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離婚の慰謝料はいくらもらえるのか――この疑問は、離婚を検討する多くの方が最初に抱く疑問の一つです。結論から言えば、離婚慰謝料の相場は50万〜300万円が一般的な範囲であり、不貞行為(浮気・不倫)の場合は100万〜300万円、DVの場合は50万〜500万円が目安となります。ただし、個別の事情によって金額は大きく変動するため、あくまで相場として参考にしてください。
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目次
離婚慰謝料の相場|原因別の金額目安
離婚慰謝料の金額は、離婚の原因や婚姻期間、精神的苦痛の程度などによって個別に判断されます。裁判例をもとにした原因別の大まかな相場は以下のとおりです。
| 離婚原因 | 慰謝料の相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 不貞行為(浮気・不倫) | 100万〜300万円 | 不貞期間・頻度・子どもへの影響等で変動 |
| DV(身体的暴力) | 50万〜500万円 | 暴力の程度・頻度・受傷内容で大きく変動 |
| モラルハラスメント | 50万〜200万円 | 証拠の有無と精神的被害の程度で変動 |
| 悪意の遺棄 | 50万〜200万円 | 家出・生活費の不支払い等 |
| セックスレス | 50万〜150万円 | 拒否の理由・期間・夫婦関係の努力で変動 |
| 性格の不一致 | 原則として0円 | 一方だけに責任がない=慰謝料は発生しにくい |
上記はあくまで目安です。実際の金額は、婚姻期間の長さ、子どもの有無、当事者の収入・資産、精神的苦痛の程度、離婚に至る経緯など、多くの要素を総合的に考慮して決定されます。
慰謝料の金額に影響する要素
同じ原因の離婚でも、以下の要素によって慰謝料の額は大きく変わります。
増額される要素
- 婚姻期間が長い(10年以上→増額傾向)
- 未成年の子どもがいる(特に幼い子どもがいる場合)
- 不貞行為の期間が長い/複数の相手がいる
- DVの証拠が明確(診断書・写真等)
- 精神的に深刻な被害を受けた(通院歴等)
減額される要素
- 婚姻期間が短い(3年未満→減額傾向)
- 請求する側にも落ち度がある(双方に不貞行為がある等)
- すでに別居期間が長い(婚姻関係が事実上破綻していた場合)
- 相手の収入が低い(支払能力の問題)
慰謝料を請求できるケース・できないケース
請求できるケース
慰謝料は、相手方の有責行為(違法な行為)によって精神的苦痛を受けた場合に請求できます。民法第709条(不法行為による損害賠償)および第710条(財産以外の損害の賠償)が根拠となります。
- 不貞行為(浮気・不倫)
- DV・モラルハラスメント
- 悪意の遺棄(正当な理由のない同居拒否・生活費の不支払い)
- 長期間にわたる正当な理由のない性交渉の拒否(婚姻関係の破綻に至った場合、民法第770条第1項第5号)
請求できないケース
- 性格の不一致:双方に明確な責任がないため原則不可
- 双方が同程度の有責行為をしている場合
- 婚姻関係が破綻した後の不貞行為(最高裁平成8年3月26日判決)
「性格の不一致」で離婚する場合でも、相手が離婚原因を作った具体的な行為(暴言・無視・家庭放棄等)が認められれば、慰謝料請求が認められる可能性はあります。
慰謝料の請求方法
方法1:協議離婚で取り決める
最も一般的なのは、離婚の話し合い(協議)の中で慰謝料の金額を取り決める方法です。合意した内容は離婚協議書に記載し、可能であれば公正証書にしておくと安心です。公正証書に「強制執行認諾文言」を入れておけば、支払いが滞った場合に裁判を経ずに給与の差押え等の強制執行が可能になります。
離婚協議書と公正証書の違いについては「離婚の種類と手続きガイド」で詳しく解説しています。
方法2:離婚調停で請求する
協議がまとまらない場合は、家庭裁判所の離婚調停を申し立てます。調停委員を介して話し合いを行い、合意に至れば調停調書が作成されます。調停調書には判決と同じ効力があり、強制執行も可能です。調停の申立費用は収入印紙1,200円+郵便切手代です。
方法3:離婚訴訟で請求する
調停が不成立の場合は、離婚訴訟を提起できます。訴訟では裁判官が証拠に基づいて慰謝料の金額を判断します。ただし、訴訟は時間と費用がかかるため(弁護士費用含め数十万〜100万円以上)、可能であれば協議や調停の段階で解決することが望ましいでしょう。
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慰謝料の請求期限(時効)
離婚慰謝料の請求権には時効があります。
| 請求のタイミング | 時効の起算点 | 時効期間 |
|---|---|---|
| 離婚と同時に請求 | 離婚成立日 | 3年 |
| 離婚後に請求 | 離婚成立日 | 3年 |
| 不倫相手に請求 | 不貞行為および相手を知った日 | 3年(不貞行為から20年で消滅時効) |
なお、民法第159条により、夫婦の一方が他の一方に対して有する権利については、婚姻中は時効が完成しません(婚姻解消から6か月を経過するまで時効の完成が猶予されます)。つまり、婚姻中に不貞行為を知って3年以上が経過していても、離婚していない限り時効は完成しないことになります。
離婚成立から3年を過ぎると、原則として慰謝料の請求権は消滅します。離婚時に慰謝料について取り決めていない場合でも、3年以内であれば請求できる可能性がありますが、証拠の散逸等を考えると、離婚の協議段階で合わせて取り決めておくことが望ましいでしょう。
よくある質問
Q. 慰謝料は分割払いにできますか?
はい、当事者間の合意があれば分割払いにすることは可能です。分割払いの場合は、支払いスケジュール・遅延した場合のペナルティ(遅延損害金等)を離婚協議書や公正証書に明記しておくことが重要です。公正証書にしておけば、支払いが滞った場合に強制執行の手続きを取ることができます。
Q. 慰謝料に税金はかかりますか?
離婚に伴う慰謝料は、精神的損害に対する賠償金であるため、原則として所得税は非課税です(所得税法第9条第1項第18号)。ただし、社会通念上著しく高額な場合は課税対象となる可能性があります。また、慰謝料として不動産を譲渡した場合は、譲渡した側に譲渡所得税が課される点に注意が必要です。
Q. 不倫相手にも慰謝料を請求できますか?
はい、不貞行為の相手方に対しても慰謝料を請求できます。配偶者と不倫相手は共同不法行為者として連帯責任を負うため、どちらか一方または両方に請求することが可能です。ただし、二重取りはできず、配偶者から全額支払いを受けた場合は不倫相手への請求は認められません。
まとめ
離婚慰謝料は個別の事情によって金額が大きく変動しますが、原因別の相場を把握しておくことで、交渉の目安が立てやすくなります。
- 不貞行為:100万〜300万円、DV:50万〜500万円が一般的な相場
- 婚姻期間・子どもの有無・収入・証拠の有無で金額は変動する
- 協議離婚で取り決める場合は公正証書にしておくと安心
- 請求期限は離婚成立から3年
- 性格の不一致では原則として慰謝料は発生しない
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※ 記事の内容には細心の注意を払っておりますが、万が一誤りがございましたらご指摘いただけますと幸いです。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。


