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令和2年(2020年)10月の建設業法・施行規則の改正により、経営業務の管理責任者の要件が見直され(常勤役員等の経験要件の緩和・補佐者を配置する方式の新設)、変更届出書の様式や添付書類の一部も変更されました。建設業許可を取得した事業者は、届出事項に変更が生じた場合、定められた期限内に変更届を提出する義務があります。届出を怠ると許可の更新が受けられなくなる場合があるため、変更届の種類・期限・必要書類を正確に把握しておくことが重要です。本記事では、建設業許可申請の専門家が、変更届の届出事由ごとに期限と必要書類を整理します。
「届出期限が迫っているが、必要書類がわからない」「変更届の作成を任せたい」という方は、行政書士法人Treeにご相談ください。建設業許可申請の専門家が届出書類の作成から提出までサポートいたします。相談は何度でも無料・全国対応です。
目次
建設業許可の変更届とは?届出義務の根拠
建設業法第11条は、建設業許可を受けた者が届出事項に変更があった場合、所定の期限内に許可行政庁へ届け出なければならないと定めています。この届出を「変更届出書」と呼び、変更内容によって届出期限が2週間(14日)以内、30日以内、事業年度終了後4か月以内の3つに分かれます。
変更届の提出を怠った場合、建設業法第50条に基づき6か月以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となります。また、実務上は変更届が未提出の状態では許可の更新申請が受理されないケースが大半です。許可の更新時期になってからまとめて届出しようとすると、書類の準備に時間がかかり更新申請が間に合わなくなるリスクがあるため、変更が生じたら速やかに届出を行いましょう。
届出事由と届出期限の一覧
変更届は届出事由によって期限が異なります。以下のテーブルで整理します。
2週間(14日)以内に届出が必要な変更事項
建設業法第11条第4項・第5項により、許可要件に直結する以下の変更は2週間以内(14日以内)の届出が必要です。
| 変更事項 | 届出期限 | 主な添付書類 |
|---|---|---|
| 経営業務の管理責任者の変更 | 2週間以内 | 変更届出書、常勤役員等証明書、経験証明書、登記事項証明書 |
| 専任技術者の変更(追加・交代・削除) | 2週間以内 | 変更届出書、専任技術者証明書(様式第8号)、資格証明書の写し |
| 令第3条の使用人(支店長等)の変更 | 2週間以内 | 変更届出書、略歴書、誓約書、身分証明書、登記されていないことの証明書 |
30日以内に届出が必要な変更事項
| 変更事項 | 届出期限 | 主な添付書類 |
|---|---|---|
| 商号・名称の変更 | 30日以内 | 変更届出書(様式第22号の2)、登記事項証明書 |
| 営業所の名称・所在地・業種の変更 | 30日以内 | 変更届出書、営業所写真、登記事項証明書(本店変更の場合) |
| 営業所の新設・廃止 | 30日以内 | 変更届出書、営業所写真、専任技術者証明書(新設の場合) |
| 資本金額の変更 | 30日以内 | 変更届出書、登記事項証明書 |
| 役員等(取締役・執行役等)の就任・退任・氏名変更 | 30日以内 | 変更届出書、登記事項証明書(新任の場合は略歴書・誓約書・身分証明書・登記されていないことの証明書等も必要) |
| 個人事業主の氏名変更 | 30日以内 | 変更届出書、戸籍抄本 |
事業年度終了後4か月以内に届出が必要なもの
| 届出内容 | 届出期限 | 主な添付書類 |
|---|---|---|
| 決算変更届(事業年度終了届) | 事業年度終了後4か月以内 | 工事経歴書、直前3年の施工金額、財務諸表(貸借対照表・損益計算書等)、事業報告書(株式会社の場合)、納税証明書 |
| 使用人数の変更 | 事業年度終了後4か月以内 | 使用人数変更届 |
| 定款の変更 | 事業年度終了後4か月以内 | 定款の写し |
| 健康保険等の加入状況の変更(従業員数のみの変動の場合) | 事業年度終了後4か月以内 | 健康保険等の加入状況(様式第7号の3) |
※ 健康保険等の加入状況のうち、社会保険の加入区分や事業所整理記号等に変更があった場合は2週間以内の届出が必要です。
決算変更届は毎年提出が必要な届出であり、提出を忘れている事業者も少なくありません。決算変更届が5年分未提出のまま許可の更新時期を迎えた場合、5年分をまとめて作成・提出する必要があるため、大きな負担となります。
建設業許可の更新手続き全般については「建設業許可の更新手続きガイド」で解説しています。
変更届の提出手続きの流れ
Step 1: 変更事項の確認と届出書類の特定
まず、何が変更になったのかを正確に把握し、前述の一覧表から該当する届出事項を特定します。複数の変更が同時に発生するケースもあります(例: 役員変更と営業所の名称変更が同時に起きた場合は、それぞれの届出書類が必要です)。
Step 2: 届出書類・添付書類の準備
変更届出書(様式第22号の2)に必要事項を記入し、添付書類を収集します。様式は国土交通省の様式ダウンロードページから入手できます。なお、都道府県によっては独自の添付書類を求める場合があるため、提出先の窓口に事前確認することをおすすめします。
Step 3: 許可行政庁への提出
知事許可の場合は都道府県の建設業担当課、大臣許可の場合は管轄の地方整備局に提出します。近年はオンライン申請システム(JCIP: 建設業許可・経営事項審査電子申請システム)を利用した電子申請も可能になっています。
Step 4: 届出の受理確認
提出後、不備がなければ受理されます。変更届には許可申請のような「審査」はなく、基本的には形式審査のみです。ただし、書類に不備があれば補正を求められるため、提出前に記載漏れや添付書類の不足がないか確認しましょう。
届出書類の作成を丸ごと任せたい方へ
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変更届で見落としがちな注意点
経営業務の管理責任者・専任技術者の変更は要注意
経営業務の管理責任者や専任技術者は建設業許可の要件そのものに関わる人材であり、変更届の届出期限も2週間以内と短く設定されています。退職や異動によってこれらの人材が不在となった場合、許可の要件を欠くことになり、最悪の場合は許可の取消しにつながります。後任者を確保した上で変更届を提出し、空白期間が生じないようにすることが重要です。
専任技術者の要件については建設業許可の専任技術者の要件として別途確認が必要です。
決算変更届の未提出は更新に影響する
決算変更届(事業年度終了届)は毎年の提出が義務付けられていますが、提出を失念している事業者が一定数存在します。決算変更届が未提出の状態では許可の更新申請が受理されないため、更新時期の直前に気づくと、過去の未提出分をまとめて準備する必要が生じます。年度が替わったら早めに準備を進めましょう。
届出期限の起算日に注意
届出期限(14日以内・30日以内)の起算日は変更が生じた日です。役員変更であれば株主総会や取締役会の決議日(就任日)、法人登記の変更であれば登記完了日ではなく変更の事実が発生した日が起算日となります。届出期限を計算する際は起算日を正確に把握してください。
よくある質問
Q. 変更届の届出手数料はかかりますか?
変更届の届出には手数料はかかりません。建設業許可の新規申請や更新申請には手数料が必要ですが、変更届は無料で提出できます。ただし、登記事項証明書や身分証明書など添付書類の取得費用は別途かかります。
Q. 変更届を届出期限内に出せなかった場合どうなりますか?
届出期限を過ぎても変更届の提出自体は可能です。気づいた時点で速やかに提出してください。ただし、届出が大幅に遅れた場合は、許可行政庁から始末書(理由書)の提出を求められることがあります。また、建設業法第50条により罰則の対象となるほか、変更届が未提出のままでは許可の更新申請が受理されません。「期限を過ぎたから出せない」ということはありませんので、遅れに気づいたらすぐに届出を行いましょう。
Q. 決算変更届は税理士に依頼すればよいですか?
決算変更届に添付する財務諸表は、税務申告用の決算書とは様式が異なります。建設業法施行規則に定められた様式(建設業財務諸表)に組み替える必要があるため、建設業許可に精通した行政書士に依頼するのが確実です。税理士が作成した決算書をそのまま添付することはできません。
Q. 電子申請で変更届を提出できますか?
建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)を利用して、一部の変更届を電子申請で提出できるようになっています。対応する届出の範囲は順次拡大されていますが、都道府県によって電子申請の対応状況が異なるため、管轄の許可行政庁に確認してください。
まとめ
- 2週間(14日)以内の届出: 経営業務の管理責任者・専任技術者・令第3条の使用人の変更
- 30日以内の届出: 商号変更・役員変更・営業所変更・資本金変更 等
- 事業年度終了後4か月以内: 決算変更届(事業年度終了届)・使用人数変更 等
- 届出を怠ると罰則の対象となり、許可の更新が受理されない
- 経営業務の管理責任者・専任技術者の変更は許可要件に直結するため特に注意
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| サービス | 料金 |
|---|---|
| 建設業許可関連手続き(変更届・更新・新規申請 等) | 100,000円(税抜)〜 |
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※ 記事の内容には細心の注意を払っておりますが、万が一誤りがございましたらご指摘いただけますと幸いです。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。
※ 2026年4月時点の建設業法に基づく解説です。都道府県ごとに運用が異なる場合があります。最新情報は国土交通省 許可後の手続きでご確認ください。


