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特定技能への在留資格変更手続き|技能実習・留学からの切替方法と必要書類を解説

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「技能実習が修了するけれど、特定技能に切り替えるにはどんな書類が必要?」「留学ビザから特定技能1号へ変更できるのか知りたい」——在留資格の変更手続きは、切替元の在留資格によって試験免除の可否や必要書類が大きく異なるため、全体像をつかみにくいのが実情です。

結論から言えば、特定技能1号への在留資格変更は、技能実習2号・3号の修了者であれば技能試験と日本語試験の両方が免除されるケースがあり、比較的スムーズに移行できます。一方、留学生やその他の就労ビザ保持者は、原則として技能試験および日本語試験の合格が求められます。

この記事では、特定技能1号への在留資格変更手続きについて、切替パターンごとの要件・必要書類・審査期間・よくある不許可理由まで、実務に即した情報を整理しています。2027年施行予定の育成就労制度との関係にも触れていますので、受入れ企業の担当者や外国人ご本人の参考にしてください。

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特定技能1号への在留資格変更とは?制度の基本を確認

在留資格変更許可申請とは、現在保有している在留資格を別の在留資格に変更するために、出入国在留管理局(入管)に対して行う申請手続きです。特定技能1号への変更の場合、技能実習や留学など現在の在留資格から「特定技能1号」に切り替えることを意味します。

在留資格変更と混同されやすい手続きに「在留期間更新」がありますが、両者は別物です。在留期間更新は同じ在留資格のまま在留期限を延長する手続きであり、在留資格変更は資格の種類そのものを切り替える手続きです。変更許可申請のほうが審査項目が多く、準備すべき書類も増えます。

特定技能1号は、国内で人手不足が深刻な特定産業分野で外国人材の就労を認める在留資格です。2026年1月の閣議決定によりリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が追加され、省令施行後は19分野となっています(介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、自動車運送業、林業、木材産業、鉄道、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環)。最新の対象分野は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。在留期間は原則として通算5年が上限で(妊娠・出産・育児・病気・労災による休業期間は含まない柔軟化措置あり)、家族の帯同は認められていません。

特定技能1号の在留資格を取得するには、原則として「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」を有することを証明する技能試験への合格と、日常生活に支障のない程度の日本語能力を証明する日本語試験(日本語能力試験N4以上または国際交流基金日本語基礎テスト合格)が求められます。ただし、後述のとおり、切替元の在留資格によっては試験が免除されるケースがあります。

切替パターン別の要件と試験免除条件を比較

特定技能1号への在留資格変更は、現在の在留資格によって必要な試験や手続きの流れが異なります。以下の比較表で全体像を把握してください。

切替元の在留資格 技能試験 日本語試験 主な要件・備考
技能実習2号(良好修了) 免除(同一分野の場合) 免除 修了した技能実習の職種・作業が特定技能の分野・業務区分と対応していること
技能実習3号(良好修了) 免除(同一分野の場合) 免除 技能実習2号と同様の取扱い
留学 合格が必要 合格が必要(N4以上等) 学校の出席率・成績も考慮される場合あり
技術・人文知識・国際業務 合格が必要 原則として合格が必要(N4以上等の試験合格で要件を満たす) 現在の業務内容と特定技能の業務区分の整合性を確認
特定活動(就職活動・移行準備) 合格が必要 合格が必要(免除条件に該当しない場合) 特定活動の指定書の内容を確認。在留期限に注意

技能実習2号・3号修了者はなぜ試験免除になるのか?

技能実習2号を「良好に修了」した外国人は、修了した技能実習の職種・作業に対応する特定技能の分野・業務区分であれば、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。これは、技能実習2号を良好に修了した時点で、特定技能1号に相当する技能水準と日本語能力を有するとみなされるためです。

ここで注意が必要なのが「良好に修了」の定義です。入管庁Q&Aでは、技能実習2号を良好に修了しているとは、技能実習を計画に従って2年10月以上修了していることをいうとされています。その上で、技能検定3級(またはこれに相当する技能実習評価試験の実技試験)の合格や、実習実施者が技能実習の実施状況について良好である旨を記載した評価調書などにより、その事実を疎明することが重要です。単に技能実習2号の在留期間を満了しただけでは「良好に修了」とはみなされない可能性があるため、評価調書の準備は早めに着手してください。

なお、技能実習で修了した職種・作業と異なる分野の特定技能1号に変更する場合は、その分野の技能試験への合格が必要になります。日本語試験については、技能実習2号を良好に修了していれば分野を問わず免除されます。

留学生から特定技能1号への変更には何が必要?

留学の在留資格から特定技能1号へ変更する場合、技能試験と日本語試験の両方に合格していることが必要です。留学生の場合は技能実習修了者のような試験免除制度がないため、事前の試験準備が重要になります。

留学生が特定技能に変更するケースでは、在学中に試験に合格しておき、卒業後(または中退後)に変更申請を行う流れが一般的です。在留資格「留学」のままでは特定技能の業務に従事することはできないため、変更許可が出るまでの空白期間に注意が必要です。在留期限が迫っている場合は、「特定活動(特定技能移行準備)」への変更も選択肢に入ります。

留学ビザから就労ビザへの変更手続きの流れは別記事でも詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

技人国・その他の就労ビザからの切替はどうなる?

「技術・人文知識・国際業務」など他の就労ビザから特定技能1号へ変更する場合、原則として技能試験及び日本語試験の要件を満たす必要があります。既に日本語能力試験N4以上を取得している場合は、その合格実績によって日本語要件を満たすことになります。なお、技能実習2号を良好に修了している場合には、別途、試験免除の対象となることがあります。

実務上、技人国から特定技能への変更を検討するケースとしては、技人国の更新が不許可になった場合の受け皿として特定技能を選ぶケースや、技人国で就労していた業務内容と特定技能の業務区分が合致するケースが考えられます。

特定技能1号への在留資格変更に必要な書類一覧

特定技能1号への在留資格変更許可申請で必要となる書類は多岐にわたります。書類は大きく「申請人(外国人本人)に関する書類」「受入れ機関(企業)に関する書類」「分野固有の書類」の3カテゴリに分かれます。以下は主な書類の一覧です。

カテゴリ 書類名 備考
申請人(外国人本人) 在留資格変更許可申請書 入管所定の様式を使用
写真(縦4cm×横3cm) 3か月以内に撮影したもの
パスポート・在留カードの写し 提示が必要
技能試験の合格証明書 試験免除の場合は技能実習評価試験の合格証等
日本語試験の合格証明書 N4以上またはJFT-Basic合格証。免除の場合は不要
健康診断個人票 所定の様式
住民税の課税証明書・納税証明書 直近1年分
受入れ機関(企業) 特定技能雇用契約書の写し 入管所定の参考様式
雇用条件書の写し 報酬額は日本人と同等以上であること
1号特定技能外国人支援計画書 支援の内容・実施方法を記載
登記事項証明書 法人の場合
決算報告書の写し(直近2期分) 事業の安定性・継続性の確認
分野固有 協議会の構成員であることの証明書 加入済みの場合。初回受入れから4か月以内に加入義務あり(分野により異なる)
分野別の誓約書 分野ごとの所管省庁が指定する書類
建設分野: 建設特定技能受入計画の認定通知書 建設分野のみ。国土交通省の事前認定が必要

上記は主な書類の一覧であり、実際に必要な書類は切替元の在留資格や申請人の状況、受入れ企業の規模区分(カテゴリ1〜4)によって追加・省略されることがあります。最新の提出書類一覧は出入国在留管理庁の特定技能に関するページで必ず確認してください。

在留資格変更の手続きの流れ——申請から許可まで

Step 1: 受入れ企業との雇用契約の締結

まず、特定技能外国人として就労する受入れ機関(企業)との間で「特定技能雇用契約」を締結します。報酬額は日本人従業員と同等以上であること、労働時間や休日などの条件も労働基準法に準拠する内容であることが求められます。

Step 2: 1号特定技能外国人支援計画の策定

受入れ機関は、特定技能1号の外国人に対して義務的支援10項目(事前ガイダンス、出入国時の送迎、住居確保の支援、生活オリエンテーション等)を実施するための支援計画を策定します。自社で支援体制が整わない場合は、登録支援機関に支援を委託することも可能です。

Step 3: 必要書類の準備・収集

前述の書類一覧に基づき、申請人側・受入れ機関側の両方で書類を準備します。技能実習修了者の場合は評価調書や技能検定合格証の手配、留学生の場合は試験合格証明書の取得が必要です。健康診断は入管所定の様式に基づいて受診し、個人票を作成してもらいます。

Step 4: 事前ガイダンスの実施

在留資格変更許可申請の前に、支援計画に基づく「事前ガイダンス」を申請人本人に実施する必要があります。事前ガイダンスでは、労働条件・活動内容・入国手続き・届出義務などについて、本人が十分に理解できる言語で説明します。

Step 5: 入管への在留資格変更許可申請

書類が揃ったら、申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理局に在留資格変更許可申請を提出します。申請は本人のほか、受入れ機関の職員や申請取次行政書士が代理で行うことも可能です。申請取次を利用すれば、本人が入管に出向く必要がなくなります。

Step 6: 審査・結果通知・在留カードの受領

審査期間はおおむね1〜3か月です。許可が下りた場合は新しい在留カードが交付されます。許可時に収入印紙6,000円の手数料が必要です。不許可の場合は不許可通知が届き、理由を確認したうえで再申請を検討します。

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協議会への加入はいつまでに必要?分野ごとの違いに注意

特定技能外国人を受け入れる企業は、分野ごとに設置された「協議会」の構成員になる義務があります。協議会は、各分野の所管省庁が設置し、制度の適正な運用や外国人材の保護を目的に活動しています。

2024年6月15日以降、多くの分野で在留資格申請の前までに協議会への加入が必須となっています。分野によって加入タイミングの詳細が異なるため、各分野の所管省庁・協議会の最新案内を必ず確認してください。外食業・飲食料品製造業は申請前加入が必要であることが明確に定められており、建設分野はJAC(一般社団法人建設技能人材機構)への加入が申請前提です。

建設分野のJAC受入負担金は、外国人材のルートによって金額が異なります。海外試験合格者・海外からの技能実習修了者は月額25,000円、国内試験合格者は月額13,500円、国内の技能実習2号修了者(試験免除)は月額12,500円と、ルートによって12,500円〜25,000円の幅があります。建設分野以外の協議会は原則として加入費用が無料です。

在留資格変更許可申請の時点で協議会に加入済みであれば、構成員であることの証明書を提出します。未加入の場合は、入会届を提出することについての誓約書で対応できますが、許可後は速やかに加入手続きを進める必要があります。

よくある不許可理由と事前にできる対策

特定技能1号への在留資格変更許可申請は、必ず許可される保証はありません。申請前に不許可リスクを把握し、対策を講じることが重要です。

報酬額が日本人と同等以上でない

特定技能外国人の報酬は、同一の業務に従事する日本人労働者と同等以上でなければなりません。地域別最低賃金を下回っていることはもちろん、同一企業内での賃金バランスが取れていない場合も不許可の要因になり得ます。雇用条件書に記載する報酬額の根拠を明確にし、賃金規程との整合性を確認してください。

受入れ機関の届出義務の不履行

過去に特定技能外国人を受け入れたことがある企業の場合、年1回の定期届出や随時届出を怠っていると、新たな受入れの申請で不利に作用することがあります。届出義務を怠ること自体が入管法上の違反に該当するため、申請前に過去の届出状況を確認し、未提出分があれば早急に対応してください。

技能試験・日本語試験の合格証明書の不備

試験免除に該当すると思い込んで合格証明書を提出しなかったケースや、有効期限切れの証明書を提出してしまうケースが散見されます。技能実習2号修了者であっても、修了した職種・作業と特定技能の分野・業務区分が対応していなければ技能試験の免除は受けられませんので、対応表での事前確認が欠かせません。

支援計画の内容が不十分

1号特定技能外国人支援計画は、義務的支援10項目を網羅した内容でなければなりません。事前ガイダンスの実施方法や相談・苦情対応の体制が具体的に記載されていないと、審査で指摘を受ける可能性があります。自社での支援が難しい場合は、信頼できる登録支援機関を選ぶことも重要です。

申請人の在留状況に問題がある

税金(住民税)や社会保険料の未納、資格外活動許可の範囲を超えたアルバイト(留学生の場合は週28時間超)、届出義務の不履行などがあると、在留状況が良好ではないと判断され不許可になるリスクが高まります。申請前に納税状況を確認し、未納があれば納付を完了しておくことが対策の基本です。

在留期限が切れそうな場合の「特定活動」による移行準備

在留資格変更許可申請の準備が間に合わず、現在の在留期限が迫っている場合の救済策として、「特定活動(特定技能1号への移行準備)」への変更が認められる場合があります。

この特定活動は、特定技能1号の在留資格への変更を希望しているものの、申請に必要な書類の準備が整わない外国人を対象としたもので、在留期間は原則6か月(就労可)です。技能実習の在留期限までに特定技能への変更申請が間に合わない場合などに利用されます。

ただし、この特定活動が認められるには、特定技能1号で就労する予定の受入れ企業が確定していること、特定技能の要件を満たす見込みがあることなどの条件があります。詳しくは出入国在留管理庁の特定活動(特定技能移行準備)に関するページをご確認ください。

育成就労制度(2027年施行予定)との関係はどうなる?

2024年6月に改正法が成立し、現行の技能実習制度に代わる「育成就労制度」は2027年4月1日施行とされています。育成就労制度は、従来の「国際貢献のための技能移転」という建前を改め、「日本の人手不足分野における人材育成・確保」を正面から目的に掲げた制度です。

育成就労制度では、3年間の育成期間を経て特定技能1号の水準に到達することが目標として設定されており、育成就労から特定技能1号への移行がスムーズに行えるよう制度的に接続されています。現行の技能実習から特定技能への移行と比べて、対象分野の統一や転籍要件の緩和といった変更が予定されています。

施行後は3年間の移行期間(激変緩和措置)が設けられ、おおむね2030年頃までは技能実習制度と育成就労制度が併存する見込みです。現在、技能実習を実施中の企業や外国人については、移行期間中に順次新制度へ切り替わることになります。

今後の制度変更を見据えると、特定技能1号への在留資格変更は引き続き重要な手続きです。育成就労制度の施行後も変更申請の基本的な枠組み(雇用契約・支援計画・必要書類の提出)は維持される見通しです。なお、育成就労を3年間良好に修了した場合、特定技能1号への移行において試験免除が適用される予定であり、現行の技能実習2号修了者と同様のスムーズな移行ルートが確保される方向で制度設計が進んでいます。最新の施行状況は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 技能実習2号修了者は必ず試験免除になりますか?

修了した技能実習の職種・作業が、移行先の特定技能1号の分野・業務区分に対応している場合に限り、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。対応していない分野への変更では技能試験の合格が必要です。日本語試験については、技能実習2号を良好に修了していれば分野を問わず免除されます。

Q. 在留資格変更の審査期間はどのくらいですか?

出入国在留管理局での審査期間は、おおむね1〜3か月程度です。申請件数の集中する時期(年度末や年度初めなど)は長引く傾向があります。在留期限に余裕を持って、期限の3か月前を目安に申請準備を開始することが望ましいです。

Q. 変更許可が出るまでの間、働くことはできますか?

在留資格変更許可申請中で、かつ現在の在留期限を過ぎた場合でも、申請の結果が出るまでは従前の在留資格に基づく活動を継続できます(入管法第20条第6項)。ただし、新しい在留資格(特定技能1号)に基づく活動は許可が出るまで開始できませんので注意してください。

Q. 特定技能1号の在留資格変更に必要な手数料はいくらですか?

変更が許可された際に収入印紙6,000円が必要です。申請時点では手数料はかかりません。なお、申請取次行政書士に依頼する場合は、別途専門家への報酬が発生します。

Q. 不許可になった場合、再申請はできますか?

再申請は可能です。不許可通知を受け取った後、入管で不許可理由を確認し、指摘された問題点を解消したうえで再度申請を行います。ただし、在留期限が残っていることが前提であり、期限が切れている場合は出国を求められるケースもあるため、不許可リスクを最小化するためにも専門家への相談を推奨します。

まとめ

  • 特定技能1号への在留資格変更は、切替元の在留資格によって試験免除の可否や必要書類が異なる
  • 技能実習2号・3号の良好修了者は技能試験・日本語試験が免除されるケースがあり、最もスムーズに移行できる
  • 必要書類は多岐にわたるため、準備不足による不許可を防ぐには早めの着手と専門家の活用が有効
  • 2027年施行予定の育成就労制度においても、特定技能1号への移行は制度の柱として位置づけられている

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※ 本記事の内容は2026年4月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料・様式は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。

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