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育成就労外国人の住居要件|寝室4.5㎡・宿泊費徴収・社宅貸与の基準を解説

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結論から言えば、育成就労外国人に提供する宿泊施設については、2026年に公表された育成就労制度運用要領および関係様式に基づき、寝室を1人当たり4.5㎡以上確保することや、宿泊費を適正な額とすることなどが求められます。特定技能1号の住居確保支援で用いられる「居室1人当たり7.5㎡以上」は別制度の基準であるため、育成就労の床面積基準と混同しないことが重要です。育成就労制度の施行日は令和9年(2027年)4月1日です。当事務所(行政書士法人Tree)は登録支援・在留資格手続を職域として支援計画や住居関連書類の整備をお手伝いし、人材紹介は株式会社TreeGlobalPartners(許可13-ユ-317879)が担います。賃金からの家賃控除に関わる労使協定や就業規則は社会保険労務士、賃貸借契約の法的論点は弁護士と連携してご案内します。

育成就労制度の施行スケジュールと住居ルールの位置づけ

育成就労制度は、2024年(令和6年)6月21日に公布された改正法に基づき、令和9年(2027年)4月1日に施行される予定です。これに伴い技能実習制度は廃止され、移行期間を経て育成就労へと切り替わります。

育成就労外国人に提供する宿泊施設の基準は、出入国在留管理庁および厚生労働省が公表した育成就労制度運用要領、関係省令、告示および申請様式に定められています。本記事では、2026年4月6日更新の育成就労制度運用要領を前提として、床面積や宿泊費徴収のルールを整理します。分野ごとの上乗せ要件がある場合は、該当する分野別運用方針および告示も併せて確認してください。

床面積基準|寝室4.5㎡と居室7.5㎡の違い

外国人の宿泊施設(社宅・寮)については、制度ごとに床面積の基準が定められています。混同しやすいので、まず数値の意味を整理します。

区分 基準 カウントの考え方
育成就労外国人の寝室 1人当たり4.5㎡以上 床の間・押入れ等の実際に使用できない部分を除いた寝室の床面積で確認する
技能実習生の寝室 1人当たり4.5㎡以上 育成就労制度への移行前に適用される技能実習制度上の宿泊施設基準
特定技能1号外国人の居室 原則として1人当たり7.5㎡以上 特定技能1号の住居確保支援に関する基準であり、育成就労の寝室基準とは区別する

育成就労制度では、宿泊施設の寝室について1人当たり4.5㎡以上を確保し、個人別の私有物収納設備、室面積の7分の1以上の有効採光面積を有する窓、採暖設備などを設けることが求められます。一方、特定技能1号の住居確保支援では、居室全体で原則1人当たり7.5㎡以上とする別の基準があります。両制度では面積を確認する対象と基準が異なるため、育成就労の審査では育成就労制度運用要領および関係様式に基づいて確認してください。

住居確保の方法|自己所有・借上・公営住宅

受入機関が外国人の住居を確保する方法は、実務上おおむね次の3パターンです。

  • 自己所有物件(社宅・寮)を提供する:会社が保有する建物を宿泊施設として用意する方法。床面積・採光・収納・採暖などの基準を満たす必要があります。
  • 賃貸物件を借り上げて転貸する:受入機関が賃貸借契約の賃借人となり、外国人に住まわせる方法。実務で最も多い形態です。
  • 公的住宅・UR等を活用する:地域や物件によっては公営住宅やUR賃貸住宅の利用も選択肢となります。

いずれの方法でも、外国人が安全かつ衛生的に生活できる環境であることが前提です。複数人で1部屋を使う場合でも、1人当たりの床面積基準を満たすかどうかが審査・監査のポイントになります。

家賃徴収のルール|借上物件は「実費÷人数」が上限

宿泊費を徴収することはできますが、育成就労実施者等が宿泊費によって不当な利益を得ることは認められません。徴収額は、育成就労制度運用要領および関係様式に従い、借上物件か自己所有物件かを区別して合理的な根拠を示す必要があります。

借上物件の場合、外国人から徴収できる家賃は、借上げに要する費用(管理費・共益費を含む。ただし敷金・礼金・保証金・仲介手数料等は含まない)を、入居する外国人の人数で割った額の範囲内が上限です。例えば、家賃15万円の住居に2人が入居する場合、1人当たりの負担は7.5万円までとなります。受入機関が賃借人として契約しているときの敷金・礼金・保証料は、受入機関側の負担とされます。

自己所有物件の場合は、建設・改築の費用、物件の耐用年数、入居人数などを勘案して算出した合理的な額の範囲内で家賃を設定します。近隣相場より高い家賃を取って差益を得ることは認められません。

家賃を賃金から控除する場合の注意点

家賃や水道光熱費を給与から天引きする運用は実務でよく行われますが、賃金からの控除には法的な手続が必要です。労働基準法上、法令で定めるもの以外を賃金から控除するには、事業場の過半数労働組合(ない場合は過半数代表者)との労使協定(賃金控除協定)を締結する必要があります。

  • 家賃・水道光熱費の控除は、原則として実費の範囲内とし、上乗せして利益を得ない。
  • 水道光熱費は、メーター等に基づく実費か、合理的に算出した額を徴収する。
  • 控除項目・金額の根拠を、本人が理解できる形で書面化し、母国語等で説明する。

労使協定の整備や就業規則・賃金規程への反映は社会保険労務士の職域です。賃貸借契約・転貸の契約条項に関する法的判断は弁護士にご相談ください。当事務所は在留資格・支援計画の観点から、これらの書類が制度上整合するよう橋渡しします。

社宅貸与の税務上の留意点

会社が社宅を貸与する場合、本人(従業員)から賃貸料相当額の50%以上の家賃を受け取っていれば原則として給与課税の問題は生じませんが、無償貸与や賃貸料相当額の50%未満の負担額のときは、賃貸料相当額との差額が経済的利益として課税対象になり得ます。賃貸料相当額の計算や源泉徴収の要否といった税務上の取扱いは税理士の職域ですので、社宅規程を設計する段階で税理士に確認することをおすすめします。住居の設計は在留資格・労務・税務が交差する論点であり、各士業の連携が欠かせません。

当事務所のサポート

行政書士法人Treeは、育成就労・特定技能・登録支援に関する在留資格手続と支援体制の整備を職域としてサポートします。育成就労については住居の確保状況を反映した育成就労計画・申請関係書類の作成や在留手続を、特定技能1号については支援計画・在留申請関係書類の作成や入管対応を、それぞれの制度に応じてお手伝いします。人材の紹介・あっせんは株式会社TreeGlobalPartners(許可13-ユ-317879)が担当し、賃金控除の労使協定は社会保険労務士、社宅の税務は税理士、契約トラブルは弁護士と連携してワンストップでご案内します。

登録支援および在留資格手続の費用は、受入企業の状況や委託する支援内容に応じて個別にお問い合わせください。育成就労・特定技能1号の在留手続や支援体制の詳細については、就労ビザ・登録支援のサポート案内をご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

外国人材の受入れ・登録支援でお困りの企業様へ。行政書士法人Treeでは、在留資格の申請取次に加え、支援計画の作成や各種届出までをサポートします。ご相談は何度でも無料です。

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まとめ

育成就労外国人に提供する宿泊施設では、育成就労制度運用要領および関係様式に基づき、寝室を1人当たり4.5㎡以上確保することや、収納設備、採光、採暖等の基準を満たすことが必要です。特定技能1号の居室1人当たり7.5㎡以上という基準は別制度の住居確保支援に関する基準です。宿泊費は借上物件と自己所有物件を区別して適正に算定し、不当な利益を上乗せしてはなりません。賃金から控除する場合は労使協定等の労務上の手続も確認してください。育成就労制度は令和9年(2027年)4月1日に施行されるため、公表済みの運用要領、関係省令、告示および分野別運用方針に基づいて準備を進めることが重要です。

育成就労外国人の住居要件に関するよくある質問

Q:育成就労外国人の住居は会社が必ず用意しなければなりませんか。

A:住居の確保は受入機関(育成就労実施者)の重要な責務とされ、自己所有の社宅、賃貸物件の借上げ、公的住宅の活用などの方法で確保するのが原則です。外国人が安全・衛生的に生活でき、床面積等の基準を満たす住居を用意する必要があります。細目は政省令・運用要領でご確認ください。

Q:1部屋に何人まで住まわせてよいですか。

A:育成就労外国人について人数の上限が一律に「○人まで」と定められているわけではありませんが、寝室について1人当たり4.5㎡以上を確保する必要があります。複数人で同居させる場合は、実際に寝室として使用できる床面積を収容人数で確認し、収納、採光、採暖等の基準も満たしているか確認してください。

Q:家賃はいくらまで徴収できますか。

A:借上物件の場合は、借上げに要する費用(管理費・共益費を含み、敷金・礼金・保証金・仲介手数料等は含まない)を入居人数で割った額が上限です。自己所有物件の場合は、建設・改築費用や耐用年数、入居人数を勘案した合理的な額の範囲内です。いずれも相場より高く取って利益を得ることは認められません。

Q:家賃や光熱費を給与から天引きできますか。

A:可能ですが、賃金からの控除には労働基準法上の賃金控除協定(労使協定)が必要です。控除できるのは原則として実費の範囲内で、項目・金額の根拠を書面化し本人が理解できる形で説明することが求められます。協定や就業規則の整備は社会保険労務士にご相談ください。

Q:技能実習生として住んでいた部屋に、育成就労制度の施行後も住み続けられますか。

A:同じ住居を継続して使用する場合でも、育成就労制度運用要領および関係様式に基づき、寝室1人当たり4.5㎡以上、収納、採光、採暖その他の宿泊施設基準を改めて確認する必要があります。特定技能1号への在留資格変更時に設けられている住居基準の取扱いを、育成就労への移行にそのまま適用することはできません。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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