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廃車手続きには一時抹消登録と永久抹消登録の2種類があり、車をまた使う可能性があるかどうかで選ぶ手続きが異なります。一時抹消登録は「使用を一時中止する」手続きで再登録が可能、永久抹消登録は「車を解体して完全に登録を抹消する」手続きです。手続き先はいずれも管轄の運輸支局(陸運局)で、一時抹消の手数料は350円、永久抹消は無料です。この記事では、それぞれの手続きの流れ・必要書類・費用・還付金について整理します。
廃車手続きの結論を先にまとめると、一時抹消登録は「印鑑証明書・車検証・ナンバープレート2枚+手数料350円」で完了し、永久抹消登録は「解体業者からの移動報告番号・解体報告記録日」が追加で必要になります。軽自動車は運輸支局ではなく軽自動車検査協会が窓口です。
「一時抹消と永久抹消のどちらにすべきか判断がつかない」「平日に運輸支局へ行く時間が取れない」という方は、行政書士法人Treeにご相談ください。手続きの選択から書類作成・窓口対応まで代行いたします。相談は何度でも無料です。
目次
一時抹消登録と永久抹消登録はどう違う?
廃車手続きは正式には「抹消登録」と呼ばれ、道路運送車両法第15条(永久抹消登録)および第16条(一時抹消登録)に規定されています。目的に応じて手続きが分かれるため、まず両者の違いを把握しておくことが重要です。
| 比較項目 | 一時抹消登録 | 永久抹消登録 |
|---|---|---|
| 目的 | 車の使用を一時中止する | 車を解体し登録を完全に抹消する |
| 再登録 | 可能(中古新規登録) | 不可 |
| 手数料 | 350円 | 無料 |
| 車の解体 | 不要 | 事前に解体が必要 |
| 自動車税の還付 | あり(月割計算) | あり(月割計算) |
| 重量税の還付 | なし | あり(車検残1か月以上の場合) |
| 自賠責保険の返戻金 | あり(別途解約手続き) | あり(別途解約手続き) |
| 交付される書類 | 登録識別情報等通知書 | なし(登録事項等証明書の請求は可能) |
| 利用場面 | 長期出張・海外赴任・しばらく乗らない | 事故車の処分・老朽化した車の廃棄 |
一時抹消登録を行った車は公道を走行できなくなりますが、再び使用したい場合には「中古新規登録」の手続きを経て復活させることができます。一方、永久抹消登録は解体済みの車を対象とするため、再登録はできません。
一時抹消登録の手続きはどう進める?
ステップ1:ナンバープレートを取り外す
車両の前後に取り付けられているナンバープレート2枚を取り外します。後部ナンバープレートには封印(左側のアルミキャップ)があるため、マイナスドライバー等でこじ開けて外す必要があります。前部はネジ留めのみなので、ドライバーで外せます。取り外したナンバープレートは運輸支局の返納窓口に返却します。
ステップ2:必要書類を準備する
以下の書類を事前に揃えます。印鑑証明書は発行から3か月以内のものが必要です。
- 自動車検査証(車検証)原本
- 所有者の印鑑証明書(発行から3か月以内)
- 所有者の実印(本人申請の場合)
- 委任状(代理人が申請する場合、所有者の実印を押印)
- ナンバープレート前後2枚
ステップ3:運輸支局で申請する
使用の本拠の位置を管轄する運輸支局へ出向き、以下の手順で手続きを進めます。
- ナンバープレートを返納窓口に提出する
- 申請書(OCRシート第3号様式の2)を入手し記入する
- 手数料納付書に登録手数料350円分の印紙を貼付する
- 必要書類一式を窓口に提出する
ステップ4:登録識別情報等通知書を受け取る
審査完了後、登録識別情報等通知書が交付されます。この書類は再登録や永久抹消登録の際に必要になるため、紛失しないよう保管してください。
ステップ5:自動車税の申告を行う
運輸支局内の自動車税事務所で自動車税(種別割)の抹消申告を行います。抹消登録の翌月から年度末(3月)までの自動車税が月割で還付されます。3月に手続きした場合は還付がない点に注意してください。
平日に運輸支局へ行けない方へ
運輸支局の窓口は平日のみの受付です。仕事で時間が取れない方は、行政書士への委任で手続きを完了できます。
- ✔ 書類の準備から運輸支局への提出まで丸ごと代行
- ✔ ナンバープレートの郵送返納にも対応
- ✔ 相談は何度でも無料
永久抹消登録の手続きはどう進める?
永久抹消登録は車両の解体が前提となるため、一時抹消登録とは手順が異なります。大きな違いは「先に解体業者へ車を引き渡す」点です。
ステップ1:解体業者に車を引き渡す
自動車リサイクル法に基づく引取業者に車を引き渡します。リサイクル料金が未払いの場合はこの時点で支払います。解体が完了すると、業者から「移動報告番号」と「解体報告記録日」が通知されます。この2つの情報が届かないと、永久抹消登録の申請はできません。なお、解体報告記録がなされたことを知った日から15日以内に永久抹消登録の申請を行う法的義務があります(道路運送車両法第15条第1項)。
ステップ2:必要書類を準備する
- 自動車検査証(車検証)原本
- 所有者の印鑑証明書(発行から3か月以内)
- 所有者の実印(本人申請の場合)
- 委任状(代理人が申請する場合)
- ナンバープレート前後2枚
- 解体業者から通知された移動報告番号・解体報告記録日のメモ
ステップ3:運輸支局で永久抹消登録を申請する
管轄の運輸支局で申請書(OCRシート第3号様式の3)を記入し、移動報告番号と解体報告記録日を記載のうえ、書類一式を提出します。永久抹消登録の手数料は無料です。
車検の残存期間が1か月以上ある場合は、このタイミングで自動車重量税の還付申請を同時に行う必要があります。永久抹消登録後に単独で重量税の還付を請求することはできないため、忘れずに申請してください。
一時抹消登録後に解体した場合(解体届出)
すでに一時抹消登録を済ませた車を解体した場合は「解体届出」という手続きになります。必要書類は以下のとおりです。
- 登録識別情報等通知書(一時抹消時に交付されたもの)
- 所有者の印鑑
- 移動報告番号・解体報告記録日
- 申請書(OCRシート第3号様式の3)
解体届出の手数料も無料です。重量税の還付申請は解体届出の際に行います。
必要書類の一覧(普通車)
| 書類名 | 一時抹消登録 | 永久抹消登録 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 必要 | 必要 | 原本 |
| 印鑑証明書 | 必要 | 必要 | 発行から3か月以内 |
| 実印 | 必要 | 必要 | 本人申請の場合 |
| 委任状 | 代理人の場合 | 代理人の場合 | 所有者の実印を押印 |
| ナンバープレート(前後2枚) | 必要 | 必要 | 封印を外して返納 |
| 移動報告番号・解体報告記録日 | 不要 | 必要 | 解体業者から通知 |
| 申請書(OCRシート) | 第3号様式の2 | 第3号様式の3 | 窓口で入手 |
| 手数料納付書 | 必要(350円) | 必要(無料) | 窓口で入手 |
| 重量税還付申請書 | 不要 | 対象者のみ | 車検残1か月以上の場合 |
車検証の所有者欄と印鑑証明書の住所・氏名が一致しない場合は、住民票(住所変更の場合)や戸籍謄本(氏名変更の場合)が追加で必要です。所有者が亡くなっている場合の手続きについては「車の相続手続き|名義変更の流れと必要書類」で詳しく解説しています。
廃車手続きにかかる費用の内訳
| 費用項目 | 一時抹消登録 | 永久抹消登録 |
|---|---|---|
| 登録手数料(印紙代) | 350円 | 無料 |
| リサイクル料金 | 不要 | 7,000〜20,000円程度(未払いの場合) |
| 解体費用 | 不要 | 0〜30,000円程度(業者による) |
| レッカー代 | 不要 | 0〜30,000円程度(自走不可の場合) |
一時抹消登録であれば実費350円のみで手続きが完了します。永久抹消登録の場合、登録手数料は無料ですが、解体費用やレッカー代が発生するケースがあります。廃車買取業者に依頼すれば、解体費用・レッカー代が無料になることもあるため、複数の業者に見積もりを取るとよいでしょう。
自動車税・重量税・自賠責保険の還付はどうなる?
抹消登録を行うと、以下の税金・保険料が還付または返戻の対象になります。手続きの種類によって還付対象が異なるため、事前に確認しておきましょう。
自動車税(種別割)の月割還付
一時抹消登録・永久抹消登録のどちらでも、抹消登録の翌月から3月までの自動車税が月割で還付されます。運輸支局での手続きと同時に自動車税事務所で抹消申告を行うと、1〜2か月後に還付通知書が届きます。なお、軽自動車税には月割還付制度がないため、軽自動車の場合は還付されません。
自動車重量税の還付
重量税の還付を受けられるのは永久抹消登録(または解体届出)の場合のみです。車検の残存期間が1か月以上あることが条件で、永久抹消登録と同時に還付申請を行う必要があります。後日の単独申請はできません。還付金は申請から2〜3か月後に指定口座に振り込まれます。
自賠責保険の返戻金
一時抹消・永久抹消のいずれの場合でも、自賠責保険の有効期間が残っていれば解約返戻金を受け取れます。ただし、抹消登録の手続きとは別に、加入先の保険会社に解約の申請を行う必要があります。解約は抹消登録完了後に手続き可能で、登録識別情報等通知書(一時抹消の場合)や永久抹消登録の確認書類(永久抹消の場合)を保険会社に提出します。永久抹消の場合の必要書類は保険会社によって異なるため、事前に加入先へ確認してください。
軽自動車の廃車手続きはどこで行う?
軽自動車の廃車手続きは、運輸支局ではなく軽自動車検査協会で行います。手続きの名称も普通車とは異なるため注意が必要です。
| 普通車の手続き | 軽自動車での名称 | 手続き先 |
|---|---|---|
| 一時抹消登録 | 自動車検査証返納届(一時使用中止) | 軽自動車検査協会 |
| 永久抹消登録 | 解体返納 | 軽自動車検査協会 |
| 解体届出 | 解体届出 | 軽自動車検査協会 |
軽自動車の場合、印鑑証明書は不要で認印で手続きできます。また、軽自動車税には月割還付制度がないため、年度途中で廃車しても税金の還付はありません。手続きの費用は普通車と同じく、自動車検査証返納届が350円、解体返納は無料です。
軽自動車の手続きについて詳しくは「軽自動車の名義変更手続き|普通車との違いと必要書類」も参考にしてください。
廃車手続きで申請時によくある不備
抹消登録の申請で書類不備により窓口で差し戻されるケースは少なくありません。以下のポイントを事前に確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。
- 車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なる — 引っ越し後に車検証の住所変更をしていない場合、住民票(または戸籍附票)で住所のつながりを証明する必要がある
- ローン完済後に所有者変更をしていない — 車検証の所有者がディーラーやローン会社のままの場合、先に所有権解除が必要
- 永久抹消で解体報告記録日を把握していない — 解体業者から「移動報告番号」と「解体報告記録日」の連絡を受けるまで待つ必要がある
- 印鑑証明書の期限切れ — 発行から3か月を超えたものは使えないため、取得のタイミングに注意
- ナンバープレートの返納漏れ — 紛失した場合は理由書を提出することで手続き可能だが、追加の書類が必要になる
よくある質問
Q. 廃車手続きは自分でもできますか?
はい、所有者本人が運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)に出向いて手続きすることは可能です。ただし、窓口の受付は平日のみで、混雑状況によっては数時間かかる場合もあります。平日に時間が取れない方は行政書士に委任すれば、書類準備から窓口申請まで代行を依頼できます。
Q. ナンバープレートを紛失した場合はどうすればいいですか?
ナンバープレートを紛失・盗難で返納できない場合は、運輸支局に備え付けの理由書を記入して提出することで手続きを進められます。盗難の場合は警察への届出(届出番号)も必要です。ナンバープレートが手元になくても抹消登録自体は可能ですが、理由書が追加書類として必要になります。
Q. 車検が切れている車も廃車手続きできますか?
はい、車検が切れていても抹消登録は可能です。一時抹消登録・永久抹消登録のどちらも、車検証の有効期間に関係なく手続きできます。なお、車検切れの車は公道を走行できないため、運輸支局まで自走することはできません。レッカーまたは仮ナンバーの取得が必要です。
Q. 他県ナンバーの車でも手続きできますか?
一時抹消登録は使用の本拠の位置を管轄する運輸支局で手続きします。引っ越し等で管轄が変わっている場合でも、現在の管轄運輸支局で手続き可能です。なお、ナンバープレートの管轄が異なっていても抹消登録に支障はありません。
まとめ
- 一時抹消登録は手数料350円で使用を一時中止する手続き。再登録も可能
- 永久抹消登録は手数料無料で車を解体・抹消する手続き。再登録は不可
- 普通車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会が窓口
- 自動車税は月割で還付されるが、軽自動車税は還付なし
- 重量税の還付は永久抹消登録と同時申請が必要(後日の単独申請は不可)
- 自賠責保険は保険会社に別途解約を申請すれば返戻金を受け取れる
廃車手続きの代行は行政書士法人Treeにお任せください
| サービス | 料金 |
|---|---|
| 車庫証明申請代行 | 5,500円(税抜)〜 |
| 名義変更・抹消登録代行 | 11,000円(税抜)〜 |
- ✔ 平日の運輸支局への手続きを代行
- ✔ 相談は何度でも無料・全国対応
一時抹消・永久抹消のどちらが適切か、還付手続きの進め方など、お気軽にご相談ください。
※ 2026年3月時点の道路運送車両法・車庫法に基づく解説です。自治体や管轄運輸支局により手続きが異なる場合があります。
※ 記事の内容には細心の注意を払っておりますが、万が一誤りがございましたらご指摘いただけますと幸いです。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。


