告訴状関連

違法残業・最低賃金違反の刑事告発|労基法32条・36条・最低賃金法40条と告発状の作成

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賃金の未払い、月100時間を超える違法残業、最低賃金を下回る給与——これらはいずれも「経営判断のミス」では済まされず、労働基準法・最低賃金法上の刑事罰が定められた犯罪行為です。被害労働者やその家族、内部告発を検討する従業員からは「労働基準監督署に申告しても動いてくれない」「会社に直接交渉するのは怖い」「刑事責任を追及したい」というご相談が増えています。

本記事では、行政書士法人Treeが作成代行できる警察署長宛て告発状を中心に、労働基準法違反の刑事告発の実務、罰則体系、申告・民事請求との違い、そして士業の業務範囲を整理して解説します。

結論として、賃金未払い・違法残業・最低賃金違反などの労基法違反は、強制労働罪(労基法5条・117条)、賃金不払罪(労基法24条・120条1号)、違法残業罪(労基法32条・36条・119条1号)、最低賃金法違反(最低賃金法40条)として、警察署長宛てに刑事告発を行うことができます。労働基準監督官は特別司法警察職員(労基法102条)として捜査権限を有しており、刑事告発と労働基準監督署への申告は並行して進めることが可能です。行政書士法人Treeでは、事実関係の整理、証拠資料の整序、警察署長宛て告発状の文案作成までを「書類作成」の範囲で承ります。労働基準監督署への申告書作成・代理は社会保険労務士の独占業務、未払賃金の民事請求・交渉・労働審判・訴訟は弁護士の独占業務であり、必要に応じて提携専門家をご紹介します。

状況別ご相談メニュー

  • 残業代・賃金が長期間支払われていない方の告発状作成
  • 36協定の限度を超えた違法残業を強要されている方の告発状作成
  • 最低賃金を下回る時給で働かされている方の告発状作成
  • 暴力・脅迫・監禁を伴う強制労働を受けた方の告発状作成(労基法5条)
  • 退職時に給与を一方的に減額・没収された方の告発状作成
  • 公益通報を検討している現役従業員の方の事実整理サポート
  • 企業側で労務コンプライアンス体制を整備したい経営者の方の社内規程整備

初回相談は何度でも無料。Web面談も全国対応しております。

根拠法令

1. 労働基準法違反の罰則体系——「行政指導」だけではない

労働基準法は単なる行政取締法規ではなく、第13章「罰則」(117条〜121条)で使用者に対する刑事罰を定めています。「労基署が指導するだけ」と誤解されがちですが、悪質な事案では起訴・有罪判決例も少なくありません。2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」は「拘禁刑」に統一されました。

1-1. 罰則の概要

条文 対象行為 法定刑
労基法117条 強制労働(5条違反) 1年以上10年以下の拘禁刑または20万円以上300万円以下の罰金
労基法118条 中間搾取・最低年齢違反等 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
労基法119条1号 違法残業(32条・36条違反)、休憩・休日違反等 6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
労基法120条1号 賃金支払五原則違反(24条違反)等 30万円以下の罰金
最低賃金法40条 最低賃金額未満での労働契約・支払い 50万円以下の罰金

1-2. 両罰規定

労基法121条は両罰規定を置いており、違反行為を行った事業主のみならず、法人そのものにも罰金刑が科される可能性があります。代表者個人と法人の双方を被告発人とする構成も実務上一般的です。

2. 強制労働罪(労基法5条・117条)——労基法上最も重い犯罪

使用者は、暴行・脅迫・監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはなりません(労基法5条)。違反すると1年以上10年以下の拘禁刑または20万円以上300万円以下の罰金という、労基法上最も重い罰則が科されます。

  • パスポートの取り上げ(外国人技能実習生事案で多発)
  • 寮への監禁・外出禁止
  • 賃金からの過大な天引きによる退職妨害
  • 「辞めるなら違約金を払え」という脅迫的引き止め

近年は外国人労働者の人権侵害事案で5条違反の告発が注目されており、警察・労働基準監督官による捜査対象となっています。

3. 賃金不払罪(労基法24条・120条1号)

労基法24条は賃金支払いの五原則(通貨払い・直接払い・全額払い・毎月1回以上払い・一定期日払い)を定めています。残業代を含む賃金の不払いはこれに該当し、30万円以下の罰金が科されます。

3-1. 「未払い残業代」と「不払」の違い

計算方法の解釈相違による未払いと、明確な意図的不払い(サービス残業強制、固定残業代の悪用、勤怠改ざん等)は刑事的評価が異なります。告発状作成にあたっては、悪質性を基礎づける事実関係(タイムカード改ざんの指示メール、賃金台帳と実労働時間の乖離など)を客観的資料で示すことが重要です。

4. 違法残業罪(労基法32条・36条・119条1号)

1日8時間・週40時間を超える労働、または36協定の上限(原則月45時間・年360時間、特別条項適用時でも月100時間未満・複数月平均80時間以内)を超える時間外労働は、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です。

2019年の働き方改革関連法施行以降、違法残業については罰則付きの上限規制が明確化され、刑事告発の実効性が増しています。月100時間を超える残業の常態化、過労死・過労自殺事案では、企業・代表者が刑事訴追された前例もあります。

5. 最低賃金法違反(最低賃金法40条)

地域別最低賃金(都道府県ごと)または特定最低賃金を下回る賃金で労働させた場合、50万円以下の罰金が科されます。固定残業代の名目で実質時給を最低賃金以下に抑える手口、研修期間中・試用期間中の最低賃金割れ、歩合制の下限割れなどが典型です。

6. 警察署長宛て告発状の作成——行政書士の業務範囲

告発は刑事訴訟法239条1項に基づき「何人も、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる」とされています。労基法違反の告発先は、原則として事業所所在地を管轄する警察署の署長です。告発状は刑訴法241条により書面で行います。

6-1. 行政書士が作成できる範囲

  • 事実関係のヒアリング・時系列整理
  • 証拠資料(タイムカード・給与明細・LINE等)の整序
  • 警察署長宛て告発状の文案作成
  • 添付資料リストの作成

6-2. 行政書士が行えない範囲(業際)

  • 労働基準監督署への申告書作成・代理:社会保険労務士の独占業務(社労士法2条1項1号)。Treeでは提携社労士をご紹介します
  • 未払賃金の民事請求・内容証明による請求・労働審判・訴訟代理:弁護士の独占業務。提携弁護士をご紹介します
  • 検察庁宛て告発状の作成:行政書士業務外。提携弁護士へお取次ぎします
  • 会社との交渉代理・和解金額の協議:弁護士業務
  • 税務上の処理(源泉徴収・追加徴収等):税理士業務。提携税理士をご紹介します

7. 労働基準監督官の特別司法警察職員性(労基法102条)

労働基準監督官は、労基法違反の罪について刑事訴訟法に規定する司法警察員の職務を行います(労基法102条)。つまり、警察官と同様に逮捕・捜索・差押えの権限を持ち、検察官への送致も行えます。

そのため、告発の選択肢としては(a) 警察署長宛ての告発(b) 労働基準監督署への申告(労基法104条)の2系統があります。両者は排他関係になく、並行して進めることも可能です。なお、(b)の申告書作成・代理は社労士業務であり、Treeでは提携社労士をご紹介します。

8. 民事請求との切り分けと公益通報者保護法

8-1. 民事と刑事は別建て

未払い賃金の支払いを「会社に請求する」のは民事の問題で、弁護士業務(請求代理)または労働者本人による請求になります。一方、刑事告発は「会社・経営者を処罰してほしい」という申告であり、民事請求と並行・先後問わず行えます。

8-2. 公益通報者保護法による不利益取扱いの禁止

労働者が労基法違反等を労働基準監督署等に通報した場合、解雇その他の不利益取扱いを受けないことが公益通報者保護法で保障されています。社内通報・行政通報・外部通報それぞれに保護要件があり、告発前の準備段階として、要件該当性のチェックが重要です。

料金プラン(告訴・告発状作成)

プラン 料金(税込) 含まれる内容
ミニマムプラン 27,500円 告発状の文案作成(事実関係をご本人で整理済みの場合)
スタンダードプラン 55,000円 ヒアリング+時系列整理+告発状作成+添付資料リスト作成
フルプラン 99,000円 複数違反類型の整理+告発状作成+証拠資料の整序+提携専門家紹介の調整

初回相談は何度でも無料。Web面談・対面どちらも全国対応です。

よくある質問

Q1. 告発状はどこに提出すればよいですか?

事業所所在地を管轄する警察署長宛てが原則です。労働基準監督署への申告と並行することも可能ですが、申告書の作成・提出代理は社労士業務のためTreeでは行えません。

Q2. 在職中でも告発できますか?

可能です。公益通報者保護法により、通報を理由とする解雇その他の不利益取扱いは禁止されています。ただし、社内的な人間関係や立証戦略の観点から、退職後に行うかは慎重に検討する必要があります。

Q3. 退職して数年経っていますが告発できますか?

労基法違反の罪は、罰則の長期に応じて公訴時効があります(刑事訴訟法250条)。30万円以下の罰金にとどまるものは時効3年、拘禁刑のあるものは時効5〜7年が目安です。早めにご相談ください。

Q4. 証拠が手元にほとんどありません。それでも告発できますか?

告発自体は可能ですが、捜査機関が動くかは証拠の質に大きく左右されます。タイムカードのコピー、給与明細、業務指示のメール・チャット、同僚の証言など、可能な限り客観資料を確保してからのご相談をお勧めします。

Q5. 内容証明郵便で会社に未払賃金を請求してほしいのですが?

個別具体的な請求権の行使を目的とする内容証明の作成・代理は弁護士業務に該当する場合があります。Treeでは提携弁護士をご紹介します。

Q6. 労働基準監督署への申告を代行してもらえますか?

労働基準監督署への申告書作成・提出代理は社会保険労務士の独占業務(社労士法2条1項1号)です。Treeでは提携社労士をご紹介します。

Q7. 会社と交渉して未払い分を回収してほしいのですが?

金銭請求の交渉代理は弁護士業務です。Treeでは提携弁護士をご紹介します。

Q8. 36協定を超える残業を強要されていますが、月何時間からアウトですか?

36協定の特別条項を適用しても、時間外労働は単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間以内という法定上限があります(労基法36条6項)。これを超えれば119条1号の罰則対象となります。

Q9. 最低賃金を下回っているか、どう確認すればよいですか?

都道府県別の地域別最低賃金(厚生労働省公表)と、ご自身の実労働時間に対する実支給額を時給換算して比較します。固定残業代込みの場合は基本給のみで時給計算する必要があります。具体的計算は社労士、税務処理が絡む場合は税理士をご紹介します。

Q10. 経営者として、社内のコンプライアンス体制を整えたい場合、何ができますか?

就業規則・賃金規程・36協定の整備、内部通報制度の規程化、勤怠管理ルールの文書化など、規程・契約書類の作成は行政書士業務として対応可能です。労使協定の届出代理は社労士業務のため、提携社労士と連携します。

Q11. 検察庁に直接告発状を出したいのですが?

検察庁宛ての告発状作成は行政書士の業務範囲外です。提携弁護士へお取次ぎします。なお、警察署経由の告発であっても、捜査の結果として検察官送致され、起訴・不起訴の判断がなされます。

Q12. 告発しても警察が動かない場合は?

告発後の捜査の進め方や、不起訴に対する検察審査会への申立て等は弁護士業務となります。Treeでは提携弁護士をご紹介します。

労働基準法違反の告発をご検討の方へ

賃金未払い・違法残業・最低賃金違反は、行政指導だけでなく刑事罰の対象となる犯罪行為です。行政書士法人Treeでは、警察署長宛て告発状の文案作成と関連書類の整序を承ります。

  • 初回相談は何度でも無料
  • 告発状ミニマム27,500円/スタンダード55,000円/フル99,000円(税込)
  • 労基署申告は提携社労士、民事請求・交渉・訴訟は提携弁護士、税務処理は提携税理士へお取次ぎ

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まとめ

  • 労基法違反は罰則付きの刑事規制であり、強制労働罪(5条・117条)、賃金不払罪(24条・120条1号)、違法残業罪(32条・36条・119条1号)、最低賃金法違反(40条)が代表的
  • 2025年6月1日改正刑法により、従来の懲役は拘禁刑に統一
  • 告発先は事業所所在地を管轄する警察署長。労基法102条により労働基準監督官も特別司法警察職員として捜査権限を有する
  • 労基署への申告書作成・代理は社労士業務、未払賃金の民事請求・交渉・訴訟は弁護士業務、税務処理は税理士業務。Treeでは提携専門家をご紹介
  • 行政書士法人Treeは、警察署長宛て告発状の文案作成と事実・証拠の整序を「書類作成」の範囲で承ります

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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