離婚関連

離婚届の本人確認書類|運転免許証・マイナンバーカード・資格確認書の取扱いを解説

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結論から言えば、戸籍法第27条の2第1項に基づく本人確認の対象となるのは、届出によって成立する協議離婚の届出です。運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・在留カードなど、官公署発行の顔写真付き証明書は原則1点で足ります。顔写真のない資格確認書などは原則として複数の資料が必要です。従来の健康保険証は令和6年(2024年)12月2日から新規発行が停止され、既存の保険証を使用できる経過措置も令和7年(2025年)12月1日までに終了しています。なお、調停・審判・判決・和解等による裁判離婚については、本人確認書類の持参は不要です。行政書士法人Treeは離婚協議書・公正証書の原案作成と事実整理を職域とし、届出の前提となる取り決めの書面化を支援します。慰謝料や親権の交渉・調停は弁護士、登記は司法書士、年金分割の手続は年金事務所と連携してご案内します。本記事では、協議離婚届における本人確認書類の取扱いを整理します。

離婚届に本人確認が必要な法的根拠(戸籍法第27条の2)

戸籍の窓口での本人確認は、平成20年5月1日施行の戸籍法改正により法律上のルールとなりました。根拠は戸籍法第27条の2第1項です。同項は、市町村長が、届出によって効力を生ずる認知、縁組、離縁、婚姻又は離婚の届出について、窓口に出頭した者が届出事件の本人であるかを確認するため、運転免許証その他の資料の提供又は本人特定事項についての説明を求める旨を定めています。

本人確認の対象となるのは、次の5つの届出です。これらは届出によって法律上の効力が生じるため、虚偽の届出による戸籍の不正記載を防ぐ必要が高いとされています。

  • 婚姻の届出
  • 協議離婚の届出
  • 養子縁組の届出
  • 養子離縁の届出
  • 認知の届出

協議離婚は、夫婦の合意と届出によって成立します。夫婦の一方だけが窓口へ行く場合や、署名済みの届書を使者が持参する場合もありますが、窓口に来ていない夫又は妻については、原則として届出を受理した旨の通知が送付されます。調停・審判・判決・和解等による裁判離婚は、戸籍法第27条の2第1項の本人確認の対象外です。詳しくは法務省「戸籍の窓口での『本人確認』が法律上のルールになりました」をご参照ください。

運転免許証・マイナンバーカードは1点でよい

本人確認書類は、官公署が発行した顔写真付きの証明書であれば、原則として1点の提示で足ります。代表例は次のとおりです。

  • 運転免許証(運転経歴証明書は平成24年4月1日以後に交付されたものに限る)
  • マイナンバーカード(個人番号カード/顔写真付きのもの)
  • パスポート(旅券)
  • 在留カード・特別永住者証明書

いずれも有効期限内のものを、原本でお持ちください。コピーや画像では本人確認書類として扱われないのが通常の運用です。なお、マイナンバーカードは顔写真付きのため1点で足りますが、顔写真のない「通知カード」や「個人番号通知書」は本人確認書類になりません。

資格確認書など顔写真のない書類は原則2点必要

顔写真のない本人確認資料は、原則として複数の提示が必要です。現在の代表例は、健康保険の資格確認書、年金手帳、年金証書などです。資格確認書と年金手帳など、自治体が認める資料を組み合わせて提示します。社員証・学生証などを組み合わせられる場合もありますが、認められる資料と組合せは自治体の運用によるため、届出先へ事前に確認してください。

従来の健康保険証は令和6年(2024年)12月2日から新規発行が停止され、既存の保険証を使用できる期間も、有効期限又は令和7年(2025年)12月1日のいずれか早い日まででした。したがって、現在は従来の健康保険証を有効な本人確認資料として当てにせず、資格確認書その他の有効な資料を用意する必要があります。顔写真付きの運転免許証又はマイナンバーカードがあれば、原則として1点で確認できます。

健康保険証の廃止と本人確認への影響

マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い、従来の健康保険証は令和6年(2024年)12月2日から新たに発行されなくなりました。既存の保険証を使用できる経過措置も令和7年(2025年)12月1日までに終了しているため、令和8年(2026年)時点では資格確認書又はマイナ保険証を利用する仕組みに移行しています。

マイナ保険証を保有しない方には、原則として申請によらず資格確認書が無償で交付されます。離婚届の本人確認では、資格確認書は顔写真のない資料であるため、原則としてもう1点の資料が必要です。具体的な組合せは市区町村によって異なることがあるため、届出先の最新案内を確認してください。

本人確認ができなかったときの通知

本人確認書類を持参できなかった場合でも、不受理申出がされている場合を除き、離婚届が直ちに不受理になるわけではありません。形式的要件を満たす届出は受理され得ますが、戸籍法第27条の2第2項により、市町村長は、届出事件の本人のうち、窓口に出頭して届け出たことを確認できなかった人に対し、受理後遅滞なく「届出を受理した旨」を通知します。夫婦の一方だけが提出した場合は、窓口に来ていない配偶者も通知の対象となるのが原則です。

自分の意思に反する届出を未然に防ぎたい場合は、本籍地の市区町村に「不受理申出書」を提出しておく方法があります(戸籍法第27条の2第3項以下)。不受理申出をしておくと、申出をした本人が窓口に出頭して本人確認できた場合を除き、その届出は受理されません。不受理申出の際にも本人確認が行われます。

令和8年4月1日からの離婚届様式変更にも注意

離婚に関する民法改正(令和6年法律第33号)は令和8年(2026年)4月1日に施行され、離婚後の親権について、これまでの単独親権に加えて父母双方による共同親権を選べるようになりました。あわせて、面会交流は「親子交流」という表現に改められています。これに伴い、離婚届の様式も令和8年4月1日から変更され、未成年の子について父母の双方を親権者とする欄や、親権者を家庭裁判所の手続で定める場合の欄が追加されています。

未成年の子がいる方が令和8年4月1日以降に提出する場合は、新様式を用いるのが基本です。ただし、既に記入済みの旧様式を使用する場合でも、未成年の子に関する所定の別紙を添付すれば提出できる旨を案内している自治体があります。未成年の子がいない場合は旧様式を使用できる自治体もあります。本人確認の取扱いに大きな変更はありませんが、使用できる様式と必要な別紙は届出先の市区町村の最新案内を確認してください。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeは、協議離婚の前提となる離婚協議書・公正証書の原案作成と、財産・養育費・親子交流などの事実整理を職域として承ります。離婚届の本人確認は市区町村窓口で行われる行政手続であり、当事務所が代行するものではありませんが、届出に先立つ取り決めを書面に残すことで、後日の紛争を防ぎやすくなります。

料金は税込で、「ミニマムプラン」21,780円、「スタンダードプラン」27,500円、「公正証書作成サポートプラン」32,780円です。オプションは、「超特急お急ぎサービス」が+5,000円(税込)、「代理人作成サポート」が1名追加につき+15,000円(税込)です。慰謝料・親権・養育費の交渉や調停・裁判は弁護士、不動産の名義変更登記は司法書士、年金分割の手続は年金事務所と連携してご案内します。詳しくは離婚協議書・公正証書作成サポートのページをご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

離婚協議書・離婚公正証書の作成は、行政書士法人Treeにご相談ください。原案の作成から公証役場との調整まで一括してサポートします。ご相談は何度でも無料です。

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まとめ

戸籍法第27条の2第1項に基づく本人確認の対象は、届出によって成立する協議離婚です。運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・在留カードなど顔写真付きの官公署発行証明書は原則1点で足り、資格確認書など顔写真のない資料は原則として複数の提示が必要です。従来の健康保険証は新規発行停止後の経過措置も令和7年(2025年)12月1日までに終了しています。本人確認ができない場合でも届出は受理され得ますが、窓口に出頭して届け出たことを確認できなかった届出事件本人には、後日「受理した旨」が通知されます。不受理申出をしておけば、本人確認ができない届出の受理を防げます。令和8年4月1日から離婚届は新様式となりましたが、旧様式に所定の別紙を添付して提出できる場合もあるため、届出先の案内を確認してください。

離婚届の本人確認に関するよくある質問

Q:離婚届は夫婦2人で提出しなければなりませんか。

A:いいえ。協議離婚届は夫婦の一方だけが窓口へ持参することも、署名済みの届書を使者が持参することもできます。ただし、窓口に来ていない夫又は妻については、原則として届出を受理した旨の通知が送付されます。届書に不備があるとその場で訂正できないことがあるため、事前に届出先へ確認すると安全です。

Q:離婚届に本人確認書類が必要なのはなぜですか。

A:戸籍法第27条の2第1項により、婚姻・協議離婚・養子縁組・養子離縁・認知の5つの届出は、窓口に出頭した方の本人確認が法律上義務づけられているためです。本人になりすました虚偽の届出による戸籍の不正記載を防ぐことが目的です。

Q:運転免許証だけで本人確認はできますか。

A:はい。運転免許証は顔写真付きの官公署発行証明書なので、有効期限内の原本であれば1点で足ります。マイナンバーカード(顔写真付き)・パスポート・在留カードも同様に1点で足ります。

Q:健康保険証しか持っていない場合はどうなりますか。

A:従来の健康保険証は、令和6年(2024年)12月2日の新規発行停止後に設けられた経過措置も令和7年(2025年)12月1日までに終了しています。現在は資格確認書を使用しますが、資格確認書には顔写真がないため、原則として年金手帳・年金証書など自治体が認めるもう1点の資料が必要です。認められる組合せは届出先へ確認してください。

Q:本人確認書類を忘れたら離婚届は受理されませんか。

A:不受理申出がされている場合を除き、形式的要件を満たした届出は受理され得ます。ただし、市町村長は受理後遅滞なく、届出事件本人のうち窓口に出頭して届け出たことを確認できなかった人に「受理した旨」を通知します。夫婦の一方だけが提出した場合は、窓口に来ていない配偶者も通知の対象となるのが原則です。不安がある場合は、事前に不受理申出をしておく方法があります。

Q:令和8年4月1日からの様式変更で本人確認の方法は変わりますか。

A:本人確認の方法(写真付き1点または写真なし2点以上)は変わりません。変わったのは離婚届の様式で、共同親権を選べる欄や親権者を家庭裁判所の手続で定める場合の欄が追加されています。未成年の子がいる方は新様式を用いる点に注意してください。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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