配偶者ビザの審査では、入管が特に重視するポイントがあります。形式的な書類の整備だけでなく、婚姻の実態日本での生活基盤が審査の核心です。

1. 婚姻の真実性(偽装結婚でないこと)

入管が最も厳しくチェックするのが、婚姻が真実のものであるかどうかです。在留資格を得ることだけを目的とした偽装結婚を排除するため、以下のような観点から婚姻の実態が審査されます。

  • 出会いの経緯:どこで、いつ、どのように知り合ったか
  • 交際期間と交際内容:メールやSNSのやり取り、渡航歴、一緒に撮った写真など
  • 年齢差:大きな年齢差がある場合は、より詳細な説明が求められる傾向
  • コミュニケーション手段:共通言語があるか、通訳を介しているか
  • 互いの家族との関係:家族への紹介、結婚式の有無など

これらの要素を質問書(入管所定の書式)に詳しく記載し、裏付けとなる写真・通信記録・渡航履歴などを添付することで、婚姻の真実性を立証します。質問書の記載は自由記述の部分が多く、ここでいかに説得力のある説明ができるかが審査結果を左右します。

2. 経済的基盤の安定性

配偶者を扶養できる十分な収入があるかどうかも重要な審査項目です。具体的な年収の基準額は公表されていませんが、日本人配偶者の課税証明書や納税証明書で安定した収入があることを示す必要があります。世帯全体の収入で判断されるため、共働きであれば双方の収入を合算できます。

収入が少ない場合でも、預貯金残高や親族からの支援、今後の就職予定(内定通知書の提出等)など、総合的に生活が成り立つことを説明できれば許可される可能性があります。逆に、住民税の未納がある場合は消極的な評価を受けるため、申請前に必ず完納しておくことが必要です。

3. 適法な婚姻手続きの完了

日本と配偶者の本国の双方で法律上有効な婚姻手続きが完了していることが前提です。日本の市区町村役場に婚姻届を提出しただけでは不十分で、配偶者の本国でも婚姻が成立していることを証明する書類(婚姻証明書等)が求められます。国によって婚姻手続きの要件は異なるため、事前に大使館・領事館で確認しておくことが重要です。

在留資格変更と在留期間更新の違いについては「在留資格変更と在留期間更新の違い」で整理しています。

配偶者ビザの申請手続きの流れ

配偶者ビザの取得方法は、配偶者が海外にいるか日本にいるかによって手続きが異なります。

海外から呼び寄せる場合(在留資格認定証明書交付申請)

配偶者が海外にいる場合は、日本人配偶者(または行政書士等の取次者)が日本国内の地方出入国在留管理局に「在留資格認定証明書交付申請」を行います。

Step 1:必要書類を準備する

申請に必要な書類(後述の必要書類一覧参照)を収集します。日本側の書類は日本人配偶者が、海外側の書類は外国人配偶者がそれぞれ取得し、外国語の書類には日本語訳を添付します。翻訳者の氏名・連絡先を訳文に明記する必要があります。

Step 2:在留資格認定証明書交付申請を行う

日本人配偶者の住所地を管轄する地方出入国在留管理局(またはその支局・出張所)に申請書類一式を提出します。申請取次の届出をした行政書士に依頼すれば、本人に代わって申請を行うことができます。

Step 3:審査(1〜3か月程度)

審査期間中に入管から追加資料の提出を求められることがあります。追加資料の要求は申請内容に不備や疑義がある場合に行われるため、求められた書類には速やかに対応してください。審査期間の目安は1〜3か月程度ですが、時期や管轄の入管局によって前後します。

Step 4:認定証明書の送付とビザ申請

審査が通ると、在留資格認定証明書が日本人配偶者に郵送または電子メールで交付されます。電子メールで受領した場合は、受信したメールを海外の配偶者に転送し、配偶者が現地の日本大使館・領事館でビザ(査証)の申請を行います。ビザの発給を受けた後、日本に入国すると在留カードが交付されます。

日本国内で変更する場合(在留資格変更許可申請)

配偶者がすでに「留学」「技術・人文知識・国際業務」「短期滞在」等の在留資格で日本に在留している場合は、在留資格の変更手続きを行うことができます。なお、就労系の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)を持ち、同じ業務を続ける場合は、必ずしも配偶者ビザへ変更する必要はありません。ただし、転職や離職の予定がある場合は、就労制限のない配偶者ビザへの変更が有利になることがあります。

Step 1:必要書類を準備する

認定証明書の場合とほぼ同じ書類を準備しますが、変更申請の場合は外国人配偶者本人の在留カードやパスポートのコピーも必要です。

Step 2:在留資格変更許可申請を行う

外国人配偶者の住所地を管轄する地方出入国在留管理局に申請します。在留資格変更の場合も行政書士による申請取次が可能です。

Step 3:審査・許可通知

審査期間は1〜2か月程度が目安です。許可された場合は通知ハガキが届き、入管局の窓口で手数料6,000円(収入印紙。オンライン申請の場合は5,500円)を納付し、新しい在留カードを受け取ります。

「短期滞在」から配偶者ビザへの変更は原則として認められていませんが、やむを得ない特別の事情がある場合は例外的に許可されるケースもあります。短期滞在からの変更を検討する場合は、事前に専門家に相談されることを強く推奨します。

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必要書類一覧と収集方法

配偶者ビザの申請に必要な主な書類を一覧にまとめます。在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請で共通する書類が大半ですが、一部異なる書類もあります。

共通で必要な書類

書類名 取得先・備考
申請書 出入国在留管理庁のWebサイトからダウンロード
写真(縦4cm × 横3cm) 申請前6か月以内に撮影したもの
質問書 入管所定の書式。出会いの経緯・交際期間・婚姻に至った事情等を記載
婚姻届受理証明書または戸籍謄本 日本の市区町村役場で取得(婚姻の事実が記載されたもの)
配偶者の国の婚姻証明書 配偶者の本国政府が発行(日本語訳を添付)
日本人配偶者の住民税の課税証明書・納税証明書 直近年度分。市区町村役場で取得
日本人配偶者の住民票 世帯全員分。マイナンバーは省略
身元保証書 日本人配偶者が身元保証人となるのが一般的
夫婦間の交流を示す資料 写真(スナップ写真)、通話履歴、SNSのやり取りなど

認定証明書交付申請の場合の追加書類

  • 配偶者のパスポートのコピー
  • 返信用封筒(郵送受領を希望する場合。460円分の切手を貼付・簡易書留用)。電子メールでの受領も可能。管轄の入管局により返信用封筒の仕様が異なる場合があるため、事前にご確認ください

変更許可申請の場合の追加書類

  • パスポートおよび在留カード(提示)
  • 収入印紙6,000円(許可時に納付。オンライン申請の場合は5,500円)

上記は標準的な書類であり、個別の事情によっては追加資料を求められる場合があります。たとえば、年齢差が大きい場合や交際期間が短い場合は、婚姻の真実性を補強するための追加説明・追加資料(結婚式の招待状、親族からの手紙等)が必要になることがあります。

家族滞在ビザとの違いについては「家族滞在ビザの申請条件」で解説しています。

配偶者ビザが不許可になるケースと対策

配偶者ビザの申請が不許可になる主な理由と、それぞれの対策を整理します。不許可になった場合でも、原因を特定して対策を講じれば再申請で許可される可能性は十分にあります。

1. 婚姻の実態が認められない

質問書の記載が不十分で、出会いの経緯や交際の実態が入管に伝わらないケースです。特に「紹介所を通じて知り合い、数回会っただけで結婚した」という場合は、偽装結婚を疑われやすくなります。対策としては、交際の経緯を時系列で詳しく記載し、写真や通信記録などの客観的証拠を添付することが重要です。

2. 経済的基盤が不十分

収入が低い、または無職の状態で申請した場合に不許可となるケースがあります。年収の明確な基準額は公表されていませんが、配偶者と安定して生活できる収入水準が求められます。対策としては、預貯金残高の証明・親族からの支援を示す書面・就職内定先の内定通知書などを追加資料として提出し、生活が成り立つことを具体的に説明します。

3. 過去に入管法違反がある

外国人配偶者が過去にオーバーステイ(不法残留)や不法就労をしていた場合、審査で非常に不利に働きます。退去強制歴がある場合は、上陸拒否期間(5年または10年)を経過しているかどうかが重要になります。上陸拒否期間を経過している場合は申請自体は可能ですが、過去の違反を踏まえた詳細な反省文や今後の遵法意識を示す文書の提出が求められます。

4. 提出書類の不備・虚偽

書類の記載内容に矛盾がある場合や、事実と異なる申告をした場合は即座に不許可となります。虚偽の申告は「申請内容の信ぴょう性」を根本から損なうため、一度虚偽が発覚すると、その後の再申請も非常に困難になります。書類は正確かつ誠実に作成することが大前提です。

在留資格変更が不許可になる一般的な理由については「在留資格変更が不許可になる5つの理由」もご覧ください。

よくある質問

Q. 配偶者ビザの申請から許可までどのくらいかかりますか?

在留資格認定証明書交付申請の場合は1〜3か月程度、在留資格変更許可申請の場合は1〜2か月程度が目安です。ただし、審査状況や管轄の入管局の混雑具合によって前後します。追加資料の提出を求められた場合はさらに期間が延びるため、時間に余裕をもって申請することが重要です。

Q. 配偶者ビザがあれば就労制限はありませんか?

はい。在留資格「日本人の配偶者等」には就労制限がありません。いわゆる「身分に基づく在留資格」に該当するため、業種や職種を問わず自由に働くことができます。就労ビザ(技術・人文知識・国際業務等)のような活動範囲の制限がない点は、配偶者ビザの大きな特徴です。

Q. 配偶者ビザで離婚したらどうなりますか?

離婚すると配偶者ビザの更新は認められなくなります。在留期間が残っていればその満了までは合法的に在留できますが、離婚後14日以内に入管に届出(配偶者に関する届出)を提出する義務があります。離婚後も日本に在留し続けたい場合は、「定住者」への在留資格変更などの選択肢を検討することになります。ただし、定住者への変更には一定の要件(日本での生活実績や扶養する子の存在等)が求められます。

Q. 短期滞在ビザから配偶者ビザに変更できますか?

原則として、短期滞在から他の在留資格への変更は認められていません(入管法第20条第3項ただし書き「やむを得ない特別の事情」がある場合を除く)。ただし、日本で婚姻手続きを行った後に「やむを得ない特別の事情」として変更が認められた実例は存在します。この判断は入管の裁量に委ねられるため、確実性を求める場合は一度帰国して在留資格認定証明書交付申請から手続きをやり直すほうが堅実です。

Q. 配偶者ビザの更新はどのように行いますか?

在留期間の満了する3か月前から更新申請が可能です。申請先は住所地を管轄する地方出入国在留管理局で、更新時にも婚姻が継続していることや安定した生活基盤があることを示す書類が必要です。更新のたびに在留期間が1年→3年→5年と延長されるのが一般的ですが、婚姻の安定性や納税状況などの審査結果によります。

Q. 配偶者ビザから永住許可を申請できますか?

はい。日本人の配偶者は永住許可の特例ルートに該当し、婚姻3年以上かつ引き続き1年以上日本に在留していれば永住許可の申請が可能です(通常の10年在留は不要)。ただし、納税義務の履行や素行要件は通常どおり審査されます。永住許可の詳細は「永住許可の要件と申請方法」をご確認ください。

まとめ

  • 配偶者ビザ(日本人の配偶者等)は、法律上の婚姻関係があることが前提。内縁関係や婚約中は対象外
  • 審査では婚姻の真実性経済的基盤適法な婚姻手続きの完了が特に重視される
  • 海外からの呼び寄せは在留資格認定証明書交付申請(審査目安1〜3か月)、国内での変更は在留資格変更許可申請(審査目安1〜2か月)
  • 不許可の主な原因は「婚姻実態の証明不足」「経済基盤の不安定」「過去の入管法違反」「書類の不備・虚偽」
  • 配偶者ビザには就労制限がなく、永住許可の特例ルート(婚姻3年+在留1年)も利用可能

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※ 本記事の内容は2026年4月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料・様式は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。

※ 記事の内容には細心の注意を払っておりますが、万が一誤りがございましたらご指摘いただけますと幸いです。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。


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