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育成就労から永住権を取るには何年?在留期間の通算と特定技能2号への移行を解説

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結論から言えば、育成就労の在留資格だけで永住許可に到達することは想定しにくく、特定技能1号、さらに特定技能2号へ段階的に移行しながら在留年数と実務経験を積み上げるのが現実的な道筋です。永住許可(出入国管理及び難民認定法第22条)には原則10年以上の在留と、就労資格による5年以上の在留が求められますが、現行のガイドラインでは技能実習・特定技能1号の期間はこの5年に算入されず、2027年4月1日に施行される育成就労も同様の扱いとなる可能性を踏まえた長期設計が欠かせません。本記事では、入管手続を扱う行政書士の立場から、在留期間の通算、実務経験要件への接続、特定技能2号との関係を整理します。永住審査では納税や社会保険の履行状況が結果に直結するため、当事務所では必要に応じて税理士・社会保険労務士とも連携して対応しています。

育成就労制度の概要と2027年4月1日施行

育成就労制度は、技能実習制度に代わる人材育成・確保の新しい枠組みで、2024年6月21日公布の改正法(令和6年法律第60号)により創設されました。施行期日を定める政令(令和7年政令第340号)が2025年10月1日に公布され、施行日は2027年4月1日と確定しています。原則3年間の就労を通じて、特定技能1号の水準まで技能と日本語能力を計画的に育成することが制度の目的です。

特定技能1号への移行には、技能検定3級等または特定技能1号評価試験の合格に加え、日本語能力A2相当(日本語能力試験N4合格等)が求められます。当分の間は相当講習の受講も可とされています。3年以内に試験に合格できなかった場合でも、同一の受入れ機関での就労を続けることを条件に、再受験のため最長1年間の在留継続が認められることとされています。受入計画の認定や監理支援機関の要件など細部は政省令・運用要領で順次具体化されているため、出入国在留管理庁の制度概要ページで最新の公表資料を確認してください。

永住許可の基本要件と入管法第22条

永住許可は入管法第22条に基づき、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、その者の永住が日本国の利益に合すると認められることが要件です。出入国在留管理庁の永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)は、原則として引き続き10年以上本邦に在留し、この期間のうち就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを求めています。

納税、公的年金・公的医療保険の保険料納付といった公的義務の適正な履行も審査対象で、申請時点で納付済みであっても、納期限を過ぎた納付は原則として消極的に評価されます。また、現に有する在留資格について最長の在留期間で在留していることが必要です。従来は経過措置として在留期間「3年」があれば最長の在留期間とみなす取扱いがありましたが、この経過措置は令和9年(2027年)3月31日までとされており、令和9年(2027年)4月1日以降は、各在留資格が本来もつ最長の在留期間(「技術・人文知識・国際業務」等は5年)で在留していることを要件とすると入管庁が公表しています。ただし令和9年3月31日時点で在留期間「3年」を有する方については、当該在留期間内に処分を受ける場合に限り、初回のみ従前の取扱いとされます。手数料は許可時に1万円(2025年4月1日改定)を収入印紙で納付します。ただし2026年5月成立の改正入管法で永住許可手数料の法定上限が30万円に引き上げられ、出入国在留管理庁は早ければ2026年10月にも20万円へ改定する方針を示しているため、申請時点の最新額を必ず確認してください。

在留期間の通算:育成就労の期間はどう扱われるか

永住審査の「10年」は日本での継続在留を見る要件のため、就労5年に算入されない在留資格の期間であっても、途切れなく在留していれば10年のカウントには含まれます。一方「就労資格で5年」については、ガイドラインが技能実習と特定技能1号を明文で除外しています。

在留資格 「10年」への算入 「就労5年」への算入
技能実習 算入される 算入されない
特定技能1号 算入される 算入されない
特定技能2号 算入される 算入される
育成就労(2027年4月〜) 算入される見込み 施行後の取扱い公表待ち

育成就労は施行前のため、現行ガイドラインに取扱いの明記はまだありません。ただし、技能実習を発展的に解消した人材育成目的の制度であることから、就労5年には算入されない前提で永住までの計画を立てておくのが安全です。施行後のガイドライン改訂は必ず確認してください。

実務経験要件への接続:特定技能2号を見据えた経験づくり

特定技能2号への移行には、分野別運用方針等に基づき、各分野の2号評価試験等の合格と一定の実務経験が求められます。日本語能力については、現在は漁業・外食業など一部の分野でのみ日本語能力試験N3相当以上の合格が明示的な要件ですが、2027年4月からは多くの分野で日本語教育の参照枠B1相当(N3相当)以上を求める方向で見直しが予定されており、対象分野や試験の詳細は今後の政省令・分野別運用方針で確認が必要です。例えば建設分野では「建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)」としての実務経験が必要であると国土交通省が示しており、他の分野でも実務経験が求められますが、その内容や要件年数は分野ごとに異なります。

永住から逆算すると、育成就労の3年間で技能と日本語を固め、特定技能1号の期間中に指導的な立場を任される経験を積む、という接続設計が重要になります。育成就労の業務区分と特定技能の分野の対応関係は、令和8年1月23日に閣議決定された分野別運用方針で定められており、育成就労産業分野は特定技能19分野から航空・自動車運送業を除く17分野です。一方、育成就労期間中の経験が各分野の2号実務経験としてどこまで評価されるかは今後の運用に左右されるため、受入れ企業と本人の双方が最新情報を確認しながら育成計画を組む必要があります。

特定技能2号との関係:永住への実質的な通過点

特定技能1号は在留期間が通算5年までに制限され、家族帯同も原則認められません。これに対し特定技能2号は在留期間更新の回数に上限がなく、要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能で、永住審査でも就労資格5年のカウント対象になります。育成就労から永住を目指す場合、特定技能2号への移行が実質的なスタートラインです。

  • 2027年4月以降:育成就労で入国し原則3年間就労
  • 3年後:技能・日本語試験の合格により特定技能1号へ移行(通算5年まで)
  • 1号期間中:指導的な実務経験を積み、2号評価試験等に合格して特定技能2号へ
  • 2号移行後:就労資格5年・在留通算10年の充足を待って永住申請

このモデルでは、原則として永住申請まで通算10年以上の在留を要し、試験対策と実務経験の積み上げをどれだけ早い段階で設計できるかが到達時期を左右します。

令和6年改正による永住許可制度の適正化

令和6年入管法等改正法は、永住許可の要件として公租公課の支払等を法律上明確化するとともに、故意に税や社会保険料を支払わない場合等を永住者の在留資格取消事由に追加しました。この部分も育成就労制度と同じ2027年4月1日に施行されます。育成就労で来日する世代は、この新しいルールの下で永住審査と永住後の在留管理を受けることになるため、入国当初から住民税・年金・健康保険の納付を期限内に行う習慣づけが、10年後の永住許可を左右します。転籍・転職時の社会保険の切替漏れにも注意が必要です。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeは、登録支援機関としての特定技能外国人支援、育成就労制度(施行後)への移行準備、特定技能1号・2号や永住許可の申請書類作成・申請取次を行っています。人材紹介は許可を受けたグループ会社の株式会社TreeGlobalPartners(許可番号13-ユ-317879)が担い、職業紹介と在留手続を適法に分離した体制です。納税・社会保険の整理が必要な場合は税理士・社会保険労務士と連携します。登録支援・ビザ関係の料金は、支援内容や対象人数に応じて事案ごとに個別にご案内しており、登録支援機関としての月次支援や事前ガイダンス等の義務的支援についても、内容を確認のうえお見積りいたします。詳しくは就労ビザ・外国人雇用サポートのご案内をご覧ください。永住許可申請のご依頼は永住申請サポートページもあわせてご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

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行政書士法人Treeでは、育成就労制度の監理支援機関 許可申請の書類作成・提出代行から、許可要件として求められる外部監査人への就任・月次外部監査まで、行政書士法人がワンストップでお引き受けしています。外部監査人は監理支援機関から独立した中立の立場で監査を行う必要があるため、外部の専門家に委任する方法が実務的です。施行日前申請の受付は2026年4月15日から2027年3月31日までですが、申請は監理支援事業を開始する6か月以上前までに行う必要があるため、施行日(2027年4月1日)から監理支援事業を行うには2026年9月30日までの申請が求められています。

料金プラン:監理支援機関 許可申請代行 198,000円(税抜/税込217,800円)/外部監査人就任+月次外部監査 29,800円/月(税抜/税込32,780円・監理支援事業所1か所、受入れ機関20社まで)/育成就労計画 認定申請 29,800円/人(税抜/税込32,780円・2〜9人目19,800円、10人目以降14,800円)。月次外部監査を12ヶ月同時にご契約の場合、許可申請代行を148,000円(税抜/税込162,800円)に割引し、初年度セットは505,600円(税抜/税込556,160円)です。不許可時の再申請は無料です。全国オンライン完結です。

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まとめ

育成就労から永住許可までは、育成就労(原則3年)→特定技能1号(通算5年まで)→特定技能2号という段階を踏み、2号移行後に就労資格5年・在留10年の要件を満たしていくのが現実的な道筋です。技能実習・特定技能1号の期間は就労5年に算入されず、育成就労も同様となる可能性が高いため、試験合格と指導的な実務経験の積み上げを早期に設計し、納税等の公的義務を期限内に履行し続けることが、結果として最短ルートになります。

育成就労からの永住申請に関するよくある質問

Q:育成就労の期間は永住の「10年」に含まれますか?

A:途切れなく在留していれば、継続在留としての10年には含まれる見込みです。ただし「就労資格で5年」に算入されるかは施行後のガイドライン改訂待ちで、技能実習と同様に算入されない可能性を前提に計画することをおすすめします。

Q:育成就労から直接永住申請はできますか?

A:原則として在留10年および対象となる就労資格等で5年以上という要件を満たす必要があります。育成就労のみでこれらの要件を満たすことは想定しにくく、特定技能1号・2号を経由してから申請するのが現実的です。

Q:特定技能1号のまま永住は取れますか?

A:特定技能1号はガイドラインで就労5年のカウントから除外され、在留も通算5年が上限のため、1号のみでの永住許可は困難です。特定技能2号への移行が事実上の前提となります。

Q:一時帰国すると在留期間の通算はリセットされますか?

A:再入国許可(みなし再入国許可を含む)による一時的な出国であれば「引き続き在留」として扱われます。ただし出国日数が長い場合は継続性が否定され、または消極的に評価されることがあります。在留資格が切れた状態で出国し再入国した場合は、原則として通算のし直しです。

Q:永住申請にかかる費用はいくらですか?

A:国に納める手数料は許可時に1万円(収入印紙・2025年4月1日改定後)です。ただし2026年5月成立の改正入管法で法定上限が30万円に引き上げられ、入管庁は早ければ2026年10月にも20万円とする方針を示しているため、申請時点の最新額をご確認ください。書類作成や申請取次を依頼する場合の報酬は事務所により異なり、当事務所の永住申請報酬は、ミニマムプラン60,000円、スタンダードプラン100,000円、フルサポートプラン130,000円(いずれも税込)です。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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