入管・ビザ関連

特定技能の相談・苦情対応|母国語の窓口を委託する前の確認

更新: 約7分で読めます

「分からないことは、上司に聞いてね」。連絡先を渡していても、給与のことや職場での困りごとは、その上司に話しづらい場合があります。日常会話の日本語ができても、事情を順序立てて説明するのは別の難しさがあります。

特定技能1号の相談・苦情対応では、本人が十分に理解できる言語で、遅滞なく適切に対応する体制が必要です。受付の番号を用意して終わりではなく、内容を理解し、担当へつなぎ、対応後を確認するところまで決めましょう。

行政書士法人Treeへ、本人が理解できる言語、勤務時間、社内で困っている対応をお知らせください。現在の窓口を生かしながら、支援委託で任せる範囲を相談できます。

本人が相談できる支援体制を相談する

母国語の窓口であれば、それだけで十分ですか?

必要なのは、本人が内容を十分に理解できる言語です。母国語に限るわけではありませんが、日本語の試験に合格していることだけで、複雑な相談まで理解できるとは決められません。本人が説明し、回答の意味も理解できる言語を確認します。

翻訳アプリは、応急的なやり取り等に使える場合があります。ただし、詳しい苦情の聞き取りでは、正確さとプライバシーの両方に配慮し、通訳を確保して対応します。同僚に一度訳してもらっただけで、込み入った問題まで確認済みにしないでください。

また、対応言語の一覧だけでは、実際に相談できるか分かりません。その言語の担当につながる時間、折り返しの方法、文字と通話のどちらを使えるか、担当不在時の経路も確認します。Treeの対応可能な言語や受付条件も、委託前に個別に確認してください。

言語・受付・記録の根拠は、出入国在留管理庁の支援運用要領別冊27〜29ページです。支援全体は、義務的支援10項目の担当と実施時期で確認できます。

相談を受けた後、誰が何をするか決まっていますか?

相談の窓口と、問題を解決する権限を持つ担当は同じとは限りません。会社が決める勤務や給与のこと、生活上の手続き、行政機関への相談を分け、受けた人だけに対応を抱えさせない流れにします。

次は、企業と支援先が使う担当フローの例です。法定様式ではありません。相談を「受けた」と記録するだけでなく、次に誰が動くのかを見えるようにするためのものです。

段階 決める担当と確認事項
受付 本人が使える言語・方法で受け、緊急性と現在困っていることを確認
理解の確認 必要に応じて通訳を確保し、本人の話と受付側の理解を照合
担当へつなぐ 雇用管理は会社、生活支援は支援担当、必要な行政窓口等を区分
実施・連絡 次の対応者と予定を決め、本人が分かる言語で対応状況を説明
確認・記録 困りごとが残っていないか確認し、相談記録と必要な届出・通報を整理

例えば、給与明細の項目が分からないという相談なら、まず本人がどの控除を疑問に感じているかを確認し、会社の給与担当へ説明を求めます。「日本の決まりだから」で終わらせず、説明が本人に伝わったかまで確認します。これは対応の組み立て例で、実際の相談事例ではありません。

労働関係法令の問題や紛争がある場合は、その内容に応じて関係行政機関や適切な専門家の窓口を確認します。登録支援の委託によって、会社の労務責任が移るわけではなく、Treeが紛争の代理交渉を引き受けるという意味でもありません。

本人が安心して話せることと、会社への共有をどう両立しますか?

本人が相談した内容を、関係のない社員まで読める連絡グループへ流さないようにします。受付記録には個人情報が含まれるため、目的に応じて必要な担当へ共有し、詳しい内容を閲覧できる人を管理します。

一方、「どんな内容も会社や行政へ伝えない」と約束することも適切ではありません。支援や是正に必要な情報共有、関係行政機関への相談・通報が必要になる場合があります。相談の入口で、誰が確認し、どのように対応を進めるかを本人へ説明しましょう。

相談したことを理由に、本人が職場で不当な取扱いを受けないようにする配慮も必要です。上司自身に関する苦情なら、その上司だけを経由しない経路を用意します。普段の連絡が上司経由でも、本人が直接相談できる窓口は別に案内してください。

支援計画に担当・言語・連絡先をどう結びつけるかは、1号特定技能外国人支援計画の作成と委託も参考になります。

会社への情報共有が難しく、相談が受付で止まっているなら、今の流れを見直すタイミングです。本人の言語と、会社で対応を決める担当を一緒に整理して、支援の分担を相談しましょう。

相談受付から対応までの分担を確認する

受付時間は、会社の営業時間と同じでよいですか?

本人の勤務形態に合わせた時間設定が必要です。現行の運用要領では、1週間当たり勤務日に3日以上、休日に1日以上対応し、相談しやすい就業時間外の夜間などにも対応できることが求められています。昼間に働く本人が、昼間しか使えない窓口では相談しにくくなります。

ここでいう相談対応と、24時間365日の現地への駆け付けは同じではありません。夜間・休日の受付方法、緊急時の連絡先、電話がつながらないときの経路、必要時の同行などを分けて委託先と確認します。

受付を自動メッセージにしただけで、相談に対応したことにはなりません。受信後に誰が内容を確認し、どの言語で、どのように本人へ連絡するかまで確認してください。休日に届いた相談も、担当者の個人端末に埋もれない体制にします。

相談窓口の委託で、料金と実施範囲はどう確認しますか?

支援先を選ぶときは、「多言語対応」という言葉だけでなく、担当者、受付方法、会社との連絡、記録、必要時の同行を確かめます。比較する項目は、登録支援機関の担当・支援範囲・費用の確認点で整理しています。

Treeの月額基本は1人9,800円(税別・税込10,780円)です。定期面談・記録、支援計画や届出書類の作成、在留期限管理等が対象。ガイダンス・送迎・生活オリエンテーション等の追加支援は1時間5,000円(税別・税込5,500円)です。

相談対応や同行についても、必要な内容と実施条件、基本と追加の分担を契約前に確認します。義務的支援を基本料だけですべて受けられるプランではありません。必要な支援は省略せず、費用や担当を決めます。義務的支援の費用を、本人に直接・間接に負担させることもできません。

自社で採用した人の支援だけを登録支援機関に委託する場合は、採用済みの企業の進め方で解説しています。

登録支援を委託する企業様の在留申請は、認定・変更50,000円(税込)、更新25,000円(税込)。月額基本料と別で、公的手数料等の実費も別途です。支援と行政書士による申請を同じ窓口で相談できます。

相談・苦情の窓口を用意する際のよくある質問

Q. 母国語ではなく日本語の相談でもよいですか?

必要なのは、本人が十分に理解できる言語で対応することです。母国語に限りませんが、日常会話ができることだけで複雑な相談まで理解できると決めず、内容に応じて確認します。

Q. 翻訳アプリだけで苦情を聞いてもよいですか?

応急的な使用ができる場合はありますが、詳細な聞き取りは正確性とプライバシーに配慮し、通訳を確保して適切に対応する必要があります。

Q. 平日の日中だけの受付で十分ですか?

勤務形態に合わせた対応が必要です。運用要領では勤務日に週3日以上、休日に週1日以上対応し、相談しやすい就業時間外の夜間等にも対応できることが求められています。

Q. 相談した内容を会社の全員へ共有してよいですか?

個人情報を保護し、対応に必要な担当と範囲を整理します。一方、必要な確認や行政機関への相談・通報もあるため、誰にも共有しないと一律に約束することも避けてください。

Q. 支援先へ任せると、会社は労務対応をしなくてよいですか?

いいえ。雇用主としての勤務・給与等の管理は会社に残ります。支援先の受付と生活支援、会社の判断、行政機関や専門家へつなぐ対応を分けて決めます。

Q. Treeに相談するとき、何を伝えますか?

本人の言語、勤務地、勤務時間、人数、今の相談方法をお知らせください。詳しい個人情報は安全な共有方法を確認してから渡し、必要な支援と対応条件を相談します。

相談が届くだけでなく、対応が進む窓口へ

本人が話せること、会社が必要な判断をすること、担当が対応後を確認すること。この流れをつなぐのが、日常の相談体制です。登録支援機関に任せられる仕事から、今の会社に必要な分担を考えてみてください。

日常の相談体制を、Treeと整理する

  • ✔ 本人の言語と勤務形態から条件を確認
  • ✔ 会社と支援担当の役割を整理
  • ✔ 支援と在留申請を同じ窓口で相談

月額基本9,800円(税別)/人・税込10,780円。追加支援・在留申請・実費は別途。必要な支援の範囲・時間・総額を契約前にご案内します。

Treeの相談支援と料金の内容を見る

本記事は2026年10月17日に確認した制度・料金に基づき、細心の注意を払って作成しています。一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。労働問題等は内容に応じた行政機関・専門家の対応を確認し、支援の範囲と区別してください。

行政書士法人Tree