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転売ノウハウ詐欺の告訴状|情報商材詐欺の刑法246条と特商法・景品表示法

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結論から言えば、「誰でも月収50万円」「在庫ゼロで確実に稼げる」などとうたって高額な転売ノウハウ(情報商材)を販売し、実際には約束した内容やサポートを提供しない行為は、刑法246条の詐欺罪に該当し得るほか、特定商取引法の誇大広告禁止や不実告知禁止にも抵触する可能性があります。被害回復と加害者の処罰を求める第一歩として、事実関係を法律の要件に沿って整理した警察署長等の司法警察員宛ての告訴状を作成し、警察に提出することが有力な選択肢です。行政書士は権利義務・事実証明に関する書類の作成を業務としており、警察署長等の司法警察員宛ての告訴状・告発状の作成という形で被害者を支援できます。一方、受理後の捜査対応や示談交渉、返金請求の代理は弁護士の業務であるため、当事務所では必要に応じて弁護士と連携しながら進めます。本記事では、転売ノウハウ詐欺の告訴に必要な条文知識と告訴状作成の実務を整理します。

転売ノウハウ詐欺とは──情報商材トラブルの典型パターン

転売ノウハウ詐欺とは、「無在庫転売で稼げる」「独自の仕入れルートを教える」などと収益性を強調して、数十万円から数百万円の情報商材やコンサルティング契約を締結させながら、実際には価値のある情報やサポートを提供しない商法をいいます。消費者庁は令和3年4月28日、無在庫での転売ビジネスのノウハウを提供するなどとうたい多額の金銭を支払わせる事業者について、消費者安全法38条1項に基づく注意喚起を公表しました。この事案では、指示どおり出品しても商品がほとんど売れず、そもそも通販サイトの規約で無在庫転売自体が禁止されていた実態が指摘されています。

実務上よく見られる手口には、次のようなものがあります。

  • SNS広告やDMで「スマホだけ」「1日10分」など簡単さを強調して勧誘する
  • 無料説明会や低額の入口商材から、高額な「上位プラン」へ段階的に誘導する
  • 捏造した売上画面・実績者の声を見せて収益性を信じ込ませる
  • 「稼げなければ全額返金」とうたいながら、達成不可能な返金条件を後出しする

刑法246条(詐欺罪)の要件と転売ノウハウ商法への当てはめ

刑法246条1項は「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する」と定め、2項は同様の方法で財産上不法の利益を得る行為を処罰します。令和7年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑は拘禁刑に改められました。詐欺罪に罰金刑はなく、未遂も処罰されます(刑法250条)。

詐欺罪の成立には、次の流れが一連のものとして認められる必要があります。

  • 欺罔行為──重要な事項について人を欺く行為
  • 錯誤──相手が騙されて誤信すること
  • 交付行為──錯誤に基づいて金銭等を交付すること
  • 財物・利益の移転──代金の支払い等により財産が移ること

転売ノウハウ商法では、実在しない実績や売上画面の捏造、存在しない仕入れルートの説明、履行する意思のない返金保証など、契約締結の判断を左右する重要事項について虚偽を述べていれば、欺罔行為と評価される余地があります。逆に、ノウハウとしての実体が一応存在し、単に「期待したほど稼げなかった」にとどまる場合は、詐欺罪の立証が難しく民事上の請求が中心になります。この線引きの見極めが、告訴状作成の出発点です。

特定商取引法による規制──誇大広告・不実告知の禁止

インターネット経由で販売される情報商材は、原則として特定商取引法の通信販売(同法2条2項)に該当し、販売価格や事業者名等の広告表示義務(11条)と、著しく事実に相違する表示等を禁じる誇大広告等の禁止(12条)が適用されます。12条違反には100万円以下の罰金が定められています(72条)。また、「当社があっせんする転売業務で収入が得られる」と誘引して教材費やサポート料などの特定負担を求める形態は、業務提供誘引販売取引(51条)に該当し得ます。

取引類型 該当場面の例 主な規制・罰則
通信販売(特商法2条2項) ウェブサイトやSNS広告経由の情報商材販売 広告表示義務(11条)、誇大広告等の禁止(12条)。12条違反は100万円以下の罰金(72条)
業務提供誘引販売取引(特商法51条) 「あっせんする転売業務で稼げる」と誘引し教材費等を負担させる契約 不実告知等の禁止(52条)。違反は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科(70条)。概要書面・契約書面の交付義務(55条)、20日間のクーリング・オフ(58条)

特商法違反は行政処分(指示・業務停止命令・業務禁止命令)の対象にもなります。また、「誰でも月収50万円」のように実際より著しく優良・有利であると誤認させる広告表示は、景品表示法5条1号(優良誤認表示)・2号(有利誤認表示)にも該当し得、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。告訴状において詐欺罪の欺罔行為を組み立てる際、特商法上どの表示・告知が違法かを併せて示すことで、事案の悪質性を裏づける説得的な構成が可能になります。

告訴と告発の違い──刑事訴訟法上の位置づけ

告訴とは、犯罪の被害者等が捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。被害の事実を届け出るだけの「被害届」と異なり、告訴には処罰を求める意思表示が含まれ、受理されれば司法警察員は関係書類・証拠物を検察官に送付する義務を負います(刑事訴訟法242条)。犯罪により害を被った者は告訴をすることができます(刑事訴訟法230条)。これに対し告発は、被害者以外の第三者が行うもので、何人でも犯罪があると思料するときにすることができます(同法239条1項)。詐欺罪は親告罪ではないため告訴がなくても捜査・起訴は可能ですが、告訴状の提出には、被害事実と処罰意思を正式に記録化し、捜査の端緒を明確に与えるという実務上の意味があります。

告訴・告発は、書面または口頭で検察官または司法警察員に対して行います(同法241条1項)。口頭も法律上は可能ですが、事実の特定や証拠との対応関係を正確に伝えるため、実務では書面(告訴状)によるのが通常です。なお、詐欺罪の公訴時効は7年です(刑事訴訟法250条2項4号)。時効完成前であっても、証拠の散逸や被害金の費消が進む前に、早期に動くことが重要です。

転売ノウハウ詐欺の告訴状に記載すべき内容と必要な証拠

受理につながる告訴状には、少なくとも次の要素を整理して記載します。

  • 告訴人・被告訴人の表示(被告訴人の氏名不詳でも、特定に資する情報を記載)
  • 告訴の趣旨(詐欺罪での処罰を求める意思)と罰条(刑法246条1項等)
  • 告訴事実──いつ、誰が、どのような虚偽を述べ、告訴人が何を誤信し、いつ・いくらを交付したかの時系列
  • 立証方法(証拠の一覧)と疎明資料の添付

証拠としては、広告・販売ページ・SNS投稿のスクリーンショット(URL・保存日時付き)、LINEやメールでの勧誘のやり取り、電話や説明会の録音、契約書・申込画面・利用規約、振込明細やクレジット決済記録、実際に提供された商材データなどが挙げられます。特に「契約前に何と言われたか」と「実際に提供されたものが何か」の落差を客観資料で示せるかどうかが、欺罔行為の立証を大きく左右します。販売ページは削除されることが多いため、被害に気づいた時点で直ちに保全してください。「手元の資料で告訴状が作れるのか」と迷う段階でも構いません。告訴状・告発状作成サポートの詳細はこちらからご相談ください。ご相談は何度でも無料です。

刑事告訴と民事の返金請求の関係

告訴はあくまで処罰を求める手続であり、告訴が受理されても被害金が自動的に戻るわけではありません。返金を求めるには、詐欺による意思表示の取消し(民法96条1項)、「必ず稼げる」といった不実告知や断定的判断の提供を理由とする取消し(消費者契約法4条1項1号・2号)、業務提供誘引販売取引に該当する場合の取消し(特定商取引法58条の2)、債務不履行に基づく解除・損害賠償請求など、民事上の手続を別途行う必要があり、その代理交渉や訴訟は弁護士の業務です。また、クレジット決済の場合はカード会社への抗弁の主張やチャージバックの申請、銀行振込の場合は振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結・被害回復分配金の申請、消費生活全般については消費者ホットライン188への相談という選択肢もあります。刑事と民事は目的が異なるため、告訴状の準備と並行して返金ルートを検討するのが現実的です。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeでは、転売ノウハウ詐欺・情報商材被害に関する警察署長等の司法警察員宛ての告訴状・告発状の作成を、38,280円(税込)〜お受けしています(事案の複雑さ・分量により変動します)。詳細な聞き取りをもとに、時系列の整理、欺罔行為の特定、刑法246条の構成要件への当てはめ、証拠一覧の作成までを行い、捜査機関に事案が伝わる書面に仕上げます。

なお、行政書士が行えるのは、警察署長等の司法警察員宛ての告訴状・告発状という書類の作成までです。提出先の選定に関する助言、受理後の捜査機関対応、示談交渉、返金請求の代理、刑事手続の代理は弁護士の業務であり、当事務所では行いません。これらが必要な事案では、連携する弁護士のご紹介を含めて適切な窓口をご案内します。まずは被害の経緯をお聞かせください。告訴状・告発状作成サポートの詳細はこちらをご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

転売ノウハウ詐欺は、捏造実績や虚偽の返金保証など重要事項の欺罔があれば刑法246条の詐欺罪(10年以下の拘禁刑)に該当し得るほか、特定商取引法の誇大広告禁止(12条)や業務提供誘引販売取引の不実告知禁止(52条)にも抵触し得ます。告訴は刑事訴訟法230条に基づく被害者の権利であり、公訴時効は7年ですが、証拠保全の観点からは早期の着手が肝心です。契約前の説明と提供物の落差を示す客観資料を集め、要件に沿った告訴状を整えることは、警察に事案を正確に伝えるために重要です。

転売ノウハウ詐欺の告訴に関するよくある質問

Q:「稼げなければ全額返金」と言われたのに返金されません。詐欺罪になりますか?

A:契約当初から返金する意思がないのに返金保証をうたって支払わせた場合は、欺罔行為として詐欺罪に該当する可能性があります。一方、返金条件の解釈をめぐる争いにとどまる場合は民事上の問題となることもあり、勧誘時のやり取りや返金拒否の経緯を示す資料をもとにした見極めが必要です。

Q:購入から3年たっていますが、今から告訴できますか?

A:可能です。詐欺罪の公訴時効は7年(刑事訴訟法250条2項)であり、時効完成前であれば告訴できます。ただし販売ページの削除やアカウント消失で証拠が失われやすいため、残っている資料の保全を急ぐことをお勧めします。

Q:警察に相談したら「民事の問題」と言われました。どうすればよいですか?

A:口頭相談では被害の全体像が伝わらず、民事トラブルと整理されてしまうことがあります。欺罔行為・錯誤・交付の流れを証拠と対応させて記載した告訴状を整えることで、刑事事件としての枠組みを明確に示せます。当事務所はその書面化を担い、法的助言が必要な場面では弁護士への相談をご案内します。

Q:クーリング・オフで解約できませんか?

A:ネット購入の情報商材は通信販売に当たるのが通常で、法律上のクーリング・オフ制度はありません(返品可否は特約表示によります)。ただし、事業者があっせんする転売業務で収入が得られるとして教材費等を負担させる契約は業務提供誘引販売取引に該当し得ます。該当すれば、法定書面受領日から20日間のクーリング・オフ(特定商取引法58条)の可能性があります。該当性の判断は消費生活センター等にご確認ください。

Q:相手の本名も住所も分かりませんが、告訴状は作れますか?

A:作成できます。被告訴人が特定できない場合でも「被告訴人不詳」として、SNSアカウント名、販売サイトのURL、振込先口座、特定商取引法に基づく表記など、特定の手がかりになる情報を整理して記載します。これらの情報は捜査機関が犯人を特定する際の資料にもなります。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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