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特定技能の定期届出ガイド|届出書の書き方と提出の流れ

更新: 約13分で読めます

2025年4月の省令改正により、特定技能外国人に関する届出制度が大きく変わりました。従来の「四半期報告(年4回)」は廃止され、年1回の「定期届出」に一本化されています。

初回の定期届出は2026年4月1日〜5月31日が提出期間です。届出を怠ると30万円以下の罰金や新規受入れ停止の対象となるため、受入れ企業は早めの準備が欠かせません。

この記事では、新制度の定期届出の概要から必要書類、参考様式第3-6号の書き方、提出方法までを手順形式で解説します。

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特定技能の定期届出とは?2025年4月改正のポイント

四半期報告が廃止、年1回の「定期届出」に一本化

2025年4月の省令改正で、特定技能外国人の受入れ状況に関する届出は以下のように変更されました。

項目 旧制度(〜2025年3月) 新制度(2025年4月〜)
届出名称 四半期報告(受入れ状況+支援実施状況) 定期届出(受入れ・活動・支援を一本化)
届出頻度 年4回(四半期ごと) 年1回
届出書式 参考様式第3-6号+第3-7号(別々に提出) 参考様式第3-6号に統合
提出者 受入れ機関と登録支援機関がそれぞれ提出 受入れ機関が一括で提出
対象期間 四半期(3か月) 4月1日〜翌年3月31日(1年間)
提出期限 四半期末の翌日から14日以内 翌年度の4月1日〜5月31日
定期面談 3か月に1回(対面のみ) 3か月に1回(オンラインも可

届出書式が一本化されたことで、受入れ企業の事務負担は大幅に軽減されました。ただし、定期面談は引き続き3か月に1回の実施が必要です。

届出のスケジュール

  • 対象期間: 毎年4月1日〜翌年3月31日
  • 提出期間: 翌年度の4月1日〜5月31日
  • 初回提出: 2026年4月1日〜5月31日(2025年4月1日〜2026年3月31日分)

なお、2025年1月〜3月分(旧制度の最終四半期)については、2025年4月15日までに旧様式で提出する経過措置が設けられていました。

定期届出に必要な書類一覧

提出書類は、登録支援機関への委託の有無や企業の規模によって異なります。

全機関共通の必須書類

書類名 様式番号 備考
受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書 参考様式第3-6号 メインの届出書
特定技能外国人の受入れ・活動・支援実施状況 参考様式第3-6号 別紙1 事業所ごとに1枚作成
賃金台帳の写し(特定技能外国人分) 対象期間の全月分
賃金台帳の写し(比較対象の日本人分) 同等業務の日本人従業員

自社支援の場合に追加で必要な書類

登録支援機関に委託せず自社で義務的支援を行っている場合は、3か月ごとの定期面談報告書の添付も必要です。

複数の登録支援機関に委託している場合

年度内に登録支援機関を変更した場合など、複数の機関に委託していた場合は参考様式第3-6号 別紙2(署名欄)の提出が追加されます。

「一定の基準」を満たす場合の書類省略

以下の前提条件をすべて満たし、かつ6つの類型のいずれかに該当する機関は、登記事項証明書・住民票・納税証明書等の添付書類を省略できます。

前提条件(3つすべて必須):

  • 過去3年間に指導勧告書の交付または改善命令処分を受けていない
  • 在留諸申請をオンライン申請で行っている
  • 各種届出を電子届出システムで行っている

該当する機関の類型(いずれか1つ):

  1. 日本の証券取引所に上場している企業
  2. 保険業を営む相互会社
  3. イノベーション創出企業(高度専門職省令の対象企業)
  4. 一定の条件を満たす企業等
  5. 前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人
  6. 特定技能所属機関として3年間の継続受入れ実績があり、過去3年間に債務超過がない法人

該当するかどうか判断に迷う場合は、管轄の地方出入国在留管理局に問い合わせるか、行政書士にご相談ください。

参考様式第3-6号の書き方【ステップ解説】

ここでは、定期届出のメイン書類である参考様式第3-6号の記入手順を解説します。最新の様式は出入国在留管理庁の様式一覧ページからダウンロードできます。

Step 1: 届出対象期間と所属機関情報の記入

届出書の冒頭に、対象期間(例: 2025年4月1日〜2026年3月31日)と所属機関の基本情報(名称・所在地・代表者名・届出担当者名)を記入します。

Step 2: 雇用状況の記入

対象期間中の特定技能外国人の在籍者数・新規受入れ数・離職者数を記載します。年度途中で受入れや退職があった場合は、各時点の人数を正確に把握しておく必要があります。

Step 3: 報酬の支払状況と賃金台帳の準備

特定技能外国人に支払った報酬の月平均額を記入します。同時に、比較対象となる日本人従業員の報酬も記載し、「日本人と同等以上」の報酬要件を満たしていることを示す必要があります。賃金台帳の写しは12か月分を添付します。

Step 4: 労働・社会保険と税の納付状況

労働保険(雇用保険・労災保険)、社会保険(健康保険・厚生年金)、所得税・住民税の納付状況を記入します。未納があると在留審査に悪影響が出る可能性があるため、事前に確認しておきましょう。

Step 5: 支援実施状況の記入

旧制度では「支援実施状況報告書(参考様式第3-7号)」として別途提出していた内容が、参考様式第3-6号に統合されました。登録支援機関に支援を委託している場合は、機関から受領した支援実施の情報を反映します。

Step 6: 署名と提出

所属機関の届出担当者が自筆で署名します(印字や社判のみでは不可)。記入内容を最終確認のうえ、提出方法を選択して届け出ます。

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定期届出の提出方法

電子届出システム(オンライン)

出入国在留管理庁の電子届出システムを利用してオンラインで提出できます。新様式に対応しています。

オンライン提出は「一定の基準」による書類省略の前提条件にもなっているため、可能であれば電子届出システムの利用を推奨します。事前にアカウント登録が必要ですので、初回提出に備えて早めに準備しておきましょう。

郵送・窓口での提出

管轄の地方出入国在留管理局(または支局)に郵送または窓口持参で提出することも可能です。郵送の場合は、配達記録が残る方法(簡易書留等)の利用をおすすめします。

提出期限を過ぎた場合

提出期限(5月31日)を過ぎた場合でも、速やかに届け出れば受理される可能性があります。ただし、届出の遅延自体が入管法違反に該当するため、次回の在留資格更新の審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

定期面談は3か月に1回のまま|オンライン面談の新ルール

定期届出が年1回に変更された一方で、定期面談の頻度は3か月に1回のまま変更されていません。ただし、2025年4月からオンライン面談が解禁されました。

オンライン面談の実施条件

  • 外国人本人と監督者の同意が必要
  • ビデオ通話での実施が必須(音声のみは不可)
  • 面談の録画を特定技能雇用契約の終了日から1年以上保存する義務がある
  • 初回面談は対面が必須(担当者交代時も同様)
  • 面談中に問題が発覚した場合は、対面での再面談が必要

オンライン面談は遠隔地に勤務する外国人にとって負担軽減になりますが、年1回以上は対面面談を実施することが推奨されています。

届出を怠った場合の罰則

違反内容 罰則
届出を怠った場合・虚偽の届出 30万円以下の罰金(入管法第71条の4第1号)
改善命令違反 6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(入管法第71条の3)

罰金だけでなく、新規受入れの停止や、在留資格の更新審査における不利な判断にもつながりかねません。届出の準備は計画的に進めましょう。

定期届出と随時届出の違い

年1回の定期届出とは別に、特定の事由が発生した場合は随時届出が必要です。随時届出は事由発生から14日以内に提出しなければなりません。

届出の種類 頻度 主な届出事項
定期届出 年1回(4月〜5月) 受入れ状況・活動状況・支援実施状況の定期報告
随時届出 事由発生から14日以内 雇用契約の変更・終了、支援計画の変更、登録支援機関の変更 等

随時届出の対象となる事項は、登録支援機関の届出・変更届の書き方で詳しく解説しています。また、外国人雇用状況の届出(ハローワークへの届出)とは別の手続きですので、混同しないよう注意してください。

よくある質問

Q. 登録支援機関に支援を委託していれば、受入れ企業は届出不要ですか?

いいえ。新制度では受入れ機関(企業)が一括して届出を提出する形式に変わりました。登録支援機関に委託している場合でも、支援実施状況の情報を取りまとめて企業名で届け出る必要があります。

Q. 対象期間中に特定技能外国人が退職した場合はどうなりますか?

退職するまでの期間について届出が必要です。在籍していた期間の報酬・支援実施状況を記載し、退職日・退職理由も報告します。なお、退職自体については雇用契約の終了として随時届出(14日以内)も別途必要です。

Q. 電子届出システムの利用には事前登録が必要ですか?

はい。出入国在留管理庁の電子届出システムを利用するには、事前にアカウントの開設手続きが必要です。初回の定期届出(2026年4月〜5月)に向けて、早めに登録しておくことをおすすめします。

Q. 定期面談は対面でなくてもよくなったのですか?

2025年4月からオンライン面談が認められるようになりました。ただし、初回面談と担当者交代時は対面が必須です。また、ビデオ通話での実施・録画の1年以上保存などの条件があります。

Q. 届出書類を作成する時間がない場合はどうすればよいですか?

行政書士に届出書類の作成を依頼することが可能です。また、登録支援機関に支援を委託していれば、支援実施状況の記録は機関側で管理しているため、届出書の作成がスムーズになります。

まとめ

  • 2025年4月の改正で、四半期報告は廃止。年1回の定期届出(参考様式第3-6号)に一本化された
  • 初回の提出期間は2026年4月1日〜5月31日。届出を怠ると罰金や受入れ停止のリスクがある
  • 定期面談は引き続き3か月に1回だが、オンライン面談が解禁された
  • 届出とは別に、契約変更等の随時届出(14日以内)も忘れずに対応する

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※ 本記事の内容は2026年3月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料・様式は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。


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