車両関連

車の色を変えたときの届出手続き|全塗装・ラッピング時の届出要否と注意点を解説

約9分で読めます

「車を全塗装して色を変えたけど、届出は必要?」「車検証の色欄を変更しないといけない?」——愛車のイメージチェンジで全塗装やカーラッピングを検討する方が増えています。結論として、現在の車検証には車体の色の記載欄がなく、色を変えただけでは運輸支局への届出は原則不要です。この記事では、車庫証明・名義変更など車両手続きの実績を持つ行政書士法人Treeが、車の色変更と届出義務の関係・よくある誤解・関連する変更登録手続きについて正確に解説します。

車庫証明・名義変更・住所変更など車の手続きでお困りの方は、行政書士法人Treeにお任せください。平日の運輸支局手続きを代行いたします。相談は何度でも無料です。

▶ まずはお気軽にお問い合わせください

車の色を変えたら届出が必要?

結論から述べると、車体の色を変更しただけでは、運輸支局(陸運局)への届出は原則不要です。

その理由は、現行の車検証(自動車検査証)に「車体の色」の記載欄がないためです。車検証に記録されるのは、自動車登録番号・車台番号・車名・型式・原動機の型式・所有者情報・使用者情報・使用の本拠の位置などであり、ボディカラーは含まれていません。

道路運送車両法第12条では、「型式、車台番号、原動機の型式、所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置」に変更があった場合に変更登録を求めていますが、車体の色はこの対象に含まれていません(道路運送車両法|e-Gov法令検索)。

なお、現行の車検証には車体の色の記載欄がありません。そのため、「色を変えたら届出が必要」という情報は、現行制度とは異なる古い情報である可能性があります。

届出が不要なケース・注意が必要なケース

車の色変更といっても、全塗装・カーラッピング・ステッカーなど方法はさまざまです。以下の表で、届出の要否と注意点を整理します。

変更内容 届出の要否 備考
全塗装(ボディ全体を別の色に塗り替え) 不要 車検証に色の記載がないため届出不要。車検も問題なく通る
カーラッピング(フィルム貼付) 不要 塗装ではなくフィルムによる色変更。原状回復が容易
部分的なステッカー・デカール 不要 保安基準に抵触しない範囲であれば問題なし
灯火類(ヘッドライト・テールランプ等)の色変更 要注意 道路運送車両の保安基準で灯火の色が厳格に規定されている。基準外の色は車検不適合
フロントガラスへのフィルム貼付 要注意 可視光線透過率70%以上が必要(保安基準第29条)。違反すると車検不適合
車体形状の変更を伴う改造 届出が必要な場合あり 色だけでなく、長さ・幅・高さ、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式、燃料の種類、用途等に変更を生ずるような改造をした場合は、構造等変更検査の対象となる可能性あり

ポイントは、ボディカラーの変更自体は届出不要であるものの、灯火類の色やフロントガラスへの加工は保安基準で規制されている点です。色変更に併せて改造を行う場合は、保安基準への適合を事前に確認してください。

色変更後にやっておくべきこと

Step 1: 自動車保険会社への連絡

車体の色を変更した場合は、念のため任意保険(自動車保険)の契約先に確認しておくと安心です。保険会社によって管理している契約情報や取扱いが異なるため、全塗装やカーラッピングで大幅に色が変わった場合は、必要に応じて確認しておくとよいでしょう。色変更だけで保険料に直ちに影響するとは限りませんが、事故時の行き違いを避ける観点から事前確認が有用です。

Step 2: 売却・下取り時の影響を理解する

全塗装車は中古車市場で査定額が下がることがありますが、全塗装そのものが直ちに「修復歴あり」を意味するわけではありません。もっとも、事故修理車ではないかと疑われたり、再販性の観点から評価に影響したりすることはあるため、売却を将来的に検討している場合は、塗装の記録(施工店の証明書など)を保管しておくと査定時にスムーズです。

Step 3: コーションプレートの色コードとの相違を把握する

車両のエンジンルームやドア内側などに貼付されているコーションプレート(銘板)には、工場出荷時のカラーコードが記載されています。全塗装後はこのコードと実際の車体色が異なりますが、法的な問題はありません。ただし、板金修理を依頼する際には全塗装済みである旨を伝えると修理がスムーズです。

車の手続きを代行します

行政書士法人Treeでは、車庫証明から名義変更・住所変更まで車の手続き全般を代行いたします。色変更にあわせてエアロ・バンパー交換等の改造をしており、構造等変更検査や変更登録が必要か判断に迷う場合もご相談ください。

  • ✔ 平日の運輸支局手続きを代行
  • ✔ 車庫証明の取得もセットで対応
  • ✔ 相談は何度でも無料

▶ 専門家に状況を相談する(無料)

届出が必要になる変更登録とは?(住所・氏名変更など)

色の変更では届出不要ですが、以下の事項に変更があった場合は道路運送車両法第12条に基づき変更登録の申請が必要です。変更の事由が生じた日から15日以内に手続きを行う義務があります。正当な理由なく申請を怠った場合、道路運送車両法第109条により50万円以下の罰金が科される可能性があります。

変更事項 届出先 手数料(2026年4月改定後)
所有者の住所変更 新住所を管轄する運輸支局 窓口500円/OSS450円
所有者の氏名・名称変更 使用の本拠の位置を管轄する運輸支局 窓口500円/OSS450円
使用の本拠の位置の変更 新しい使用の本拠の位置を管轄する運輸支局 窓口500円/OSS450円

住所変更手続きの詳細は「車検証の住所変更手続き」で解説しています。名義変更の手続きは「自動車の名義変更」を参照してください。

必要書類と費用一覧(変更登録の場合)

色変更では届出不要ですが、参考として住所・氏名変更などの変更登録に必要な書類と費用を掲載します。

書類・費用 備考
変更登録申請書(OCRシート第1号様式) 運輸支局の窓口で入手可能
車検証(自動車検査証) 原本
手数料納付書 検査登録印紙を貼付(窓口500円/OSS450円)
住民票・戸籍謄本等 変更の原因を証する書面(住所変更なら住民票、氏名変更なら戸籍謄本等)
自動車税申告書 運輸支局の窓口で入手可能
委任状 代理人が申請する場合
車庫証明(自動車保管場所証明書) 管轄が変わる場合に必要

変更登録の手数料は2026年4月1日に改定され、窓口申請は500円(改定前350円)、OSS申請は450円(改定前350円)となりました(国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト)。

注意点

灯火類の色変更は保安基準違反になる場合がある

ヘッドライトは白色、テールランプは赤色、ウインカーは橙色など、灯火類の色は道路運送車両の保安基準で厳格に定められています。これらを規定外の色に変更すると車検に通らないだけでなく、整備不良として取り締まりの対象にもなります。ボディカラーの変更とは異なり、灯火類の色変更には十分注意してください。

電子車検証の場合

2023年1月4日から導入されている電子車検証(ICタグ付きカード型車検証)でも、車体の色は記録事項に含まれていません。そのため、色変更に伴う電子車検証のICチップ書き換えは不要です。なお、電子車検証の詳細は国土交通省 電子車検証特設サイトで確認できます。

違法改造と見なされないために

ボディカラーの変更自体は合法ですが、以下の点に注意してください。

  • フロントガラスへのフィルム貼付は可視光線透過率70%以上が必要
  • 反射性の高い塗料やミラーラッピング(クロームフィルム等)は、対向車や後続車のドライバーの視界を妨げるおそれがあり、状況によっては整備不良と判断される可能性あり。明確な反射率の数値基準は保安基準に規定されていないものの、検査官の判断で車検不適合となるケースがある
  • ヘッドライトにスモークフィルムを貼ると光量不足で保安基準不適合(車検不合格)となる可能性が高い。テールランプのスモーク化も灯火の視認性を損なう場合は違法
  • 緊急車両と紛らわしい塗装(白地に赤ラインなど)は避ける
  • ナンバープレートへの塗装・カバー装着は法令違反(道路運送車両法第73条)

ナンバープレートの変更手続きについては「ナンバープレートの変更手続き」をご覧ください。車検証の再交付については「車検証の再交付手続き」で解説しています。

よくある質問

Q. 車を全塗装して色を変えたら車検に通らなくなる?

車検証に車体の色の記載欄はないため、全塗装で色を変えても車検には問題なく通ります。ただし、灯火類の色変更やフロントガラスの可視光線透過率など、保安基準に関わる部分を変更した場合は車検不適合となる可能性があります。

Q. 全面ラッピング(痛車)は車検に通る?

キャラクターやイラストを全面に施した、いわゆる「痛車」のカーラッピングでも、保安基準の要件を満たしていれば車検に通ります。主なポイントは、①フロントガラス・運転席・助手席側のガラスへのフィルム貼付は可視光線透過率70%以上が必要、②灯火類(ヘッドライト・テールランプ等)を覆わないこと、③ナンバープレートを隠さないこと、の3点です。ボディ部分への全面ラッピング自体は法令上の問題はありませんが、著作権を持つキャラクターの使用は権利者の許諾が必要な場合があります。

Q. カーラッピングでも届出は必要?

カーラッピング(フィルム貼付による色変更)でも運輸支局への届出は不要です。ラッピングはフィルムを剥がせば元の色に戻せるため、塗装よりも手軽に色変更を楽しむことができます。

Q. 軽自動車の色変更でも届出は不要?

軽自動車も普通自動車と同様に、車体の色を変えただけであれば軽自動車検査協会への届出は不要です。軽自動車の車検証(自動車検査証)にも車体色の記載欄はないため、全塗装やカーラッピングによる色変更で手続きを行う必要はありません。ただし、住所変更や名義変更などの変更届が必要な場合は、普通自動車の運輸支局ではなく、軽自動車検査協会への申請が必要です。

Q. 車の色を変えたら自動車保険に影響する?

車体の色を変更しただけで保険料が上がることは通常ありません。ただし、保険会社によっては契約情報として車体色を記録しているため、全塗装やカーラッピングで大幅に色が変わった場合は保険会社に連絡しておくと安心です。

Q. 色を変えたときに車庫証明の取り直しは必要?

車体の色の変更だけでは車庫証明の取り直しは不要です。車庫証明が必要になるのは、使用の本拠の位置(住所)が変わった場合や、車両の買い替え・名義変更などで新たに登録する場合です。

まとめ

  • 現行の車検証に車体の色の記載欄はなく、色を変えただけでは届出不要
  • 全塗装・カーラッピング・ステッカーいずれも、ボディカラーの変更で車検に影響はない
  • ただし灯火類の色変更やフロントガラスへのフィルム貼付は保安基準に注意
  • 住所・氏名の変更など車検証の記載事項に変更がある場合は15日以内に変更登録が必要
  • 変更登録の手数料は2026年4月改定後、窓口500円/OSS450円

車の手続きはプロにお任せください

サービス 料金
車庫証明取得代行 5,500円〜(税抜)
名義変更・住所変更代行 まずは無料相談をご利用ください
  • ✔ 車庫証明・名義変更・住所変更をワンストップ代行
  • ✔ ラッピング車・全塗装車の変更登録も代行可能
  • ✔ 出張封印対応で来所不要
  • ✔ 相談は何度でも無料

▶ 行政書士法人Treeに相談してみる

※ 本記事の内容は2026年4月時点の道路運送車両法に基づく一般的な解説であり、個別の法的助言ではありません。管轄の運輸支局により手続きが異なる場合があります。最新の法令はe-Gov法令検索(道路運送車両法)で確認できます。本記事は細心の注意を払って作成していますが、正確性を保証するものではありません。

行政書士法人Tree