入管・ビザ関連

留学生の就職活動ビザ(特定活動)|卒業後の継続就活・最長1年・J-Findの選び方

更新: 約10分で読めます

「留学ビザの在留期限が迫っているのに内定が出ない」「卒業後も日本で就職活動を続けたい」「専門学校卒でも対象になるか」——留学生の皆さんから多い相談です。本記事では、卒業後の特定活動「継続就職活動」の法的根拠(入管法別表第一の五・告示外特定活動)、対象校要件、推薦状・活動実績の整備、6か月+1回更新で最長1年までの在留、就職内定後の在留資格変更(技術・人文知識・国際業務等)、内定待機のための特定活動、起業希望者向け特定活動(告示第44号、外国人起業活動促進事業=スタートアップビザ)、未来創造人材(J-Find、告示第51号)、資格外活動許可によるアルバイトまで、行政書士が実務目線で解説します。

結論として、留学生は卒業後も「特定活動(継続就職活動)」により最長1年(在留期間6か月+1回の更新)まで日本での就職活動を継続できます。大学・大学院・短大・高専・専修学校専門課程の卒業者が対象で、卒業した教育機関の推薦状と継続的な就職活動実績の提出が要件です。内定獲得後は速やかに就労ビザ(技術・人文知識・国際業務等)への変更申請が必要で、変更許可後に勤務を開始します。資格外活動許可を受けた場合は週28時間以内のアルバイトも可能です。1年を超えて日本での活動を続けたい場合は、未来創造人材(J-Find、告示第51号、最長2年)や起業準備(告示第44号、最長2年)等の別制度を検討します。

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根拠法令は出入国管理及び難民認定法、特定活動告示の詳細は出入国在留管理庁「特定活動告示」もご参照ください。出入国在留管理庁の「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」もあわせてご確認ください。

卒業後の留学生が就職活動を続ける特定活動とは|継続就職活動ビザの概要

留学生の継続就職活動は、出入国管理及び難民認定法別表第一の五の表に基づく「特定活動」のうち、出入国在留管理庁の運用上、告示外特定活動として認められている制度です。特定活動には告示で類型化された活動と、告示にない告示外類型の運用があり、継続就職活動は後者に位置づけられます。大学・専修学校等を卒業後に継続して就職活動を行う者に在留が認められます。

特定活動「継続就職活動」の対象者

区分 対象
大学等卒業者 本邦の大学・大学院・短期大学・高等専門学校を卒業した者
専修学校卒業者 本邦の専修学校専門課程を修了し専門士の称号を取得した者(専攻内容と就職活動先業務との関連性、在学中からの就職活動実績、学校推薦の有無を特に確認)
日本語教育機関卒業者 海外の大学等を卒業した後、日本語教育機関を卒業した者(一定要件あり、2021年9月以降の運用)

継続就職活動ビザの要件|学校推薦状・就活実績・専門学校卒の注意点

  • ✔ 日本の大学・大学院・短大・高専または専修学校専門課程を卒業していること
  • ✔ 在学中から継続して就職活動を行っていたこと、その活動が卒業後も継続していること(実績証明が必要。大学院生で研究活動等に専念し在学中に就職活動を十分にできなかった場合は、大学発行の理由書で代替可能)
  • ✔ 卒業した教育機関からの推薦状が得られること
  • ✔ 滞在中の生活費・帰国旅費を支弁できる資力があること
  • ✔ 在留期間は6か月で、1回のみ更新可能(合計最長1年)

就職活動実績の証明

継続就職活動の特定活動では、単に卒業後に就職活動を始めるのではなく、在学中から継続して就職活動を行っていたこと、その活動が卒業後も継続していることを資料で示すことが重要です。

  • 応募企業の一覧(社名・応募日・職種)
  • 会社説明会・合同面接会への参加記録
  • 面接記録(一次・二次・最終等)
  • 不採用通知書・選考結果
  • 採用支援サービス・転職エージェントとの面談記録
  • 大学キャリアセンター・就職部での相談記録

継続就職活動ビザの必要書類|推薦状・卒業証明書・就活実績・預金残高

項目 内容
申請書 在留資格変更許可申請書一式
推薦状 卒業した教育機関が発行する推薦状。出入国在留管理庁の様式や学校の発行権限者に従い、学校名・代表者名・担当部署等を確認します
卒業証明書または卒業見込証明書 申請時期に応じて提出。卒業前に準備する場合は卒業見込証明書、卒業後は卒業証明書を提出し、成績証明書や出席状況資料を求められる場合もあります
就活実績 応募企業一覧、面接記録、採用活動証明、キャリアセンター相談記録等
費用支弁証明 預金残高証明書、通帳写し、送金記録、支弁者がいる場合の在職証明書・課税証明書・支弁関係説明書等
パスポート・在留カード 原本提示

料金(行政書士法人Treeの代行報酬・税込)

項目 料金
在留資格変更許可申請(留学→特定活動・継続就職活動) ミニマム/スタンダード 89,800円
在留資格変更許可申請 フルサポート 100,000円
ビザ更新 スタンダード 33,000円
ビザ更新 フルサポート 49,800円
不許可後リカバリーオプション +30,000円
特急オプション +10,000円(弊所内での書類作成を優先対応するものであり、入管審査期間の短縮を保証するものではありません)

6か月更新と1年・2年目延長の流れ|継続就職活動ビザの更新手続

  1. 留学ビザから特定活動「継続就活」へ変更(卒業前後の手続)
  2. 6か月後に1回更新(活動継続中で要件を満たす場合、合計最長1年)
  3. 内定獲得後は速やかに就労可能な在留資格への変更申請を行い、変更許可を受けてから勤務を開始
  4. 入社まで期間が空く場合は「内定待機のための特定活動」への変更を検討
  5. 1年を超えて日本での活動を続けたい場合は、未来創造人材(J-Find)や起業準備等の別制度を検討

内定後の就労ビザ変更|技人国への変更申請と勤務開始時期の注意点

内定を獲得したら、速やかに就労可能な在留資格への変更申請を行い、変更許可を受けてから勤務を開始する必要があります。許可前にフルタイム勤務を開始すると資格外活動違反となるおそれがあります。

主な就労ビザ

在留資格 主な対象職種
技術・人文知識・国際業務 エンジニア・通訳・営業・経理・マーケティング等
経営・管理 会社経営・管理職
教育 小中高の語学教師
教授 大学教員
企業内転勤 海外法人からの転勤
特定技能1号・2号 特定産業分野に該当する業務。対象分野・2号移行対象分野は制度改正により変動するため、最新の出入国在留管理庁資料で確認
介護 介護職

1年を超えて日本に滞在したい場合の選択肢|J-Find・スタートアップビザ

未来創造人材(J-Find、告示第51号)

世界の主要大学(QS世界大学ランキング・THE世界大学ランキング・上海交通大学世界大学学術ランキング上位)を過去5年以内に卒業した者は、最長2年間、就職活動・起業準備活動が可能です。継続就職活動と異なり推薦状不要、配偶者同伴可、扶養家族同伴の特定活動も認められる等の特徴があります。

外国人起業活動促進事業(スタートアップビザ、告示第44号)

就職ではなく起業を希望する場合は、自治体の外国人起業活動促進事業、国家戦略特区の起業促進制度、経営・管理への変更などを比較検討します。経済産業大臣から認定を受けた地方公共団体・民間事業者の管理・支援を受けることで、最長2年間の起業準備活動が可能です。制度ごとに対象者、自治体の確認・認定、事業計画、資金、事務所、将来の経営・管理への移行可能性を整理する必要があります。

継続就職活動ビザ中のアルバイト|資格外活動許可と週28時間ルール

特定活動「継続就職活動」中も、資格外活動許可を受けた場合には、原則として週28時間以内のアルバイトが可能です。ただし、本来の就職活動を阻害しない範囲に限られ、風俗営業等に従事することはできません。

  • 申請:地方出入国在留管理局
  • 許可基準:本来の活動(就活)の遂行を阻害しない範囲
  • 禁止業種:風俗営業・性風俗関連特殊営業
  • 違反した場合、在留資格変更・更新審査で不利になるほか、資格外活動違反、刑事罰、退去強制事由等が問題となる可能性があります

よくあるケース

  • 「専門学校卒でも対象になるか」——専修学校専門課程修了者(専門士)で、修得した内容と就職活動の関連性があれば対象
  • 「1年を超えて内定が出ない場合は」——継続就活ビザでの再延長は不可。要件を満たせば未来創造人材(J-Find、告示第51号、最長2年)への変更や帰国後の再申請を検討
  • 「コロナ禍で就活が遅延した場合」——個別事情の説明書を添付
  • 「IT・エンジニア職の就職活動」——技術・人文知識・国際業務との関連性立証
  • 「翻訳・通訳職の就職活動」——日本語能力試験、母語能力、学歴・専攻、実務経験、具体的な通訳・翻訳業務内容との関連性を立証
  • 「飲食・接客業の就職活動」——単純接客・調理補助・現場作業が中心の場合は技術・人文知識・国際業務への該当性が難しく、専門性を要する業務内容、学歴・専攻との関連性、特定技能等の別在留資格を検討する必要があります

よくある質問

Q1. アルバイトはできますか?

A. 資格外活動許可を別途取得すれば週28時間以内のアルバイトが可能です。本来の就職活動を阻害しない範囲に限られ、風俗営業等は禁止です。

Q2. 途中で内定が出たらどうなりますか?

A. 速やかに「技術・人文知識・国際業務」等への変更申請を行う必要があります。入社まで期間が空く場合は「内定待機のための特定活動」への変更を検討します。

Q3. 1年を超えても継続就職活動として滞在できますか?

A. 継続就職活動の在留期間は6か月+1回更新で合計最長1年が上限です。それ以上の延長はできません。引き続き日本での活動を希望される場合は、就労資格や未来創造人材(J-Find、告示第51号、最長2年)等への変更を検討します。

Q4. 推薦状は必ず必要ですか?

A. はい、卒業した教育機関からの推薦状は重要な要件です。推薦状の名義・様式は、出入国在留管理庁の様式や学校の発行権限者に従って確認します。

Q5. 就活実績がない場合は不許可ですか?

A. 在学中から継続して就職活動を行っていた実績がない場合、制度趣旨に合わず、許可が難しくなる可能性があります。応募履歴、説明会参加記録、面接記録、キャリアセンター相談記録等を整理する必要があります。

Q6. 短期間でも内定先で働き始めて大丈夫ですか?

A. 継続就活ビザのままでフルタイム勤務を開始することはできません。資格外活動違反となり、退去強制リスクがあります。資格外活動許可の範囲内のアルバイトを除き、就労可能な在留資格への変更許可を受けてから勤務を開始してください。内定獲得から入社までの期間管理にご不安のある方は、申請取次行政書士へご相談ください。

Q7. 起業を考えています。どうすればいいですか?

A. 起業希望の場合は、外国人起業活動促進事業(告示第44号、スタートアップビザ)、国家戦略特区の起業促進制度、経営・管理への変更などを比較検討します。経済産業大臣の認定を受けた団体の管理・支援を受けることで最長2年間の起業準備活動が可能です。優秀な海外大学卒業者は未来創造人材(告示第51号、J-Find)も選択肢になります。自治体の確認・認定、事業計画、資金、事務所、将来の経営・管理への移行可能性を整理する必要があります。

Q8. 不許可になった場合は?

A. 不許可理由を確認し、追加立証資料の整理、再申請書類の修正案作成を行います。退去強制手続や紛争性の高い案件は弁護士へご相談いただきます。

行政書士法人Tree|留学生の就職活動ビザサポート

ビザ認定・変更89,800円〜100,000円(税込)/更新33,000円〜49,800円(税込)。就職活動実績の整理、推薦状依頼用資料の作成、在留資格変更・更新申請書類の作成、申請取次まで対応します。推薦状の発行、職業紹介、内定獲得保証、退去強制手続対応は対象外です。

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まとめ

  • 留学生の継続就職活動は告示外特定活動として運用
  • 大学・大学院・短大・高専の卒業者のほか、専修学校専門課程修了者(専門士)も対象。日本語教育機関卒業者も一定要件で対象(2021年9月以降の運用)
  • 卒業した教育機関の推薦状+在学中からの就活実績の証明が要件
  • 在留期間6か月、1回更新で合計最長1年(「合計2年」は誤りで、実際の運用は最長1年)
  • 資格外活動許可で週28時間以内のアルバイト可
  • 内定獲得後は就労ビザへの変更申請必須(入社まで期間がある場合は内定待機特定活動)
  • 1年を超えて日本での活動を続けたい場合は、未来創造人材(J-Find、告示第51号、最長2年)や起業準備(告示第44号、最長2年)等の別制度を検討

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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