初公開:2026-04-13 / 内容・料金確認:2026年10月15日
「うちの工場でも特定技能を使える?」「新しく対象になった家具やゴム製品の製造は、もう申請できる?」。製造業で外国人を採用するときは、制度の名前よりも、自社の工場と任せたい仕事が対象に入るかを最初に確認することが大切です。
工業製品製造業分野は、現在特定技能1号が17業務区分、2号が3業務区分です。この記事では、2026年の拡大を踏まえ、対象業務・試験・JAIMへの加入と、採用から在留申請までの準備を整理します。
製造品と予定する作業が分かれば、受入れの準備を相談できます。
工場の所在地、製造している製品、外国人に任せたい工程、採用希望時期をTreeへお知らせください。候補者が未定でも、対象業務の確認と必要な手続きからご案内します。
目次
対象業務は17区分。1号と2号を分けて確認
1号の対象は、機械・電気電子などに加え、紙器、印刷、繊維、家具、ゴム製品などへ広がっています。ただし、同じ「製造」でも、業務区分ごとに認められる作業が定められています。
| 対象 | 業務区分 |
|---|---|
| 1号・2号の対象となる3区分 | 機械金属加工/電気電子機器組立て/金属表面処理 |
| 1号の対象となる従来の7区分 | 紙器・段ボール箱製造/コンクリート製品製造/RPF製造/陶磁器製品製造/印刷・製本/紡織製品製造/縫製 |
| 2026年に追加された1号の7区分 | 電線・ケーブル製造/プレハブ住宅製品製造/家具製造/定形・不定形耐火物製造/生コンクリート製造/ゴム製品製造/かばん製造 |
追加7区分は、告示と試験の実施時期を確認
追加区分は、経済産業省の告示施行と評価試験の実施を経て在留申請が可能になる仕組みです。告示は2026年6月1日施行。対応する技能実習2号を良好に修了した方は、同日以降、試験免除等の条件を確認して申請できます。
また、JAIMは17区分の1号評価試験を案内しており、2026年7月7日〜13日の試験は実施済みです。「追加区分は一律に試験待ち」とする古い説明とは異なります。本人の合格区分や免除の根拠と、工場側の要件を合わせて確認してください。対象範囲は経済産業省の産業分類・業務区分が基準になります。
工場の産業分類と、本人の仕事が両方合うことが必要
業務区分に「家具製造」があるからといって、家具を扱う会社ならどこでも受け入れられるわけではありません。外国人が働く事業所の産業分類と、その工場で従事する製造工程の両方を照らし合わせます。
対象となる事業所の産業分類は、2026年6月1日以降、1号が76分類、2号が46分類です。会社全体の主な事業や登記目的だけで判断せず、工場ごとの製造品、製造実績、工程を示す資料を準備しましょう。繊維工業、印刷・同関連業、こん包業は、協議会で定める追加の措置も確認が必要です。
主たる業務に付随し、日本人従業員が通常行う原材料の搬送や清掃などに携わることはできます。ただし、関連業務だけを担当させることはできません。「製造担当として採用するが、実際は倉庫作業だけ」とならないよう、日々の配置も含めて検討します。工業製品製造業での雇用は直接雇用であり、派遣での受入れはできません。
申請の前に、工場と仕事内容の組合せを確認しませんか?
製品の説明資料や工程表、候補者の実習職種・試験結果があれば、Treeへご相談ください。資料がまだそろっていない段階でも、何から用意するかを整理できます。
1号の試験と、技能実習からの移行
試験で技能を証明する場合は、担当する業務に対応する製造分野特定技能1号評価試験を確認します。現行の試験は学科・実技ともCBT方式です。実技も会場で製品を作る試験ではなく、作業工程や材料に関する設問へ回答する方式で、合格基準は学科65%以上、実技60%以上です。
日本語は、試験免除の場合を除き、JLPT N4以上またはJFT-BasicでA2.2(A2)に達している結果を確認します。JFT-Basicは2026年8月からA1・A2.1も判定するようになりましたが、その判定だけで製造分野の1号に必要な日本語水準を満たすわけではありません。
技能実習2号を良好に修了した方は、日本語試験の免除対象となります。技能試験については、それに加えて実習で修得した技能と、特定技能で従事する業務との対応関係が必要です。「実習経験があれば、別の製造業務でもすべて試験免除」とは考えず、修了資料と公式の対応表を確認してください。
試験日程・申込方法はJAIMの1号評価試験案内で確認できます。希望の入社日から逆算し、試験だけでなく、工場側の加入手続きと在留申請の準備も並行して進めましょう。
現在の加入先はJAIM。工場単位で準備する
現在、製造分野の受入れ事業所は、一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)への加入が必要です。「協議会へ入会する」という従来の説明だけで準備を止めず、現在の加入・名簿掲載状況を確認してください。
特定技能の受入れに必要なのはJAIMの賛助会員としての手続きです。「育成就労会員」のみでは、特定技能外国人を受け入れることはできません。入会申請は原則として受入れ事業所・工場ごとに行います。同じ会社でも工場ごとの手続きが基本ですが、複数工場を一体の事業所として扱える場合もあるため、実態と資料をJAIMへ確認します。
在留申請に向けて、就労する工場が掲載された名簿などを準備します。加入審査のための製造品・産業分類の資料が必要になるため、候補者の書類だけを先に集めるより、工場側の準備も早めに始める方が手戻りを減らせます。会員区分・年会費・最新の提出資料はJAIMの入会案内をご確認ください。
受入れの手順。支援計画は在留申請より前に
- 工場と仕事、候補者の条件を確認する
産業分類、業務区分、試験または免除の根拠、本人の在留状況を整理します。企業の納税・社会保険など、受入れ側の共通要件も確認します。 - JAIMへの加入と、雇用・支援体制を整える
工場単位の加入を進め、同等の業務に従事する日本人と同等以上の報酬など、雇用条件を定めます。1号の支援を自社で行うか、登録支援機関へ委託するかも決めます。 - 支援計画を作成し、事前ガイダンスを行う
雇用契約締結後、認定・変更申請の前に、本人が理解できる言語で必要な説明を行います。支援計画は申請時に提出する書類です。申請後に初めて考える手続きではありません。 - 在留申請を行い、許可等を確認して就労を始める
海外から呼び寄せる場合は認定証明書の交付後、査証・入国の手続きも進めます。国内で在留資格を変更する場合は変更許可が必要です。申請を提出しただけで、新しい特定技能の仕事を始められるわけではありません。 - 受入れ後の支援・記録・届出を続ける
面談や相談対応に加え、受入れ企業の定期・随時の届出を管理します。支援を委託しても、雇用主としての義務までなくなるわけではありません。
支援の具体的な内容は、特定技能1号の義務的支援10項目もご覧ください。採用担当者だけで抱えず、現場・人事・支援担当の役割分担まで決めておくと、入社後も運用しやすくなります。
2号への移行は、対象3区分と2つのルートを確認
製造分野の2号は、機械金属加工・電気電子機器組立て・金属表面処理に限られます。1号の17区分すべてが2号の対象ではありません。また、評価試験に合格するだけでも移行できません。
- 評価試験ルート:ビジネス・キャリア検定3級の生産管理プランニングまたは生産管理オペレーション、製造分野特定技能2号評価試験、所定の実務経験をそろえます。
- 技能検定ルート:対象職種の技能検定1級と、所定の実務経験をそろえます。
どちらも、日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場で3年以上の実務経験が必要です。評価試験の申込みでは実務経験の確認手続きもあるため、直前に受験だけ決めるのではなく、経験証明の準備から進めます。詳しくはJAIMの2号評価試験・取得要件をご確認ください。
よくある質問
製造業なら、どの工場でも特定技能外国人を受け入れられますか?
受け入れられるとは限りません。外国人が働く工場の産業分類と、担当する業務区分の両方が対象であることを確認します。会社全体の業種名や登記目的だけで判断せず、工場の製造品と実際の作業工程を整理してください。
追加された7区分は、まだ申請できないのですか?
告示の施行と評価試験の実施が必要ですが、2026年6月1日に対象の告示が施行され、同年7月の1号評価試験も実施されています。対応する試験合格または技能実習2号良好修了による免除など、本人と事業所の条件を確認したうえで申請します。
技能実習2号を終えていれば、技能試験は必ず免除されますか?
必ず免除されるわけではありません。良好修了の確認に加え、修了した職種・作業と従事する業務区分との対応関係が必要です。日本語試験の免除とは条件が異なるため、修了証明や技能検定等の資料を分けて確認します。
以前、製造業の協議会に加入しました。JAIMへの手続きも必要ですか?
現在の受入れには、工場ごとのJAIM賛助会員としての加入・名簿掲載状況を確認します。過去の協議会加入だけで現在の手続きが済んでいるとは扱わず、既存の登録情報や移行手続きの状況をJAIMの案内に沿って確認してください。
1号で働き続ければ、17区分のどれでも2号に進めますか?
自動的には進めません。工業製品製造業の2号は、機械金属加工・電気電子機器組立て・金属表面処理の3区分です。所定の試験・検定と3年以上の実務経験などが必要で、1号の在留年数だけで移行できる制度ではありません。
受入れ準備と、入社後の支援をTreeへ相談する
Treeでは、工場の対象該当性や候補者の条件を整理し、必要な在留申請と支援委託についてご案内します。通常の特定技能の認定・変更申請は100,000円(税込)、更新申請は50,000円(税込)です。Treeの登録支援サービスをご委託の方は、認定・変更申請50,000円(税込)、更新申請は初回から一律25,000円(税込)です。
登録支援サービスは、1人あたり月額基本9,800円(税抜・税込10,780円)。追加支援は1時間5,000円(税別・税込5,500円)。在留申請の報酬と実費は別途です。JAIMの年会費など、外部機関へ支払う費用も別です。採用人数や支援範囲に応じて、依頼前に必要な業務と費用をご案内します。
「採用したいけれど、手続きが分からない」段階からご相談を。
工場の製造品、予定する作業、採用人数、候補者の有無をお知らせください。申請だけでなく、受入れ後に誰が何を担当するかまで整理して準備できます。
在留申請を中心に依頼したい方は、特定技能の申請サポートもご覧ください。
工場の所在地・製造品・予定する仕事から、申請と受入れ後の支援を相談できます。
| 月額基本支援(1人) | 9,800円(税別)税込10,780円 |
| 追加支援(1時間) | 5,000円(税別)税込5,500円 |
| 在留資格認定・変更申請 | 50,000円(税込) |
| 在留期間更新申請 | 25,000円(税込)初回から同じ料金 |
認定・変更・更新は、登録支援をご委託の企業様向けの料金です。公的手数料等の実費は別途。必要な支援の内容・時間数・総額を、ご依頼前にご案内します。
料金確認:2026年10月16日
※2026年10月15日確認。工業製品製造業分野の一般的な受入れ準備を解説しています。実際の対象業務、試験免除、必要資料は工場・本人の状況により異なるため、申請時の最新の公式案内に沿って確認してください。 公式資料の確認には細心の注意を払っていますが、一般情報であり個別案件への法的助言や許可・登録の保証ではありません。
確認した公式資料・料金
- 経済産業省:受入れ可能な産業分類・業務区分
- 経済産業省:工業製品製造業分野の特定技能制度
- 経済産業省:工業製品製造業分野の制度説明資料(2026年4月、関連業務・JAIM等)
- 出入国在留管理庁:工業製品製造業分野
- 出入国在留管理庁:1号特定技能外国人支援・登録支援機関
- 出入国在留管理庁:特定技能運用要領・工業製品製造業分野の別冊
- JAIM:製造分野特定技能1号評価試験・試験概要
- JAIM:製造分野特定技能2号評価試験・試験概要
- JAIM:賛助会員/育成就労会員の入会
- JAIM:入会手続前の準備
- 国際交流基金:JFT-Basicの判定水準
- 行政書士法人Tree:特定技能申請の案内
- 行政書士法人Tree:登録支援サービス
- 行政書士法人Tree:料金一覧
- JAIM:FAQ(2026年9月18日版・入会単位と例外)