在留資格認定証明書交付申請・在留期間更新許可申請・在留資格変更許可申請などの在留手続は、地方出入国在留管理官署の窓口に出向かなくても「在留申請オンラインシステム」を使って自宅やオフィスから申請できます。利用できるのは、外国人本人(中長期在留者で、在留資格が外交・公用・短期滞在ではなく、在留期間が3月を超える方)・法定代理人・一定の場合の親族のほか、弁護士・行政書士、所属機関の職員、外国人の円滑な受入れを図ることを目的とする公益法人の職員、登録支援機関の職員などです。本記事では、行政書士の立場から、オンライン申請を始めるための利用者情報登録の方法、対象となる手続と対象外の在留資格、そして代理(取次)申請の仕組みを、令和8年1月のシステム更改後の最新内容を踏まえて整理します。
目次
在留申請オンラインシステムとは
在留申請オンラインシステムは、出入国在留管理庁が運用する、在留関係の許可申請等をインターネット経由で行うための仕組みです。申請のために出入国在留管理官署へ出向く必要がないこと、原則24時間申請の受付が可能であること(メンテナンス時間等を除く)、システムの利用料金がかからないことが大きなメリットです。ただし、在留期限の最終日(在留期間満了日の当日)はオンライン申請を利用できないため、管轄の地方出入国在留管理官署で申請する必要があります。
利用にあたっては、申請する立場ごとに事前準備が異なります。大きく分けて、(1)外国人本人・法定代理人・親族が自分で申請するパターン、(2)弁護士・行政書士が取次者として申請するパターン、(3)所属機関(勤務先・受入機関)の職員や登録支援機関の職員が申請するパターンがあります。それぞれ登録の手続が違うため、ご自身がどの立場に当たるかをまず確認することが出発点です。
オンライン申請の対象となる手続・対象外の在留資格
オンライン申請の対象となる主な手続は次のとおりです。これらは「外交」「短期滞在」などを除く中長期在留者向けの手続が中心です。
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留資格変更許可申請
- 在留期間更新許可申請
- 在留資格取得許可申請
- 就労資格証明書交付申請
- 上記と同時に行う再入国許可申請・資格外活動許可申請
一方で、外国人本人による利用については、在留資格が「外交」「公用」「短期滞在」の方、在留期間が「3月」以下の方、15歳未満の方などはオンライン申請を利用できません。また、「特定活動」のうち出国準備期間の方など、申請種別・在留資格の組合せによって対象外となるケースもあります。ご自身の在留資格・在留期間でオンライン申請が使えるかどうかは、出入国在留管理庁が公表している利用者ごとの申請可能手続の一覧で必ず事前にご確認ください。
外国人本人が利用する場合の利用者情報登録
外国人本人が自分でオンライン申請を行うには、利用者情報登録(アカウント登録)が必要です。本人申請では、本人確認のためにマイナンバーカードと、マイナポータルアプリをインストールしたスマートフォンが必要になります。マイナンバーカードの電子証明書を使って本人確認を行う仕組みのため、カードの電子証明書が有効であることが前提です。
本人として利用できるのは、原則として中長期在留者の方です。ただし、在留資格が「外交」「公用」「短期滞在」の方、在留期間が「3月」以下の方、15歳未満の方などは利用できません。外国人本人・法定代理人・親族の方の利用者IDの有効期間は、登録に用いたマイナンバーカードの電子証明書の有効期限までとなります。電子証明書の有効期限が切れると申請ができなくなり、改めて申出手続が必要になるため、更新時期にも注意してください。法定代理人が本人に代わって申請する場合や、申請人が16歳未満又は疾病その他の事由により自ら申請できないため親族(配偶者・子・父又は母等)が申請する場合も、所定の確認を経て利用者情報登録を行います。
行政書士・弁護士が取次申請する場合
外国人ご本人やご家族にとって、必要書類の準備や入管の審査対応は負担が大きいものです。行政書士・弁護士は、本人に代わって申請を取り次ぐ「申請等取次者」として、オンライン申請を行うことができます。
行政書士がオンラインシステムを利用するには、前提として、あらかじめ地方出入国在留管理官署において申請等取次者としての届出を行い、届出済証明書の交付を受けている必要があります。そのうえで、システムの利用者情報登録(利用申出)の際に、届出済証明書に記載された12桁の証明書番号を入力して登録します。本人申請と異なり、マイナンバーカードではなくこの届出済証明書に基づいて登録できる点が特徴です。弁護士・行政書士の方の利用者IDの有効期間は、届出済証明書の有効期限までとなります。
当事務所では、在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請などについて、申請等取次の届出を行った行政書士が、書類作成からオンラインでの取次申請までを一貫してサポートいたします。なお、相続登記や会社の商業登記といった登記手続、紛争に関する交渉・調停・訴訟の代理、税額計算や税務申告は行政書士の職域外ですので、必要に応じて提携する司法書士・弁護士・税理士と連携してご案内します。
所属機関・登録支援機関の職員が申請する場合
企業などの所属機関(受入機関)の職員や、特定技能の登録支援機関の職員、外国人の円滑な受入れを図ることを目的とする公益法人の職員も、一定の要件のもとオンライン申請を利用できます。これらの職員の場合は、本人申請や取次者の利用者情報登録とは手続が異なり、事前に利用申出を行い、地方出入国在留管理官署の承認を受ける必要があります。利用申出は、官署への出頭・郵送のほか、オンラインでの受付にも対応しています。
所属機関等の職員の利用者IDの有効期間は、承認された日から原則として一定期間とされています。令和8年1月のシステム更改により、所属機関等の方の利用者IDの有効期間は従来の1年間から3年間に延長されました。更新の手間が軽減されたため、社内で継続的に在留手続を行う担当者にとって使いやすくなっています。
令和8年1月のシステム更改で変わった点
在留申請オンラインシステムは令和8年1月5日に更改され、利用者の要望を反映した改善が行われています。実務に影響の大きい主な変更点は次のとおりです。
| 項目 | 更改後の内容 |
|---|---|
| 添付ファイルの容量 | 添付できるデータの容量が拡大 |
| 複数ファイルの添付 | 添付資料について複数ファイルの添付が可能に |
| 一時保存機能 | 申請項目の入力途中での一時保存が可能に |
| 所属機関等の利用者ID有効期間 | 1年間から3年間へ延長 |
なお、システム更改前(令和7年12月以前)に申請した案件は、更改後の申請情報一覧画面に表示されなくなる取扱いとされています。過去の申請内容を確認できるよう、必要な方は申請情報を印刷・保存しておくことが推奨されています。最新の運用は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。在留資格全般の準備については、在留資格・ビザ申請のサポートもあわせてご覧ください。
在留資格のオンライン申請は便利な一方で、対象手続の判断や添付書類の準備、不許可リスクの見極めには専門的な知識が必要です。行政書士法人Treeでは、申請等取次の届出を行った行政書士が、利用者情報登録から書類作成・オンライン取次申請までを丁寧にサポートします。ビザ認定・変更のスタンダードプランは89,800円(税込)、フルサポートプランは100,000円(税込)、ビザ更新はスタンダードプラン33,000円(税込)・フルサポートプラン49,800円(税込)です。まずは在留資格・ビザ申請のサポートはこちらからお気軽にお問い合わせください。ご相談は何度でも無料です。
まとめ
在留申請オンラインシステムは、在留資格認定証明書交付申請・変更・更新・取得・就労資格証明書交付申請などを窓口に行かずに行える仕組みです。「外交」「短期滞在」や「特定活動(出国準備期間)」などは対象外です。利用には立場ごとの事前準備が必要で、外国人本人はマイナンバーカードによる利用者情報登録、行政書士は申請等取次の届出を前提に12桁の証明書番号で登録、所属機関等の職員は利用申出と承認が必要です。令和8年1月の更改で添付容量の拡大・複数ファイル添付・一時保存・所属機関等のID有効期間3年化が実現しています。
在留資格のオンライン申請に関するよくある質問
Q:在留期間更新もオンラインで申請できますか。
A:はい。在留期間更新許可申請はオンライン申請の対象です。在留資格変更許可申請、在留資格認定証明書交付申請、就労資格証明書交付申請なども対象となります。ただし、外国人本人による利用については、在留資格が「外交」「公用」「短期滞在」の方、在留期間が「3月」以下の方、15歳未満の方などは利用できません。また、「特定活動(出国準備期間)」の方など、申請種別・在留資格の組合せによって対象外となるケースもあります。
Q:行政書士に依頼すると本人はオンライン登録をしなくてよいのですか。
A:申請等取次の届出を行った行政書士が取次者として申請する場合、行政書士側で利用者情報登録を行うため、外国人ご本人がマイナンバーカードでアカウント登録をする必要はありません。書類準備から申請、結果受領までを行政書士がサポートします。
Q:会社の人事担当者でもオンライン申請できますか。
A:所属機関(受入機関)の職員として、事前に利用申出を行い地方出入国在留管理官署の承認を受ければ利用できます。承認後の利用者IDの有効期間は、令和8年1月の更改により1年間から3年間に延長されています。
Q:マイナンバーカードがなくてもオンライン申請できますか。
A:外国人本人が自分で申請する場合は、本人確認のためマイナンバーカードとマイナポータルアプリが必要です。一方、申請等取次の届出を行った行政書士に依頼する場合は、行政書士が届出済証明書に基づいて申請するため、本人のマイナンバーカードは不要です。
Q:オンライン申請なら必ず早く許可が出ますか。
A:オンライン申請は窓口の待ち時間を省ける利点がありますが、審査自体が必ず短縮されるとは限りません。標準処理期間は手続や在留資格によって異なり、追加資料の提出を求められることもあります。余裕をもったスケジュールでの申請をおすすめします。
※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。