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定住者ビザとは?対象者・申請要件・永住者との違いを行政書士が解説
「定住者」の在留資格は、日系人・離婚後の外国人配偶者・日本人に扶養される子など、幅広い対象者を受け入れる身分系ビザです。就労制限がなく、飲食店スタッフや製造業など職種を問わず働けるため、取得すれば生活の自由度が大幅に広がります。
一方で、「永住者」とよく混同されますが、定住者には在留期間があり、定期的な更新手続きが必要です。また、申請区分(告示定住・告示外定住)によって必要書類や審査の観点が大きく異なります。
本記事では、定住者ビザの対象者・告示の主な類型・申請要件・永住者との比較まで、申請取次行政書士の視点から実務的に解説します。
「自分のケースは定住者ビザの対象になる?」「どの書類をそろえればいい?」と悩んでいる方は、行政書士法人Treeへお気軽にご相談ください。入管届出済行政書士が現在の状況を確認し、最適な申請方法をご提案します。相談は何度でも無料・全国対応です。
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定住者ビザ(在留資格「定住者」)とは
在留資格「定住者」は、出入国管理及び難民認定法(入管法)第7条第1項第2号の規定に基づき、法務大臣が特別な事情を考慮して一定の在留期間を指定し、日本での居住を認める在留資格です。
就労系の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)が「業務の種類」によって就労活動を制限するのとは異なり、定住者は就労制限がほぼなく、職種・業種を問わず幅広い業務に従事できます。単純労働とされるコンビニや飲食店でのアルバイトも可能なため、生活の選択肢が大きく広がります。
定住者には大きく2つのカテゴリーがあります。一つは、法務大臣が告示で定めた要件に該当する「告示定住者」、もう一つは告示には該当しないが個別の事情を考慮して法務大臣が認める「告示外定住者」です。自分がどちらのカテゴリーに当てはまるかによって、必要書類や申請の流れが変わります。
なお、在留資格の種類全体を把握したい方は、在留資格の種類一覧もあわせてご覧ください。
定住者ビザの対象者:告示定住の主な類型
告示定住は、告示によって定められた第1号〜第8号の類型に分類されています。ご自身がどの号に該当するかを確認することが申請の第一歩です。以下に主要な類型をまとめます。
第1号:第三国定住難民
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から保護の推薦を受け、日本が受け入れを決定した第三国定住難民が対象です。ミャンマー(旧ビルマ)難民が代表例として挙げられます。
第3号・第4号:日系2世・3世
第3号は、日本人の子として出生した者(日系2世)の実子で、素行が善良な者が対象です。第4号は、かつて日本国籍を有していた者の実子の実子(日系3世)に相当します。日系人は学歴・資格不問で就労できるため、製造業・農業など幅広い産業で活躍しています。
実務上よく見られるのは、日系3世のブラジル・ペルー出身者が定住者ビザで来日するケースです。申請の際には、日本側の祖父母・父母との血縁関係を証明する戸籍謄本や出生証明書(翻訳付き)の準備が欠かせません。
第5号:日系2世・定住者の配偶者
「日本人の配偶者等」や「定住者」と婚姻している配偶者が対象です。婚姻が継続していることが審査の前提となるため、婚姻証明書など婚姻関係を証明する書類の提出が必要です。離婚等により婚姻が解消された場合は、この類型による在留資格の維持が難しくなるため注意が必要です。
第6号:扶養を受ける未成年・未婚の実子
日本人・永住者・特別永住者・定住者に扶養される18歳未満(2022年4月1日の民法改正に伴い20歳から18歳に変更)の未婚の実子が対象です。いわゆる「連れ子」の呼び寄せはこの類型が主に使われます。子が18歳に達した後は別の在留資格への変更を検討する必要があります。
第7号:6歳未満の養子
日本人・永住者・特別永住者・定住者の養子で、6歳未満の者が対象です。養子縁組が正式に成立していること、および扶養者との関係を証明する書類が必要となります。
第8号:中国残留邦人等
「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律」の対象者とその家族が該当します。歴史的経緯から日本に帰国した方々の生活を支援するための類型です。
告示外定住の主なケース
告示のいずれにも当てはまらない場合でも、個別の事情によって定住者としての在留が認められることがあります。告示外定住は審査官が個別に事情を判断するため、申請理由書の作成が特に重要です。
離婚後定住(離婚定住)
日本人・永住者・特別永住者と婚姻後に離婚または死別した外国人で、一定の期間婚姻関係が継続していた者が対象です。日本国籍の子どもを養育している場合は許可されやすくなります。離婚の理由や婚姻期間、日本での生活の安定性などが総合的に審査されます。
離婚後の在留資格については、配偶者ビザ完全ガイドでも詳しく解説しています。
日本人の実子を扶養する親(実子扶養定住)
日本国籍を有する未成年の実子を日本国内で養育・監護している外国人の親が、定住者として認められるケースがあります。子どもの監護養育の実態があることを示す書類の準備が重要です。
その他の告示外ケース
難民認定者(条約難民)、日本の教育機関を卒業した外国人の子などが、告示外の定住として認められることがあります。個別事情が複雑なケースほど、申請前に専門家へ相談することをおすすめします。
告示外定住の申請は書類準備が肝心です
告示外定住は、書類の内容と申請理由書の質が審査結果を大きく左右します。行政書士法人Treeでは、申請取次行政書士がお客様の状況を詳しくヒアリングし、審査で評価される申請書類一式を作成いたします。
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定住者ビザの申請要件と必要書類
共通の審査基準
定住者の申請では、どの類型に該当する場合でも、以下の3点が共通して審査されます。
- 素行の善良性:日本での法令遵守状況、犯罪歴がないこと
- 生計の安定性:独立して生計を維持できる収入・資産があること
- 身分関係の継続性:申請理由となる身分関係(婚姻・血縁等)が適正であること
特に「生計の安定性」は、税金や社会保険料の納付状況も含めて判断されます。過去に未納がある場合は、申請前に解消しておくことが望ましいでしょう。
必要書類(主なもの)
必要書類は申請区分・類型によって異なりますが、共通して必要となる書類と、類型別の追加書類は以下の通りです。
| 書類の種類 | 内容・備考 |
|---|---|
| 在留期間更新(変更)許可申請書 | 入管庁所定の様式。写真貼付 |
| パスポート・在留カード | 原本の提示が必要 |
| 住民票 | 世帯全員記載のもの |
| 住民税の課税証明書・納税証明書 | 直近年度のもの |
| 職業・収入証明書 | 在職証明書または確定申告書など |
| 身元保証書 | 日本在住の身元保証人が必要 |
| 身分関係証明書類 | 戸籍謄本・出生証明書・婚姻証明書など(類型による) |
| 申請理由書(告示外の場合) | 個別の事情を詳述した書面。書き方が審査に影響 |
外国語で作成された書類はすべて日本語訳を添付する必要があります。翻訳の精度が審査に影響することもあるため、正確な翻訳を用意してください。また、申請書類は入管庁の公式ページで最新様式を確認することをおすすめします。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。
申請の流れ
定住者ビザの新規申請(在留資格認定証明書交付申請)および変更・更新申請の基本的な流れは以下の通りです。
- 必要書類の収集・整理:類型に応じた書類を収集する。外国の公文書は翻訳・認証が必要な場合も
- 申請書類の作成:申請書・申請理由書などを作成。告示外定住では理由書の内容が審査に直結
- 管轄入管局への申請:申請人の住所を管轄する地方出入国在留管理局に提出。取次行政書士が代理申請することも可能
- 審査(標準処理期間:2週間〜3か月程度):追加書類の提出を求められることがある
- 許可・在留カードの受領:許可の場合は新しい在留カードが交付される
在留期間の更新申請は、期限の3か月前から行うことができます。余裕をもって準備を始めることが大切です。
定住者と永住者の違い:比較表でわかりやすく解説
「定住者と永住者、どちらが有利なのか」という疑問はよくあります。結論から言えば、安定性や手続き面では永住者のほうが有利ですが、取得要件はより厳しくなります。両者の違いを整理した比較表を見てみましょう。
| 比較項目 | 定住者 | 永住者 |
|---|---|---|
| 在留期間 | 6か月・1年・3年・5年のいずれか | 期限なし(在留カードは7年ごとに更新) |
| 更新の要否 | 必要(期限ごとに更新申請が必要) | 不要(在留資格自体の更新は不要) |
| 就労制限 | なし(職種・業種不問) | なし(職種・業種不問) |
| 活動の自由 | 日常生活・就労は自由 | 日常生活・就労は自由 |
| 身分変化の影響 | 離婚・死別等で在留根拠が揺らぐ可能性 | 基本的に身分変化の影響を受けない |
| 家族の在留資格 | 「定住者」の配偶者は告示5号で定住者申請可 | 配偶者は「永住者の配偶者等」で申請可 |
| 主な取得要件 | 告示の各類型該当 or 個別事情による | 10年以上在留・素行善良・独立生計など(原則) |
| 帰化(日本国籍取得) | 別途帰化申請が必要 | 別途帰化申請が必要 |
就労制限の点では両者に差はありませんが、永住者は在留期間の更新を気にせずに長期的な生活設計が立てやすい点が大きなメリットです。定住者として一定期間在留した後、要件を満たせば永住許可の申請を目指す方も少なくありません。
永住許可の要件や申請の流れについては、永住許可の要件と申請方法で詳しく解説しています。
定住者ビザに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 定住者ビザを取得すると、どんな仕事でもできますか?
A. はい、原則として職種・業種の制限はありません。就労系ビザで制限のある「単純労働」(飲食店スタッフ・工場ライン作業・コンビニ勤務など)も可能です。ただし、日本の法令上、国籍や在留資格に関わらず就くことが制限されている職種(例:公証人・一部の公務員)は別途確認が必要です。
Q2. 日系4世も定住者ビザの対象になりますか?
A. 告示定住(第3号・4号)の対象は日系3世までです。日系4世は告示の対象外となりますが、2018年から始まった「日系4世の受入れ拡大」の枠組みのもと、「特定活動」ビザ(特定活動43号)として一定要件のもと受け入れが可能になっています。定住者ビザとは別の制度ですので、詳細は出入国在留管理庁の案内をご確認ください。
Q3. 離婚後、定住者ビザに変更できますか?
A. 婚姻の相手や婚姻期間、日本での生活状況などによりますが、告示外定住として変更が認められるケースがあります。特に日本国籍の未成年の子を養育している場合は、審査において有利に働く要素の一つとなります。離婚後すぐに変更申請する場合は、日本での継続的な生活基盤があることを証明する書類の準備が重要です。
Q4. 在留期間の更新を忘れたらどうなりますか?
A. 在留期間を超えて日本に滞在することはオーバーステイ(不法残留)となり、強制退去や再入国拒否などの重い処分を受ける可能性があります。在留期限の3か月前から更新申請が可能ですので、期限が近づいたら早めに手続きを進めてください。なお、更新申請中であれば、在留期限を過ぎた後も最長2か月(または申請中の期間が2か月未満の場合はその期間)は適法に在留できます。
Q5. 定住者ビザで家族を呼び寄せることはできますか?
A. 定住者の配偶者は告示第5号の「定住者の配偶者」として定住者ビザの申請が可能です。また、定住者に扶養される18歳未満の未婚の実子は告示第6号の対象となります。ただし、いずれの場合も審査があり、扶養能力や家族関係の証明が求められます。
Q6. 定住者ビザの申請は自分でできますか?
A. 在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請のいずれも、申請人本人または代理人(法定代理人など)が申請できます。ただし、告示外定住のケースや複雑な事情がある場合は、入管届出済行政書士(申請取次行政書士)に依頼することで、本人の入管出頭を省略し、書類作成から取次申請まで代行してもらうことが可能です。不許可になった場合の再申請は難しいため、最初から専門家に依頼するメリットは大きいといえます。
まとめ:定住者ビザの申請は早めの準備が大切
定住者ビザは、日系人・離婚後の在日外国人・扶養を受ける実子など、幅広い対象者に対応する身分系の在留資格です。就労制限がなく、職種・業種を問わずに働ける点が大きな特徴で、永住者と並んで生活の自由度が高い在留資格の一つです。
申請では、自分が告示定住・告示外定住のどちらに該当するかをまず確認し、必要書類を漏れなく揃えることが重要です。とくに告示外定住(離婚後定住・実子扶養定住など)は、審査における判断が個別の事情に基づくため、申請理由書の内容が許可・不許可を分けることがあります。
定住者として在留を続けた後に永住許可を目指す場合は、在留期間・収入・納税状況などの積み上げが必要になります。将来の永住申請を念頭に置いた生活設計をしておくことも大切です。
定住者ビザの申請は、行政書士法人Treeにお任せください
入管届出済行政書士が、告示定住・告示外定住いずれのケースにも対応します。
| サービス | 料金(税抜) |
|---|---|
| 在留資格認定・変更申請 | 50,000円〜 |
| 在留期間更新申請 | 25,000円〜 |
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▶ 行政書士法人Treeに相談してみる(在留更新 25,000円〜)※ 本記事の内容は2026年4月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料・様式は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。


