入管・ビザ関連

就労資格証明書の取得方法と活用法|転職時の在留資格確認手続きを解説

約15分で読めます

転職先での業務が現在の在留資格で認められるか不安な場合、就労資格証明書を取得することで入管から事前にお墨付きを得ることができます。就労資格証明書とは、外国人が行うことができる収入を伴う事業の運営または報酬を受ける活動を、出入国在留管理庁長官が証明する文書です(入管法第19条の2)。取得は義務ではありませんが、転職後の在留期間更新をスムーズに進めるうえで有効な手段です。

就労資格証明書は、転職時に「新しい仕事が在留資格の範囲内かどうか」を入管に事前確認できる制度であり、取得しておくと次回の在留期間更新審査で業務該当性の説明がしやすくなります。手数料は収入印紙2,000円(オンライン申請の場合は1,600円)で、交付までの期間は1〜3か月程度です。2025年4月1日の手数料改定により旧料金(1,200円)から変更されています。

「転職先の業務が在留資格の範囲内か確認したい」「就労資格証明書の申請を代行してほしい」という方は、行政書士法人Treeにご相談ください。申請取次行政書士が手続きを代行いたします。相談は何度でも無料・全国対応です。

▶ まずはお気軽にお問い合わせください

就労資格証明書とは何か?|取らないと働けないのかも解説

就労資格証明書は、出入国管理及び難民認定法(入管法)第19条の2に規定されている制度です。外国人が日本で行うことができる就労活動の内容を、出入国在留管理庁長官が証明する公的な文書です。

この証明書には、当該外国人が保有する在留資格のもとで従事できる業務の範囲が記載されます。転職時に取得しておくと、新しい勤務先での業務内容が在留資格の活動範囲に該当するかどうかを、入管が事前に確認した資料として活用できます。次回の在留期間更新でも所属機関の安定性・継続性や雇用条件等の審査は引き続き必要ですが、業務内容の該当性を説明するうえで有力な資料になります。

なお、就労資格証明書を取得していなくても、在留カードの就労制限の表示に従って就労すること自体は可能です。「取らないと働けないのか」という疑問については、取得は義務ではなく、転職時の業務該当性を事前に確認したい場合の任意手続きと理解してください。

在留カードとの違いは?

在留カードには「就労制限の有無」が記載されていますが、具体的にどの業務に従事できるかまでは分かりません。一方、就労資格証明書は転職先の具体的な業務内容が在留資格の範囲内であるかどうかを入管が個別に審査して証明するものです。在留カードが「就労可能」という一般的な情報であるのに対し、就労資格証明書は転職先での就労の適格性をより具体的に確認するための文書です。在留カード等の確認で足りる場合もありますが、転職先の業務内容と在留資格の関係に不安がある場合は、就労資格証明書を取得しておくと、雇用主・入管の双方に対して業務該当性を説明しやすくなります。

就労資格証明書を取得するメリットは何か

メリット1:在留期間更新がスムーズになる

転職後に在留期間更新許可申請を行う場合、入管は「転職先での業務が在留資格の活動範囲に該当するか」を改めて審査します。就労資格証明書を取得しておけば、この点について事前に入管が確認した書面が手元にあるため、更新審査で業務該当性を説明しやすくなります。特に業種・職種が大きく変わる転職では、事前に就労資格証明書を取得しておくことで、転職先での業務が在留資格に該当することを説明しやすくなります。

メリット2:転職先の企業に対する証明になる

転職先の企業が外国人採用に不慣れな場合、「この方を雇用しても問題ないか」と不安に感じることがあります。就労資格証明書を提示すれば、入管が正式に就労の適格性を認めた文書として活用でき、企業側の安心材料になります。

メリット3:不法就労助長罪のリスク回避

入管法第73条の2は、在留資格で認められていない就労活動をさせた雇用主に対して「不法就労助長罪」を規定しています(3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金)。就労資格証明書があれば、雇用主にとって当該外国人の就労活動の内容を確認する資料の一つになります。もっとも、適法就労の確認は在留カードの就労制限表示・資格外活動許可の有無等も含めて総合的に行う必要があり、就労資格証明書があればそれだけで足りるというものではありません。

なお、入管法第19条の2第2項では、何人も外国人に対して就労資格証明書の提示を強制してはならないと定められています。就労資格証明書を持っていないことを理由に雇用を拒否することは不当な取扱いにあたるため注意が必要です。

就労資格証明書の申請手続きはどう進めるか

申請先と申請できる人

就労資格証明書の交付申請先は、申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理局(またはその支局・出張所)です。申請できるのは以下の人です。

  • 外国人本人
  • 当該外国人を雇用する機関の職員(代理申請)
  • 申請取次行政書士・弁護士(取次申請)

必要書類一覧

就労資格証明書の交付申請で典型的に確認される書類は以下のとおりです。実際の提出資料は在留資格、カテゴリー、転職内容、個別事情によって異なるため、事前に管轄の入管局又は専門家に確認することをおすすめします。

書類名 備考
就労資格証明書交付申請書 出入国在留管理庁の手続きページからダウンロード可能
パスポート 提示
在留カード 提示
収入印紙(2,000円/オンライン申請の場合は1,600円) 交付時に貼付(2025年4月1日改定後の料金)
前の勤務先の退職証明書等 前職との雇用関係終了を確認する資料が求められる場合があります(転職内容による)
新しい勤務先の雇用契約書または労働条件通知書 業務内容・給与・雇用期間が分かるもの
新しい勤務先の会社概要 登記事項証明書、会社案内パンフレット等
新しい勤務先の直近の決算書 企業の安定性・継続性を確認するため
卒業証明書・履歴書 学歴・職歴が新業務と関連することを示す資料

申請書の記入例

就労資格証明書交付申請書の主な記入項目と記載例を示します。

項目 記入例
国籍・地域 中国
氏名 WANG MING(ワン ミン)
生年月日 1990年5月15日
在留カード番号 AB12345678CD
在留資格 技術・人文知識・国際業務
在留期間 3年(満了日:2027年6月30日)
現在の勤務先 株式会社○○(退職済み)
新しい勤務先 株式会社△△
新しい勤務先での業務内容 ソフトウェア開発業務(Webアプリケーションの設計・開発)

就労資格証明書の交付までの期間はどのくらいか

出入国在留管理庁の標準処理期間によると、就労資格証明書の交付までの期間はおおむね1か月から3か月です。ただし、以下の要因によって処理期間は変動します。

  • 申請先の入管局の混雑状況:東京入管など大規模局は処理に時間がかかる傾向
  • 転職先の業種・業務内容:在留資格との関連性が明確な場合は比較的早く交付される
  • 追加書類の要否:審査中に追加書類の提出を求められると、その分交付が遅れる

手数料は交付時に収入印紙2,000円(オンライン申請の場合は1,600円)を納付します。申請時ではなく、証明書の交付を受ける際に支払う点に注意してください。なお、不交付(就労が認められない)と判断された場合は手数料はかかりません。(2025年4月1日改定後の料金)

なお、2026年3月に政府は入管難民法改正案を閣議決定し、在留資格変更・在留期間更新の手数料上限を10万円、永住許可の上限を30万円へ引き上げる方針が示されています。就労資格証明書への直接の影響は現時点で確定していませんが、今後の法改正により手数料が再度見直される可能性がある点にご留意ください。

在留期間更新との関係はどうなっているか

転職後の在留期間更新で注意すべき点

転職を伴う在留期間更新では、入管は以下の点を重点的に審査します。

  • 転職先での業務内容が在留資格の活動範囲に該当するか
  • 転職先企業の安定性・継続性
  • 雇用条件(給与水準が日本人と同等以上か)
  • 所属機関の届出義務を履行しているか

就労資格証明書を取得していれば、1点目の業務内容の該当性については審査済みとなるため、更新審査では主に転職先企業の安定性や雇用条件の確認が中心になります。就労資格証明書がなくても在留期間更新は可能ですが、その場合は在留資格該当性の審査が更新審査に含まれるため、審査期間が長くなる傾向があります。

就労資格証明書の取得と在留期間更新の優先順位

在留期間の満了日が近い場合は、就労資格証明書の取得を待たずに在留期間更新許可申請を優先してください。就労資格証明書の審査には1〜3か月かかるため、在留期間の残りが少ない場合は間に合わない可能性があります。

状況 推奨される対応
在留期間の残りが6か月以上 就労資格証明書を先に取得し、その後に在留期間更新を申請
在留期間の残りが3〜6か月 就労資格証明書と在留期間更新を並行して検討(状況により判断)
在留期間の残りが3か月未満 在留期間更新を最優先で申請(就労資格証明書は更新後に検討)

転職に伴う在留手続きの全体像については「技人国ビザの転職手続き|14日以内の届出義務・3か月ルール・就労資格証明書を解説」で詳しく整理しています。

就労資格証明書が交付されないケース

以下のような場合は、就労資格証明書が交付されない(不交付となる)可能性があります。

  • 転職先の業務内容が在留資格の活動範囲外:たとえば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で、単純労働(製造ラインの作業、飲食店の接客等)に従事する場合
  • 学歴・職歴と業務内容の関連性が認められない:在留資格の基準省令で求められる学歴・実務経験と転職先の業務が結びつかない場合
  • 転職先企業の安定性・継続性に疑義がある:設立直後で事業実績がない、債務超過の状態にある等
  • 雇用条件が不適切:日本人と比べて著しく低い給与水準である場合

不交付となった場合は、在留資格変更許可申請(別の在留資格への変更)を検討する必要があります。在留資格の変更が不許可になる理由については「在留資格変更が不許可になる5つの理由|入管が見る審査ポイントと対策」もあわせてご確認ください。

よくある不備・失敗

就労資格証明書の申請で多い不備や失敗を整理します。

よくある不備・失敗 どうなるか
雇用契約書に業務内容が具体的に記載されていない 在留資格との関連性が判断できず、追加書類を求められる or 不交付
退職証明書を取得していない 前職との雇用関係が終了したことを証明できず、審査が遅れる
所属機関の届出(14日以内の届出義務)を怠っている 在留状況に問題ありと評価され、審査にマイナスの影響
収入印紙を申請時に貼付する 収入印紙は交付時に貼付するもの。申請時に貼付すると返却できない
在留期間の残りが少ないのに就労資格証明書を先に申請する 証明書の交付を待つ間に在留期間が満了し、オーバーステイのリスク

よくある質問

Q. 就労資格証明書の取得は義務ですか?

義務ではありません。就労資格証明書の交付申請は任意の手続きです。取得しなくても在留期間更新は可能ですが、転職を伴う更新の場合は取得しておくと審査がスムーズになります。なお、入管法第19条の2第2項により、就労資格証明書を持っていないことを理由に不利な取扱いをすることは禁止されています。

Q. 就労資格証明書の手数料はいくらですか?

手数料は収入印紙2,000円(オンライン申請の場合は1,600円)です。証明書の交付を受ける際に納付します。申請時ではなく交付時に支払う点に注意してください。不交付となった場合は手数料はかかりません。なお、2025年4月1日の改定前(2025年3月31日以前の受付分)は1,200円が適用されます。

Q. 転職せずに同じ会社で働き続ける場合も就労資格証明書は必要ですか?

転職しない場合は、就労資格証明書を取得する実益はほとんどありません。就労資格証明書は主に転職時に、新しい勤務先での業務が在留資格の範囲内であることを確認する目的で利用される制度です。同じ会社で同じ業務を続ける場合は、通常の在留期間更新で足ります。

Q. 就労資格証明書の有効期限はありますか?

就労資格証明書自体に法定の有効期限はありませんが、交付後に在留期間が更新されたり、勤務先や業務内容が変わった場合は、証明書の内容が現状と一致しなくなります。実務上は、交付を受けた在留期間中に在留期間更新を行う際の添付書類として使用するのが一般的な利用方法です。

Q. 就労資格証明書が不交付になったらどうなりますか?

不交付の場合、通知書にその理由が記載されます。転職先での業務が在留資格の活動範囲外と判断された場合は、在留資格変更許可申請を行うか、在留資格の範囲内の業務に就く必要があります。不交付であっても、すぐに在留資格が取り消されるわけではありませんが、そのまま範囲外の業務に従事すると資格外活動に該当し、在留資格取消しや退去強制の対象となる可能性があります。

Q. 行政書士に就労資格証明書の申請を依頼できますか?

はい、申請取次行政書士であれば、本人に代わって就労資格証明書の交付申請を取り次ぐことができます。行政書士法人Treeでは、書類作成から入管への申請取次まで対応しています。万が一不許可の場合は無料で再申請し、それでも不許可であれば全額返金いたします。

まとめ

  • 就労資格証明書は、入管法第19条の2に基づき、外国人が従事できる就労活動の内容を入管が証明する文書
  • 取得は任意だが、転職時に取得しておくと在留期間更新がスムーズになる
  • 手数料は収入印紙2,000円(オンライン申請の場合は1,600円)(交付時に納付)
  • 交付までの期間はおおむね1〜3か月
  • 在留期間の残りが少ない場合は、在留期間更新を優先すること
  • 転職先の業務内容が在留資格の範囲外と判断されると不交付になるため、事前に専門家に相談するのが安全

就労資格証明書の申請は行政書士法人Treeにお任せください

サービス 料金(税込)
在留期間更新許可申請 30,000円〜49,800円
在留資格認定・変更許可申請 89,800円〜100,000円
  • ✔ 不許可の場合は無料で再申請、それでも不許可なら全額返金
  • ✔ 就労資格証明書の申請取次にも対応
  • ✔ 相談は何度でも無料・全国対応

▶ 行政書士法人Treeに相談してみる

※ 本記事は2026年4月時点の出入国管理及び難民認定法に基づく一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません。記載内容には細心の注意を払っておりますが、在留資格や必要書類は個々の状況により異なります。具体的な手続きについては専門家にご相談ください。

行政書士法人Tree