公開日:2026年10月25日 / 制度・資料確認:2026年10月25日
会社はすでにある。車両も用意できそう。でも、介護タクシーの申請準備を始めると、総務には定款、経理には決算書、役員には履歴書と、資料が別々の場所にあることに気づきます。既存法人の申請は、車と二種免許だけでなく、『会社としてこの事業を行う計画』を資料でそろえる作業です。
営業所・車庫を借りる前に、定款・登記・役員・資金の状態を並べてみましょう。行政書士法人Treeでは、法人の資料と開業予定を照合し、何から準備するかを整理したうえで許可申請をサポートします。
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既存法人だからこそ、最初に集める資料
関東運輸局の福祉輸送限定用手引は、既存法人の添付書類として、定款又は寄付行為、登記簿謄本、最近の事業年度の貸借対照表、役員又は社員の名簿・履歴書を示しています。会社名と代表者だけ分かれば足りるわけではありません。
| 資料 | 主に確認すること | 用意する際の注意 |
|---|---|---|
| 定款等 | 法人の目的・現在の内容 | 古い設立時の版だけでなく変更後も確認 |
| 登記事項証明書 | 商号・所在地・役員等 | 社内の名簿や定款と照合する |
| 直近事業年度の貸借対照表 | 法人の財務状況 | 申請時の資金計画と区別する |
| 役員又は社員の名簿・履歴書 | 構成員と経歴 | 登記・実際の運営体制と整合させる |
| 法人名義の残高証明書等 | 申請のために確保する資金 | 取得する時点を申請予定と合わせる |
この表だけで全添付書類が完成するわけではありません。車両・施設・運転者・管理体制等の資料が別に必要です。また、法人の種類や計画によって追加確認もあります。資料の有効期間・発行時期は提出先に合わせるため、証明書を早く取りすぎないよう、準備順を確認しましょう。
表に含まれない車両・施設・管理体制などの書類も含め、全体を照合する手順は、介護タクシーの必要書類の照合チェックで解説しています。
資料中の「社員」は、合同会社などでは出資者等の法人の構成員を意味し、一般の従業員とは限りません。すべての従業員の履歴書が必要と決めず、法人の形態と管轄支局の取扱いに合わせて対象者を確認します。
定款の『介護事業』だけで足りるとは決めない
会社で既に訪問介護や福祉事業を行っていても、そのことだけで有償の旅客運送の許可を持っていることにはなりません。新しく行う事業が、一般乗用旅客自動車運送事業の福祉輸送限定として申請する内容と整合するかを確認します。
四国運輸局の事業開始案内では、必要な準備として定款目的への『一般乗用旅客自動車運送事業』追加が示されています。具体的な目的の文言、変更が必要か、変更と申請をどう進めるかは、現在の定款と管轄支局の取扱いを踏まえて判断してください。
目的変更等に伴う登記申請は、司法書士等の専門家の業務範囲です。Treeへのご相談では許可申請に必要な確認を整理し、会社側の変更手続きと矛盾しない準備を進めます。既存の許認可がある場合も、同じ会社だから自動的に追加されるとは考えないことが重要です。
役員の名前だけでなく、誰が運営するかを決める
関東の審査基準9では、法人の役員1名以上が専従することを求めています。現場では誰が運行管理を担当し、運転者への指示や事故時の連絡をどう行うかなど、実際に運営する体制と資料をそろえます。
他事業の役員や従業員が兼ねる計画なら、その役割・勤務状況を先に整理してください。『小規模だから会社の誰かが空いたときに管理する』という説明だけでは、計画の確認が進みません。必要な資格者の選任等は、車両台数や営業所の計画によって別途確認します。
役員変更や本店移転などを近く予定している場合も、相談時に伝えてください。取得した登記事項証明書、申請書の情報、提出後の実態がずれないよう、変更予定を共有してから書類を作る方が整理しやすくなります。
定款・役員・運営体制で、先に確認する点をTreeに相談する →
決算書が黒字でも、申請時の資金は別に確認する
過去の決算が黒字であることと、申請時に必要な資金を確保していることは同じではありません。関東では、所要資金の50%以上、かつ開始当初資金の100%以上を満たす自己資金を申請日以降常時確保する基準です。
車両費、営業所・車庫の賃料、運転資金、保険等の見積を作り、その計画と法人側の資料を照合します。代表者の個人口座に資金がある場合も、会社の預金と混同せず、申請者名義の資料や資金の移動をどう説明するか確認してください。
個人と法人で名義や資金を示す資料がどう変わるかは、介護タクシーを個人と法人のどちらで始めるかで比べています。
預貯金以外の流動資産を使う場合、関東の手引は通常の決算資料に加えて、申請日直近の見込み貸借対照表による確認を案内しています。『売掛金が多いから預金は不要』などと単純に判断せず、対象になる項目と必要な資料を確認することが大切です。
預貯金については、手引に「申請時時点及び処分までの適宜の時点」で確保されていることが必要と示されています。残高証明書を取ったら終わりではなく、審査中も資金の状況を説明できるよう、見積書や支払予定と合わせて確認します。
社内では『担当・資料・未確定』を分けて共有する
最初から完成した申請書を社内で作る必要はありません。総務は定款・登記、経理は決算書と資金、事業担当は営業所・車庫・車両、役員側は運営体制というように、情報の所在を整理します。確認が終わっていない項目は、未確定と分かる状態にしておきましょう。
相談時には次の情報があると準備順を具体化できます。
- 申請する会社の所在地と、営業所・車庫を置く予定地
- 既存事業と保有する許可・介護事業の指定の有無
- 車両台数、候補車両と契約名義、運転者の準備状況
- 運営を担当する役員、希望開始時期、近く予定する法人情報の変更
- 入手済みの見積書、決算書、定款等の有無
運送の許可の基本は介護タクシー開業の要件と申請で確認できます。介護サービスも併設する場合は訪問介護との併設手続きも参照し、運送と介護の申請・人員・料金を分けて計画してください。
既存法人の申請に関するよくある質問
- 訪問介護事業の指定があれば、運送の許可は不要ですか?
- 同じものではありません。有償の運送をどう行うかに応じ、道路運送法上の許可等を別に確認します。介護の指定を持っていることだけで運送を始めないでください。
- 代表者の書類だけ用意すればよいですか?
- 関東の手引には役員又は社員の名簿・履歴書等も示されています。法人の構成と計画に応じた資料を整理し、対象者と必要書類を確認します。
- まだ営業所や車を契約していなくても相談できますか?
- できます。定款・登記等の法人資料と候補の見積・場所をもとに、契約前に確認する要件と準備の順番をご案内します。
- 会社設立直後で決算書がない場合も、同じ資料ですか?
- 設立時期・決算の状況に応じて必要資料を確認します。既存法人の一般的な一覧だけを当てはめず、会社の現状を伝えて管轄支局と確認します。
会社の資料を、許可申請につながる形へ
Treeでは、定款・役員・資金など会社側の資料と、営業所・車庫・車両の計画を照合し、許可申請書の作成・提出・補正対応をサポートします。既存法人の新規許可プランは税込242,000円(税抜220,000円)から。登録免許税30,000円、車両・施設・保険、証明書取得等の実費は別途です。
新事業の準備をどこから始めればよいか分からない場合も、契約前の候補からご相談いただけます。依頼する範囲と見積を確認してから、お申し込みをご検討ください。
根拠資料と対象地域
情報確認日:2026年10月25日。添付書類と資金資料は、関東運輸局の福祉輸送限定(5両未満)用の手引を中心に説明しています。5両以上の計画や法人の種類、管轄が異なる場合は、対象になる手引と必要資料を別途確認してください。役員・資金の要件は同局の審査基準とも照合しています。
- e-Gov法令検索:会社法(第575条・第576条、持分会社の社員と定款事項)
- 関東運輸局:福祉輸送限定用の申請手引(PDF4頁・既存法人資料、10〜14頁・資金)
- 関東運輸局:許可申請の審査基準(9・管理運営体制、11・資金計画)
- 四国運輸局:事業開始までの準備(定款目的に関する公的案内)
本記事は2026年10月25日現在の道路運送法等の法令・制度と関東運輸局等の公表資料に基づき、細心の注意を払って作成しています。一般的な情報提供であり、個別案件に対する法的助言や許可取得の保証ではありません。営業地域・車両・事業計画に応じた取扱いは、管轄窓口または行政書士法人Treeへご確認ください。