告訴状関連

告訴と告発の違い|できる人・被害届・提出先と取消し

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告訴は、被害者など告訴する権利を持つ人が、犯罪事実を申告して処罰を求める手続きです。告発は、被害者でない人も犯罪事実を申告し、処罰を求めることができる手続きです。 被害届は被害の事実を届けるもので、処罰を求める意思表示は必要ありません。どの手続きでも、提出しただけで逮捕や起訴が決まるわけではありません。

いま危険があるときは110番。緊急でないときは警察に相談できます。

最寄りの警察署や警察相談専用電話の#9110で、事案に応じた窓口を確認できます。相談や情報提供をしただけで告訴・告発が成立するわけではありません。

警察庁で相談・通報の窓口を確認する

告訴と告発の違いを比較

刑事訴訟法では、第230条以下で告訴できる人を定め、第239条第1項で告発を定めています。

項目 告訴 告発
申告する人 被害者、法定代理人など告訴権のある人 第239条は「何人でも」と規定。被害者でなくても可能
何を求めるか 犯罪事実を申告し、処罰を求める 犯罪事実を申告し、処罰を求める
親告罪 有効な告訴が起訴の条件 告発だけではその条件を満たさない
期間 親告罪では原則、犯人を知った日から6か月 一般の告発に同じ6か月の制限はない
提出先・方法 検察官または司法警察員に、書面または口頭で行う。口頭で受けたときは調書を作成する(第241条)。

告訴できる人と、親告罪の6か月

  • 犯罪により害を受けた人:被害者本人が告訴できます(第230条)。会社が直接被害を受けた場合は会社が告訴人となり、代表者が会社を代表して行います。
  • 被害者の法定代理人:独立して告訴できます(第231条第1項)。法定代理人が被疑者本人、被疑者の配偶者、被疑者の4親等内の血族または3親等内の姻族である場合には、被害者の親族も独立して告訴できることがあります(第232条)。
  • 被害者が亡くなったとき:配偶者・直系の親族・兄弟姉妹は、被害者の明示した意思に反しない限り告訴できます(第231条第2項)。名誉毀損に関する第233条や、告訴権者がいない親告罪での検察官による指定(第234条)も別に定められています。

告訴は代理人によって行うこともできます(第240条)。法定代理人が独立して告訴すること、依頼を受けた代理人が本人に代わり告訴すること、書類の作成を支援することは別です。

親告罪には、刑法の名誉毀損・侮辱(第230・231・232条)、器物損壊(第261・264条)、信書開封・秘密漏示(第133〜135条)、未成年者略取・誘拐(第224・229条)などがあります。犯罪類型によって違い、現行法の不同意性交等罪などは、法務省の案内のとおり告訴が起訴の条件ではありません。

親告罪の告訴には、原則として犯人を知った日から6か月の制限があります(刑事訴訟法第235条)。犯罪が起きた日から一律に数えるものではなく、起訴できる期間を定める公訴時効とも別です。告訴・告発をしたことだけで公訴時効は止まりません。犯人が不明でも、具体的な犯罪事実が分かる範囲で早めに相談してください。

告発できる人と、公益通報・自首の違い

刑事訴訟法第239条第1項は、何人でも犯罪があると思うときに告発できると定めます。たとえば被害者ではない目撃者や、犯罪を知った同僚も、具体的な事実を申告して処罰を求めることができます。被害者など告訴権のある人が同じ犯罪事実について処罰を求めるときは、通常は告訴として扱われます。書面の表題だけで決まらず、告訴権者による申告の実質を見て判断した東京高裁の裁判例(PDF)もあります。

公務員が職務を行う中で犯罪があると思うときは、告発する義務があります(第239条第2項)。また、自分がした行為を捜査機関に申し出る場合は、自首等の扱いを別に確認します。刑法第42条の自首には、捜査機関に発覚する前の申告などの要件があります。

勤務先の不正を社内窓口や行政機関に知らせる公益通報と、捜査機関に処罰を求める刑事手続上の告発は、制度・窓口・要件が異なります。職場での不利益が心配なときは、消費者庁の公益通報者保護制度相談窓口も確認してください。公正取引委員会などが特別法に基づいて行う告発にも、一般の告発とは異なる要件があります。

被害届・告訴状・告発状を提出するときの確認事項

犯罪捜査規範第61条は、警察官による被害届の受理を定めています。被害届は口頭でも申し出ることができ、捜査のきっかけになります。被害届を先に出すことは告訴・告発の条件ではありません。 被害届を提出しただけで親告罪の告訴があったことにはなりません。

告訴・告発は、検察官または司法警察員に書面か口頭で行います。司法警察員である警察官は、管轄区域内の事件かを問わず、規範に従って受理します。司法巡査に申し出たときは、直ちに司法警察員へ引き継ぐことになっています(規範第63条)。まず担当窓口、書類の持参方法、予約の要否を確認すると準備しやすくなります。検察庁の被害者ホットラインでは、電子メールやFAXでの告訴・告発には対応しないと案内しています。

書面にする場合は、誰が申し出るのか、何が起きたのか、処罰を求めること、資料と各事実の関係が分かるようにします。告訴なら被害との関係や告訴権、告発なら事実を知った経緯を書き分けます。相手の氏名が不明なら、判明している情報で具体的な行為を示します。条文番号の記載や、すべての証拠がそろうことが一律に必要なわけではありません。

  • 日付、場所、実際に見聞きしたことを時系列でまとめ、他人から聞いたことや推測と分けます。
  • メッセージ、画像、振込記録などは原本や元データを残し、相談用の写しと資料一覧を作ります。違法な手段で新たな資料を取ったり、関係者の個人情報をSNSに載せたりしないでください。
  • 身の安全や報復が心配なら、連絡方法や住所の取扱いを、資料を渡す前に警察・検察や弁護士に相談します。

相手に刑事処分や懲戒処分を受けさせる目的で虚偽の告訴・告発等をすると、刑法第172条の虚偽告訴等罪が問題になります。捜査で裏付けが得られなかったことや、不起訴になったことだけで成立するわけではありません。確認できた事実と疑いの根拠を分けて伝えましょう。

相談・受理・不起訴は別の段階

警察庁の告訴・告発に関する通達(PDF)は、申出の内容を聴き、告訴権や期間、犯罪事実、処罰意思などを確認した上で、要件が整ったものを速やかに受理するよう求めています。書類を預けただけの段階、補足が必要な段階、告訴・告発として受理された段階は異なります。現在の扱いが分からないときは、担当部署、申出の日付、追加で必要とされた内容を控え、窓口に確認してください。

司法警察員が告訴・告発を受けたときは、書類と証拠物を速やかに検察官に送付します(刑事訴訟法第242条)。犯罪があると思われるときの捜査は同法第189条第2項、告訴・告発事件で特に速やかな捜査に努める取扱いは犯罪捜査規範第67条です。受理によって逮捕、起訴や有罪が決まるわけではありません。

告訴・告発のあった事件で検察官が起訴・不起訴等の処分をした場合、告訴人・告発人には通知があります(第260条)。不起訴の理由は、告訴人・告発人が請求すれば告げられます(第261条)。対象事件の不起訴処分に不服があるとき、被害者や告訴人・告発人などは、検察審査会への申立てを検討できます。警察が書面をまだ受理していない段階とは別です。警察職員の職務執行への苦情は、当該都道府県公安委員会に文書で申し出る制度があります(警察法第79条)。苦情申出自体は告訴・告発でも不起訴処分の審査でもありません。

告訴・告発を取り消す前に確認すること

告訴:刑事訴訟法第237条では、告訴は起訴前に取り消すことができ、第2項は取り消した本人が再び告訴することを制限しています。親告罪では、有効な告訴が起訴の条件です。親告罪の共犯の一部に対する告訴や取消しの効力が他の共犯にも及ぶ規定があります(第238条)。非親告罪でも出し直せることを前提にせず、取消しの影響を事前に確認してください。非親告罪では、取り消しても捜査や起訴が当然に止まるわけではありません。

告発:第243条は、取消しにも書面・口頭の方式や書類等の送付に関する規定を準用します。一般の告発に第237条第2項と同じ再告発禁止が直接定められているわけではありませんが、取消し後の取扱いを一律に判断できません。たとえば独占禁止法第96条の公正取引委員会の専属告発には、起訴後は取り消せないという特則があります。示談や取下げを求められたら、後で出し直せると考えて応じる前に弁護士へ相談してください。

告訴と告発の違いでよくある質問

Q. 被害者でなくても告発できますか?

できます。刑事訴訟法第239条は、何人でも犯罪があると思うときに告発できると定めています。何を見聞きしたか、何を根拠に犯罪の疑いがあると考えるかを分けて説明してください。

Q. 「告発状」と書くと、被害者でも告訴として扱われませんか?

表題だけで決まりません。告訴権者が捜査機関に特定の犯罪事実を伝え、処罰を求める意思を示したかなど、実質が問題になります。親告罪で期限がある場合は、告訴を希望することを明確に伝えてください。

Q. 被害届を先に出す必要がありますか?

被害届を先に出すことは告訴・告発の条件ではありません。被害届は被害の申告、告訴・告発は犯罪事実を申告して処罰を求める手続きです。すでに警察に相談していれば、日付と担当部署を伝えてください。

Q. 会社も告訴できますか?

会社が犯罪によって害を受けた場合は、会社が告訴人となり、代表者が会社を代表して行います。会社の情報、代表権を示す資料、被害の記録など、必要書類は提出先に確認してください。

Q. 告訴や告発をしたら、必ず起訴されますか?

必ず起訴されるわけではありません。検察官が捜査の結果などを踏まえて起訴・不起訴を判断します。告訴・告発だけで損害賠償や返金が命じられるわけでもありません。

Q. 取り消した告訴や告発を出し直せますか?

刑事訴訟法第237条第2項は、告訴を取り消した人は再度告訴できないと定めています。一般の告発には同じ再提出の制限を定めた規定はありませんが、特別法や事件の段階で扱いが異なります。取消しの効果は、手続きの前に確認してください。

警察に提出する告訴状・告発状の作成料金

行政書士法人Treeは、法令で認められる範囲で、警察署宛ての告訴状・告発状の文案作成と、書類に添える資料の整理を支援します。提出は依頼者本人が行います。検察官への提出を予定している書面の作成は、弁護士または検察庁への提出書類を作成できる司法書士へ、告訴の代理、交渉、示談は弁護士へご相談ください。

書類作成・追加項目 税込報酬
スタンダード 38,280円
特急 49,280円
追加の犯罪行為・加害者(1件) 11,000円

書類作成の公表料金です。追加件数の数え方、対応する文案の範囲、納期と総額は依頼前にご確認ください。受理や処罰は保証されません。告訴状は不受理でも返金の対象外と掲載しており、告発状の返金条件は依頼前にご確認ください。詳細は専用ページの料金と総合料金表の告訴状作成欄で確認できます。

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