公開予定:2026年10月21日 / 制度・料金の確認:2026年10月17日
特定技能の生活相談を受けていた社員が退職する。電話番号とファイルを後任へ渡すだけでよいのでしょうか。ここで引き継ぐのは、連絡先だけでなく、進行中の支援と、それを続けられる体制です。
自社の支援担当者が退職・休職するなら、支援が空く前に後任の要件と未完了の対応を確認し、自社で続けるか登録支援機関へ委託するかを決めます。退職という言葉だけで届出を判断せず、支援計画や委託契約のどこが変わるかを確認してください。
行政書士法人Treeへ、退職・休職の予定日、現在の自社支援の範囲、対象人数、次の面談予定をお知らせください。担当交代前に、引継ぎと委託開始の段取りを相談できます。
目次
退職前に確認したいのは、後任の名前だけですか?
後任が決まっていても、その人が支援を適正に実施できるかは別に確認します。会社の支援体制、担当者の経験や立場、理解できる言語での相談、日程と連絡方法まで引き継がなければ、名簿だけを書き換えることになります。
自社支援の基準は「外国語ができる人がいる」だけではありません。担当者がこれまで何を担っていたかを整理し、その人の退職後に、どの機能が欠けるのかを見ます。言語対応を担っていたのか、生活相談の実績を支える担当だったのかで、確認すべき内容が変わります。
後任を置く余裕がない場合は、登録支援機関への全部委託も選択肢です。一部だけを委託する場合とは企業側に求められる体制が異なるため、急いでいるからこそ、外部へ任せる範囲を先に整理しましょう。
この比較は、自社支援と登録支援機関への委託の違いで確認できます。制度全体の入口は、登録支援機関の役割と委託の進め方をご覧ください。
引継ぎリストには、未対応の相談まで載っていますか?
保存している書類の一覧より先に、「今、動いている支援」を拾います。期限のある申請、次の面談、本人から届いた相談、手続きの予約などです。完了したことと、返事を待っていることを分けると、後任が最初に動くべき仕事を判断できます。
| 引継ぐ項目 | 残す情報 |
|---|---|
| 本人と会社の窓口 | 本人の連絡方法・言語、現場の上司、不在時の社内連絡先 |
| 未対応の相談 | 相談日、確認済みの事実、次の対応、本人への回答予定、担当 |
| 次の面談 | 直近の実施日、本人と監督者の予定、面談方法、必要な通訳 |
| 申請・届出 | 在留期限、提出済みの内容、会社へ依頼中の資料、提出担当 |
| 支援の実施状況 | 住居や契約等の進捗、今後必要な支援、保管場所と閲覧権限 |
| 切替日 | 旧担当の最終対応日、新担当・委託先の開始日、本人への案内日 |
これは法定の様式ではなく、引継ぎ漏れを探すための例です。「相談は解決済み」とだけ書かず、本人が何に困り、どう確認し、どの返事を待っているかを短く残します。詳しい相談記録は、必要な担当だけが閲覧できる形で共有してください。
個人のメールや端末にしか資料がない場合は、退職後に探せなくなります。会社が適切に管理する保管先へ整理し、本人へ新しい窓口を案内できる状態にしておきましょう。
自社で続ける場合と、委託へ切り替える場合の違いは?
自社で続ける場合は、新しい担当者と会社の体制が基準に適合することを確認します。通常業務がある後任に、これまでの支援時間をそのまま上乗せできるとは限りません。面談、相談、必要時の同行まで、実施できる日程を具体的に並べます。
全部委託を選ぶなら、委託先が実際に対応できる人数・言語・地域・時間帯を確認します。契約開始の署名だけで引継ぎが終わるのではなく、未完了の支援をどちらがいつまでに行うかを合意してから切り替えます。
一部委託では企業の支援体制の基準が残ります。特に定期面談は、支援責任者又は支援担当者が実施するもので、全部委託の場合を除いて第三者へ単独で委託することは認められません。通訳などの履行補助を使えることと、面談の実施主体を外へ移せることは別です。
根拠は支援運用要領別冊6・32〜33ページです。「面談だけ外注して、自社の担当は空席のまま」という応急対応は避けてください。
全部委託と一部委託の違いは、登録支援機関に支援だけ委託する進め方でも整理しています。
退職日が近い場合は、その日を最初にお伝えください。直近の面談・未対応相談・在留期限を並べ、何から引き継ぐかと、委託開始までに会社が続ける対応を整理します。
担当者が変わると、どの届出を確認しますか?
受入れ企業の担当交代と、登録支援機関自身の登録事項変更は別の話です。自社の担当者が退職するからといって、登録支援機関の変更届を出すわけではありません。現在の支援計画に記載された役割と、実際に変わる項目を照合します。
支援計画に記載した支援責任者の退任、新たな選任、支援担当者数の減少、各支援の担当者や実施方法・言語の変更などは、届出の対象を確認します。軽微な変更を除く支援計画の変更は、変更日から14日以内の届出が必要です。
自社支援から登録支援機関への全部委託へ移る場合は、支援計画の変更だけでなく、支援委託契約の締結に関する届出も確認します。契約を締結した日と実際の支援開始日を混同せず、提出が必要な事由ごとに期限を管理してください。
具体的な区分は、特定技能運用要領本冊109〜112ページ(PDF115〜118ページ)と、特定技能の随時届出の整理をご確認ください。登録支援機関側の変更手続きは、登録支援機関の変更届で分けて説明しています。
引継ぎを始める4つの段取り
- 空く機能を特定する。退職者が担っていた言語・相談・面談・書類管理を並べ、後任が続けられるものと不足するものを分けます。
- 未完了の支援を一覧にする。本人ごとに期限と次の対応を残し、急ぐ仕事から担当を決めます。
- 体制と切替日を決める。自社で続けるか、全部委託かを確認し、会社と委託先の対応日が途切れないようにします。
- 書類と本人への案内をそろえる。計画・契約・必要な届出を確認し、新しい担当と連絡方法を本人が理解できる形で伝えます。
既に担当者が退職しているなら、日付をさかのぼって整ったことにしません。現在の支援の状態を確認し、未対応と不足する体制を明らかにして、対応と届出を相談してください。
支援担当者の退職・休職でよくある質問
Q. 退職する担当者と外国人本人、どちらの退職の話ですか?
本記事は、受入れ企業で自社支援を担当している社員の退職・休職を扱います。特定技能外国人本人の退職や、登録支援機関自身の担当変更とは、確認する手続きが異なります。
Q. 後任が外国語を話せれば、自社支援を続けられますか?
言語だけでは判断できません。担当者の要件、相談対応、支援の実施体制や中立性等も確認します。後任の役割と会社の体制を合わせて整理してください。
Q. 面談だけを登録支援機関へ頼めますか?
定期面談の実施は、全部委託の場合を除いて第三者への単独委託が認められません。通訳等の補助は可能ですが、面談の主体とは別です。支援全体の委託範囲から確認します。
Q. 担当者の退職は、すべて14日以内の届出ですか?
退職という事実だけで一律には判断しません。支援計画に記載した役割や人数、実施内容等の変更を確認します。軽微な変更を除く支援計画の変更等、該当する事由に応じて期限を管理します。
Q. 退職日が迫っていてもTreeへ相談できますか?
はい。予定日、対象人数、未対応の相談、次回面談や在留期限を先にお知らせください。受託できる範囲と開始日は個別確認し、必要な引継ぎをご案内します。
Q. 委託の費用はどこまでかかりますか?
Treeの月額基本は1人9,800円(税別・税込10,780円)です。追加支援は1時間5,000円(税別・税込5,500円)、在留申請や実費は別です。引継ぐ支援と総額を契約前に確認します。
担当者がいなくなる前に、支援の続け方を決める
引継ぎの完成形は、資料が保存された状態ではなく、次の担当が本人の困りごとに対応できる状態です。退職日と未完了の支援が分かれば、先に決めるべきことを具体的に相談できます。
退職・休職に伴う支援体制の見直しをTreeへ
- ✔ 未対応の支援と切替日を整理
- ✔ 支援計画・委託契約・届出の準備を相談
- ✔ 支援と在留申請を同じ窓口で確認
月額基本9,800円(税別)/人・税込10,780円。追加支援・在留申請・実費は別途。登録支援委託企業様の認定・変更は50,000円、更新は25,000円(ともに税込)です。
本記事は2026年10月17日に確認した制度・料金をもとに、細心の注意を払って作成しています。一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。担当者の要件や届出の対象・期限は、現在の支援計画と変更内容に応じて確認してください。