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業務上過失致死傷罪の告発状作成|成立要件・立証・警察署長宛て書面を解説

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事故や医療過誤、労災などで大切な方が死傷し、「責任者を刑事責任に問いたい」とお考えの方に向けて、本記事では業務上過失致死傷罪(刑法211条前段)の成立要件・立証のポイント・関連法令との関係を、行政書士の立場から整理します。本罪は非親告罪であるため、被害者本人による告訴がなくても、第三者が告発によって処罰を求めることができます。告発状(警察署長宛ての事実証明書類)の作成は行政書士の職域であり、当事務所がサポートできます。なお、刑の種類は2025年6月1日施行の改正により懲役・禁錮が一本化され、現在は「拘禁刑」と表記されます。

業務上過失致死傷罪とは(刑法211条前段)

業務上過失致死傷罪は、業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合に成立する犯罪です。条文上の法定刑は「5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」とされています。同じ条文の後段では、重大な過失により人を死傷させた者(重過失致死傷罪)も同様に処罰されます。

「故意」がなくても、注意を怠った結果として人を死傷させれば成立する点が特徴です。工場・建設現場での事故、医療現場での過誤、施設管理上の不備による事故、食品や製品による健康被害など、職務上の注意義務違反が問題となる場面で広く適用される可能性があります。

成立要件を分解して理解する

本罪の成否は、おおむね次の要素に分けて検討されます。

  • 業務性:判例上「業務」とは、社会生活上の地位に基づき反復継続して行う行為であって、他人の生命・身体に危害を加えるおそれのあるものをいいます。報酬・収入を得る目的は不要とされ、ボランティアや趣味でも反復継続性と危険性があれば「業務」に当たり得ます。
  • 注意義務(予見義務・回避義務):その立場の人なら結果を予見できたか(予見可能性)、予見したうえで結果を避ける措置をとれたか(結果回避可能性)が問われます。
  • 過失(注意義務違反):とるべき措置をとらなかった、という義務違反の事実です。
  • 死傷の結果:人が死亡または負傷したこと。
  • 因果関係:注意義務違反と死傷の結果との間に相当因果関係があること。

単なる「結果が重い」ことだけでは足りず、誰のどの注意義務違反が、どのように結果につながったのかを具体的に示せるかが、告発が捜査につながるかどうかの分かれ目になります。

業務上過失致死傷罪の立証ポイント|証拠の整理と記録保全

過失致死傷の事案では、加害側に故意がないため、客観的な事実関係の積み上げが重要になります。告発を検討する段階では、次のような資料を時系列で整理しておくと、捜査機関に対して犯罪事実を具体的に申告しやすくなります。

  • 事故・事案の発生状況がわかる資料(写真、現場図、防犯カメラ映像の有無など)
  • 診断書・死亡診断書・解剖結果、カルテなどの医療記録
  • 作業手順書・安全マニュアル・点検記録・保守記録など、本来守るべき注意義務の内容を示す資料
  • 関係者の指示・報告のやり取り(メール、チャット、業務日報など)
  • 過去に同種のヒヤリ・ハットや事故、行政指導があったことを示す資料

これらを「どの安全基準が、いつ、誰によって守られなかったのか」という視点で結びつけることで、注意義務違反と結果との因果関係が明確になります。当事務所では、こうした事実関係を法的な構成要件に沿って整理し、告発状という形で書面化する作業をサポートします。

関連法令との関係(適用される罪の見極め)

「人を死傷させた」事案でも、状況によって適用され得る罪が異なります。混同しやすい主な罪を整理します。

罪名 根拠条文 主な場面・法定刑
業務上過失致死傷罪 刑法211条前段 業務上の注意義務違反による死傷/5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
重過失致死傷罪 刑法211条後段 著しい注意義務違反による死傷/5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
(単純)過失致死罪 刑法210条 業務性のない過失による死亡/50万円以下の罰金
(単純)過失傷害罪 刑法209条1項 業務性のない過失による傷害(親告罪・告訴が必要)/30万円以下の罰金又は科料
過失運転致死傷罪 自動車運転処罰法5条 自動車の運転上の過失による死傷/7年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(自動車事故は原則こちらが適用)

注意したいのは、自動車を運転して起こした死傷事故は、原則として刑法211条ではなく「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転処罰法)」の過失運転致死傷罪が適用される点です。かつては自動車事故にも業務上過失致死傷罪が用いられていましたが、専用の特別法が整備され、現在は同法によって処理されています。一方で、業務に関連する事故であっても自動車運転以外の場面(工場・現場・医療・施設管理など)では、引き続き刑法211条が問題となります。

どの罪に当たるかの最終的な評価は捜査機関や裁判所が行いますが、告発の段階で事実関係と証拠を整理しておくことは、申告内容を明確にするうえで有用です。

業務上過失致死傷罪の告発を検討しているものの、どの資料を集めればよいか分からない場合は、早い段階でご相談ください。ご相談は何度でも無料です。

告発の進め方と受理後の流れ

告発とは、告訴権者(被害者本人など)以外の第三者が、捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。業務上過失致死傷罪は親告罪ではないため、被害者の告訴がなくても起訴は可能であり、第三者による告発もできます。実務上は「告発状」という書面を作成する方法が多く、当事務所で対応する場合は行政書士の職域に合わせて事件を管轄する警察署の警察署長宛ての書面作成としてサポートします。

告発状には、申告する犯罪事実(いつ・どこで・誰が・どのような注意義務に違反し・どのような結果が生じたか)と、処罰を求める意思を明確に記載します。書面が受理されれば捜査の端緒となり、捜査が行われます。捜査の結果、検察官が起訴・不起訴の処分をしたときは、その旨が告発人に通知されます(刑事訴訟法260条)。不起訴となった場合、告発人が請求すれば検察官は不起訴の理由を告げることとされています(同261条)。

当事務所は、警察署長宛ての告発状の作成と、添付資料の整理をサポートします。なお、刑事告訴・告発の前後で、被害者側との示談交渉や賠償額の算定、刑事手続における代理が必要となる場合は弁護士と連携してご案内し、税務上の処理が問題となる場合は提携税理士を紹介します。

時効に注意(早めの準備を)

業務上過失致死傷罪・重過失致死傷罪には公訴時効があり、人が死亡した場合は10年、傷害にとどまった場合は5年とされています。時効が完成すると起訴できなくなるため、告発を検討する場合は早めに事実関係と資料を整理しておくことが大切です。証拠は時間の経過とともに散逸しやすいため、この点でも早期の着手が望まれます。

業務上過失致死傷罪の告発をお考えの方は、行政書士法人Treeにご相談ください。当事務所では、事実関係の整理から警察署長宛ての告発状の作成まで対応しています。料金は、ヒアリング・告発状の作成(原案3営業日以内)・修正対応を含むスタンダードプラン38,280円(税込)、原案を1営業日以内で作成するお急ぎ特急プラン49,280円(税込)をご用意しています(不受理時の対応はオプション33,000円(税込)で承ります)。詳しくは告訴状・告発状作成サポートをご覧ください。ご相談は何度でも無料です。

まとめ

業務上過失致死傷罪(刑法211条前段)は、業務上必要な注意を怠って人を死傷させた場合に成立し、法定刑は5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。成立には業務性・注意義務違反・因果関係などが必要で、告発を捜査につなげるには「どの注意義務違反がどのように結果を招いたか」を客観資料で示すことが鍵となります。自動車事故では過失運転致死傷罪が原則適用される点、時効(致死10年・致傷5年)にも注意が必要です。告発状は警察署長宛てに作成・提出します。書面作成は当事務所が、交渉・刑事代理は弁護士と連携してサポートします。

業務上過失致死傷罪の告発に関するよくある質問

Q:被害者の家族や第三者でも告発できますか。

A:はい。業務上過失致死傷罪は非親告罪であり、告訴権者以外の第三者でも犯罪事実を申告して処罰を求める告発ができます。実務上は告発状を作成し、管轄の警察署長宛てに提出する方法が一般的です。

Q:示談金や慰謝料の金額についても相談できますか。

A:賠償額・慰謝料の算定や相手方との交渉は弁護士の業務となります。当事務所では金額の助言や交渉の代理は行わず、必要に応じて弁護士と連携してご案内します。告発状など書面の作成は当事務所が対応します。

Q:自動車事故の場合も業務上過失致死傷罪で告発するのですか。

A:自動車の運転による死傷事故は、原則として自動車運転処罰法の過失運転致死傷罪(同法5条)が適用されます。業務上過失致死傷罪(刑法211条)が問題となるのは、主に自動車運転以外の業務上の事故です。当事務所では、事実関係と証拠を告発状に記載する形で整理し、具体的な罪名判断や刑事手続上の対応が必要な場合は弁護士等と連携してご案内します。

Q:告発状を出せば必ず起訴されますか。

A:いいえ。告発は捜査の端緒となりますが、起訴するかどうかは捜査の結果を踏まえて検察官が判断します。処分後は告発人にその旨が通知され、不起訴の場合は請求により理由の告知を受けられます(刑事訴訟法260条・261条)。受理されやすい記載となるよう、事実と証拠の整理を丁寧に行うことが重要です。

Q:いつまでに告発すればよいですか。

A:公訴時効は人が死亡した場合10年、傷害にとどまった場合5年です。時効が完成すると起訴できなくなり、証拠も散逸しやすくなるため、できるだけ早く準備を始めることをおすすめします。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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