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結論から言えば、在留カードを所持する中長期在留者には、住居地の届出をはじめとする複数の届出義務が課されています。届出を怠ると、20万円以下の罰金や在留資格の取消しにつながる可能性があり、軽視できない制度です。
在留カードに関する届出義務の全体像を一覧表で示したうえで、転職・転居・離婚・氏名変更・紛失などケース別に、どの届出が必要か、届出を忘れた場合のリスク、届出先・届出方法を解説します。外国人本人はもちろん、外国人を雇用する企業の人事担当者にも知っておいていただきたい内容です。外国人社員が届出を忘れていないか管理に不安を感じている企業様は、行政書士法人Treeへご相談ください。
転職後の所属機関届出をしていない、離婚後の届出を忘れていた、転居届や在留カード再交付の期限を過ぎてしまったなど、届出の漏れや期限切れでお困りの方は、行政書士法人Treeへご相談ください。申請取次行政書士が届出状況を確認し、必要な手続きをご案内します。相談は何度でも無料・全国対応です。
目次
在留カードの届出義務とは
在留カードは、日本に中長期間在留する外国人に交付される身分証明書です。出入国管理及び難民認定法(入管法)は、在留カードの所持者に対して、一定の事由が生じた場合に届出を行う義務を課しています。
届出義務は大きく分けて「住居地に関する届出」と「住居地以外の届出(所属機関・配偶者関係など)」の2種類があります。それぞれ届出先や届出期限が異なるため、混同しないよう注意が必要です。
届出義務の根拠法令
在留カードに関する届出義務は、主に以下の法令に基づきます。
- 住居地の届出:入管法第19条の7〜第19条の9(新規上陸後の届出・転居時の届出)
- 所属機関に関する届出:入管法第19条の16(活動機関・契約機関の変更等)
- 配偶者に関する届出:入管法第19条の16第3号(配偶者との離婚・死別)
- 在留カードの記載事項変更届出:入管法第19条の10(氏名・国籍等の変更)
これらの届出義務に違反した場合の罰則も入管法に定められています。出入国管理及び難民認定法(e-Gov法令検索)で条文の全文を確認できます。
届出義務の一覧|届出先・届出期限・届出方法
中長期在留者に課される主な届出義務を一覧表にまとめました。届出先が市区町村か出入国在留管理局かで手続きが分かれるため、注意してください。
| 届出の種類 | 届出期限 | 届出先 | 届出方法 |
|---|---|---|---|
| 新規上陸後の住居地届出 | 住居地を定めてから14日以内 | 住居地の市区町村 | 窓口 |
| 住居地の変更届出(転居) | 新住居地に移転してから14日以内 | 新住居地の市区町村 | 窓口 |
| 所属機関の変更届出(活動機関) | 届出事由発生から14日以内 | 出入国在留管理局 | 窓口・郵送・オンライン |
| 所属機関の変更届出(契約機関) | 届出事由発生から14日以内 | 出入国在留管理局 | 窓口・郵送・オンライン |
| 配偶者との離婚・死別の届出 ※日本人の配偶者等・永住者の配偶者等の在留資格を有する者が対象 |
届出事由発生から14日以内 | 出入国在留管理局 | 窓口・郵送・オンライン |
| 在留カードの記載事項変更届出(氏名・国籍等) | 変更を生じた日から14日以内 | 出入国在留管理局 | 窓口 |
| 在留カードの有効期間の更新申請 ※届出義務とは異なる申請手続 |
有効期間満了日の2か月前から | 出入国在留管理局 | 窓口 |
| 在留カードの再交付申請(紛失・盗難・滅失) | 紛失等を知った日から14日以内 | 出入国在留管理局 | 窓口 |
| 在留カードの再交付申請(汚損・毀損) | 期間の定めなし ※再交付命令を受けたときは14日以内 |
出入国在留管理局 | 窓口 |
届出書の様式や記載例は、出入国在留管理庁の届出手続きページで公開されています。
住居地届出と所属機関届出の違い
届出制度で混乱しやすいのが、届出先の違いです。住居地に関する届出は市区町村の窓口で行います。これは住民基本台帳法に基づく転入届・転居届と同時に処理される仕組みです。一方、所属機関(勤務先・学校など)に関する届出は出入国在留管理局に行います。
たとえば転職に伴い引っ越しもする場合は、市区町村への住居地変更届出と、入管への所属機関変更届出の両方が必要です。どちらか一方だけでは届出義務を果たしたことにはなりません。
届出を怠った場合の罰則とリスク
罰則規定
在留カードに関する届出義務を怠った場合、入管法には以下の罰則が定められています。
| 違反内容 | 罰則 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 住居地届出の不届・虚偽届出 | 20万円以下の罰金 | 入管法第71条の3 |
| 所属機関(活動機関・契約機関)の届出の不届・虚偽届出 | 20万円以下の罰金 | 入管法第71条の3 |
| 配偶者との離婚・死別の届出の不届 | 20万円以下の罰金 | 入管法第71条の5第3号 |
| 在留カードの記載事項変更届出の不届 | 20万円以下の罰金 | 入管法第71条の3 |
| 在留カードの不携帯 | 20万円以下の罰金 | 入管法第75条の3 |
| 在留カードの提示拒否 | 1年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金 | 入管法第75条の2 |
在留資格の取消しにつながるケース
罰金だけでなく、在留資格の取消しにつながるリスクもあります。入管法第22条の4第1項第8号・第9号・第10号では、住居地の届出をしない場合や虚偽の届出をした場合について、在留資格取消しの対象としています。具体的には以下のケースです。
- 新規上陸後90日以内に住居地の届出をしない場合
- 届出た住居地から退去した後90日以内に新住居地の届出をしない場合
- 虚偽の住居地を届け出た場合
所属機関の届出については、不届出のみを直接の理由として在留資格が取り消されるわけではありません。しかし、在留期間更新や在留資格変更の審査時に「在留状況の良好性」が評価されるため、届出義務の不履行は審査上マイナスとなります。
在留期間更新への影響
届出義務の不履行が最も実務的に影響するのは、在留期間更新許可申請の場面です。入管は更新審査において在留中の法令遵守状況を確認するため、届出を怠っていた事実が判明すると、「在留状況に問題あり」と判断される材料になります。結果として、更新が不許可になったり、付与される在留期間が短くなったりするリスクがあります。
「今まで届出をしていなかったが、特に問題にならなかった」という声を聞くこともありますが、次回更新時に突然指摘される可能性は常にあります。在留資格の種類と更新手続きの詳細は「在留資格の種類一覧|就労・身分・留学ビザの違いと選び方」をご参照ください。
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届出の具体的な手順
住居地届出の方法
住居地の届出は、住居地の市区町村の窓口で行います。新規上陸の場合は住居地を定めてから14日以内に、転居の場合は新住居地に移転してから14日以内が届出期限です。在留カードを持参のうえ、窓口で転入届(または転居届)を提出すれば、在留カードの裏面に新住居地が記載されます。注意:転入届の際に在留カードを持参しないと、住民基本台帳上の転入届は受理されても入管法上の住居地届出とはみなされません。この場合、改めて在留カードを持参して住居地の届出を行う必要があります。
所属機関の届出方法
所属機関への届出が必要な在留資格
すべての在留資格を有する方に届出義務があるわけではありません。以下の在留資格を有する方のみが対象です。
| 届出の種類 | 対象となる在留資格 |
|---|---|
| 活動機関への届出 (第19条の16第1号) |
教授、高度専門職1号ハ・2号、経営・管理、法律・会計業務、医療、教育、企業内転勤、技能実習、留学、研修 |
| 契約機関への届出 (第19条の16第2号) |
高度専門職1号イ・ロ・2号(イ・ロ)、研究、技術・人文知識・国際業務、介護、興行、技能 |
| 配偶者に関する届出 (第19条の16第3号) |
日本人の配偶者等、永住者の配偶者等 |
「家族滞在」「定住者」「永住者」の在留資格を有する方は所属機関の届出は不要です。ただし住居地の届出義務はあります。
所属機関に関する届出は、出入国在留管理局に対して行います。届出方法は窓口持参・郵送・オンラインの3つです。
- 窓口:最寄りの地方出入国在留管理局またはその出張所に届出書を持参
- 郵送:〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目6番1号四谷タワー14階 東京出入国在留管理局在留管理情報部門届出受付担当あてに届出書を郵送
- オンライン:出入国在留管理庁の電子届出システムからオンラインで届出
届出書には、在留カード番号・氏名・生年月日・国籍・住居地に加え、届出事由の詳細(所属機関の名称・所在地・変更の内容等)を記載します。
在留カードの記載事項変更届出
氏名・国籍・地域・生年月日・性別に変更が生じた場合は、変更の日から14日以内に地方出入国在留管理局の窓口で届出を行います。届出の際には、在留カードと変更を証する資料(旅券、身分関係を証する書類など)を持参する必要があります。この届出はオンラインや郵送では行えず、窓口のみとなる点に注意してください。
よくある質問
Q1. 届出期限の14日を過ぎてしまいましたが、今からでも届出できますか?
期限を過ぎた場合でも届出は受け付けられます。遅延した場合は入管法上20万円以下の罰金の対象となりえますが、実際に罰金が科されるケースはごく稀です。届出をしないまま放置するほうがリスクが高いため、気付いた時点で速やかに届出を行ってください。
Q2. 在留カードを紛失した場合はどうすればよいですか?
在留カードの紛失・盗難・滅失があった場合は、その事実を知った日から14日以内に地方出入国在留管理局で再交付申請を行う必要があります。手数料は無料です。なお、著しい汚損または毀損による再交付申請は原則として期間の定めはありませんが、早めの手続をおすすめします。紛失の場合は、あわせて最寄りの警察署で遺失届を提出しておくことをおすすめします。
Q3. 勤務先が社名変更した場合も届出が必要ですか?
勤務先(所属機関)の名称に変更があった場合は届出が必要です。所属機関の名称変更、所在地の変更、消滅のいずれも届出事由に該当し、変更があった日から14日以内に届出を行います。合併による社名変更も対象です。
Q4. 企業(雇用主)側にも届出義務はありますか?
外国人を雇用する事業主には、労働施策総合推進法(旧・雇用対策法)に基づき、外国人の雇入れ・離職時にハローワークへの届出義務があります(外国人雇用状況の届出)。なお、届出期限は雇用保険被保険者か否かで異なります。これは在留カードの届出制度とは別の制度ですが、企業側にも法的義務がある点は押さえておく必要があります。企業側の届出義務の詳細は「外国人雇用の手続き完全ガイド」で解説しています。
まとめ
在留カードの届出義務は、住居地届出(市区町村)と所属機関届出(入管)の2系統に分かれています。いずれも届出期限は原則14日以内であり、届出を怠ると罰金や在留資格取消しのリスクがあります。在留期間更新の審査でも不利に働くため、届出事由が生じたら速やかに手続きを行いましょう。
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| サービス | 料金 |
|---|---|
| 在留期間更新許可申請 | 25,000円(税抜)〜 |
| 在留資格変更許可申請 | 50,000円(税抜)〜 |
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※ 本記事の内容は2026年4月時点の入管法令に基づきます。届出様式・届出先・手数料は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁の届出手続きページでご確認ください。
※ 本記事は在留カードの届出制度に関する一般的な情報提供を目的としています。個別のケースについては、最寄りの出入国在留管理局または専門家にご相談ください。


