告訴状関連

交通事故の刑事告訴|過失運転致傷・危険運転の告訴状の書き方と公訴時効を解説

約7分で読めます

交通事故で被害に遭った場合、民事上の損害賠償請求だけでなく、加害者に対する刑事告訴を検討するケースがあります。ひき逃げ・飲酒運転・悪質な運転による事故では、過失運転致傷罪や危険運転致死傷罪が適用される可能性があります。この記事では、交通事故における刑事告訴の対象となる犯罪・告訴状の書き方・手続きの流れに加え、被害届との違いや示談との関係もわかりやすく解説します。

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交通事故に関連する犯罪

自動車運転処罰法上の犯罪

罪名 条文 法定刑
過失運転致死傷罪 自動車運転処罰法第5条 7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
危険運転致傷罪 同法第2条 15年以下の拘禁刑
危険運転致死罪 同法第2条 1年以上の有期拘禁刑
準危険運転致死傷罪 同法第3条 致傷:12年以下の拘禁刑、致死:15年以下の拘禁刑
発覚免脱罪(アルコール等影響発覚免脱) 同法第4条 12年以下の拘禁刑

なお、2020年7月の法改正により、あおり運転(妨害運転)による事故も危険運転致死傷罪の適用対象に含まれています。

道路交通法上の犯罪

罪名 法定刑
ひき逃げ(救護義務違反) 10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
酒酔い運転 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
酒気帯び運転 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
無免許運転 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

交通事故の告訴状の記載ポイント

告訴状の基本構成

  1. 告訴人の表示: 被害者の氏名・住所・連絡先
  2. 被告訴人の表示: 加害者の氏名・住所(不明の場合は車両情報等)
  3. 告訴の趣旨: 適用を求める罪名と処罰を求める旨
  4. 告訴事実: 事故の日時・場所・態様・被害状況を具体的に記載
  5. 告訴に至る経緯: 事故後の交渉経過等
  6. 証拠資料: 交通事故証明書、診断書、ドライブレコーダー映像等

交通事故特有の記載事項

  • 事故発生の日時・場所(交差点名、道路名等を具体的に)
  • 加害車両の車種・ナンバー
  • 事故の態様(信号無視、飲酒、速度超過等の違反内容)
  • 被害の内容(傷害の程度・治療期間・後遺障害の有無)
  • 事故後の加害者の行動(救護措置の有無、逃走の有無)

告訴状の基本的な書き方は「告訴状の書き方ガイド」で解説しています。傷害罪の告訴については「傷害罪の告訴状の書き方」も参照してください。

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告訴手続きの流れ

Step 1: 証拠の収集

交通事故証明書(自動車安全運転センターで取得)、医師の診断書、ドライブレコーダーの映像データ、目撃者の連絡先等を収集します。

Step 2: 告訴状の作成と提出

告訴状を作成し、事故発生地を管轄する警察署または検察庁に提出します。告訴状の受理後、警察が捜査を開始します。

Step 3: 捜査と送検

警察の捜査完了後、事件は検察庁に送致されます。検察官が起訴・不起訴の判断を行います。

よくある質問

Q. 交通事故の告訴に期限はある?

交通事故に関する犯罪の多くは親告罪ではないため、告訴期間の制限はありません。ただし、公訴時効があるため、罪名によって以下の期間内に起訴される必要があります。

  • 過失運転致傷罪:5年
  • 過失運転致死罪・危険運転致傷罪:10年
  • 危険運転致死罪:20年

証拠の散逸を防ぐためにも、早めの告訴が重要です。

Q. 物損事故でも刑事告訴できる?

物損のみの交通事故では、自動車運転処罰法上の犯罪は成立しません(同法は人身事故を対象)。ただし、道路交通法上の違反(酒酔い運転、当て逃げに伴う措置義務違反・報告義務違反等)が問題となる場合は、告訴の対象となりうるケースがあります。また、故意に車をぶつけた場合は器物損壊罪(刑法第261条)が成立する可能性があります。

Q. 示談と告訴は両立する?

示談交渉と告訴は別の手続きであり、両立します。ただし、示談が成立し被害者が処罰を望まない旨を表明した場合、検察官が不起訴(起訴猶予)とする可能性が高まります。重大な事故の場合は示談が成立しても起訴されるケースがあります。

まとめ

  • 交通事故の刑事責任は自動車運転処罰法道路交通法で規定
  • 危険運転致傷罪は15年以下の拘禁刑、危険運転致死罪は1年以上の有期拘禁刑の重罪
  • 告訴状には事故の態様と違反内容を具体的に記載
  • 交通事故証明書・診断書・ドラレコ映像が重要な証拠

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【最新動向(2025年3月〜)】 危険運転致死傷罪の適用要件があいまいとの指摘を受け、法務大臣の諮問機関である法制審議会において、飲酒運転のアルコール濃度や速度超過の数値基準を設ける方向での検討が進められています。法改正の動向によっては、危険運転と認定される基準が明確化される可能性があります。

※ 本記事の内容は2026年4月時点の自動車運転処罰法・道路交通法等の法令に基づく一般的な解説です。具体的な告訴の可否や手続きについては専門家にご相談ください。自動車運転処罰法の条文はe-Gov法令検索で確認できます。

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