告訴状関連

EC通販業者が遭遇する刑事事件|詐欺・横領・脅迫への告発と被害回復

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EC通販事業を運営していると、注文した商品の代金が支払われない取り込み詐欺、従業員による売上金の着服、悪質な顧客やライバル業者からの脅迫など、さまざまな犯罪トラブルに遭遇することがあります。これらは民事上のトラブルにとどまらず、詐欺罪・横領罪・脅迫罪などの刑事事件に該当する可能性があり、被害を受けた事業者としては、警察への告訴または告発を検討すべき場面も少なくありません。本記事では、EC通販業者が直面しやすい刑事事件の類型と、行政書士が作成できる「告発状」を中心とした対応の流れ、そして被害回復に向けた一般的な考え方を、行政書士監修のもとで整理して解説します。

EC通販業者が遭遇しやすい刑事事件の主な類型

ECビジネスは、不特定多数の取引先・顧客とオンラインで取引を行う性質上、対面取引よりも相手の素性が見えにくく、犯罪被害に巻き込まれるリスクが構造的に高い傾向があります。代表的な類型としては、以下のものが挙げられます。

  • 詐欺(刑法246条):後払い決済を悪用して商品だけ受け取り代金を支払わない、虚偽の事業者を装って卸代金をだまし取るなど。法定刑は10年以下の拘禁刑です。
  • 横領・業務上横領(刑法252条・253条):従業員や委託先が、預かった売上金や在庫商品を着服・私的流用するケース。単純横領は5年以下の拘禁刑、業務上横領は10年以下の拘禁刑です。
  • 脅迫(刑法222条)・恐喝(刑法249条):「炎上させる」「悪い口コミを大量に投稿する」などと害悪を告知して金品を要求する行為。脅迫罪は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、恐喝罪は10年以下の拘禁刑です。

なお、2025年(令和7年)6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」へ一本化されました。本記事の法定刑は、いずれもこの改正後の表記に基づいています。

「被害届」「告訴」「告発」の違い ― 行政書士が関与できる範囲

刑事手続を求める申告には、大きく「被害届」「告訴」「告発」があります。このうち告訴は、犯罪の被害者など告訴権者が捜査機関に対して犯人の処罰を求める申告です(刑事訴訟法230条等)。これに対して告発は、犯人や被害者以外の第三者を含め「何人でも」行うことができ(刑事訴訟法239条1項)、特に公務員は職務上犯罪があると認めたときは告発をしなければならないとされています(同条2項)。

ここで重要なのが、専門家の職域です。行政書士が業務として作成できるのは、警察署長宛ての告訴状・告発状および、これらを裏付ける事実証明に関する書面です。検察庁宛ての告訴状・告発状や裁判所へ提出する書類の作成、示談交渉や損害賠償請求の代理は弁護士等の業務であり、行政書士が行うことはできません。当事務所がご支援できるのは、あくまで事実関係を整理し、犯罪事実を客観的に記述した警察署長宛ての告訴状・告発状等の書面作成までである点を、あらかじめご理解ください。

告発状の作成と提出までの基本的な流れ

告発は、口頭でも可能とされていますが、実務上は書面で犯罪事実を整理して提出することが一般的です。捜査機関に事案を正確に伝え、検討してもらうためには、「いつ・誰が・どのような方法で・どの財産を侵害したのか」という犯罪事実を、時系列と証拠に沿って論理的に記述することが欠かせません。一般的な流れは次のとおりです。

  • 被害の全体像と関係者を整理し、該当しうる罪名(詐欺・横領・恐喝など)の見当をつける
  • 取引履歴、決済記録、メール・チャット、配送記録、契約書、防犯映像などの証拠を収集・保全する
  • 犯罪事実を客観的・具体的に記述した告発状を作成する
  • 管轄の警察署へ相談・提出し、捜査機関の判断を仰ぐ

告発状は提出すれば必ず受理されるものではなく、犯罪事実の特定が不十分であったり、証拠が乏しかったりすると、受理に至らないこともあります。だからこそ、事前に事実関係と証拠を十分に整理しておくことが、捜査の端緒につなげる上で重要になります。

証拠の確保が被害対応のカギを握る

EC取引はデータが中心であるため、証拠が散逸しやすい一方、適切に保全できれば客観性の高い証拠となります。被害に気づいた段階で、まず次のような情報をできる限り早期に確保することをおすすめします。

  • 注文・決済・出荷に関するシステム上のログやスクリーンショット
  • 相手方とのやり取り(メール、チャット、SNSのメッセージ等)
  • 振込・入金状況がわかる通帳や取引明細
  • 従業員による横領が疑われる場合は、帳簿・在庫データ・勤務記録などの社内資料

データは時間の経過とともに上書き・削除されるおそれがあるため、改変せずそのままの形で保存し、可能であれば取得日時とともに記録しておくことが望まれます。これらは告発状の説得力を高めるだけでなく、その後の手続全般においても重要な裏付けとなります。

公訴時効と「被害回復」についての一般的な留意点

刑事事件には公訴時効があり、一定期間が経過すると公訴を提起できなくなります(刑事訴訟法250条)。たとえば詐欺罪・業務上横領罪・恐喝罪はいずれも7年、単純横領罪は5年とされています。被害に気づいたら、時効の問題も意識して早めに行動を検討することが大切です。

被害回復、すなわち失った金銭の回収については、刑事手続とは別の枠組みである点に注意が必要です。加害者との示談交渉や損害賠償請求、被害額や示談金の算定・交渉といった行為は、弁護士の業務に当たります。行政書士がこれらを代理して行うことはできません。金銭の回収や賠償請求をご検討の場合は、弁護士にご相談ください。当事務所は、その前段階として、犯罪事実を整理した告発状等の書面作成という形でご支援いたします。

料金とご相談について

行政書士法人Treeでは、警察署長宛ての告発状の作成をサポートしています。料金は、告訴状・告発状 スタンダードプラン 38,280円(税込)、お急ぎの方向けのお急ぎ特急プラン 49,280円(税込)をご用意しています。また、万一受理に至らなかった場合のオプション対応(不受理時対応)+33,000円(税込)もお選びいただけます。EC通販に関する詐欺・横領・脅迫などの被害でお困りの事業者の方は、まずは下記よりお気軽にご相談ください。詳細・お問い合わせは 告訴状・告発状作成サポート(行政書士法人Tree) をご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

EC通販業者は、その取引構造上、詐欺・横領・脅迫といった刑事事件に巻き込まれやすい立場にあります。被害を受けた際は、まず証拠を早期に保全し、犯罪事実を客観的に整理することが第一歩です。行政書士は、警察署長宛ての告訴状・告発状や事実証明書面の作成を通じてご支援できますが、告訴状や裁判所提出書類の作成、示談交渉・損害賠償請求の代理は弁護士等の業務です。被害回復まで含めた対応をお考えの場合は、行政書士と弁護士など各専門家の役割を踏まえ、適切な窓口へご相談ください。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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