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トレーラー(被牽引車)の登録|連結検討書・第五輪荷重・けん引車の関係

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キャンピングトレーラーやボートトレーラー、貨物用のセミトレーラーを公道で使うには、被牽引車そのものの登録に加えて「どの車で引くか」という連結の確認が欠かせません。結論から言えば、トレーラー(被牽引車)はけん引車とは別個に登録される一台の自動車であり、そのうえで、けん引車と被牽引車の組み合わせが安全に連結できることを示す連結検討書(連結仕様検討書)を運輸支局へ提出して、いずれかの方式で「けん引できる関係」を車検証に反映させる必要があります。セミトレーラーでは第五輪荷重、軽量トレーラーでは慣性ブレーキの有無が連結可否を左右する要点になります。本記事では、行政書士の立場から、被牽引車の登録の枠組みと連結検討書・第五輪荷重・けん引車の関係を整理して解説します。なお、本記事は自動車の新規登録・移転登録等、道路運送車両法上の車両登録手続を対象とします。

被牽引車(トレーラー)とは|けん引車との関係

道路運送車両法上、自ら原動機を持たず他の自動車にけん引されて運行される車両を被牽引自動車(被けん引自動車)といい、これがいわゆるトレーラーです。エンジンを備え被牽引車を引く側の車両をけん引自動車(けん引車・トラクタ)と呼びます。重要なのは、被牽引車も一台の自動車として独立して新規登録・車検(自動車検査)の対象になるという点です。ナンバープレートも被牽引車に取り付けられ、自動車重量税・自賠責保険も被牽引車について必要になります。

もっとも、被牽引車は単独では走行できません。そこで、けん引車と被牽引車の組み合わせが車両重量・制動能力・連結部の強度の面で適合していることを確認する手続が求められます。この確認を経て、はじめて公道でその組み合わせのけん引が可能になります。連結の安全性は、けん引車・被牽引車双方の保安基準適合(道路運送車両の保安基準・昭和26年運輸省令第67号)を前提に判断されます。

連結検討書(連結仕様検討書)とは何か

連結検討書とは、特定のけん引車と被牽引車を連結したときに、制動性能や各部にかかる荷重が基準を満たすことを計算で示す書類です。通常は車検証と自動車メーカーの諸元表(最高出力、制動性能、寸法・重量など)に基づいて計算します。必要な制動性能値が諸元表にない場合は、実測資料が用いられることがあります。

連結検討書では、最大積載状態で連結したときに、けん引車の駆動軸や各車軸にかかる軸重が過大にならないこと、連結後も所定の制動距離内で停止できること、後述の第五輪荷重(セミトレーラーの場合)に異常な荷重がかからないことなどを確認します。トレーラーの製作時期(おおむね平成11年7月1日の前後)や慣性ブレーキの有無、車両総重量の大小によって用いる様式・計算式が異なるため、対象車両に合った様式で作成することが必要です。

けん引できる関係を車検証に反映させる2つの方式(950登録・型式追加)

けん引関係を車検証に記録する方法は、特定のけん引車・被牽引車の型式を記載する「特定車両方式」と、一定重量のキャンピングトレーラー等を対象とする「950登録」に整理できます。特定車両方式では、組み合わせに応じてけん引車側または被牽引車側に相手方の車名・型式を記載します。なお、被牽引車そのものの登録窓口(軽は軽自動車検査協会、普通は運輸支局)とは別の話です。

方式 記載先 特徴
従来方式(型式追加) 被牽引車の車検証の備考欄に、けん引車の型式・車名を記載 特定のけん引車と被牽引車の組み合わせを個別に確認する方式。連結検討書が必要。
950登録 けん引車の車検証の備考欄に、けん引可能なトレーラーの車両総重量の最大値を記載 セミトレーラーを除く比較的軽量な被牽引車について、上限重量内なら個々のトレーラーを特定せずにけん引できる方式。

「型式追加(従来方式)」は、けん引車と被牽引車の一対一の組み合わせを確定させる方式で、貨物用セミトレーラーなどで広く用いられます。「950登録」は、けん引車側に「車両総重量◯◯kgまでのトレーラーをけん引できる」という上限を記載しておき、その範囲なら個別のトレーラーを車検証に書き加えなくてもけん引できる方式で、キャンピングトレーラーやボートトレーラーなど比較的軽量な被牽引車で便利です。なお、けん引車が軽自動車の場合、同じ内容の登録は「302登録」と呼ばれ、窓口は軽自動車検査協会になります。いずれの方式でも、根拠となる連結の計算(連結検討・牽引可能重量の計算)が前提になります。

第五輪荷重とけん引車の能力

第五輪荷重とは、セミトレーラーを連結したときに、けん引車(トラクタ)の連結部である「第五輪(カプラ)」にかかる荷重をいいます。セミトレーラーは前部に車輪を持たず、荷重の一部をキングピンを介してけん引車のカプラに預ける構造のため、この第五輪荷重がけん引車のけん引能力を表す重要な指標になります。けん引車の車検証では、最大積載量の括弧内に記載された数値が第五輪荷重に相当します。

連結検討では、被牽引車を最大積載状態にしたときに第五輪へかかる荷重が、けん引車の第五輪荷重の範囲内に収まることを確認します。あわせて、連結後の各車軸の軸重が保安基準上の上限(軸重は原則10トン以下)を超えないことも確認します。被牽引車の車検証の備考欄に「第五輪荷重◯,◯◯◯kg以上のものとする」といった記載がある場合、これを上回る第五輪荷重を持つけん引車であることが、連結可能性を判断する一つの目安になります。ポールトレーラーやフルトレーラーでは荷重のかかり方が異なるため、車両の種別に応じた検討が必要です。

慣性ブレーキの有無と車両重量の関係(軽量トレーラー)

キャンピングトレーラーやボートトレーラーなど比較的軽量な被牽引車では、被牽引車自体にブレーキがあるか(慣性ブレーキの有無)が連結可否を大きく左右します。慣性ブレーキは、けん引車が減速した際に被牽引車が慣性で前へ押す力を利用して被牽引車側を自動的に制動する装置です。

950登録では、けん引可能なトレーラーの車両総重量の上限を計算して記載しますが、その上限は次のとおり頭打ちが定められています。

  • 主ブレーキ(慣性ブレーキ等)付きのトレーラー:計算値と1,990kgのうち小さい方が上限。
  • 主ブレーキなしのトレーラー:計算値と750kgのうち小さい方が上限。

さらに、けん引車が乗用車(乗車定員10人未満)の場合、主ブレーキなしのトレーラーは、被牽引車の車両総重量がけん引車の車両重量の2分の1以下であることが条件の一つになります。つまり、慣性ブレーキの有無とけん引車・被牽引車の重量バランスによって、引ける/引けないが決まります。実際にいくらまで引けるかは諸元表に基づく計算で確定するため、購入予定のトレーラーとお手持ちのけん引車の組み合わせを事前に検討しておくことが、買ってから引けないという事態を避ける近道です。なお、車両総重量が750kgを超えるトレーラーをけん引する場合は、原則としてけん引免許が必要になる点にも注意が必要です。

申請窓口と必要書類の整理

被牽引車の登録・連結の手続は、車両の区分によって窓口が分かれます。白ナンバー(普通自動車)の被牽引車は管轄の運輸支局、黄ナンバー(軽自動車)の被牽引車は管轄の軽自動車検査協会が窓口です。新規に被牽引車を登録する場合は、完成検査終了証や譲渡証明書、保安基準適合性を示す書類等が必要となり、連結の確認には連結検討書(または牽引可能車両総重量の計算書)と、その基礎となるけん引車・被牽引車双方の諸元表・車検証の写しが必要です。

これらの様式は、けん引車・被牽引車の組み合わせや製作時期、慣性ブレーキの有無によって使い分けが必要で、計算誤りや諸元の取り違えがあると補正・再提出となります。書類作成と申請の代行は行政書士の業務範囲ですので、組み合わせの可否判断を含めて整理されることをおすすめします。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeでは、トレーラー(被牽引車)の登録、けん引車側への950登録、被牽引車車検証へのけん引車の型式追加(従来方式)、これらの前提となる連結検討書(連結仕様検討書)の作成・提出代行を、行政書士の職域の範囲で承っています。第五輪荷重や慣性ブレーキの有無を踏まえたけん引車・被牽引車の組み合わせの整理、必要書類の確認まで書類面からサポートいたします。あわせて車庫証明は5,500円(税込)〜、名義変更(移転登録)は7,000円(税込)〜(個人・法人や多摩・23区の管轄により変動)でご案内しています。実費(登録手数料・ナンバー代等)は別途です。なお、車両の所有権そのものに関する不動産・商業登記は司法書士、紛争や事故の法的対応は弁護士、税務は税理士など、必要に応じて連携してご案内します。詳しくは車両手続サポートのご案内ページをご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

トレーラー(被牽引車)はけん引車とは別の一台の自動車として登録され、そのうえで連結検討書により、けん引車との組み合わせが安全であることを確認します。反映の方法には、被牽引車の車検証にけん引車の型式を記載する従来方式(型式追加)と、けん引車の車検証にけん引可能な車両総重量の上限を記載する950登録があります。セミトレーラーでは第五輪荷重、軽量トレーラーでは主ブレーキの有無が連結可否を左右し、上限は主ブレーキ付き1,990kg、主ブレーキなし750kgです。主ブレーキなしでは、けん引車が乗用車の場合、被牽引車の車両総重量がけん引車の車両重量の2分の1以下であることも条件になります。窓口は普通車が運輸支局、軽が軽自動車検査協会です。組み合わせの可否は諸元表に基づく計算で確定するため、車両を取得する前の事前確認が肝心です。

トレーラー(被牽引車)の登録に関するよくある質問

Q:トレーラー(被牽引車)だけを登録すれば、すぐに公道で引けますか。

A:被牽引車の登録だけでは足りません。けん引車との組み合わせについて連結検討書等で連結の安全性を確認し、被牽引車の車検証への型式追加(従来方式)か、けん引車の車検証への950登録のいずれかで「引ける関係」を反映させる必要があります。

Q:950登録と型式追加(従来方式)の違いは何ですか。

A:型式追加は被牽引車の車検証にけん引車の型式等を記載し、特定の組み合わせを確定させる方式です。950登録はけん引車の車検証にけん引可能な車両総重量の上限を記載し、その範囲内なら個別のトレーラーを特定せずに引ける方式で、軽量なキャンピングトレーラー等で便利です。

Q:第五輪荷重とは何を指しますか。

A:セミトレーラーを連結したときに、けん引車の連結部である第五輪(カプラ)にかかる荷重のことです。けん引車の車検証では最大積載量の括弧内の数値がこれに相当し、けん引能力を表す重要な指標になります。連結検討では、この範囲内に荷重が収まることを確認します。

Q:慣性ブレーキのないトレーラーは、どんな車でも引けますか。

A:いいえ。950登録では主ブレーキなしのトレーラーの上限は750kg(主ブレーキ付きは1,990kg)が頭打ちで、計算値と比べて小さい方が上限になります。さらに、けん引車が乗用車(乗車定員10人未満)の場合は、けん引車の車両重量が被牽引車の車両総重量の2倍以上(被牽引車の車両総重量がけん引車の車両重量の2分の1以下)でなければ、慣性ブレーキなしのトレーラーは引けません。

Q:連結検討書の作成や申請を行政書士に依頼できますか。

A:はい。被牽引車の登録、950登録・型式追加、連結検討書(連結仕様検討書)の作成・提出代行は行政書士の業務です。なお、車両の所有権に関する登記は司法書士、紛争や事故の法的対応は弁護士、税務は税理士など、必要に応じて連携してご案内します。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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