「離婚を考えているけど、どんな手続きがあるの?」「協議離婚と調停離婚は何が違う?」「費用や期間はどれくらいかかる?」
離婚にはいくつかの種類があり、それぞれ手続きの流れや必要な期間、費用が大きく異なります。ご自身の状況に合った方法を選ぶことが、スムーズな離婚と将来のトラブル防止につながります。
双方が合意でき、安全に話し合える場合は協議離婚を検討します。合意できない場合や安全面に不安がある場合は、家庭裁判所の手続きや弁護士・支援機関への相談を確認してください。離婚届を出す前に、親権・養育費・財産分与など必要な条件を整理しましょう。
この記事では、離婚協議書の作成を扱う行政書士法人Treeが、協議・調停・審判・裁判の違いと、離婚前に整理したい条件を説明します。まず「双方が合意できるか」「安全に話し合えるか」で、自分に合う進め方を確認しましょう。
これから離婚手続きを進めようとしている方、どの方法が自分に合っているか知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
離婚協議書・公正証書作成サポート
離婚協議書・公正証書作成について、行政書士法人Treeで対応します。ミニマム 21,780円(税込)/スタンダード 27,500円(税込)/公正証書作成サポート 32,780円(税込)。
電話でのご相談: 042-404-2927(日曜を除く 9:00〜17:00)
目次
離婚の種類とは?日本の4つの離婚方法を解説
日本の法律では、離婚の方法は大きく分けて4つあります。それぞれの概要を確認しましょう。
協議離婚(きょうぎりこん)
協議離婚は、夫婦が話し合いによって離婚に合意し、離婚届を市区町村役場に提出するだけで成立する方法です。裁判所を通す必要がなく、日本の離婚の多くがこの方法で行われています。
費用がほとんどかからず手続きも簡単ですが、養育費・財産分与・慰謝料などの取り決めを口約束で済ませてしまうと、後々トラブルになるケースが非常に多いのが実情です。そのため、離婚協議書の作成が重要になります。
離婚協議書の具体的な書き方については、離婚協議書 vs 公正証書|どちらを作るべき?強制執行力の違いで詳しく解説しています。
調停離婚(ちょうていりこん)
調停離婚は、夫婦間の話し合いがまとまらない場合に、家庭裁判所の調停委員を介して話し合いを行い、合意を目指す方法です。調停委員が双方の意見を聞き、解決策を提案してくれます。
日本の法律では、いきなり裁判を起こすことはできず、まず調停を申し立てる必要があります(調停前置主義)。調停が不成立になった場合に、初めて裁判離婚の道が開かれます。
審判離婚(しんぱんりこん)
審判離婚は、調停が不成立となった場合に、家庭裁判所が職権で離婚を認める方法です。実務上はあまり多くありませんが、調停でほぼ合意に達しているのに些細な点で折り合わないケースなどで利用されることがあります。
ただし、当事者のいずれかが審判の告知から2週間以内に異議を申し立てると、審判の効力は失われます。
裁判離婚(さいばんりこん)
裁判離婚は、調停が不成立となった後に、家庭裁判所に離婚訴訟を提起して判決により離婚する方法です。裁判離婚が認められるには、民法第770条に定められた以下の「法定離婚事由」のいずれかが必要です。
- 不貞行為(浮気・不倫)
- 悪意の遺棄(生活費を渡さない、正当な理由なく別居するなど)
- 3年以上の生死不明
- その他婚姻を継続しがたい重大な事由(DV、モラハラなど)
詳しくは裁判所の公式サイトもご確認ください。
協議離婚・調停離婚・裁判離婚の違い【比較表】
3つの主要な離婚方法の違いを一覧表で比較します。
| 比較項目 | 協議離婚 | 調停離婚 | 裁判離婚 |
|---|---|---|---|
| 進める場所 | 当事者間の話し合いと市区町村への届出 | 家庭裁判所 | 家庭裁判所の訴訟 |
| 成立の条件 | 離婚と必要な条件について合意 | 調停で合意が成立 | 離婚を認める判決等 |
| 期間 | 合意・資料の準備状況による | 争点と裁判所の期日による | 審理・証拠や控訴の有無による |
| 費用 | 離婚届の提出は無料。書面作成等は別途 | 申立印紙1,200円と裁判所指定の郵便料等 | 請求内容・弁護士への依頼内容等による |
| 合意内容の書面 | 離婚協議書、公正証書等 | 調停調書 | 判決等 |
上記のとおり、協議離婚が最も簡易かつ低コストです。ただし、養育費や財産分与の取り決めを「口約束」で終わらせると、相手が支払いを怠った場合に強制執行ができません。協議離婚であっても、公正証書を作成しておくことで、調停調書や判決と同じ強制執行力を持たせることができます。
離婚手続きの流れ【ステップ形式で解説】
ここでは、最も一般的な協議離婚の手続きの流れをステップ形式で解説します。調停・裁判に進む場合の流れも合わせて説明します。
Step 1: 離婚条件の話し合い
まずは夫婦間で以下の項目について話し合います。
- 親権者の指定(未成年の子どもがいる場合は必須。2026年4月1日以降は共同親権も選択可能)
- 養育費の金額・支払期間・支払方法
- 財産分与の対象財産と分配方法
- 慰謝料の有無と金額
- 面会交流の頻度と方法
- 年金分割の按分割合
親権と監護権の違いについては、子どもの親権とは?決め方と判断基準を解説の記事をご参照ください。
Step 2: 離婚協議書の作成
話し合いで合意した内容を離婚協議書として書面に残します。口約束だけでは、後から「言った・言わない」のトラブルになるリスクが高いため、必ず書面化しましょう。
離婚協議書に記載すべき主な項目:
- 当事者の氏名・住所・生年月日
- 離婚の合意
- 親権者の指定
- 養育費の金額・支払方法・支払期間
- 財産分与の内容
- 慰謝料の金額・支払方法
- 面会交流の条件
- 年金分割の手続きと計算方法|合意分割・3号分割の違いを整理
- 清算条項(これ以上の請求をしないという約束)
Step 3: 公正証書の作成(推奨)
離婚協議書の内容を公正証書にすることを強くおすすめします。公正証書に「強制執行認諾条項」を盛り込むことで、相手が養育費や慰謝料の支払いを怠った場合に、裁判を起こさずに給与差押えなどの強制執行が可能になります。
公正証書の作成方法については、公正証書の作成方法ガイドで詳しく解説しています。
Step 4: 離婚届の提出
離婚届に夫婦双方が署名し、成年の証人2名の署名を得た上で、市区町村役場に提出します。受理されれば協議離婚が成立します。
未成年の子どもがいる場合は、離婚届に親権者を記載する必要があります。親権者の記載がないと離婚届は受理されません。なお、2026年4月1日施行の民法改正により、離婚後も父母双方を親権者とする「共同親権」を選択できるようになりました(法務省:民法等改正について)。
Step 5: 離婚後の届出・手続き
離婚が成立したら、以下の手続きも忘れずに行いましょう。
- 住民票の異動届(住所が変わる場合)
- 健康保険・年金の切り替え
- 子どもの戸籍・姓の変更(必要な場合は家庭裁判所に申立て)
- 児童手当・児童扶養手当の申請
- 年金分割の請求手続き(離婚後2年以内。ただし2026年4月1日以降の離婚は5年以内に延長)
- 運転免許証・銀行口座などの名義変更
協議が不成立の場合: 調停・裁判へ
話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。調停でも合意に至らなければ、法定離婚事由がある場合に限り離婚訴訟を提起できます。
離婚協議書・公正証書作成サポート
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離婚手続きにかかる費用と期間の目安
期間は「協議なら何週間、調停なら何か月」と一律には決まりません。財産の資料、親権や養育費の争点、公証役場や裁判所の日程によって変わります。離婚届の提出自体は無料ですが、公証人手数料・専門家報酬・書類取得費等は別です。
調停の申立手数料は収入印紙1,200円分で、郵便料は申立先の家庭裁判所ごとに異なります。弁護士に依頼する場合は、着手金・報酬・実費と、どの手続きまで含むかを見積もりで確認しましょう。
離婚手続きの注意点・よくある失敗
Treeでは、双方が合意した養育費・財産分与などの条件を、離婚協議書や公正証書の原案にまとめます。書面化に必要な内容と料金を確認してからご依頼いただけます。
口約束だけで離婚届を出してしまう
「早く離婚したい」と離婚届を出す前に、養育費や財産分与の取り決めを書面に残しましょう。口約束だけでは、相手が約束を守らないときに合意内容を証明しにくくなる場合があります。金額・支払日・終了時期・支払方法を具体的に決めておくことが大切です。
養育費の取り決めをしない
令和3年度(2021年度)全国ひとり親世帯等調査では、離婚した母子世帯のうち、養育費を取り決めていた割合は46.7%、現在も受け取っていた割合は28.1%でした。こども家庭庁の調査資料に示された当時の推計値で、現在のすべてのひとり親家庭の割合を示す数字ではありません。取り決めと、実際に受け取れることは別の問題です。金額・支払日・終了時期を具体的に残し、不払い時の手続きを確認しておきましょう。
2026年4月1日から、取り決めた養育費には子1人あたり月8万円を上限とする先取特権が設けられました。公正証書がなくても、合意を示す文書などで裁判所へ差押えを申し立てられる場合があります。施行前の取り決めでは、施行後に生じる養育費が対象です。ただし自動的な回収ではなく、請求額・必要書類など裁判所の手続条件を満たす必要があります。公正証書は、金額や支払日を明確にし、先取特権の上限を超える養育費や財産分与・慰謝料などの金銭支払条項にも、要件を満たせば執行力を備えられる点にメリットがあります。
公正証書を作成しない
強制執行認諾文言付き公正証書の金銭支払条項は、要件を満たせば、支払いを命じる判決を別途得ずに強制執行を申し立てるための債務名義になります。ただし、差押えなどの裁判所の手続きは必要で、相手の財産や収入によっては回収できないこともあります。公正証書の作成だけで支払いが保証されるわけではありません。
2026年4月1日から、取り決めた養育費には子1人あたり月8万円を上限とする先取特権が設けられました。公正証書がなくても、合意を示す文書などで裁判所へ差押えを申し立てられる場合があります。施行前の取り決めでは、施行後に生じる養育費が対象です。ただし自動的な回収ではなく、請求額・必要書類など裁判所の手続条件を満たす必要があります。公正証書は、金額や支払日を明確にし、先取特権の上限を超える養育費や財産分与・慰謝料などの金銭支払条項にも、要件を満たせば執行力を備えられる点にメリットがあります。
年金分割の請求期限を過ぎてしまう
年金分割の請求期限は、2026年4月1日以降の離婚等なら原則5年、同日前なら原則2年です。離婚等の日の翌日から数えます。按分割合の調停・審判等による特例もあるため、期限間際の方は年金事務所へ確認してください。詳しくは年金分割の手続きガイドと、日本年金機構の期限案内をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 協議離婚と調停離婚の違いは何ですか?
協議離婚は夫婦が合意し、市区町村へ離婚届を提出する方法です。調停離婚は家庭裁判所で調停委員会を介して話し合い、合意が成立する方法です。どちらも所要期間は合意・資料・手続きの日程によって異なります。安全に話し合えるか、争点があるかから進め方を確認しましょう。
Q2. 離婚の手続きにはどのくらいの期間がかかりますか?
双方の合意が整っているか、資料がそろっているかで変わります。調停・訴訟では争点や裁判所の期日にも左右されるため、一律の完成期間は示せません。手続きの予約や依頼時に、必要な準備と日程を確認してください。
Q3. 離婚協議書は自分で作成できますか?
A. ご自身で作成することは可能です。ただし、養育費・財産分与・年金分割などの記載漏れや、法的に無効な条項を入れてしまうリスクがあります。将来のトラブルを防ぐためには、行政書士などの専門家に依頼することをおすすめします。
Q4. 離婚に必要な費用はいくらですか?
離婚届の提出自体は無料です。協議書や公正証書の作成を依頼する場合は作成報酬、公正証書では公証人手数料も別途必要です。離婚調停は印紙1,200円と裁判所指定の郵便料等が必要で、弁護士報酬は依頼先の見積もりで確認します。
Q5. 相手が離婚に応じてくれない場合はどうすればいいですか?
A. まずは家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。調停でも合意できない場合は、法定離婚事由(不貞行為・悪意の遺棄・DVなど)があれば裁判離婚を請求できます。
Q6. 離婚届に証人は必要ですか?
A. 協議離婚の場合、離婚届には成年の証人2名の署名が必要です。証人は親族・友人・知人など誰でもなることができます。調停離婚・裁判離婚の場合は証人は不要です。
Q7. 離婚後に養育費の金額を変更することはできますか?
A. はい、事情の変更(収入の増減・再婚・子どもの進学など)があれば、養育費の増額・減額を請求することが可能です。合意できない場合は家庭裁判所に養育費の変更調停を申し立てることができます。
Q8. 行政書士と弁護士、離婚の相談はどちらにすべきですか?
A. 夫婦間で離婚の合意ができている場合は、離婚協議書の作成を行政書士に依頼するのが費用面で有利です。一方、相手が離婚に応じない場合やDV等で争いがある場合は、代理人として交渉・訴訟ができる弁護士への依頼が適しています。
離婚協議書の作成は行政書士法人Treeにお任せください
| サービス内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| 離婚協議書作成 | 21,780円(税込) |
| 離婚公正証書作成 | 32,780円(税込) |
- ✔ 養育費・財産分与・面会交流など必要事項を網羅した協議書を作成
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