相続関連

遺言書がない場合の相続手続き|遺産分割協議の流れ・期限・相続人申告登記を解説

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遺言書がない場合、相続は民法の規定に従い、相続人全員による遺産分割協議で遺産の分け方を決めます。相続人の確定・相続財産の調査・遺産分割協議書の作成・名義変更手続きなど、やるべきことが多く、期限のある手続きもあります。この記事では、遺言書がない場合の相続手続きの全体像と進め方に加え、遺産分割協議がまとまらない場合の対応も解説します。

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相続手続きの全体の流れ

Step 1: 相続人の確定(戸籍収集)

被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本を収集し、法定相続人を確定します。被相続人の本籍地の市区町村に戸籍謄本を請求します。転籍がある場合は、過去の本籍地全てから取り寄せる必要があります。

Step 2: 相続財産の調査

被相続人の財産(プラスの財産とマイナスの財産)を調査し、財産目録を作成します。

財産の種類 調査方法
不動産 固定資産税の納税通知書、名寄帳(市区町村)、登記事項証明書(法務局)
預貯金 金融機関への残高証明書の請求
有価証券 証券会社への照会
債務(借入金等) 信用情報機関(CIC・JICC・KSC)への情報開示請求
生命保険 保険会社への照会、生命保険協会への一括照会

Step 3: 相続放棄・限定承認の検討(期限あり)

債務が多い場合は、相続放棄または限定承認を検討します。相続放棄・限定承認の期限は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」(民法第915条1項)です。家庭裁判所に申述します。なお、限定承認は相続人全員が共同して申述する必要があり(民法第923条)、財産目録を作成して家庭裁判所に提出しなければなりません(民法第924条)。相続人の一部が相続放棄している場合は、残りの相続人全員で限定承認を行います。

相続放棄・限定承認の期限(3か月)が迫っている方へ:期限を過ぎると単純承認(全ての財産・債務を引き継ぐ)とみなされます。お急ぎの方は今すぐ無料相談をご利用ください。

Step 4: 遺産分割協議

相続人全員で遺産の分け方を話し合い、合意します。合意内容を遺産分割協議書として書面にまとめ、名義変更等の手続きに備えて、通常は相続人全員が実印で署名押印します。名義変更手続き(不動産登記・金融機関)では、遺産分割協議書に加え相続人全員の印鑑証明書が必要です。

Step 5: 名義変更手続き

遺産分割協議書に基づいて、各財産の名義変更手続きを行います。不動産は相続登記(法務局)、預貯金は銀行での手続きが必要です。

期限のある手続き一覧

遺産分割協議自体に法律上の期限はありません。しかし、相続税の申告(10か月)や相続登記の義務化(3年)など、関連する手続きに期限があるため、実務上は早期に協議をまとめることが重要です。

手続き 期限 届出先
死亡届 死亡を知った日から7日以内 市区町村
相続放棄・限定承認 相続開始を知った時から3か月以内 家庭裁判所
準確定申告 相続開始を知った日の翌日から4か月以内 税務署
相続税の申告・納付 相続開始を知った日の翌日から10か月以内 税務署
相続登記 相続を知った日から3年以内(2024年4月義務化)。遺産分割がまとまらない場合は相続人申告登記等を検討 法務局

遺産分割の方法については「遺産分割の方法4つ」で詳しく解説しています。相続に伴う名義変更手続きは「相続に伴う名義変更の手続き一覧」を参照してください。

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よくある質問

Q. 遺産分割協議がまとまらない場合は?

相続人間で合意できない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てます。調停でもまとまらなければ審判に移行し、裁判官が遺産の分割方法を決定します。

Q. 相続人の中に未成年者がいる場合は?

未成年者は単独で遺産分割協議に参加できません。親権者が法定代理人として参加しますが、親権者自身も相続人である場合は利益相反となるため、特別代理人の選任を家庭裁判所に申し立てる必要があります。

Q. 相続登記をしないとどうなる?

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続により不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料が科される可能性があります。なお、遺産分割協議がまとまらない場合は「相続人申告登記」を行うことで、暫定的に義務を履行したとみなされます。

まとめ

  • 遺言書がない場合は相続人全員の遺産分割協議が必要
  • 相続放棄は3か月以内、相続税申告は10か月以内の期限あり
  • 遺産分割協議書は相続人全員の実印で署名押印
  • 相続登記は2024年4月から義務化(3年以内)

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※ 本記事の内容は2026年4月時点の民法・不動産登記法等の法令に基づく一般的な解説です。具体的な相続手続きについては専門家にご相談ください。民法の条文はe-Gov法令検索(民法)で確認できます。

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