初公開:2026-06-12 / 内容・料金確認:2026年10月15日
登録支援機関として支援を受託したいなら、最初に確認するのは「どの経験で登録要件を満たすか」と「誰が実際に支援するか」です。会社を設立しただけ、通訳を確保しただけでは登録の準備が整ったとはいえません。
受入れ実績、相談業務経験、担当者の経歴等には選択肢があります。自社に受入れ実績がないという一つの理由だけで諦めるのではなく、根拠となる経歴と支援体制を整理しましょう。この記事では、登録支援機関になる事業者向けに確認項目を7つに分け、現行制度と2027年4月施行の改正を区別します。
登録を検討している方は、行政書士法人Treeに「登録支援機関の登録申請」を相談する際、事業内容、担当候補者の経歴、開始予定時期をお知らせください。受入れ企業が支援を委託するサービスとは別のご相談です。
目次
登録申請と、登録後の届出は別の手続き
登録支援機関になるための手続きは、入管法に基づく「登録申請」です。事業者の登録を受けた後に、登録事項の変更や業務の休廃止等について行う届出とは区別します。特定技能1号の受入れ企業による在留申請や届出とも同じではありません。
| 確認点 | 登録を目指す事業者が押さえる内容 |
|---|---|
| 新規登録の行政手数料 | 28,400円。申請時に納付 |
| 登録の有効期間 | 5年間 |
| 更新の行政手数料 | 11,100円 |
| 更新の申請期間 | 有効期間が満了する月の6か月前の月初から、4か月前の月末まで |
| 新規登録の審査 | おおむね2か月。業務開始予定から余裕を持って準備 |
| 提出方法 | 管轄する地方出入国在留管理局等へ。郵送申請も可能、オンライン申請には非対応 |
上記は行政手数料です。証明書等の実費や、行政書士に書類作成等を依頼する費用は含みません。また、登録後に何を実施するかは、義務的支援10項目の実務を先に把握しておくと、担当者と契約の設計に役立ちます。
確認1・2:担当者の選任と、経験を示す資料
1.支援責任者・支援担当者を選任する
現行制度では、役員又は職員から支援責任者を選任し、支援業務を行う事務所ごとに1名以上の支援担当者を置きます。支援責任者が支援担当者を兼ねることは可能です。名義だけでなく、相談・面談・記録を実施できる勤務体制を用意してください。
2.経験・実績の基準には選択肢がある
入管法施行規則第19条の21は、支援を適正に行える体制について、次のいずれかに該当することを求めています。これは受入れ企業の「自社支援」の経験要件とは別です。
- 登録を目指す者に、過去2年間の、所定の就労可能な在留資格の中長期在留者の適正な受入れ・管理実績がある
- 登録を目指す者に、過去2年間、報酬を得る目的で業として日本に在留する外国人に関する各種相談業務に従事した経験がある
- 選任する支援責任者及び支援担当者が、過去5年間に2年以上、所定の在留資格の中長期在留者の生活相談業務に従事した一定の経験を有する
- 上記と同程度に支援を適正に実施できる者として、出入国在留管理庁長官が認める
「外国人の知り合いがいる」「採用面接をしたことがある」だけでは、必要な経験を説明したことにはなりません。対象者の在留資格、担当した業務、期間、所属先、経験を裏付ける資料を整理し、どの選択肢で説明するかを先に決めます。
確認3・4:言語と中立性を、実際の受託先に合わせる
3.本人が十分に理解できる言語で対応できる
情報提供と相談対応には、本人が内容を十分に理解できる言語を使える体制が必要です。母国語に限りませんが、日常会話ができるというだけで、労働条件や苦情まで理解できるとは判断できません。対応する言語、職員・通訳の役割、勤務形態に合う相談窓口を具体化します。
4.受入れ企業から中立に支援できる
支援責任者については、受入れ企業の役員の配偶者・2親等内の親族その他の密接な関係、過去5年間に当該企業の役員・職員だったこと等を確認します。グループ会社間の支援を考える場合も、法人が別だから当然に問題ないとは判断できません。
法令上の制限に加え、外国人が雇用主に言いにくい内容を相談できる運用を作ります。担当者の経歴と受託予定先の関係を、申請前に洗い出しておきましょう。
確認5〜7:費用、実施記録、登録拒否事由
5.費用を本人へ転嫁せず、内訳を企業へ示す
義務的支援に要する費用を、外国人本人に直接・間接に負担させることはできません。受入れ企業との契約では、支援費用の額と内訳を示します。月額だけでなく、受入れ時や臨時の対応、実費の扱いを明確にしてください。
受入れ企業が見積書をどう見比べるかは、登録支援機関の見積比較チェックリストで解説しています。
6.相談・面談を実施し、文書を保存する
本人と監督者への定期面談を行える体制を用意し、支援実施状況の文書を作成します。文書は、支援対象者の特定技能雇用契約が終了した日から1年以上、支援業務を行う事務所に備え置く必要があります。いつ、誰が、何を実施し、未解決の事項をどう追うかまで決めます。
支援記録に残す内容と保存期間は、特定技能の支援記録の帳簿と保存期間で詳しく解説しています。
7.申請者・役員・担当者の法令上の制限を確認する
刑罰法令違反、登録取消し、暴力団関係等の登録拒否事由や、支援を遂行する体制を確認します。過去1年間に自らの責めに帰すべき事由による外国人の行方不明者を発生させた場合等も関係します。確認する人物・期間・行為は事由ごとに異なるため、一枚の自己申告だけで判断せず、登記や経歴などとの整合を点検します。
経歴はあるけれど、どの要件で申請するか分からない方へ
Treeでは、登録を目指す事業者の担当候補者・経験資料・受託予定先を確認し、登録申請に向けた準備をご案内します。資料を集める前の段階からご相談いただけます。
2027年4月1日の改正は、現行要件と分けて準備する
公表済みの改正では、支援を行う事務所ごとに、常勤の役員又は職員から支援責任者・支援担当者をそれぞれ1名以上選任すること、支援業務に従事できる者を支援責任者等に限定すること、担当者数等の基準が示されています。兼任できることと、常勤配置が不要なことは同じではありません。
登録支援機関の担当者数は、受託する企業数を10で割った数と、支援する1号特定技能外国人数を50で割った数の両方を超える必要があります。「1人で50人以下・10社以下」と言い換えると境界を誤ります。例えば、担当者数が1名で50人を支援する場合、1は50÷50を超えません。
支援責任者の養成講習修了義務にも注意が必要ですが、入管庁は施行日以降も当分の間、修了していなくても差し支えないと案内しています。今すぐ全員の講習修了が登録の条件であるかのように扱わないでください。
施行日前の登録申請や、2027年7月31日までに有効期間が満了する既存機関が施行日前に更新申請する場合には、旧要件で審査する取扱いが示されています。新規・更新の別、申請日、有効期限に応じて確認します。「今登録すれば将来も新要件を満たさなくてよい」という意味ではありません。
登録後の運営まで見据え、申請の準備をする
申請書を埋める前に、誰が何語で支援し、費用と記録をどう管理するかが決まっていると、申請資料にも一貫性を持たせられます。登録後の変更は登録支援機関の変更届と提出主体の整理で確認し、支援業務の再委託はできないことにも留意してください。通訳等の履行補助者の利用とは区別が必要です。
登録要件・手続きのよくある質問
自社に外国人の受入れ実績がなくても登録できますか?
別の経験・体制で基準を満たせる場合があります。過去2年間の有償の相談業務経験や、選任する支援責任者・支援担当者の過去5年間に2年以上の生活相談経験等の選択肢があります。受入れ企業の自社支援要件とは区別して確認します。
現在、支援責任者と支援担当者は兼任できますか?
兼任できます。現行制度では役員又は職員から支援責任者を選任し、支援業務を行う事務所ごとに1名以上の支援担当者が必要です。2027年4月1日からの改正要件と経過措置も確認して体制を組みます。
登録申請の手数料と有効期間は?
新規登録の行政手数料は28,400円、登録の有効期間は5年間です。更新の行政手数料は11,100円です。行政書士への書類作成等の依頼費用や証明書取得等の実費は別に確認してください。
2027年4月1日までに講習を修了しなければ登録できませんか?
出入国在留管理庁は、2027年4月1日以降であっても当分の間、養成講習を修了していなくても差し支えないと案内しています。講習の取扱いと、常勤配置や担当者数等の別の要件を混同せず確認してください。
登録支援機関に登録すれば在留申請の書類も有償で作れますか?
登録だけで有償の申請書類作成が無条件に認められるわけではありません。行政書士法等による資格・例外を確認します。所定の承認等を受けた職員が申請を取り次ぐ制度とも区別し、業務の契約と体制を整理してください。
Treeの月額9,800円は、登録申請を依頼する料金ですか?
いいえ。月額9,800円(税抜・税込10,780円)は、受入れ企業が外国人支援をTreeへ委託する月額基本料です。事業者が登録支援機関になるための登録申請の依頼費用ではありません。登録申請は相談フォームから個別にお問い合わせください。
受入れ企業として外国人支援を委託したい方は、Treeの登録支援サービス(月額基本9,800円税抜・税込10,780円/人)をご覧ください。追加支援・在留申請・実費は別途で、登録支援機関になるための申請料金ではありません。
受入れ企業として、特定技能の支援委託をご希望の方へ
以下は外国人を雇用する企業が、支援業務を委託する場合のご案内です。登録支援機関になるための登録申請・機関の変更届の料金ではありません。
現在の在留資格と採用予定を確認し、特定技能への移行と受入れ後の支援を整理できます。
| 月額基本支援(1人) | 9,800円(税別)税込10,780円 |
| 追加支援(1時間) | 5,000円(税別)税込5,500円 |
| 在留資格認定・変更申請 | 50,000円(税込) |
| 在留期間更新申請 | 25,000円(税込)初回から同じ料金 |
認定・変更・更新は、登録支援をご委託の企業様向けの料金です。公的手数料等の実費は別途。必要な支援の内容・時間数・総額を、ご依頼前にご案内します。
料金確認:2026年10月16日
制度の確認に使った資料
- e-Gov:出入国管理及び難民認定法
- e-Gov:出入国管理及び難民認定法施行規則(第19条の21等)
- 出入国在留管理庁:登録支援機関の登録申請
- 出入国在留管理庁:登録支援機関の登録更新申請
- 出入国在留管理庁:支援体制に係る要件の改正(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁:特定技能制度における養成講習について
2026年10月15日時点の確認に基づきます。登録拒否事由の全てを列挙したものではありません。申請日・更新期限・経過措置を含め、実際の登録申請は最新の省令・提出書類一覧で個別に確認します。 公式資料の確認には細心の注意を払っていますが、一般情報であり個別案件への法的助言や許可・登録の保証ではありません。