告訴状関連

告訴状の提出から捜査開始までの流れ|告訴後に何が起こるか

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告訴状を窓口へ持参したことと、正式に告訴が受理されたことは同じとは限りません。相談・書類の預かり・補正・正式受理のどの段階かを確認し、その後の事情聴取、証拠提出、検察官の処分と通知に備えます。受理されれば必ず逮捕・起訴・処罰される、という制度でもありません。

本記事は2026年11月5日時点の法令と警察庁・法務省・検察庁・裁判所の案内を確認しています。警察が告訴を受けた場合と、検察官が直接受けた場合、逮捕の有無、処分後の手続を分けて解説します。

Treeでは、警察署に提出する告訴状について、法定の書類作成として対応できる範囲と費用をご案内します。捜査・起訴の見通しや示談交渉、紛争の法律判断が必要な場合は、弁護士へ相談してください。

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提出先と、相談・預かり・受理の違い

告訴は検察官または司法警察員に、書面または口頭で行う

刑事訴訟法241条は、告訴・告発を検察官または司法警察員に、書面または口頭でする方法を定めています。書面の作成を有料で依頼しなければ告訴できない制度ではありません。

最初の相談先は、犯罪地や関係資料、これまでの相談状況等を整理して確認します。警察の取扱いでは管轄内外だけで受理の可否を決めるものではありませんが、担当部署や引継ぎ等の調整が必要になることがあります。「経済犯罪なら検察へ直接出す方が必ず進みやすい」といった一律の比較はできません。

専門家へ書類作成を依頼する場合も、提出先によって業務範囲が異なります。検察庁に提出する書類の作成は司法書士法3条1項4号等との関係を確認し、Treeの行政書士による警察署宛て告訴状作成と同じサービスとして案内しません。弁護士・司法書士には、それぞれ対応できる範囲を確認してください。

「提出したから受理済み」と決めず、取扱いを確認

窓口で事情を聞いている段階、資料を預かって確認している段階、補充を求めている段階、告訴として受理した段階を区別します。確認した日、担当部署・担当者、渡した書類、求められた追加資料等を控えておくと、次に何をするか確認しやすくなります。

形式上の要件や犯罪事実の特定は必要ですが、告訴人が捜査を終えて全証拠をそろえなければ相談・告訴できないというものではありません。資料が不足している場合は、何が分かっていて何が未確認かを整理し、補充の方法を確認してください。

警察庁の告訴・告発の取扱いに関する通達等も、相談と受理の取扱いを確認する資料になります。受理・不受理について説明を受けた場合は、その内容と次の確認先を記録します。

受理後の基本的な流れ

段階 主に行われること 告訴人が確認すること
告訴の受理・内容確認 事実、告訴権、処罰を求める意思、提出資料等を確認 取扱いの段階、担当部署、追加資料
捜査 関係者の聴取、証拠収集、必要に応じ所定の強制処分等 説明や提出を求められた内容、連絡先の変更
警察から検察への送付・送致等 告訴関係書類・証拠物等を送付。検察官が直接告訴を受けた場合は経路が異なる 送付先等の案内、今後の連絡先
検察官の捜査・処分 必要な補充捜査等を行い、起訴・不起訴等を判断 処分の通知、不起訴理由を求める方法
処分後 起訴後の裁判、または不起訴に関する所定の申立て等 手続ごとの対象・窓口・期限

捜査は、逮捕を伴う場合と伴わない場合がある

警察・検察は、事情聴取、関係者への確認、資料収集等を行います。必要性と法定の条件に応じて捜索・差押え等を行う場合もありますが、告訴が受理されたから必ず被疑者を逮捕するわけではありません。逮捕されないまま捜査・処分が進む事件もあります。

告訴人に、追加の説明や資料の提出を求めることがあります。確認できる事実と推測を分け、原本や元データを保存し、提出した資料の控えを残してください。任意の依頼か、法令に基づく別の手続か、提出方法等に不明点があれば担当者へ確認します。

親告罪の告訴は起訴の条件ですが、告訴前の捜査が一律に禁止されるわけではありません。告訴の有無と捜査の開始・継続を混同しないことが大切です。

警察の送付義務と、検察官の直接捜査を区別

刑訴法242条は、司法警察員が告訴・告発を受けた場合、関係書類・証拠物を速やかに検察官へ送付することを定めています。246条の一般的な送致とあわせ、告訴事件は警察限りの微罪処分で終える扱いではない、という点を確認します。

ただし、これを「警察が捜査をすべて終えるまでは、告訴関係書類を検察へ送らない」という順序に固定しません。送付後に捜査・補充捜査が行われることもあり、事件の経過に応じて確認します。

検察官が直接告訴を受けた場合は、必ず一度警察へ戻って同じ経路をたどるものではありません。検察官には独自に捜査する権限があり、所定の条件で警察へ指示・指揮をする場合もあります(191・193条)。

検察官の処分と、告訴人への通知

主な処分 意味・注意点
起訴・公判請求 裁判所に審理を求める。起訴自体が有罪の確定ではない
略式命令請求 所定の条件と被疑者の異議がないこと等を前提に、簡易裁判所へ罰金・科料等の略式手続を求める。裁判所の判断により通常の公判となる場合等もある
不起訴 嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予等のほか、訴訟条件を欠く場合等もある。すべて同じ理由・効果ではない

起訴猶予は、犯罪の嫌疑が認められる場合でも、性格・年齢・境遇、犯罪の軽重・情状、犯罪後の状況等を考慮して起訴しない判断です。示談成立や反省があれば自動的に不起訴、というものではありません。

刑訴法260条の通知と、261条の不起訴理由の請求

260条は、告訴・告発等のあった事件について、起訴・不起訴の処分をしたときの速やかな通知を定めています。公訴を取り消した場合や、他の検察庁の検察官へ事件を送致した場合にも、同条の通知の規定があります。

不起訴処分について、告訴人等から理由を求める請求があった場合は、261条により速やかに理由を告げる扱いです。処分の通知を受けただけで、捜査記録の全内容や証拠が自動的に開示されるわけではありません。通知の内容と、理由を求める方法を確認してください。

被害届のみでも、希望等に応じた通知制度がある

260・261条の告訴人等に対する法定通知と、被害者等通知制度は区別します。被害者等は、希望・照会や制度の条件に応じて、処理結果、公判期日、裁判結果等の通知を受けられる場合があります。被害届だけでは何の通知も受けられない、という説明は適切ではありません。

捜査の詳細や被疑者の供述を逐一すべて説明する制度ではなく、捜査や関係者の権利等への配慮により知らせられない事項もあります。希望する通知と連絡方法を、担当の警察・検察へ確認します。

捜査期間に、一律の「数か月」「23日」は当てはめられない

告訴状の提出・受理から処分まで、また起訴から裁判の終了までに要する期間は、証拠、関係者、事件の内容、捜査・審理の経過等によって異なります。すべての事件に使える一律の数値目安や、告訴から何日で処分するという期限を示すことはできません。

例えば、知能犯罪に関する警察庁の通達には、特別な事情を除き、最初の相談から3か月以内に受理・不受理の判断を行うよう努めるという案内があります。ただし、すべての犯罪に共通する法定期限や、3か月で起訴・不起訴の結論が出る保証ではありません。

通常の警察による逮捕では、原則として48時間以内の送致等、検察官が身柄を受けてから24時間以内かつ逮捕から72時間以内の勾留請求・起訴・釈放等、その後の勾留10日と所定の延長等という時間制限があります。一般に説明される「最大23日」は、このような通常の起訴前の身体拘束の流れに関する説明で、例外もあります。

告訴から23日で事件全体が終わる、どの身柄事件でも絶対に23日という意味ではありません。途中で釈放された後も捜査が続く場合や、逮捕のない事件もあります。身柄の期限と捜査・処分の見通しを分けてください(裁判所の刑事事件Q&A)。

進捗が分からない場合は、最後に連絡した日、追加資料の提出状況、担当部署等を整理して問い合わせます。回答できる範囲には限界があります。親告罪では所定の期間内に適法な告訴をする必要があります。相談や連絡待ちでその期間が延びるわけではなく、公訴時効も告訴の提出・受理だけで当然に停止しません。期限が気になる場合は別途確認してください。

不起訴後の手続:検察審査会と付審判請求

検察審査会は、検察官の不起訴処分等を審査

検察審査会は、くじで選ばれた11人の検察審査員が不起訴処分の当否等を審査する制度です。所定の被害者、告訴人・告発人等が申立てをすることができ、申立てや手続案内に費用はかかりません。

警察への告訴が正式受理されなかったことと、検察官の不起訴処分は別です。検察審査会を「警察が受理しないときなら何でも申し立てる窓口」として案内することはできません。対象となる処分・事件、申立てできる立場、管轄の事務局を確認します。

第1段階には、起訴相当、不起訴不当、不起訴相当の議決があります。起訴相当には8人以上の賛成が必要です。起訴相当の議決後、検察官が再検討して再び不起訴とする場合等に第2段階の審査となり、所定の要件を満たす8人以上の起訴議決があれば、裁判所が指定した弁護士による起訴へ進みます。

処分の通知が一定期間ない場合等の扱いや法定の例外もあり、「どの議決でも2回出れば自動的に起訴」という仕組みではありません。公訴時効等も別に確認し、事務局の案内に沿って申立書・資料を準備します。

付審判請求は、特定の犯罪・申立人に限られる別制度

刑訴法262条の付審判請求は、公務員職権濫用等の所定の犯罪などについて、告訴・告発をした者が利用できる制度です。通常の詐欺・窃盗等の不起訴で誰でも同じ請求ができるものではありません。

対象となる場合は、260条の通知を受けた日から7日以内に、所定の書面を不起訴処分をした検察官へ差し出す扱いです。検察審査会とは対象・提出先・期限が異なるため、該当性が考えられる場合は早急に弁護士等へ確認してください。

新しい証拠や、記録の確認を希望する場合

新たな証拠が見つかったときは、担当の警察・検察へ提出方法や再検討の相談をします。「嫌疑不十分なら、告訴を出し直せば必ず再開」とは案内できません。過去の告訴取消し、時効、事件の経過等による制限も確認します。

不起訴記録は原則として非公開ですが、事件・証拠の種類や被害回復の目的等に応じて、限定的な閲覧等が認められる場合があります。公判記録の閲覧等は別制度です。処分理由の通知、捜査記録、公判記録を分け、利用条件を担当窓口へ確認します(法務省の被害者支援案内)。

捜査中に、告訴人が残しておきたい記録

  • 提出の控え:告訴状・添付資料・補充資料、提出した日と提出先。
  • 元の証拠:原本、メッセージの前後関係、画像・音声等の元データ。加工した説明資料は元資料と区別。
  • 連絡の記録:担当部署・担当者、質問された内容、次に提出する資料。住所・連絡先が変われば連絡。
  • 処分等の通知:受け取った日、書面、理由の説明、次の手続の窓口と期限。

証拠を捏造・改変・廃棄したり、相手や関係者を脅して説明を変えさせたりしないでください。他人の刑事事件の証拠の隠滅・偽造・変造等は、刑法104条の対象となる場合があります。被害者だから証拠の扱いに制限がないということではありません。確認できない点は未確認と伝え、事実と推測を分けます。

相手との示談や連絡が必要な場合は、担当捜査員や弁護士へ対応を相談してください。SNSで個人を特定して事件を公表することにも、捜査への影響や名誉・プライバシー等の問題があります。

告訴は起訴前まで取り消せますが、取り消した者は同じ事実について再告訴できません。これは親告罪だけの制限ではありません。示談が成立することと、告訴を取り消すことも同じではなく、非親告罪では取消しにより当然に不起訴となるわけでもありません。

Treeが対応する告訴状作成の範囲と料金

Treeの告訴状作成の公表基本報酬は税込38,280円からです。専用ページと総合料金表で基本額を確認しています。犯罪事実や加害者の数、プラン、修正・追加対応等による総額は、依頼前に確認してください。

行政書士による警察署宛て告訴状の作成支援であり、提出は依頼者本人が行います。受理、捜査の進み方、逮捕、起訴・処罰を保証するサービスではありません。捜査機関との交渉、示談・賠償回収、刑事手続全体の代理は、書類作成の料金に含まれるものとして案内しません。

法律上の期限への対応や、既に争いがある事件の方針は弁護士へ相談してください。検察庁提出書類や裁判所提出書類も、対応する専門家の法定範囲を確認します。

よくある質問

Q. 告訴状を提出すれば、その日に正式受理・捜査開始となりますか?

相談、書類の預かり、補充、正式受理を確認してください。一律の即日受理や、有料で作成すれば確実な受理を保証する制度ではありません。資料不足があれば、何を補充すべきかを確認します。

Q. 告訴後、23日以内に起訴・不起訴が決まりますか?

23日という説明は、通常の逮捕に続く起訴前の身体拘束の流れに関するもので、例外もあります。告訴事件全体の処理期限ではありません。逮捕のない捜査や、釈放後に続く捜査もあります。

Q. 告訴人には、結果と捜査資料がすべて通知されますか?

刑訴法260条の処分等の通知と、261条の請求に応じた不起訴理由の告知を確認します。捜査記録や具体的な供述等がすべて自動開示されるわけではありません。被害者等通知制度や記録閲覧等は、それぞれの条件を別に確認してください。

Q. 不起訴になったら、検察審査会へ申し立てられますか?

対象事件・処分と申立人の条件を確認して利用します。申立てや手続案内に費用はかかりません。警察の不受理一般を審査する窓口とは異なり、議決の種類とその後の手続も区別してください。

Q. 告訴を取り消しても、後で同じ事実を告訴し直せますか?

取り消した者は同じ事実について再告訴できません。親告罪だけの制限ではなく、他の告訴権者や共犯者への効果も別に確認します。示談と取消しを分け、判断に迷う場合は弁護士へ相談してください。

Q. 被害届だけだと、処分結果の通知は一切受けられませんか?

一切受けられないわけではありません。告訴人等への法定通知とは別に、希望・照会や条件に応じた被害者等通知制度等があります。必要な通知と連絡方法を警察・検察へ確認してください。

警察署宛ての告訴状と資料を整理したい方へ

被害の経緯と手元の証拠、これまでの相談・提出状況を、分かる範囲でお知らせください。Treeが書類作成として対応できる範囲と費用をご案内します。相談は無料です。

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※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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