入管・ビザ関連

在留カードの住所変更・更新手続き|14日ルール・再交付・紛失対応を解説

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「引っ越したけど在留カードの住所変更はどこで?」「カードを紛失してしまった」「14日を過ぎてしまった、どうしよう」——在留カードの手続は期限が短く、怠ると罰則や在留資格への悪影響があります。本記事では、住居地届出(入管法19条の9)、住居地以外の届出(19条の10)、紛失・盗難・滅失時の再交付(19条の12)、汚損・毀損時の再交付(19条の13)、所属機関等届出(19条の16)、永住者の在留カード更新、マイナンバーカード一体化、特別永住者証明書との違いまで、行政書士が実務目線で解説します。

結論として、住居地変更は市区町村窓口で引っ越しから14日以内、紛失・盗難・滅失時の再交付は出入国在留管理局でその事実を知った日から14日以内に申請する必要があります。著しい汚損・毀損時の再交付は19条の13に基づき速やかに申請。所属機関(勤務先・教育機関)の変更・離脱・移籍、配偶者との離婚・死別は入管へ別途14日以内に届出(19条の16)。違反すると20万円以下の罰金や在留資格取消事由(入管法22条の4)の対象となる可能性があります。

在留カード関連の手続や在留資格の管理は、入管業務に精通した行政書士にご相談ください。

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根拠法令は出入国管理及び難民認定法、住居地届出は出入国在留管理庁「住居地の届出」、所属機関等届出は出入国在留管理庁「所属機関等に関する届出」もご参照ください。

在留カードの基本

在留カードは、3か月を超えて日本に在留する中長期在留者に交付される身分証明書(入管法19条の3)。短期滞在・3か月以下の在留資格・特別永住者・外交・公用の在留資格者は対象外です。常時携帯義務があり(入管法23条1項)、違反すると20万円以下の罰金。

記載事項

  • 氏名・生年月日・性別・国籍・地域
  • 住居地
  • 在留資格・在留期間・在留期間満了日
  • 許可の種類・年月日・在留カード番号
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可の有無
  • 顔写真

在留カードの住所変更・再交付の概要と14日ルール

在留カード関連の主要な届出義務は以下のとおりです。

届出種類 根拠条文 提出先 期限
住居地届出 入管法19条の9 市区町村長 住居地を定めた日・変更日から14日以内
住居地以外(氏名・生年月日・性別・国籍)の変更届出 入管法19条の10 地方出入国在留管理局 変更があった日から14日以内
紛失・盗難・滅失時の再交付 入管法19条の12 地方出入国在留管理局 事実を知った日から14日以内
汚損・毀損時の再交付 入管法19条の13 地方出入国在留管理局 速やかに(明文の14日制限はない)
所属機関・配偶者に関する届出 入管法19条の16 地方出入国在留管理局 事由発生から14日以内
有効期間更新 入管法19条の11 地方出入国在留管理局 有効期間満了日まで(永住者は2か月前から申請可)

在留カードの住所変更手続の流れ|市区町村窓口で14日以内

1. 法的根拠

入管法19条の9に基づき、住居地を定めた日または変更した日から14日以内に、市区町村長へ届け出る義務があります。違反は20万円以下の罰金(入管法71条の2)。さらに、住居地届出をしないまま90日以上経過すると在留資格取消事由(入管法22条の4第1項8号・9号)。

2. 提出先

  • 転入届:新住所地の市区町村役場
  • 転居届(同一市区町村内):当該市区町村役場
  • 転出届:旧住所地の市区町村役場(転居先で転入届時に併せ)

3. 手続の流れ

  1. 市区町村窓口(住民課・市民課)で転入届または転居届を提出
  2. 在留カード裏面の住居地欄に新住所を記載(窓口担当者)
  3. 住民票の写しを取得(必要に応じ)
  4. 入管への別途届出は原則不要

4. 必要書類

  • 在留カード
  • 旅券(パスポート)
  • 市区町村窓口備付けの転入届書(または転居届)
  • 同居家族分の在留カード(家族全員の手続)
  • 本人確認書類

住居地以外の届出(入管法19条の10)

住居地の他に、以下の事項に変更があった場合は変更があった日から14日以内に出入国在留管理局へ届出が必要です。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域

※ 所属機関の変更や配偶者との離婚・死別は19条の10ではなく、後述の19条の16で別途規定されています。

所属機関等に関する届出(入管法19条の16)

就労系・身分系の在留資格者は、所属機関や配偶者に関する変更を14日以内に届け出る義務があります。対象は在留資格により2グループに分かれます。

A:活動機関に関する届出(入管法19条の16第1号)

以下の在留資格者は、活動機関の名称・所在地の変更、当該機関の消滅、当該機関からの離脱・移籍に関し届出義務があります。

  • 教授/高度専門職1号ハ/高度専門職2号(2号ハ)
  • 経営・管理/法律・会計業務/医療/教育
  • 企業内転勤/技能実習/留学/研修

B:契約機関に関する届出(入管法19条の16第2号)

以下の在留資格者は、契約機関の名称・所在地の変更、当該機関の消滅、当該機関との契約終了・新たな契約の締結に関し届出義務があります。

  • 高度専門職1号イ・ロ/高度専門職2号(2号イ・ロ)
  • 研究/技術・人文知識・国際業務/介護/興行/技能/特定技能

C:配偶者に関する届出(入管法19条の16第3号)

「家族滞在」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の在留資格者で、配偶者と離婚または死別した場合は14日以内に届出義務があります。

事由 届出期限 提出先
所属機関の名称・所在地変更 14日以内 地方出入国在留管理局
所属機関からの離脱(退職・卒業) 14日以内 地方出入国在留管理局
新たな所属機関への移籍(転職・入学) 14日以内 地方出入国在留管理局
所属機関の消滅 14日以内 地方出入国在留管理局
配偶者との離婚・死別 14日以内 地方出入国在留管理局

届出方法はオンライン申請(電子届出システム)・郵送・窓口の3択。在留カード番号・所属機関名・離脱/移籍日等を記載します。

在留カードを紛失・盗難・汚損・毀損した場合の再交付申請

在留カードを紛失・盗難・滅失(19条の12)または著しく汚損・毀損(19条の13)した場合の再交付申請が必要です。期限の取扱いが異なる点に注意。

事由 根拠条文 必要書類 期限
紛失 19条の12 申請書、写真(4×3cm)、旅券、遺失届受理証明書 事実を知った日から14日以内
盗難 19条の12 申請書、写真、旅券、盗難届受理証明書 事実を知った日から14日以内
滅失(火災・水害等) 19条の12 申請書、写真、旅券、罹災証明書等 事実を知った日から14日以内
著しい汚損・毀損 19条の13 申請書、写真、旅券、毀損した在留カード 速やかに(明文の14日制限はない)
記載事項の変更 19条の10 申請書、写真、旅券、在留カード 変更日から14日以内

手数料は紛失・盗難・滅失・著しい汚損・毀損による再交付は無料、希望による交換は1,300円。

在留カードの有効期間満了と在留期間更新の違い

「在留期間更新」(在留資格そのものの期間を延長)と「在留カードの有効期間更新」(カード自体の物理的有効期間を更新)は別の手続です。

手続 対象 根拠条文
在留期間更新許可申請 すべての在留資格 入管法21条
在留資格変更許可申請 別の在留資格への変更 入管法20条
在留カードの有効期間更新申請 主に永住者・高度専門職2号 入管法19条の11

在留カードの有効期間は在留資格の期限と連動します。

在留資格 カードの有効期間
永住者(16歳以上) 7年
永住者(16歳未満) 16歳の誕生日まで
高度専門職2号 7年(在留資格は無期限)
その他の在留資格 在留期間と同じ(最長5年)
特定活動 個別決定された期間

在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請を行うと、新しい在留カードが交付されます。永住者・高度専門職2号のカード更新は有効期間満了日の2か月前から申請可能(入管法19条の11)。

マイナンバーカードとの一体化

2025年から、外国人の在留カードとマイナンバーカードの一体化が段階的に進められています。一体化により以下のメリット:

  • カード携帯枚数の削減
  • 各種行政手続のオンライン化
  • 銀行口座開設等の手続簡素化

※ 一体化の運用詳細は順次明らかにされる予定。

特別永住者証明書との違い

項目 在留カード 特別永住者証明書
対象 中長期在留者(3か月超) 特別永住者(戦前から日本に居住する朝鮮・台湾出身者およびその子孫)
根拠法 入管法 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法
携帯義務 あり なし
有効期間 在留期間に応じる 7年(16歳以上)
住居地届出 14日以内に市区町村 同左

必要書類・料金

項目 内容
住所変更 在留カード・転入届または転居届に必要な書類(市区町村窓口)
所属機関等届出 届出書・在留カード写し(電子・郵送・窓口)
再交付(紛失・盗難・滅失) 申請書・写真・旅券・遺失届受理証明書等
再交付(汚損・毀損) 申請書・写真・旅券・在留カード
ビザ更新 33,000円〜49,800円(税込)
ビザ変更・認定 89,800円〜100,000円(税込)
所属機関等届出代行 11,000円〜(税込)
再交付申請代行 22,000円〜(税込)

違反時の罰則・在留資格取消

1. 罰金

  • 住居地届出をしない・虚偽届出:20万円以下の罰金(入管法71条の2)
  • 所属機関等届出をしない:20万円以下の罰金
  • 在留カード携帯義務違反:20万円以下の罰金
  • 在留カード受領拒否:20万円以下の罰金

2. 在留資格取消事由(入管法22条の4)

  • 住居地届出をしないまま90日以上経過
  • 住居地から離れて90日以上経過(行方不明)
  • 虚偽の住居地届出
  • 偽りその他不正な手段で在留資格取得
  • 所属機関の活動を行わないで3か月以上経過

よくあるケース

  • 転入届と同時に国民健康保険の加入手続も必要
  • 単身赴任で住民票だけ移動した場合も在留カード裏書が必要
  • 勤務先の変更は入管への所属機関等に関する届出が別途必要
  • 離婚後の在留資格(配偶者ビザから他資格への変更)
  • 留学生から技術人文知識国際業務への変更(卒業後の就職)
  • 家族のビザ同時更新
  • 長期出張・帰国時の住居地維持
  • 配偶者と離別した場合の19条の16第3号届出

行政書士法人Treeのサポート

  • ✔ 住所変更・再交付の窓口同行
  • ✔ 在留資格変更・更新申請の書類作成
  • ✔ 所属機関等に関する届出の代行(電子届出含む)
  • ✔ 配偶者との離別後のビザ変更サポート
  • ✔ 家族のビザ同時管理
  • ✔ 永住・帰化申請
  • ✔ 在留資格取消事由発生時の対応相談
  • ✔ 経営管理ビザ・高度専門職ビザの取得サポート

よくある質問

Q1. 住所変更を忘れていた場合どうなりますか?

A. 14日を過ぎても速やかに届出を。期間が著しく長い(90日以上)と在留資格取消(入管法22条の4)の対象となる恐れがあります。20万円以下の罰金もあり得ます。

Q2. 住所変更と同時に氏名変更もできますか?

A. 氏名・国籍・地域・生年月日・性別に変更があった場合は、変更があった日から14日以内に入管への別途届出(19条の10)が必要です。市区町村窓口とは別の手続です。

Q3. オンラインで住所変更できますか?

A. 住所変更は原則市区町村の窓口です。マイナンバーカードを活用した一部自治体の例があります。所属機関等届出(19条の16)はオンライン(電子届出システム)で可能です。

Q4. 再交付申請時に注意すべき点は?

A. 紛失・盗難の場合は警察への遺失届・盗難届が前提です。受理証明書を取得してから入管へ申請します。即日交付は不可、後日受領となります。

Q5. 在留期間中に転職した場合の手続は?

A. 14日以内に所属機関等届出(離脱と移籍の両方)を入管へ提出(19条の16)。新所属機関での就労資格証明書交付申請(任意)も推奨。

Q6. 永住者は更新が必要ですか?

A. 永住者の在留資格は無期限ですが、在留カード自体は7年ごとに更新が必要です(入管法19条の11)。満了日の2か月前から申請可能。

Q7. 失効した在留カードはどうすればいいですか?

A. 在留資格喪失・出国時は在留カードを返納する必要があります。新しいカード交付時は古いカードを引き換え。

Q8. 同居家族の在留カードも一緒に届出すべきですか?

A. はい。家族全員の在留カードを持参し、それぞれの裏面に新住所を記載してもらいます。

Q9. 配偶者と離婚しました。何の届出が必要ですか?

A. 「家族滞在」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の在留資格者は、入管法19条の16第3号により14日以内に入管へ届出が必要です。さらに、6か月以上配偶者活動を行わないと在留資格取消事由(22条の4第1項7号)となるため、別の在留資格への変更を検討してください。

行政書士法人Tree|ビザ・在留カードサポート

ビザ認定・変更89,800円〜100,000円(税込)、ビザ更新33,000円〜49,800円(税込)。在留カード関連の手続も丁寧に対応します。

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まとめ

  • 住居地変更は市区町村窓口で14日以内(入管法19条の9)
  • 氏名・生年月日・性別・国籍の変更は入管へ14日以内(19条の10)
  • 紛失・盗難・滅失時の再交付は入管で事実を知った日から14日以内(19条の12)
  • 著しい汚損・毀損時の再交付は速やかに(19条の13)
  • 所属機関の変更・配偶者との離別は入管へ14日以内届出(19条の16)
  • 違反は20万円以下の罰金、90日以上の不届出は在留資格取消事由
  • 永住者カードは7年更新、高度専門職2号は実質無期限
  • マイナンバーカード一体化が2025年から段階的に進行中

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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