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モニター商法の告訴状|謝礼金詐欺・特商法クーリングオフ・刑法246条を解説

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結論から言えば、「モニターになれば謝礼金がもらえる」と勧誘されて高額な商品やサービスの代金を払わされたモニター商法は、特定商取引法上の「業務提供誘引販売取引」(特商法51条)に該当し、勧誘時の嘘(不実告知)が悪質な場合は同法の罰則のほか、刑法246条の詐欺罪が問題となる場面があります。行政書士は、警察署長宛ての告訴状・告発状について、被害の経緯・金銭の流れ・勧誘文言を時系列で整理し、構成要件に沿って作成し、証拠書類を編てつするところまでをお手伝いできます。検察庁宛ての告訴状・告発状の作成、提出先の選定助言、捜査機関との折衝、受理後の対応、示談交渉、刑事代理は当事務所では行わず、必要に応じて弁護士・司法書士等の専門家と連携します。

モニター商法とは何か——「謝礼金名目」の勧誘の構造

モニター商法は、「当社の商品(健康寝具・浄水器・美容機器など)を使ってモニターをすれば謝礼金が入る」などと収入を得られることをうたって勧誘し、その仕事に必要だとして商品やサービスの購入契約・受講契約をさせる手口です。消費者は「報酬で元が取れる」と思って契約しますが、約束された謝礼金が支払われなかったり、ごく少額にとどまったりして、結局は高額な商品代金やローンだけが残るというトラブルが典型です。

  • 勧誘の入口は「収入・副業・在宅ワーク・モニター募集」など利益の強調
  • 仕事に必要として商品購入・講座受講・登録料などの金銭負担を負わせる
  • 謝礼金の条件が厳しく、実際にはほとんど支払われないことがある

特商法51条の「業務提供誘引販売取引」とは

特定商取引法51条は、業務提供誘引販売取引を「業務提供利益が得られると相手方を誘引し、特定負担を伴う取引」と定義しています。かみくだくと、次の二つの要素がそろう取引です。

  • 業務提供利益……事業者が販売・あっせんする商品や提供する役務を利用して「業務」を行うことで、相手方が得られるとされる利益(=謝礼金・報酬など)
  • 特定負担……その取引に伴って相手方が負う金銭的負担(商品の購入代金、入会金、受講料、保証金など)

モニター商法は、「モニター業務という仕事で謝礼金(業務提供利益)が得られる」とうたい、「そのために商品を買う(特定負担)」という構造のため、まさにこの業務提供誘引販売取引にあたるのが通常です。内職商法(在宅ワーク商法)も同じ枠組みで規制されます。条文の正文はe-Gov法令検索(特定商取引に関する法律)でご確認いただけます。

モニター商法のクーリング・オフ20日と特商法の罰則——書面交付・不実告知

業務提供誘引販売取引には、主に『事業所等によらないで業務を行う個人』を保護するための規制が定められています。クーリング・オフ等の規制は、取引の相手方の属性と業務実態に基づいて適用範囲が決まる点に注意が必要です。

  • 概要書面・契約書面の交付義務……契約締結前に取引の概要を記載した「概要書面」を、契約後は遅滞なく「契約書面」を交付しなければなりません。
  • クーリング・オフ(20日間)……法律で定められた書面(契約書面)を受け取った日から数えて20日以内であれば、書面または電磁的記録により無条件で契約を解除できます。通常の訪問販売(8日間)より長い点が特徴です。さらに、事業者が事実と異なることを告げて消費者を誤認させたり、威迫して困惑させてクーリング・オフを妨害したりした場合は、20日を過ぎてもクーリング・オフができるとされています。
  • 不実告知等の禁止と罰則……勧誘の際に商品の効能や業務提供利益などについて事実と異なることを告げる「不実告知」は禁止されており、これに違反すると、行為者に3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)が科され得ます。法人に対しては両罰規定により1億円以下の罰金が定められています。

なお、2025年(令和7年)6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。施行日より前の行為は従前の懲役・禁錮で処理されるため、勧誘・契約の時期によって表記が変わる点に注意が必要です(法務省「拘禁刑下の矯正処遇等について」)。

刑法246条(詐欺罪)との関係——どこからが詐欺か

特商法はあくまで取引ルールを定めた行政規制であり、要件を満たせば行政処分や上記の罰則の対象になります。一方、刑法246条1項の詐欺罪は「人を欺いて財物を交付させた」場合に成立し、法定刑は10年以下の拘禁刑です(同条2項は財産上の利益を得る詐欺)。両者は別の制度であり、同じモニター商法でも次のように整理できます。

観点 特商法(51条・業務提供誘引販売取引) 刑法246条(詐欺罪)
性質 取引の行政規制(書面・クーリングオフ等) 刑罰法規(個人の財産を保護)
中心となる行為 不実告知・書面不交付などのルール違反 欺もう行為→錯誤→財産の交付という一連
主な制裁 行政処分、3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金等 10年以下の拘禁刑

ポイントは、当初から謝礼金を支払う意思も能力もないのに「必ず報酬が入る」と偽って商品代金を交付させた——つまり「最初からだますつもりだった」と評価できる事情があると、詐欺罪の成立が問題になり得る点です。逆に、業務の実体が一応あり結果として報酬が少なかっただけでは、詐欺の故意や欺もう行為の立証が難しく、特商法違反や民事上の取消し・解除の問題にとどまることもあります。条文の正文はe-Gov法令検索(刑法)をご参照ください。

モニター商法の告訴状・告発状に必要な証拠——詐欺罪は非親告罪

「告訴」は、被害者など告訴権を持つ者(刑事訴訟法230条)が、犯罪事実を申告して処罰を求める意思表示です。これに対し「告発」は、犯人や告訴権者以外の第三者でも、何人でも行うことができます(同法239条)。モニター商法でご自身が被害に遭った場合は告訴状、被害者ではないが事実を知った立場で申告する場合は告発状を作成するのが基本です。

詐欺罪は非親告罪のため、被害者の告訴がなくても検察官は起訴できます。もっとも、捜査機関に被害を正確に伝え、捜査を促す意味で告訴状の提出には大きな意義があります。なお、詐欺罪には親族相盗例が準用され、配偶者・直系血族・同居の親族との間の詐欺ではその刑が免除され(刑法244条1項)、それ以外の親族(別居している兄弟姉妹など)との間の詐欺は告訴がなければ起訴できない親告罪となります(同条2項)。告訴状・告発状には、おおむね次の要素を整えます。

  • 告訴人(告発人)・被告訴人(被告発人)の特定
  • 罪名と適用法条(例:刑法246条1項/特商法の該当条項)
  • 勧誘から契約・入金までの具体的な事実経過(5W1Hで時系列に)
  • 欺もう行為・錯誤・財産の交付の対応関係がわかる記載
  • 証拠資料(契約書面・概要書面・パンフレット・録音・メール・振込控え等)の一覧

当事務所のサポート

行政書士法人Treeでは、モニター商法をはじめとする業務提供誘引販売取引のトラブルについて、被害の事実関係を時系列で整理し、勧誘文言や金銭の流れを構成要件に沿って整理したうえで、刑法246条や特商法違反を見据えた警察署長宛ての告訴状・告発状の作成と、契約書面・振込控えなどの証拠書類の編てつを行います。料金はスタンダードプラン(ヒアリング+告訴状の作成(原案3営業日以内)+修正対応)38,280円(税込)〜(事案の複雑さ・分量により変動します)です。

行政書士が作成できる告訴状・告発状は、警察署長(司法警察員)宛てのものに限られます。検察庁(検察官)宛ての告訴状・告発状の作成は司法書士の業務範囲です(司法書士法第3条第1項第4号)。また、受理後の捜査機関とのやり取り、相手方との示談交渉、刑事手続の代理は弁護士の業務であり、当事務所では行いません。これらが必要な場合は、提携する弁護士をご紹介し、書面作成の面から連携します。ご相談やお見積りは告訴状・告発状作成サポートのページからどうぞ。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

モニター商法は、「謝礼金で元が取れる」という業務提供利益と、商品購入などの特定負担をセットにした業務提供誘引販売取引(特商法51条)です。法定書面の受領から20日間のクーリング・オフが使え、不実告知は特商法の罰則(3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金等)の対象となります。さらに、当初から謝礼金を支払う意思のない悪質な勧誘は、刑法246条の詐欺罪(10年以下の拘禁刑)として刑事責任を問える場合があります。被害に遭われたら、勧誘文言・契約書面・入金記録を捨てずに保全し、早めにご相談ください。書面の整備は行政書士、刑事手続の代理は弁護士という役割分担で前へ進めます。

モニター商法の告訴状に関するよくある質問

Q:モニターになれば謝礼金がもらえると言われて商品を買いましたが、報酬が支払われません。これは詐欺ですか。

A:直ちに詐欺罪が成立するとは限りません。詐欺罪(刑法246条)の成立には、事業者が当初から謝礼金を支払う意思も能力もないのに偽って代金を交付させた、といった「欺もう行為」と「だます故意」が必要です。まずは特商法上の業務提供誘引販売取引としてクーリング・オフや取消しが可能か、勧誘の内容が不実告知にあたるかを確認し、悪質性が高ければ告訴を検討します。事実関係の精査が出発点になります。

Q:クーリング・オフの20日が過ぎてしまいました。もう何もできませんか。

A:あきらめる必要はありません。業務提供誘引販売取引では、事業者が事実と異なる説明をして消費者を誤認させたり、威迫して困惑させてクーリング・オフを妨げたりした場合、20日を過ぎてもクーリング・オフができるとされています。また、契約書面が交付されていない、記載が不備であるといった事情があると起算日が進んでいない可能性もあります。書面と勧誘の状況を確認することが重要です。

Q:告訴状と告発状はどちらを作ればよいですか。

A:ご自身が被害者であれば「告訴状」、被害者ではないが事実を知った第三者の立場で申告するなら「告発状」が基本です。告訴は告訴権者しか行えませんが(刑事訴訟法230条)、告発は何人でも行えます(同法239条)。当事務所では、あなたと被害の関係や申告の目的をうかがい、行政書士の職域である警察署長宛ての告訴状・告発状の作成を行います。検察庁宛ての書類作成や提出先選定に関する具体的判断が必要な場合は、弁護士・司法書士等の専門家と連携します。

Q:行政書士に頼めば警察への提出や交渉もやってもらえますか。

A:行政書士が行えるのは告訴状・告発状などの書類作成と証拠書類の整理までです。提出先の選定に関する具体的な判断、受理後の捜査対応、相手方との示談交渉、刑事手続の代理は弁護士の業務であり、当事務所では行いません。これらが必要な場面では、提携する弁護士をご紹介し、書面作成の面から連携してサポートします。

Q:費用はどのくらいかかりますか。

A:告訴状・告発状の書類作成は、スタンダードプラン(ヒアリング+告訴状の作成(原案3営業日以内)+修正対応)38,280円(税込)〜です。事案の複雑さや資料の分量によって変動します。正式なお見積りは、勧誘の経緯や手元の資料をうかがったうえでご提示します。ご相談は何度でも無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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