結論から言えば、令和8年(2026年)7月24日夜から25日にかけて、朝日・読売・共同・日経の各社が、政府(出入国在留管理庁)が外国人の永住許可の要件を厳格化する方針を固め、「永住許可に関するガイドライン」を令和8年(2026年)10月1日付で改定する案をまとめたと報じました。改定案の柱は、日本人世帯の平均を上回る年収、厚生年金に30年加入した場合に相当する年金の受給見込額、国益要件の新たな評価基準、配偶者特例の「婚姻3年・在留1年」から「婚姻5年・在留3年」への引上げです。最も重要なのは適用時期です。原則は令和9年(2027年)4月の申請分からとされる一方、収入の水準は令和8年(2026年)4月以降の申請にも適用すると報じられ、すでに審査中の申請にも及びうる建て付けです。ただし公式発表は本記事執筆時点で確認できず、すべて報道ベースの「改定案」の段階です。行政書士法人Treeは、在留資格の申請取次を業務とする申請取次行政書士として、要件の確認、必要書類の収集と作成、理由書の作成、申請の取次をご支援します。
目次
何が報じられたか(令和8年〈2026年〉7月24日夜〜25日報道の全体像)
今回の報道は「一斉」ではなく、時間差がありました。朝日新聞デジタルが令和8年(2026年)7月24日19時4分に先行して配信し、翌7月25日に読売新聞オンライン、共同通信(11時28分)、日本経済新聞が続いています。いずれも関係者への取材に基づく報道であり、出入国在留管理庁の報道発表として公表されたものではありません。同庁の公式サイトに掲載されている「永住許可に関するガイドライン」は、本記事執筆時点でも令和8年(2026年)2月24日改訂版のままです。
報道が伝える改定案の骨格は、入管法(出入国管理及び難民認定法)22条2項が定める永住許可の3要件のうち、(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること(独立生計要件)と、(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること(国益要件)の2つを対象としたものです。(1)素行が善良であることについて改定を報じたものは確認できません。年収・年金・金融資産は独立生計要件に、日本語能力・制度理解・子の就学は国益要件に振り分けられる建て付けと整理されています。
もっとも、各社の報じ方には無視できない差があります。年収要件・年金要件は4社がほぼ共通して報じている一方、配偶者特例の引上げ(婚姻5年・在留3年)と、国益要件の「消極評価」という表現は読売新聞のみが報じた内容です。他方、日本語能力(「自立した言語使用者」)については共同通信が報じており、読売の記事にはこの記載が見当たりません。改定日についても、朝日と共同は「10月1日付で改定」と明示していますが、日経は「10月にも改定する方針」とやや幅のある表現です。本記事では、どの社が報じた内容かを可能な限り特定して記載します。
なお、規模感として、令和7年(2025年)末現在の在留外国人数は412万5,395人で初めて400万人を超え、そのうち「永住者」は94万7,125人と在留資格別で最多です(出入国在留管理庁公表)。今回の改定案は、これから永住を目指す方々の入口の基準を動かすものであり、影響を受ける層は広範に及びます。
以下に、現行ガイドラインと報道された改定案を対比します。まず前提として、「現行ガイドライン」とは令和8年(2026年)2月24日改訂版を指します。今回報じられた10月改定が実現すれば、同じ年に2度目の改定ということになります。この点は後述する経過措置の議論とも直結するため、版を取り違えないことが重要です。
| 項目 | 現行(令和8年2月24日改訂版ガイドライン) | 報道された改定案(未確定) |
|---|---|---|
| 年収(独立生計要件) | 「日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること」の一文のみ。具体的な金額・世帯単位の別・必要年数の記載は一切なし | 「日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達している」ことを明記(「継続して」は読売の表現)。具体的な金額・算定方法・使用統計・世帯単位か本人単位かはいずれも報道に示されておらず未確定 |
| 年金 | 公的年金保険料を「適正に履行していること」(=納付実績の要件)。将来の受給見込額に関する定めはなし | 将来受給できる年金額が、その年収水準で厚生年金に30年加入していた場合に受給できる額に達していることを原則求める。不足する場合は補充できる金融資産(共同は「預貯金など」と表現)の保有を求める |
| 国益要件 | 10年以上の在留、公的義務の適正な履行、最長の在留期間での在留、上陸許可基準等への適合、公衆衛生上の観点など | 具体的な評価基準を新設。日本語能力(共同=「自立した言語使用者」とされる水準)や日本の制度・ルールの理解度を考慮。生活習慣を含めた制度への理解が不足する場合、義務教育期間の子どもを就学させていない場合は「消極評価」(「消極評価」「子の就学」は読売のみ) |
| 配偶者特例 | 日本人・永住者・特別永住者の配偶者は「実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していること」 | 婚姻期間5年・在留期間3年に引上げ(読売のみが報道) |
| 適用時期 | 令和8年(2026年)2月24日改訂版が現に運用中 | 令和8年(2026年)10月1日付で改定。原則は令和9年(2027年)4月の申請分から適用。ただし収入の水準については令和8年(2026年)4月以降の申請にも適用(朝日)。読売は「年収要件は10月、その他は来年4月から」。共同は収入水準の前倒しには踏み込んでいない |
この表のうち、確実に「公式に確定している」といえるのは左列(現行ガイドライン)だけです。右列はすべて報道ベースの改定案であり、正式なガイドラインの公表を待つ必要があります。
新たに加わる年収要件
報道によれば、改定案は独立生計要件について「年収が日本人世帯の平均を上回る水準に継続して達している」ことを明記するとされています。ここで押さえておきたいのは、現行ガイドラインの独立生計要件が前掲のとおり一文しかなく、金額基準も世帯単位という文言も書かれていないという事実です。つまり今回の改定は、まったく新しい要件を無から創り出すというより、これまで非公開の運用の内側にあった水準を初めてガイドライン本文に書き込み、あわせて水準を引き上げるものと整理するのが正確です。
もっとも、肝心の「いくらか」は報道に示されていません。どの統計を用いるのか、世帯単位か本人単位か、扶養家族の数をどう見るのか、「継続して」とは何年を指すのか、いずれも未確定です。したがって現時点で「◯◯万円あれば大丈夫」と言える人は誰もいません。
参考値として公的統計を挙げるなら、厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」では、2024年の1世帯当たり平均所得金額は全世帯で575万2千円、高齢者世帯336万1千円、高齢者世帯以外700万7千円、児童のいる世帯857万3千円です。ただしこの数値には三つの留保が必要です。第一に、これは「所得」であって「収入(年収)」ではありません。第二に、世帯単位の数字です。第三に、前年(536万0千円)から1年で約39万円、率にして7.3%も動いており、基準に据えれば毎年大きく変動することになります。そして何より、出入国在留管理庁がこの統計を用いると決めた事実は確認できていません。
それでも輪郭を掴む材料にはなります。同調査では所得の中央値は451万円、平均所得金額以下の世帯の割合は61.5%です。仮に平均所得を基準線とするなら、「日本人世帯の平均を上回る」とは日本人世帯のおよそ上位4割に入ることを意味します。また世帯主の年齢階級別では、29歳以下が364万3千円、30〜39歳が646万9千円、50〜59歳が814万6千円と大きな差があり、単一の平均値を基準にすると若年の申請者ほど構造的に不利になります。留学から就職して間もない方や、扶養家族が多い単独就労の世帯が影響を受けやすい層と考えられます。
年金・金融資産の要件
年金要件は、今回の改定案でもっとも新規性が高い部分です。朝日新聞の表現によれば「年金の受給見込み額が、この年収水準で厚生年金に30年加入していた場合に受給できる額に達していることを原則求める」とされています。読売・共同はやや簡略に「厚生年金に30年加入していた水準」と報じており、社によって表現に幅があります。制度設計としては、朝日の「この年収水準で」という限定が入る表現のほうが厳しく、年収が高い方ほど求められる年金水準も上がる相対基準になります。
ここで誤解が生じやすいのは「30年」という数字です。これは本人が実際に厚生年金に30年加入していることを求める趣旨ではなく、その年収水準で30年加入したと仮定した場合の受給額を物差し(ベンチマーク)として、申請者の将来受給見込額がそれに達しているかを見る比較モデルと読むのが自然です。加入年数が30年に満たなくても、見込額が基準に達していれば満たしうることになります。逆に言えば、固定の金額基準が存在しないため、「いくら以上なら安心」という単純な答えは出せません。
影響が大きいのは、厚生年金の加入実績が薄い層です。厚生労働省が公表している経歴類型別の年金額の目安(令和8年度・2026年度の月額)では、厚生年金期間が中心(20年以上)の男性が176,793円であるのに対し、国民年金第1号被保険者期間が中心の男性は63,513円で、その差は約2.8倍です。自営業で国民年金のみの方、日本人配偶者に扶養されてきた方、留学中に学生納付特例を利用していた方などは、この基準では不利になりやすい構造にあります。学生納付特例の期間は10年以内であれば追納で回復できますので、追納の可否を早めに年金事務所で確認しておく価値があります。
不足する場合の救済として、報道は「補充できる金融資産」(読売)「補充できる預貯金など」(共同)を保有していれば独立生計要件を満たすと評価する、としています。ただし対象となる資産の範囲(預貯金のみか、有価証券・不動産を含むか)、名義の扱い、必要額の計算方法は各社とも記載しておらず、未確定です。
実務上、まず着手すべきは自分の年金記録と受給見込額の確認です。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」、日本年金機構の「ねんきんネット」、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」で確認できます。なお永住許可申請で現在求められている年金関係の提出資料は「過去2年間の納付状況を証する資料」であり、これは納付実績の確認であって将来の受給見込額の確認とは別物である点にご注意ください。
国益要件の評価基準の新設(日本語能力・制度理解・子の就学)
国益要件については、具体的な評価基準を新設するとされています。共同通信は、新たな判断要素として「自立した言語使用者」とされる日本語能力と、日本の制度・ルールについての理解度を考慮すると報じました。「自立した言語使用者」は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)および文化庁「日本語教育の参照枠」におけるBレベル(B1・B2)の区分名称です(A=基礎段階の言語使用者、B=自立した言語使用者、C=熟達した言語使用者)。ただし、報道はCEFRの記号も日本語能力試験(JLPT)の級も明示していません。したがって「N2相当が必要になる」と断定することはできず、要求される水準も判定方法も未確定です。
入管実務では、他の在留資格でCEFR B2相当の証明方法として、JLPT N2以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上、中長期在留者としての20年以上の在留、日本の大学・高等専門学校・専修学校専門課程等の修了などが示された例があります。永住でも同様の証明手段が流用される可能性はありますが、今回の改定案でそう定まったという報道はなく、あくまで推測にとどまります。
読売新聞はさらに踏み込み、日本の生活習慣を含めた制度への理解が不足している場合や、義務教育期間の子どもを就学させていない場合は「消極評価」とすることを盛り込むと報じています。共同はこれを「日本の制度・ルールについての理解度も考慮する」というより弱い表現で伝え、子の就学には触れていません。「消極評価」という語を用いているのは読売のみです。現行ガイドラインおよび提出書類一覧に就学状況を証する資料の定めは見当たりませんが、お子様が在学中の方は、在学証明書や学校からの通知等を今のうちに保全しておくことが考えられます。
これらの背景として、読売は永住許可後に生活保護を受給する事例などが相次いでいることを踏まえた措置と報じています。もっとも、朝日・共同の本文では「将来的に生活保護に頼らず生活できる水準を求める」という制度趣旨の説明にとどまっており、全社共通の背景説明として断定するのは避けるべきです。なお出入国在留管理庁自身は「永住許可制度の適正化について」の中で、在留状況が良好と評価できない一部の悪質な事例への対応であり、適切に在留している大多数の永住者への不当な偏見につながるおそれがあると説明しています。
配偶者特例の引上げ(婚姻3年→5年・在留1年→3年)
現行ガイドラインは、原則10年在留の特例として「日本人、永住者及び特別永住者の配偶者の場合、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していること」と定めています。読売新聞は、これを婚姻期間5年・在留期間3年に引き上げると報じました。この内容を報じたのは現時点で読売のみで、朝日・共同の記事本文には記載がありません。現行特例の詳細は日本人配偶者からの永住許可申請(婚姻3年・在留1年)の記事で解説しています。
この引上げが実現すると、婚姻2年分・在留2年分だけ永住申請の時期が後ろにずれます。現在まさに婚姻3年・在留1年を満たしたところという方にとっては、申請時期が実質2年動く可能性があるということです。
ここで、専門的にはもう一段深い論点があります。入管法22条2項ただし書は、日本人、永住許可を受けている者又は特別永住者の配偶者又は子については、素行善良要件(1号)と独立生計要件(2号)に適合することを要しないと定めており、現行ガイドライン本文にも同旨の注記があります。今回報じられた年収要件は独立生計要件の運用強化と読めますから、法律ではなくガイドラインの改定にとどまる限り、配偶者・子のルートに年収要件をそのまま課すことは法律上難しいのではないか、という疑問が生じます。逆に、年収を国益要件(3号)の一要素として構成すれば配偶者にも及びうることになります。この点について報道にも公式資料にも説明はなく、正式なガイドラインの公表を待つほかありません。当事務所としても、配偶者ルートの方から最も多くご質問をいただく論点になると見ています。
あわせて注意が必要なのが、在留期間の要件です。現行ガイドラインは「現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること」を求めています。「日本人の配偶者等」で在留期間1年しか付与されていない方がこの要件を現状で満たすのかは、公式に明示的な除外規定が見当たらず、専門家の間でも見解が分かれています。婚姻3年・在留1年で申請を検討される方は、この点を個別に確認しておく必要があります。
婚姻3年・在留1年の現行特例で永住を検討されている方は、引上げ前の申請が有利になる可能性があります。行政書士法人Treeでは、申請取次行政書士が要件の確認から必要書類の収集・理由書の作成・申請の取次までを一括してサポートします。ご相談は何度でも無料です。
いつから適用されるか——「遡及適用」の正体と実務インパクト
本記事で最も重要な論点です。この点をもっとも具体的に報じたのは朝日新聞で、「10月1日付で改定し」「来年4月の申請分から適用する方針だが、収入の水準については今年4月以降の申請にも適用するという」と伝えています。配信時期からして「今年4月」は令和8年(2026年)4月、「来年4月」は令和9年(2027年)4月を指します。読売はこれを「年収要件は10月、その他は来年4月から適用する方針」と要約しています。他方、共同通信は原則適用の時期を伝えるにとどまり、収入水準の前倒しには踏み込んでいません。日経も「10月にも改定する方針」とやや幅のある書き方です。つまり、この論点で各社の表現は割れており、確定した建て付けを読み取れる段階にはありません。
朝日と読売を整合的に読むと、「令和8年(2026年)10月1日の改定以降に処分する案件について、令和8年(2026年)4月以降に受け付けた申請にも年収要件を適用する」という建て付けが想定されます。ただし、どの社も「審査する案件について」とは書いておらず、この統合解釈はあくまで推測です。申請日を基準にするのか、許可・不許可を決める処分日を基準にするのかも明示されていません。
それでも実務上のインパクトは無視できません。永住許可申請の標準処理期間は公式に「4か月〜6か月」とされていますが、出入国在留管理庁が公表している「在留審査処理期間」によれば、永住者に係る実際の平均処理日数(処分の告知まで)は令和8年(2026年)4月許可分で317.9日、5月許可分で292.1日と、10か月前後に達しています。この処理期間を前提にすると、令和8年(2026年)4月以降に受け付けられた申請は、10月1日の時点でほぼ全件が審査中=未処分ということになります。報道が正しければ、これらの申請は申請時点で存在しなかった基準によって審査されることになります。
ここで法的な性質を正確に書き分けておきます。これは「法令の遡及適用」ではありません。憲法39条の遡及処罰禁止や、租税法における遡及立法の厳格な制約は、いずれも法令の遡及に関する議論です。今回変わるのは法令ではなく、行政庁が任意に公表している審査基準(ガイドライン)です。したがって形式的には遡及立法禁止の射程外にあります。ただし、申請者から見れば実質的な遡及適用にあたることに変わりはありません。
なぜこうしたことが可能なのか。永住許可は「外国人の出入国に関する処分」にあたり、行政手続法3条1項10号によって同法第2章から第4章の2までが適用除外とされています。同法5条の「審査基準を定め、公にしておく」義務は法的には及ばず、「永住許可に関するガイドライン」は法定の審査基準そのものではなく運用基準という位置づけになります。だからこそ、施行日・附則・経過措置といった法令上の縛りが働きません。さらに、行政不服審査法7条1項10号により外国人の出入国に関する処分は審査請求の対象外です。不許可となった場合、法的には取消訴訟か再申請しか手段がなく、永住許可は法務大臣の広範な裁量に属するとされるため司法審査の密度も高くありません。手続保障がもっとも薄い領域だからこそ、経過措置なしの運用変更が起こりうるという構造です。
他方で、入管庁が経過措置を書けないわけではありません。現に令和8年(2026年)2月24日改訂版のガイドラインには「令和9年3月31日までの間、在留期間『3年』を有する場合は…『最長の在留期間をもって在留している』ものとして取り扱う」「令和9年3月31日の時点において在留期間『3年』を有する者については、当該在留期間内に処分を受ける場合、その初回に限り…」という、日付を切り、処分を受ける時点まで手当てした明示の経過措置が置かれています。同じ年の2月に自ら詳細な経過措置を書いた同庁が、10月改定では年収要件だけを経過措置なしに遡らせるという建て付けは、自庁の直近の運用と整合しないのではないか——これが今回の改定案に対する最も本質的な疑問点だと考えます(この評価は当事務所の見解であり、公式の説明ではありません)。
比較として、法律改正の場合は在留中の人が守られます。令和6年改正入管法(令和6年法律第60号)による育成就労制度では、施行日時点で技能実習の在留資格をもって在留する方について、その在留資格・在留期間を維持する趣旨の経過措置が附則に置かれています。法律改正なら附則で守られるのに、ガイドライン改定では審査中の人が守られないという落差は、制度上の課題として指摘に値します。
なお、令和8年(2026年)3月31日以前に受け付けられた申請について「新基準を適用しない」と明示的に報じたものはありません。反対解釈として旧基準で審査されると読めますが、これも報道の反対解釈にすぎず未確定です。加えて、入管実務では審査途中に追加資料提出通知書で最新の課税証明書・納税証明書・在職証明書等の提出を求められることが多く、旧基準で審査される案件でも直近の収入・納付状況が改めて評価されます。「3月以前の申請なら完全に安全」とまでは言い切れません。
令和8年(2026年)10月1日は「要件」と「手数料20万円」が重なる二重の節目
令和8年(2026年)10月1日は、ガイドライン改定日であると同時に、在留手続の手数料改定の適用開始予定日でもあります。永住許可の手数料は現行1万円から20万円へ引き上げる政令改正案が令和8年(2026年)7月3日に公表され、e-Govで案件番号315000136としてパブリックコメントが実施されています(意見募集期間は令和8年(2026年)7月3日から8月2日まで。本記事執筆時点では募集期間中です)。詳細は在留手続の手数料値上げ・政令案とパブリックコメントの記事で解説しています。
ここで押さえるべきは、手数料の基準日です。改定後の手数料は「令和8年(2026年)10月1日以降に受け付ける申請分から」適用される方針で、これは申請の受付日を基準とする建て付けです。しかも永住許可の手数料は許可時に収入印紙で納付します。したがって、9月30日までに受付が完了していれば、許可が令和9年(2027年)にずれ込んでも1万円で足りることになります。この見立てには先例もあります。永住許可手数料が8,000円から10,000円に上がった令和7年(2025年)4月1日の改定では、「2025年3月31日までに受付した申請は改定前の8,000円での納付」という受付日基準の取扱いが実際に採られ、出入国在留管理庁の公式ページに記載されています。ただし、今回の政令はまだ公布前であり、経過措置の正確な文言は確定していません。
ここに、申請者にとって非常に分かりにくいねじれが生じます。同じ令和8年10月1日を節目としながら、手数料(政令=パブコメあり・申請受付日基準)と年収要件(ガイドライン=正式公表前・実質的に処分日基準と読める)で、基準日が食い違っているのです。9月30日までに申請すれば手数料19万円の差額は回避できる見込みですが、年収要件は10月1日時点で審査中である以上、報道どおりなら新基準で見られる可能性が高い。「駆け込みで守れるのはお金であって、年収要件ではない」という切り分けが必要です。
付言すると、令和8年(2026年)5月29日に成立した改正入管法が定める手数料の法定上限は永住30万円(在留資格変更・更新は10万円)であり、政令案の20万円は上限いっぱいではありません。法律上はさらに引き上げる余地が残されています。また、永住許可はオンライン申請の対象外で窓口申請のみとされており、オンライン申請を前提とした手数料の減額は受けられません(政令案には、生活保護を受けている方など経済的に困窮している方を対象とする別途の減額の仕組みも含まれていますが、対象は限定的です)。9月中の受付完了を狙う場合は、管轄官署の窓口受付時間に物理的に間に合わせる必要があり、駆け込みの集中による窓口混雑も現実的なリスクです。
なお、パブリックコメントについては二つを峻別してください。令和8年7月3日から実施されたパブコメは、手数料の政令案と、手数料の減額対象者に関するガイドライン案についてのものであり、「永住許可に関するガイドライン」の改定案とは別物です。永住許可ガイドラインの改定についてパブコメが実施されるかは未確定で、令和8年2月24日改訂の際も実施は確認できていません。ガイドラインは法令ではなく行政庁の審査基準であるため、実施されない可能性もあります。
令和8年(2026年)10月1日からは、ガイドラインの改定と手数料20万円化が重なります。すでに現行要件を満たしている方は、9月30日までの受付完了を見据えた前倒し申請を検討する実益があります。要件が満たせているかの見極めから、スケジュールの組み立てまでご相談ください。
令和9年(2027年)4月1日は「三重の節目」——報道の日付が偶然でない理由
報道は新要件の原則適用を「来年4月の申請分から」としていますが、この日付は恣意的に選ばれたものではないと考えられます。令和9年(2027年)4月1日には、少なくとも三つの節目が重なるからです。
第一に、現行ガイドライン注1の経過措置が令和9年(2027年)3月31日で終了します。在留期間「3年」を「最長の在留期間をもって在留している」ものとして取り扱う扱いが切れ、原則として在留期間5年での在留が求められることになります。これは報道ベースではなく、すでに公表済みの現行ガイドラインに明記された確定事項です。
第二に、令和6年改正入管法(令和6年法律第60号)の施行日が令和9年(2027年)4月1日と政令(令和7年政令第340号)で確定しており、永住取消し制度の運用開始日にあたります。改正法22条の4第1項には、永住者が入管法上の義務を遵守せず又は故意に公租公課の支払をしないこと、一定の罪により拘禁刑に処せられたことなどが取消事由として新設されました。もっとも同法22条の6は、これらの事由で取消しをしようとする場合、引き続き本邦に在留することが適当でないと認める場合を除き、職権で永住者以外の在留資格へ変更を許可するものとしており、入管庁は原則「定住者」への変更であり、その後要件を満たせば再度の永住許可も可能と説明しています。この制度は今回の要件改定とは別の話ですが、令和9年(2027年)4月1日という同じ日から動き出す点で、永住者・永住希望者の双方に関わります。
第三に、今回報道された新要件の原則適用開始日です。つまり、入管庁は令和9年4月1日を永住制度改革の一斉スタート日として設計していると読めます(この推論は各公式資料の日付の一致から導いたもので、同庁がそう説明した公式文書は確認できていません)。
この結果、時間軸は三層構造になります。(a)令和8年(2026年)4月以降の申請には年収要件が及びうる(報道ベース)、(b)令和8年(2026年)10月1日にガイドライン改定と手数料20万円化が重なる、(c)令和9年(2027年)3月31日に在留期間の経過措置が失効し、令和9年(2027年)4月から年収以外の新要件が原則適用される。このうち(c)の経過措置失効だけが公式に確定した日付で、他は報道ベースまたは政令案段階です。
いま申請を検討している方が取るべき対応
まず、永住許可の基本的な要件と手続の全体像は永住許可の要件と申請方法の記事をご確認ください。そのうえで、今回の報道を受けて具体的に取り組む価値があるのは次の点です。
第一に、現行要件をすでに満たしている方は、前倒し申請を検討する価値があります。手数料は受付日基準であれば9月30日までの受付で1万円のまま、年金要件・配偶者特例・国益要件の新基準は「来年4月の申請分から」とされているため、令和9年(2027年)3月31日までに受け付けられれば適用を免れる見込みです。一方で年収要件は前倒しでは回避できないと読めます。何が守れて何が守れないかを踏まえたうえで判断する必要があります。
第二に、課税・納税証明書と年金記録の点検です。永住許可申請の提出書類として、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書は、就労資格・家族滞在からの申請で直近5年分、日本人の配偶者等・永住者の配偶者等からの申請で直近3年分、日本人等の実子等の場合で直近1年分が必要です。国税は納税証明書(その3)で源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税の5税目すべてが対象です。公的年金・公的医療保険の納付状況を示す資料は過去2年分が求められます。
第三に、そしてこれが最も重要ですが、「期限内納付」の確認です。現行ガイドラインは「申請時点において納税(納付)済みであったとしても、当初の納税(納付)期間内に履行されていない場合は、原則として消極的に評価されます」と明記しています。過去の期限後納付は遡って直すことができません。就労資格からの申請では直近5年分が審査対象になりますから、今から改善しても効果が出るのは数年後という時間構造にあります。新要件を待つまでもなく、この点は現行制度下ですでに減点対象です。
第四に、駆け込みのリスクも直視してください。手数料は許可時納付ですので、不許可の場合に手数料負担は生じません。しかし準備不足で不許可になると、再申請の際には手数料20万円、年収要件、令和9年4月以降であれば年金要件・配偶者特例の引上げ・国益要件の新基準、そして在留期間の経過措置切れが一度に重なることになります。「とりあえず出す」ことの期待値は、1回目で許可される見込みの高さに強く依存します。要件の確認が先で、値上げ回避はその次です。
第五に、報道が触れていない政府の動きも視野に入れてください。令和8年(2026年)7月24日、政府は外国人政策に関する関係閣僚会議を開き、外国人の受入れ人数の数値目標を含む基本方針を令和8年度中(令和9年3月まで)に取りまとめるよう指示しました。共同・読売は有識者会議の新設と報じ、産経は既存の有識者会議の下にワーキンググループを新設と報じており、会議体の呼称には食い違いがあります。いずれにせよ、基本方針の取りまとめ時期が新要件の適用開始と連続している点は押さえておくべきでしょう。
ご自身で申請して不許可になった場合、やり直しは「別のルール」で戦うことになる
「まず自分で出してみて、だめだったら専門家に頼めばよい」——これまでであれば、合理的な判断でした。1回目と2回目とで、適用されるルールも費用も同じだったからです。しかし今回に限っては、その前提が崩れます。
1回目と2回目で、ルールも費用も変わる
永住許可申請の実際の処理期間は、前述のとおり令和8年(2026年)4月許可分で317.9日、5月許可分で292.1日と、10か月前後に達しています。仮に令和8年(2026年)9月中に申請しても、結果が判明するのは令和9年(2027年)の年央ごろという計算になります。そこで不許可となった場合、再申請の条件は次のように変わっている可能性があります。
- 手数料:政令案どおりであれば、令和8年(2026年)10月1日以降に受け付けられる申請から永住許可は20万円です。1回目が1万円で済んでいた場合、やり直しには19万円の差額が生じます(政令案・意見公募手続の段階であり、確定ではありません)。
- 在留期間:現行ガイドライン注1の経過措置は令和9年(2027年)3月31日で終了し、原則として在留期間5年での在留が求められます。これは報道ベースではなく、公表済みのガイドラインに明記された確定事項です。在留期間「3年」の方は、次の更新で「5年」が付与されるまで、再申請そのものができない可能性があります。
- 新要件:報道ベースですが、年金の受給見込額や国益要件の新たな評価基準は令和9年(2027年)4月の申請分から原則適用とされています。配偶者特例も婚姻5年・在留3年に引き上げられると報じられています(読売新聞)。
つまり、1回目は現行の要件と1万円で臨めたのに、2回目は新しい要件と20万円で臨むことになる、という構図です。「だめならもう一度」という前提が、今回に限っては成立しにくくなっています。
不許可の理由は詳しく示されず、不服申立てもできない
さらに、永住許可の不許可には制度上の特徴があります。前述のとおり、永住許可は「外国人の出入国に関する処分」として行政手続法3条1項10号により同法第2章から第4章の2までの適用が除外されており、同法8条の理由提示義務は及びません。実務上も、不許可の理由が詳細に示されることは期待できません。加えて行政不服審査法7条1項10号により審査請求もできず、残された現実的な手段は再申請です。
この結果、ご自身で申請して不許可となった場合、「なぜだめだったのか」を正確に特定できないまま再申請に臨むことになりがちです。原因が住民税や社会保険料の期限後納付にあるのか、在留期間の要件なのか、提出資料での説明不足なのかが分からなければ、2回目も同じ結果になりかねません。しかもその2回目は、前述のとおり新しいルールと20万円の下での挑戦になります。
いま確認すべきなのは「急ぐべきか」ではなく「出せる状態か」
ここまでを踏まえると、優先順位ははっきりします。値上げや要件改定を前に急いで出すことよりも、現時点で要件を満たしているのかを正確に見極めることが先です。要件が整わないまま申請しても許可されませんし、審査に10か月前後を要したうえで不許可という結果だけが残ります。
逆に、要件を満たしているのであれば、令和8年(2026年)9月30日までに受付を完了させる実益は大きく、判断を先送りする理由はありません。「自分で出せる状態なのか、それとも待つべきなのか」を早い段階ではっきりさせることが、今回の局面では最も費用対効果の高い一手になります。
当事務所のサポート
外国人の在留資格の申請取次は行政書士の業務です(申請取次行政書士)。行政書士法人Treeは永住許可申請を数多く取り扱っており、要件の確認、必要書類の収集と作成、理由書の作成、申請の取次を行います。今回の報道を踏まえ、現行要件を満たしているかどうかの見極め、課税・納税証明書と年金記録の点検、令和8年(2026年)9月30日までの受付完了を見据えたスケジュールの組み立てまで、一括してご支援します。ご自身で申請して不許可になった方や、他の事務所でお断りされた方の再申請にも対応しています。
スタンダードプラン・フルサポートプランには保証サービスが付いており、万一不許可となった場合は無料で再申請を行い、それでも不許可のときは報酬を全額返金します(ミニマムプランは対象外、実費は除きます)。もっとも、永住許可は法務大臣の裁量による処分であり、当事務所が許可を保証するものではありません。だからこそ、申請前に要件の充足状況を正確に確認することを最も重視しています。
ガイドラインの内容や許否の判断は出入国在留管理庁の専権であり、当事務所が結果を保証することはできません。また本記事で扱った改定案はすべて報道ベースであり、正式なガイドラインの公表によって内容が変わる可能性があります。
10月1日の改定前に|永住許可申請は行政書士法人Treeへ
永住許可申請のご相談・ご依頼は、永住許可申請サポートのページからお問い合わせください。ミニマムプラン60,000円(税込66,000円)、スタンダードプラン100,000円(税込110,000円)、フルサポートプラン130,000円(税込143,000円)をご用意しています(いずれも当事務所の報酬で、入管手数料の実費は別途)。不許可時の返金保証があります。
令和8年(2026年)10月1日は、ガイドライン改定と手数料20万円化が重なる節目です。すでに現行要件を満たしている方にとっては、前倒しの申請を検討する実益があります。ただし、要件が整わないまま急いで申請しても許可されるものではなく、当事務所が結果をお約束することもできません。まずは要件が満たせているかの確認からご一緒させてください。
窓口が混み合う前に、お早めにご連絡ください。ご相談は何度でも無料です。
まとめ
令和8年(2026年)7月24日夜から25日にかけて、朝日・読売・共同・日経が、出入国在留管理庁が永住許可の要件を厳格化する方針を固め、「永住許可に関するガイドライン」を令和8年(2026年)10月1日付で改定する案をまとめたと報じました。改定案の柱は、日本人世帯の平均を上回る年収、その年収水準で厚生年金に30年加入した場合に相当する年金の受給見込額(不足時は金融資産で補充)、日本語能力や制度理解を含む国益要件の新評価基準、そして読売が報じた配偶者特例の婚姻5年・在留3年への引上げです。適用時期は原則として令和9年(2027年)4月の申請分からとされる一方、収入の水準については令和8年(2026年)4月以降の申請にも適用すると報じられており、すでに審査中の案件にも及びうる建て付けです。これは法令の遡及ではなく審査基準の差し替えですが、申請者から見れば実質的な遡及適用にあたります。令和8年(2026年)10月1日は要件改定と手数料20万円化が重なる二重の節目、令和9年(2027年)4月1日は在留期間の経過措置失効・改正入管法施行・新要件適用が重なる三重の節目です。ただし、出入国在留管理庁の公式発表はまだなく、年収の具体的水準、金融資産の評価方法、日本語能力の要求水準、経過措置の正確な文言、パブリックコメントの実施有無はいずれも未確定です。現行要件をすでに満たしている方は、正式公表を待たずに前倒しの申請を検討する価値があります。
永住許可要件の厳格化に関するよくある質問
Q:年収がいくらあれば新しい要件を満たせますか。
A:現時点では誰にも断定できません。報道は「日本人世帯の平均収入を上回る水準」とするのみで、具体的な金額、使用する統計、世帯単位か本人単位か、扶養家族数の考慮、「継続して」の年数はいずれも示されていません。参考値として、厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」における2024年の1世帯当たり平均所得金額は全世帯575万2千円、中央値451万円ですが、これは「所得」であって「収入」ではなく、また出入国在留管理庁がこの統計を用いると決めた事実も確認できていません。正式なガイドラインの公表をお待ちください。
Q:厚生年金に30年加入していないと永住は取れなくなるのですか。
A:報道されている「30年」は、本人が実際に30年加入していることを求める趣旨ではなく、その年収水準で厚生年金に30年加入した場合に受給できる額を物差しとして、将来の受給見込額がそれに達しているかを見る比較モデルと読むのが自然です。加入年数が30年未満でも、見込額が基準に達していれば満たしうることになります。不足する場合は補充できる金融資産(共同通信は「預貯金など」と表現)の保有を求めるとされています。ただし評価方法は未確定です。まずは「ねんきん定期便」「ねんきんネット」「公的年金シミュレーター」でご自身の見込額をご確認ください。
Q:すでに永住許可を申請して審査中です。新しい年収要件で審査されますか。
A:報道どおりであれば、令和8年(2026年)4月以降に受け付けられた申請には新しい年収要件が及びうるとされています。永住者の平均処理日数は令和8年(2026年)4月・5月の許可分で292日〜318日と10か月前後に達しているため、この期間に申請された案件は10月1日時点でほぼ審査中と考えられます。ただし、申請日を基準にするのか処分日を基準にするのかは報道に明示がなく、経過措置の有無や正確な文言も未確定です。現時点で確定的なことは申し上げられませんので、正式公表を待ちつつ、追加資料の提出に備えて直近の課税・納税証明書と年金記録を整えておくことをおすすめします。
Q:日本人の配偶者ですが、年収要件も課されますか。
A:法律上、入管法22条2項ただし書により、日本人・永住者・特別永住者の配偶者又は子については素行善良要件と独立生計要件の適用が除外されており、現行ガイドラインにも同旨の注記があります。今回報じられた年収要件は独立生計要件の運用強化と読めるため、法改正ではなくガイドライン改定にとどまる限り、配偶者ルートにそのまま及ぶかは法的に検討の余地があります。もっとも、年収を国益要件の一要素として構成すれば及びうるとも考えられ、報道にも公式資料にも説明はありません。他方、読売が報じた配偶者特例の婚姻5年・在留3年への引上げは、配偶者ルートを直接対象とするものです。
Q:値上げ前に急いで申請すれば、新しい要件は避けられますか。
A:一部は避けられ、一部は避けられないというのが現時点の見立てです。手数料については、受付日基準の経過措置が置かれれば令和8年(2026年)9月30日までの受付で現行1万円のまま済む見込みで、令和7年(2025年)4月改定の際に実際に受付日基準の取扱いが採られた先例もあります。年金要件・配偶者特例・国益要件の新基準は「来年4月の申請分から」とされているため、令和9年(2027年)3月31日までの申請なら適用を免れる見込みです。しかし年収要件だけは令和8年4月以降の申請に及ぶと報じられており、駆け込みでは回避できないと読めます。なお、要件が整わないまま急いで申請して不許可になると、再申請時には手数料20万円と新要件が重なりますので、まず要件の確認を優先してください。
※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。


