初公開:2026-05-30 / 内容・料金確認:2026年10月16日
育成就労で受け入れるには、申請書をそろえるだけでなく、誰が仕事を教え、誰が生活の相談を受け、どう技能と日本語の到達を確かめるかを決める必要があります。監理支援機関へ任せる仕事と、企業に残る仕事を分けることが準備の出発点です。
制度は2027年4月1日に始まります。現在の技能実習や特定技能の書類を、そのまま名前だけ替えて使う制度ではありません。受入れ企業の担当者が先に確認したい体制・計画・手続きを、2026年10月16日時点の公表資料で整理します。
採用人数を決める前に、自社で準備することを確認しませんか?
Treeへ、業種、任せたい業務、就業場所、予定人数、現在の外国人雇用状況をお知らせください。現行の特定技能への移行も含め、申請と受入れ後の支援を分けてご案内します。
目次
企業・監理支援機関・登録支援機関の役割は違う
| 担当・手続き | 育成就労で確認する役割 |
|---|---|
| 受入れ企業(育成就労実施者) | 外国人ごとの計画を作り、認定計画に沿って雇用・育成。指導体制、待遇、記録等を管理 |
| 監理支援機関 | 監理型育成就労で、計画作成の指導や実施状況の監理支援。新制度の許可が必要 |
| 計画認定と在留手続き | 育成計画の認定と、入管での在留資格に関する審査は別。届出だけで受入れ可能にはならない |
| 登録支援機関 | 特定技能1号の支援を担う機関。登録だけで育成就労の監理支援機関になるわけではない |
「今の登録支援機関へ頼めば、新制度も同じ形で始められる」「監理団体は名前を変えるだけ」と考えると、必要な体制を見落とします。育成就労の監理支援機関は新たな許可制度であり、技能実習の監理団体許可とは別です。
また、単独型は、企業の海外事業所の職員を受け入れるなど、制度上の条件を満たす場合の仕組みです。一般の採用で監理支援機関を使わず、登録支援機関への委託だけで単独型へ切り替えられる、という意味ではありません。
最初に決めるのは、任せる仕事と育成の目標
育成就労計画は、受け入れる外国人ごとに作成します。対象となる分野・業務区分に属する仕事で、原則3年間の就労を通じて、特定技能1号水準の技能を身につける計画であることが必要です。
業務区分に入る仕事でも、同じ簡単な作業を繰り返すだけの育成では足りません。施行規則では、必須業務に従事する時間を業務全体の3分の1以上、安全衛生に関する業務の時間を10分の1以上とするなどの基準が定められています。実際の担当工程と教え方を、計画に落とし込めるか確認しましょう。
分野別の協議会加入等や、分野独自の上乗せ基準も確認します。工業製品製造業では登録法人の構成員になるなど、分野によって準備する書類が異なります。「全分野で同じ書類」という前提で進めず、仕事の内容と就業場所から確認する必要があります。
人数も自由に増やせるわけではありません。常勤職員数等に応じた人数枠があり、経過措置で受け入れる技能実習1号・2号の人数が算入される取扱いもあります。新たな採用人数だけでなく、現在の実習生の人数・段階も合わせて整理してください。
社内で整える、指導・相談・待遇の体制
責任者・指導員・生活相談員を決める
育成就労を行わせる事業所ごとに、育成就労責任者、育成就労指導員、生活相談員を選任します。指導員には対象業務の技能について5年以上の経験が必要など、それぞれに条件があります。常勤性、所属、養成講習とその経過措置も確認します。
条件を満たせば兼務も可能ですが、人数を最小にすることだけが目的ではありません。交代勤務や複数事業所があるなら、本人が働く時間帯にどう指導し、相談を受けるかまで決めます。書類上の担当者と、現場で対応する人が別々にならない仕組みが必要です。
賃金・生活環境を、本人へ説明できる状態にする
報酬は、日本人が同じ業務に従事する場合と同等以上であることが必要です。最低賃金だけを見て終わらず、比較する仕事、賃金の決め方、労働時間、住居費等の負担を整理します。社会保険や税、労働関係法令の遵守も受入れ側の確認事項です。
旅券の取上げや不当な違約金など、外国人の権利を侵害する運用はできません。相談しやすい窓口、健康・生活状況の把握、トラブルが生じた際の連絡先まで準備し、「困ったら誰へ伝えるか」を本人にも分かるようにしておきましょう。
社内の担当者だけで、準備を抱えていませんか?
職場の業務、指導できる職員、現在の在留資格を整理すると、現行の特定技能で採用・継続できるかも検討しやすくなります。Treeへ、準備できていることと未確定のことをそのままご相談ください。
日本語教育は、講習・仕事・評価を一つの予定に
一般的な就労開始前の日本語については、A1相当以上の試験合格または所定の講習等を確認します。A1相当の試験合格を証明できない場合の100時間以上の講習と、育成の終了に向けて目標水準へ到達するための講習は、役割を分けて考える必要があります。
育成目標の達成に向けては、原則として認定日本語教育機関の「就労」の課程で100時間以上受講できるようにするなどの措置が必要です。目標をすでに達成している場合の扱いや、登録日本語教員による講習を認める当分の間の経過措置、分野ごとの上乗せも確認します。
教材を渡して「仕事の後に勉強しておいて」で済ませるのではなく、どの講習を、いつ、どの方法で受けるかを具体化しましょう。認定計画に必要な教育と、企業が独自に設ける会話練習等を区別し、受講・評価の記録を残すことが大切です。
申請前から開始後まで、担当を分けて管理する
- 対象業務・受入区分を確認する:仕事内容、分野独自の基準、単独型・監理型、現在の人数と新たな人数を整理します。
- 連携先と社内の体制をそろえる:監理型なら監理支援機関の手続き状況を確認し、指導担当者、待遇、日本語講習等を準備します。
- 外国人ごとの計画認定を申請する:現在は施行日前申請の案内に沿って提出します。原則として開始予定日の7〜5か月前に申請する仕組みで、希望する開始日から逆算が必要です。
- 認定と在留手続き等を確認する:計画の認定だけで就労できるとは限りません。入管手続きや入国後講習等を経て、認められた条件で開始します。
- 開始後も記録・報告・変更対応を続ける:初回開始後の実施届、日誌等の備付け、原則として翌事業年度の5月31日までの実施状況報告、変更時の手続きを管理します。
本人の意向による転籍についても、期間・技能・日本語能力・転籍先等の要件が設けられています。一方、暴力や重大な契約違反など、やむを得ない事情による転籍は分けて対応します。「一定年数は絶対に辞められない」と説明するのではなく、公式の取扱いに沿って相談・申出を受けられる体制にしてください。
準備の基準は、外国人技能実習機構の関係法令・運用要領、申請書類は育成就労計画認定の案内で確認できます。
よくある質問
登録支援機関へ委託すれば、育成就労の受入体制は整いますか?
それだけでは整いません。登録支援機関は特定技能1号の支援を担う制度上の機関です。監理型育成就労では、許可を受ける監理支援機関による監理支援と、企業自身の指導・相談体制が必要です。別の登録・許可や役割を混同しないでください。
受入れ企業は届出をすれば、すぐに育成就労を始められますか?
届出だけでは始められません。外国人ごとに育成就労計画を作り、認定を受けることと、在留手続き等が必要です。初めて育成就労を開始した後の実施届とは別の手続きです。
責任者・指導員・生活相談員は、別々の3人が必要ですか?
それぞれの役割に必要な要件を満たし、適切に業務を行える場合は兼務が可能です。単に名前だけ置くのではなく、所属・常勤性・経験・養成講習等の条件と、現場で実際に指導や相談対応ができるかを確認します。
日本語教育は、会社が教材を渡すだけでもよいですか?
教材を渡すだけで制度上の講習等を代えられるわけではありません。就労開始前の水準確認・講習に加え、育成目標を達成するための日本語講習の機会を計画します。認定日本語教育機関の就労課程等と経過措置、分野ごとの上乗せを確認してください。
監理団体が育成就労へ対応予定なら、企業は何もしなくてよいですか?
企業にも育成就労計画の作成・実施、社内の指導体制、適正な待遇、記録・届出等の義務があります。連携先の新たな許可申請状況を確認するとともに、自社で準備する資料と担当者を決める必要があります。
将来の育成と、現在の特定技能の受入れをつなげる
既存の技能実習生に継続して働いてもらいたい場合は、育成就労の準備だけでなく、現行の特定技能へ移行できるかを確認する価値があります。試験・免除の根拠、仕事内容、在留期限と、移行後の支援をまとめて準備できます。
Treeの特定技能1号・登録支援サービスは、1人あたり月額基本9,800円(税抜・税込10,780円)。追加支援は1時間5,000円(税別・税込5,500円)。在留申請の報酬と実費は別途です。支援委託者の特定技能の認定・変更申請は50,000円(税込)、更新申請は初回から一律25,000円(税込)です。育成就労の監理支援や計画認定の料金を示したものではありません。
「誰が何を担当するか」から、受入れを具体化しましょう。
申請準備と入社後の支援を分けて、必要な業務・担当・費用をご案内します。現在の外国人雇用と、これから任せたい仕事をお知らせください。
以下は特定技能1号の登録支援を委託する場合の料金です。育成就労の監理支援・計画認定等の料金ではありません。
現在の在留資格と採用予定を確認し、特定技能への移行と受入れ後の支援を整理できます。
| 月額基本支援(1人) | 9,800円(税別)税込10,780円 |
| 追加支援(1時間) | 5,000円(税別)税込5,500円 |
| 在留資格認定・変更申請 | 50,000円(税込) |
| 在留期間更新申請 | 25,000円(税込)初回から同じ料金 |
認定・変更・更新は、登録支援をご委託の企業様向けの料金です。公的手数料等の実費は別途。必要な支援の内容・時間数・総額を、ご依頼前にご案内します。
料金確認:2026年10月16日
※2026年10月16日確認。育成就労の2027年4月1日施行に向けた体制整備を解説しています。分野・受入区分・本人の状況で要件が異なります。現在の特定技能1号の支援と、育成就労の監理支援は別制度です。