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EPA看護師・介護福祉士候補者の在留資格「特定活動」|JICWELS・受入開始年度・国家試験合格後の特定活動継続

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EPA(経済連携協定)に基づきインドネシア・フィリピン・ベトナムから受け入れる看護師候補者・介護福祉士候補者は、在留資格「特定活動」のうち、出入国在留管理庁が告示で定める「EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者」としての活動が指定書により指定されます。受入れの一元的なあっせんは、国内唯一の受入れ調整機関である国際厚生事業団(JICWELS)が担います。

本記事では、(1)EPAに基づく受入制度の趣旨と対象国・受入開始年度、(2)JICWELSによるあっせんと受入要件、(3)在留資格「特定活動」の指定書による活動指定(号番号は告示改正で変動するため名称で記載)、(4)候補者としての就労・研修期間(看護師原則3年・介護福祉士原則4年)、(5)国家試験合格後の在留資格(特定活動の継続/介護福祉士は「介護」への変更選択)、(6)国家試験不合格時の特例延長、(7)特定技能「介護」との違いを、最新の整理に基づき解説します。

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目次

  1. EPAに基づく受入制度の趣旨
  2. 対象国と受入開始年度
  3. 国際厚生事業団(JICWELS)の役割と受入要件
  4. 在留資格「特定活動」(EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者)
  5. 来日経路と日本語研修
  6. 候補者の就労・研修期間(看護師3年・介護福祉士4年)
  7. 国家試験合格後の在留資格
  8. 国家試験不合格時の特例延長
  9. 特定技能「介護」との違い
  10. 業務範囲|申請取次行政書士・JICWELS・社労士・税理士の役割
  11. よくある質問

EPAに基づく受入制度の趣旨

EPA(経済連携協定)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れは、看護・介護分野の単純な人手不足対策として行うものではなく、相手国からの要望に基づき、経済活動の連携強化等の観点から実施されている公的枠組みです(厚生労働省の説明)。

受入れた候補者は、日本の看護師・介護福祉士国家資格の取得を目指し、受入れ施設で就労・研修を行います。国家資格を取得することで、EPA看護師・EPA介護福祉士として在留期間更新回数の制限なく長期にわたり就労できます。

対象国と受入開始年度

EPAに基づく看護師・介護福祉士候補者の受入れは、次の年度から実施されています。

  • インドネシア2008年度(平成20年度)から受入れ開始(日・インドネシアEPA:平成20年7月1日発効)
  • フィリピン2009年度(平成21年度)から受入れ開始(日・フィリピンEPA:平成20年12月11日発効)
  • ベトナム2014年度(平成26年度)から受入れ開始(日・ベトナムEPAに基づく交換公文:平成24年6月17日発効)

※「協定締結年」と「候補者受入開始年度」は別概念であり、混同しないことが重要です。3か国とも、EPA本体の発効と候補者受入開始年度の間に時差があります。

国際厚生事業団(JICWELS)の役割と受入要件

EPA候補者の受入れに関する国内唯一の受入れ調整機関として、公益社団法人 国際厚生事業団(JICWELS)が公正・中立なあっせん及び受入れ調整を行います。JICWELS以外の職業紹介事業者・労働者派遣事業者にEPA候補者のあっせんを依頼することはできません。

受入要件の主な内容

  • 受入れ施設の要件(看護師配置・介護施設基準・研修体制等)の充足
  • JICWELSへの求人登録と候補者とのマッチング
  • 候補者との雇用契約の締結(候補者と受入れ機関との契約は雇用契約)
  • 受入れ施設での研修体制の整備(指導者の配置、日本語学習支援、国家試験対策支援)
  • 日本人が従事する場合と同等額以上の報酬の保障
  • 労働関係法令・社会保険の適用

在留資格「特定活動」(EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者)

EPA看護師候補者・EPA介護福祉士候補者・EPA看護師・EPA介護福祉士及びその家族の在留資格は、「特定活動」です。具体的な活動内容は、入管法第7条第1項第2号の基準を定める告示(特定活動告示)で複数の号にわたって規定されており、出入国在留管理庁の各申請者には指定書により個別の活動内容(EPA看護師候補者/EPA介護福祉士候補者(就労コース・就学コース)/EPA看護師/EPA介護福祉士/その家族 等)が指定されます。

号番号の扱いについて

EPA関連の特定活動の告示号番号は告示の改正により変動しうるため、出入国在留管理庁の解説ページは号番号でなく名称(「EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者」)で整理しています。本記事も、号番号を断定的に用いることを避け、出入国在留管理庁の名称に揃えて記載します(一部の解説で「特定活動18号」等の号番号で紹介されることがありますが、現行の告示号番号は申請時に必ず一次資料で確認してください)。

来日経路と日本語研修

  1. 送出し国(インドネシア・フィリピン・ベトナム)での候補者募集・選抜
  2. JICWELSと受入れ施設の求人登録・マッチング
  3. 訪日前日本語研修(国・年度・候補者の日本語能力により期間や免除の有無が異なる。一定の日本語能力を有する候補者は訪日前研修が短縮・免除されることがある)
  4. 来日
  5. 訪日後研修(日本語研修・専門知識研修・日本の生活マナー研修等)
  6. 受入れ施設での就労開始(看護師候補者は看護補助業務、介護福祉士候補者は介護業務
  7. 就労しながら日本語学習・国家試験対策・実務研修を継続

候補者の就労・研修期間(看護師3年・介護福祉士4年)

EPA候補者は、指定書で定められた受入れ施設において、次の期間、就労・研修をしながら国家試験合格を目指します。

  • 看護師候補者:原則最長3年間(看護師国家試験は毎年2月実施)
  • 介護福祉士候補者:原則最長4年間(介護福祉士国家試験は毎年1〜2月実施)

この期間中に国家試験に合格すれば、合格後の在留資格に移行できます。期間内に合格できなかった場合は、後述の特例延長の対象とならない限り、原則として帰国となります。

国家試験合格後の在留資格

看護師国家試験合格後(EPA看護師)

国家試験に合格したEPA看護師候補者は、地方出入国在留管理官署で在留資格変更許可申請を行います。変更後も在留資格は「特定活動」のまま、指定書の内容がEPA看護師としての活動に変更されます。在留期間更新により、看護師資格に基づく就労を継続できます。

介護福祉士国家試験合格後(EPA介護福祉士)

国家試験に合格したEPA介護福祉士候補者は、次のいずれかの在留資格で就労を継続できます。

  • 在留資格「特定活動」(EPA介護福祉士):在留資格はそのままで、指定書の内容がEPA介護福祉士としての活動に変更
  • 在留資格「介護」への変更:介護福祉士登録後、在留資格「介護」(在留資格コード)に変更することも可能

更新回数の制限と家族帯同

EPA看護師・EPA介護福祉士として就労する場合、在留期間の更新回数に制限がなく、配偶者・子の帯同も可能になります。ただし、在留期間ごとの更新手続自体は必要です。「永続的就労」と表現されることがありますが、更新手続を経ない自動的な永久滞在ではない点に注意してください。

国家試験不合格時の特例延長

滞在期間中に国家試験に合格できなかった場合は、特例的な滞在延長の対象者を除き、原則として在留期間満了までに帰国することになります。一定の要件を満たす場合には、再受験のために1年間の特例的な滞在延長が認められる場合があります(JICWELS資料)。

帰国後に短期滞在資格で再入国して受験することも事案により可能ですが、出入国在留管理庁・JICWELSの最新案内をご確認ください。

特定技能「介護」との違い

論点 EPA(介護福祉士候補者・EPA介護福祉士) 特定技能「介護」
制度の枠組み 経済連携協定に基づく公的枠組み 入管法上の特定技能
送出し国 インドネシア・フィリピン・ベトナム 協定締結国(複数)
あっせん機関 JICWELS(国内唯一) 登録支援機関等
入国要件 本国での選抜+日本語研修 介護技能評価試験・日本語試験等の合格
就労期間 候補者は原則4年、国家試験合格後は更新回数制限なし 特定技能1号は通算5年、2号は上限なし
目標 介護福祉士国家資格取得 当初は5年の就労、介護福祉士取得で「介護」へ変更可

EPA介護福祉士候補者は介護福祉士国家資格取得を目指す制度、特定技能「介護」は試験合格による就労制度という性格の違いがあります。介護分野で長期就労を目指す場合、特定技能でスタートし在留中に介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ変更するというキャリアパスも一般化しています。

業務範囲|申請取次行政書士・JICWELS・社労士・税理士の役割

  • 申請取次行政書士(行政書士法人Tree):在留資格「特定活動」(EPA看護師候補者・EPA介護福祉士候補者、EPA看護師・EPA介護福祉士等)に関する在留資格認定証明書交付申請、在留期間更新許可申請、在留資格変更許可申請等の書類整備・取次申請
  • 国際厚生事業団(JICWELS):国内唯一の受入れ調整機関として、EPA候補者の求人登録・マッチング・あっせん・受入れ調整
  • 受入れ施設・受入れ機関:雇用契約締結、研修体制整備、報酬の保障、労働関係法令・社会保険適用
  • 社会保険労務士:雇用契約・労務管理・社会保険手続
  • 税理士:給与税務・年末調整
  • 現地教育機関・送出し機関:本国での日本語研修・候補者選抜
  • 本人:国家試験受験

EPA看護師・介護福祉士候補者の在留資格認定証明書交付申請、国家試験合格後の在留資格変更(特定活動の指定変更/「介護」への変更)、家族滞在に関する申請は行政書士法人Treeにご相談ください。JICWELSへの求人登録・候補者あっせん自体はJICWELSが担当します。

在留資格サポートの詳細を見る

よくある質問

Q. EPA候補者の在留資格は「特定活動18号」ですか.
A. EPA関連の特定活動は、特定活動告示の中で複数の号にわたって規定されており、出入国在留管理庁は号番号でなく「EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者」という名称で整理しています. 告示号番号は改正により変動するため、現行の号番号は申請時に必ず一次資料でご確認ください. 本記事も号番号の断定を避けています.

Q. EPA候補者を受け入れたい施設はどうすればいいですか.
A. 国内唯一の受入れ調整機関である国際厚生事業団(JICWELS)に求人登録を行い、JICWELSのマッチング・受入れ調整を経て候補者を受け入れます. JICWELS以外の職業紹介事業者・労働者派遣事業者にEPA候補者のあっせんを依頼することはできません. 受入れには施設要件・研修体制・日本人同等以上の報酬・労働関係法令と社会保険の適用等を満たす必要があります.

Q. 候補者として何年間就労できますか.
A. 看護師候補者は原則最長3年間、介護福祉士候補者は原則最長4年間、受入れ施設で就労・研修をしながら国家試験合格を目指します.

Q. 国家試験に合格したら在留資格はどうなりますか.
A. EPA看護師は在留資格「特定活動」のまま、指定書の内容がEPA看護師としての活動に変更されます. EPA介護福祉士は、在留資格「特定活動」(EPA介護福祉士)への指定変更、または在留資格「介護」への変更のいずれかを選択できます. いずれも在留期間更新回数の制限がなくなり、配偶者・子の帯同が可能になります(更新手続自体は必要).

Q. 国家試験に合格できなかった場合はどうなりますか.
A. 滞在期間中に合格できなかった場合は、特例的な滞在延長の対象者を除き、在留期間満了までに原則帰国となります. 一定の要件を満たす場合には、再受験のために1年間の特例的な滞在延長が認められる場合があります.

Q. EPAと特定技能「介護」はどう違いますか.
A. EPAは経済連携協定に基づく公的枠組みで、JICWELSを通じて受入れ、国家資格取得を目指して就労・研修する制度です. 特定技能「介護」は介護技能評価試験・日本語試験等の合格により就労する制度で、特定技能1号は通算5年が在留期間の上限です. ただし、特定技能で在留中に介護福祉士資格を取得した場合は在留資格「介護」への変更を検討できます.

Q. EPA候補者の家族は来日できますか.
A. 候補者の在留期間中は原則として家族の帯同は認められていませんが、国家試験合格後のEPA看護師・EPA介護福祉士として在留する段階では、配偶者・子の帯同が可能になります.

Q. EPA候補者は「人手不足対策」として受け入れる制度ですか.
A. 厚生労働省は、3か国からのEPA候補者受入れは看護・介護分野の労働力不足への対応として行うものではなく、相手国からの要望に基づき経済活動の連携強化等の観点から実施していると説明しています.

まとめ

EPA(経済連携協定)に基づくインドネシア(2008年度から)・フィリピン(2009年度から)・ベトナム(2014年度から)の看護師・介護福祉士候補者の受入れは、看護・介護分野の単純な人手不足対策ではなく、相手国からの要望に基づき経済活動の連携強化等の観点から実施されている公的枠組みです。受入れの一元的なあっせんは、国内唯一の受入れ調整機関である国際厚生事業団(JICWELS)が担います。

在留資格は「特定活動」(出入国在留管理庁では「EPA看護師・介護福祉士及びそれらの候補者」として整理)で、具体的な活動内容は指定書により個別に指定されます。告示号番号は告示改正により変動するため、出入国在留管理庁も名称で整理しており、本記事も号番号の断定を避けています(「特定活動18号」等の号番号で紹介されることがありますが、現行の号番号は申請時に一次資料でご確認ください)。

候補者の就労・研修期間は看護師原則最長3年・介護福祉士原則最長4年です。国家試験合格後は、EPA看護師は「特定活動」のまま指定内容変更、EPA介護福祉士は「特定活動」または「介護」へ変更のいずれかを選択でき、いずれも在留期間更新回数の制限がなくなり配偶者・子の帯同が可能になります(更新手続自体は必要)。「永続的就労」と表現されることがありますが、更新を経ない自動永続滞在ではない点に注意してください。

国家試験不合格時は原則帰国ですが、一定要件のもと1年間の特例的な滞在延長が認められる場合があります。特定技能「介護」とは、制度枠組み・あっせん機関・入国要件・在留期間の上限が異なりますが、介護福祉士取得を経て在留資格「介護」に至るキャリアパスは両制度で共通しています。

EPA看護師・介護福祉士候補者の在留資格認定証明書交付申請、在留期間更新、国家試験合格後の在留資格変更(特定活動の指定変更/「介護」への変更)は行政書士法人Treeにご相談ください。JICWELSへの求人登録・候補者あっせんはJICWELSが担当します。

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※ 本記事は執筆時点の法令(出入国管理及び難民認定法、特定活動告示等)・公的機関(出入国在留管理庁・厚生労働省・JICWELS・外務省)の公表情報・運用実務に基づき作成しています。特定活動告示の号番号、受入要件、国家試験合格後の在留資格手続きは変更される場合があるため、最新情報のご確認と専門家へのご相談をお願いいたします。

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