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建設業許可の専任技術者変更届|30日以内提出・必要書類・未届出リスクを解説

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「営業所技術者等(旧・専任技術者)が退職したが変更届を忘れていた」「次の更新まで放置しても大丈夫か?」「後任の実務経験証明書が間に合わない」——建設業許可の営業所技術者等の変更は、届出期限を守らないと指示処分・営業停止処分のリスクがあります。本記事では、建設業法第11条第4項の変更届出義務、令和6年12月13日改正による「営業所技術者等」への用語変更、変更届出の30日以内ルール、後任者の資格確認、不在期間の取扱い、未届出時の罰則、JCIP電子申請の活用まで、行政書士が実務目線で解説します。

結論として、営業所技術者等を変更した場合は変更後30日以内に変更届出が必要で(建設業法第11条第4項、同法施行規則第7条の2)、未届出は建設業法違反として指示処分・営業停止処分の対象となります。令和6年12月13日改正で「専任技術者」は「営業所技術者等」に名称変更されました。後任者の資格要件確認・実務経験証明書の準備・常勤性立証が必要で、不在期間が長引くと許可取消リスクもあります。

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根拠法令は建設業法建設業法施行規則もご参照ください。

営業所技術者等(旧・専任技術者)の概要・法的根拠

建設業許可における営業所技術者等は、建設業法第7条第2号(一般建設業)および第15条第2号(特定建設業)で設置が義務付けられた人的要件です。営業所技術者等を欠いた状態は許可要件の欠落に該当します。

令和6年12月13日改正

令和6年12月13日施行の改正建設業法により、従来の「専任技術者」は「営業所技術者等」に名称変更されました。記事・申請書類・行政指導通知でも順次新称に置き換わっています。

変更届出の法的根拠と期限

変更があった場合の届出は、建設業法第11条第4項および同法施行規則第7条の2に基づき、変更後30日以内に行わなければなりません。未届出は同法第50条の虚偽記載・届出懈怠の問題となり、指示処分・営業停止処分の対象となります。

変更届の対象事由

変更事項 届出期限
営業所技術者等の変更(追加・削除・変更) 変更後30日以内
常勤役員等(旧・経営業務管理責任者)の変更 変更後30日以内
役員・支配人の変更 変更後30日以内
営業所の新設・廃止・所在地変更 変更後30日以内
商号・代表者氏名・営業所名称の変更 変更後30日以内
資本金額の変更 変更後30日以内
決算終了後の決算変更届 事業年度終了後4か月以内

変更届の要件・プロセス

  • ✔ 新たな営業所技術者等が資格要件(国家資格または実務経験10年等)を満たすこと
  • ✔ 営業所ごとに専任で勤務できること(他社兼務・遠隔地勤務は原則不可)
  • ✔ 変更届出書(様式第22号の2)の作成
  • ✔ 営業所技術者等証明書(様式第8号)の作成
  • ✔ 資格証明書・実務経験証明書等の添付
  • ✔ 常勤性を証する書類(健康保険証等)
  • ✔ 許可行政庁(都道府県知事・国土交通大臣)への提出

営業所技術者等の資格要件(再確認)

区分 要件
一般建設業 1級・2級の建設業関連国家資格、または10年以上の実務経験、または指定学科卒業+3〜5年の実務経験
特定建設業 1級資格、または所定の指導監督的実務経験+一般技術者要件

必要書類

項目 内容
変更届出書(様式第22号の2) 変更内容を記載
営業所技術者等証明書(様式第8号) 新任者の配置を証明
資格証明書または実務経験証明書 合格証・卒業証明等
常勤を証する書類 健康保険証写し・住民票等
退任者の確認書類 退任を証する書類(退職届等)
担当業種を変更する場合 業種変更届

料金

法定手数料

変更届出書の提出に法定手数料はかかりません(無料)。

行政書士法人Treeの代行報酬(税込)

項目 料金
変更届(営業所技術者等変更) 27,500円
変更届(複数事項同時) 個別見積
建設業許可(新規・知事) 110,000円+決算書確認22,000円
建設業許可(更新・知事) 55,000円

未届出のリスク

リスク 内容
指示処分 建設業法第28条による行政指導
営業停止処分 悪質な場合は1年以内の営業停止
許可取消 営業所技術者等不在のまま長期化すると許可要件不充足として取消(建設業法第29条)
更新時の不利益 更新申請時に過去の届出懈怠が指摘される
10万円以下の過料 建設業法第55条第1号

営業所技術者等不在期間の対応

営業所技術者等の退職と後任者の選任に時間差がある場合、以下の対応を検討します。

1. 暫定対応

  • 社長・代表者等が資格を持つ場合は暫定兼任
  • 他の営業所からの応援(同社内)
  • 新規採用の急ぎ手配

2. 廃業・許可返納

  • 後任者選任が困難な場合は廃業届
  • 該当業種のみの一部廃業も可能
  • 建設業法第12条による廃業届出

3. 工事継続の制約

  • 営業所技術者等不在期間は新規工事契約に制約
  • 既存工事の現場配置技術者は継続可能
  • 不在状態の長期化は許可取消リスク

JCIP(建設業許可等電子申請システム)の活用

2023年1月10日運用開始のJCIPにより、変更届出書の電子申請が可能となりました。

  • GビズIDの取得が必要
  • 添付書類はPDF化して電子提出
  • 申請状況の進捗確認も電子で可能
  • 過去の申請履歴も電子保管

よくあるケース

  • 中小建設会社で営業所技術者等が定年退職し、後任の実務経験証明が間に合わない
  • 常勤役員等を兼務していた場合の同時変更
  • 新規採用者の資格要件確認
  • 営業所新設・廃止に伴う技術者再配置
  • 業種追加に伴う追加技術者選任
  • 退職した営業所技術者等が同業他社へ転職した場合の届出

行政書士法人Treeのサポート

  • ✔ 新任技術者の資格要件の事前チェック
  • ✔ 実務経験証明書の作成支援(過去勤務先への照会含む)
  • ✔ 変更届出書の作成および行政庁への提出代理
  • ✔ 常勤役員等との同時変更対応
  • ✔ JCIPによる電子申請対応
  • ✔ 不在期間中の暫定対応アドバイス
  • ✔ 監督処分対応の事前ヒアリング

※ 監督処分・行政訴訟の代理は弁護士業務(弁護士法72条)のため、提携弁護士をご紹介します。

よくある質問

Q1. 届出が遅れた場合どうなりますか?

A. 届出懈怠として指導・是正命令の対象となり、悪質な場合は営業停止処分もあり得ます。10万円以下の過料の規定もあり。気付き次第速やかに届出することが重要です。

Q2. 後任がすぐ決まらない場合は?

A. 営業所技術者等不在の状態が続くと許可要件を欠くため、廃業届を検討する必要があります。暫定的に社長が兼務する場合も資格要件を満たすか確認します。

Q3. 変更届と更新申請が近接している場合は?

A. 更新申請書に最新情報を反映しつつ、別途変更届も提出します。行政庁の運用により統合可能な場合もあります。

Q4. 退職届と新任者の選任日が同日でも届出は必要ですか?

A. はい、変更があれば届出義務が発生します。退任と就任を1通の届出で対応可能です。

Q5. JCIP電子申請で変更届を出せますか?

A. はい、2023年1月から変更届の電子申請が可能です。GビズIDの取得が必要。

Q6. 過去の届出懈怠が今になって判明したらどうすればいいですか?

A. 速やかに変更届を提出し、行政庁の指導を受けます。隠蔽は更に悪質性が高まるため避けてください。

Q7. 営業所技術者等の住所変更も届出が必要ですか?

A. 営業所技術者等個人の住所変更は届出対象外。ただし営業所所在地の変更は届出対象(30日以内)。

Q8. 業種追加と営業所技術者等変更が同時の場合は?

A. 業種追加申請と変更届を同時提出します。当所では一括対応で進めます。

行政書士法人Tree|建設業許可サポート

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まとめ

  • 営業所技術者等(旧・専任技術者)の変更届は建設業法第11条第4項により30日以内
  • 令和6年12月13日改正で「営業所技術者等」へ用語変更
  • 未届出は指示処分・営業停止処分・10万円以下の過料
  • 不在期間が長引くと許可取消リスク
  • 後任者の資格要件・常勤性確認が必須
  • JCIP電子申請の活用が進む
  • 変更届出書の法定手数料は無料

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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