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特定技能「自動車運送業」とは?トラック・タクシー・バス3区分の要件・N3/N4・外免切替・第二種免許を解説

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特定技能「自動車運送業」は2024年(令和6年)3月29日の閣議決定により新設された分野で、トラック運送・タクシー・バスのドライバー不足を背景に外国人材の受入れが解禁されました。令和6年4月から5年間の受入れ見込数は24,500人。技能評価試験は一般財団法人日本海事協会(ClassNK)が実施し、令和6年12月から開始されています。本記事では対象業務、技能評価試験、日本語要件(トラックN4・タクシー/バスN3)、運転免許・外免切替・第二種免許の受験資格特例、受入機関の要件(働きやすい職場認証制度・Gマーク等)、特定活動による準備期間、支援計画までを実務目線で整理します。

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目次

  1. 特定技能「自動車運送業」とは
  2. 制度創設の背景と受入れ見込数
  3. 対象業務:トラック・タクシー・バスの3区分
  4. 技能評価試験(一般財団法人日本海事協会・令和6年12月開始)と日本語要件
  5. 運転免許・外免切替・第二種免許の受験資格特例
  6. 免許取得準備のための在留資格「特定活動」
  7. 受入機関の要件(許可・働きやすい職場認証・協議会加入)
  8. 1号特定技能外国人支援計画と運行管理
  9. 特定技能1号と2号・5年満了後の留意点
  10. 業務範囲の整理
  11. FAQ・まとめ

1. 特定技能「自動車運送業」とは

2024年3月29日の閣議決定により、特定技能制度の対象分野に「自動車運送業」が追加されました。トラック区分・タクシー区分・バス区分の3区分があり、いずれも在留資格「特定技能1号」での受入れが行われます(在留期間最長5年・家族帯同不可)。受入れ見込数は令和6年4月から5年間で24,500人です。

2. 制度創設の背景と受入れ見込数

2024年4月から自動車運転業務にも時間外労働の上限規制が適用され、いわゆる「物流2024年問題」が顕在化しました。同時に観光・地域公共交通におけるタクシー・バスのドライバー不足が深刻化しており、政府は特定技能の追加4分野(自動車運送業・鉄道・林業・木材産業)を新設しました。

受入れ見込数は令和6年4月から5年間で24,500人と設定されています。具体的な人手不足数や受入れ見込数の根拠は分野別運用方針で随時更新されるため、最新の政府資料を確認します。

3. 対象業務:トラック・タクシー・バスの3区分

  • ①トラック区分:道路貨物運送業に属する事業者でのトラック運転業務(一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業等)
  • ②タクシー区分:一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)の運転業務。法人タクシーが対象で個人タクシーは対象外
  • ③バス区分:一般乗合旅客自動車運送事業(路線バス)、一般貸切旅客自動車運送事業(観光バス・送迎バス)の運転業務

トラック・タクシー・バスは、それぞれ業務内容、必要な運転免許、日本語要件、技能評価試験、受入事業者要件が異なります。別区分の業務に従事させる場合は、当該区分に対応する技能評価試験合格・運転免許・受入機関要件を満たしているかを確認し、必要に応じて在留資格変更許可申請等の手続を検討します。

4. 技能評価試験(一般財団法人日本海事協会・令和6年12月開始)と日本語要件

技能評価試験

自動車運送業分野特定技能1号評価試験は、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)が実施するCBT方式の試験として行われます。試験区分はトラック・タクシー・バスに分かれ、法令、安全衛生、運行業務、接遇等、各区分の業務に必要な知識・技能を確認します。試験は令和6年12月から開始されており、試験日程・実施国・申込方法は日本海事協会の特定技能試験ポータルで随時公表されます。

実際の運転技能については、日本の第一種免許または第二種免許の取得手続、外免切替、教習・研修等で別途確認されるため、特定技能評価試験と運転免許試験を混同しないよう整理する必要があります。

日本語要件

区分 日本語要件
トラック区分 日本語能力試験N4以上または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)合格
タクシー区分・バス区分 日本語能力試験N3以上が必須(利用者への説明や緊急時対応のため)

タクシー・バス区分のN3は「望ましい」ではなく要件として定められています。日本語要件は見直し案が示されることもあるため、申請時点の最新資料を確認します。

5. 運転免許・外免切替・第二種免許の受験資格特例

区分別の運転免許

  • ①トラック区分:日本の第一種運転免許が必要です。実際に運転する貨物自動車の車両総重量・最大積載量に応じて普通免許・準中型免許・中型免許・大型免許のいずれかが必要となります
  • ②タクシー区分:普通自動車第二種免許
  • ③バス区分:運転するバスの規模に応じた第二種免許(大型第二種免許等)

外免切替

外国の運転免許保有者が日本で運転するには、外免切替により日本の免許を取得する必要があります。外免切替では、申請書類、外国免許の有効性、当該国での滞在期間、適性試験、知識確認、技能確認等が問題となります。合格率や必要手続は都道府県警察・運転免許センターの運用、免許種別、本人の運転経験により異なるため、事前確認が必要です。

第二種免許の受験資格(2022年改正特例)

第二種免許(タクシー・バス)の受験資格は、原則として21歳以上かつ第一種免許等の取得後3年以上です。ただし、2022年5月13日施行の改正道路交通法により、受験資格特例教習を修了した者は19歳以上かつ第一種免許等の保有1年以上に要件が短縮されます。いずれにせよ来日後すぐに第二種免許を取得することはできないため、第一種免許の保有期間や受験資格特例教習の活用を踏まえた計画的な免許取得計画が必要です。

6. 免許取得準備のための在留資格「特定活動」

日本国内で技能評価試験の合格や運転免許の取得等の準備を行うため、在留資格「特定活動」(自動車運送業準備)の運用が示されています。在留期間はトラック運転手は最大6か月(更新不可)バス・タクシー運転手は最大1年(更新不可)とされており、この期間を活用して免許取得・試験受験等の準備を進めることができます。

7. 受入機関の要件(許可・働きやすい職場認証・協議会加入)

  1. 関連法令に基づく許可・登録を受けた事業者であること:
    • トラック区分:一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業等
    • タクシー区分:一般乗用旅客自動車運送事業(法人タクシーのみ)
    • バス区分:一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業等
  2. 認証要件
    • トラック区分:「働きやすい職場認証制度」または「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」の認証取得等
    • タクシー・バス区分:「働きやすい職場認証制度」の認証取得等
  3. 自動車運送業分野特定技能協議会への加入:受入事業者は国土交通省が案内する協議会へ加入届出を行い、構成員として必要な協力、届出事項の変更、情報共有等に対応します。加入届出には一定期間を要するため、在留資格申請前に余裕をもって手続を進めます
  4. 特定技能所属機関としての一般的基準:労働関係法令・社会保険・租税・出入国関係法令の遵守、欠格事由に該当しないこと、報酬を日本人と同等以上にすること、支援体制を確保すること等が必要です

8. 1号特定技能外国人支援計画と運行管理

1号特定技能外国人支援(10項目)

受入機関は1号特定技能外国人に対し、本人が理解できる言語で以下の支援を実施する必要があります。自社支援または登録支援機関への委託で実施します。

  • 事前ガイダンス、出入国時の送迎、住居確保・生活契約のサポート
  • 生活オリエンテーション、公的手続同行
  • 日本語学習機会の提供、相談・苦情対応
  • 日本人との交流促進、転職支援(受入機関都合の解雇等の場合)
  • 定期面談・行政機関への通報等

運行管理・安全運行

  • 点呼・安全確認:点呼は運行管理者が法令に基づき実施。外国人ドライバーが点呼内容・運行指示・酒気帯び確認・健康状態確認・異常時対応を正確に理解できるよう、やさしい日本語・翻訳資料・通訳・母国語マニュアル等を活用した補助体制を整備
  • 長時間労働の管理:「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」に従い、トラック・バス・タクシーごとに、1日・1か月・1年の拘束時間、休息期間、運転時間、連続運転時間、休日労働等を管理(2024年改正後の基準)
  • 健康診断・事故対応訓練:日本人と同等の健康管理体制、事故時の警察・救急通報・会社報告の手順を本人理解可能な言語でマニュアル化

9. 特定技能1号と2号・5年満了後の留意点

  • 1号:在留期間最長5年(通算)、家族帯同不可
  • 2号:熟練した技能を要する業務に従事する外国人向け。現時点で自動車運送業分野は特定技能1号での受入れが中心であり、2号への拡大時期・要件は出入国在留管理庁・国土交通省の最新方針を確認

特定技能1号は通算在留期間に上限があるため、5年満了後のキャリア設計を早期に検討する必要があります。他分野の特定技能2号へ移行するには、その分野の業務内容・技能水準・試験等を満たす必要があります。また、永住許可は在留年数・素行・独立生計・納税・社会保険・身元保証等の要件を個別に満たす必要があるため、特定技能1号で5年在留しただけで当然に申請できるものではありません。

10. 業務範囲の整理

行政書士業務範囲

  • 特定技能所属機関の体制確認・整備
  • 在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の取次
  • 1号特定技能外国人支援計画書の作成
  • 登録支援機関との委託契約書類の整理
  • 協議会加入届出に関する書類整理
  • 外免切替に必要な書類確認、翻訳文・在留カード・住民票等の準備整理、第二種免許取得までのスケジュール設計、教習所・運転免許センターへの確認事項整理

業務範囲外(連携先専門家)

  • 運転免許試験、適性試験、知識確認、技能確認、運転免許センターでの本人確認・受験(本人対応)
  • 労働関係法令・社会保険・改善基準告示への適合確認・賃金規程作成(社会保険労務士)
  • 税務処理(税理士)
  • 不許可処分に対する取消訴訟代理(弁護士)

11. FAQ|よくあるご質問

Q. 技能実習修了者は試験免除で特定技能「自動車運送業」に移行できますか?
A. 自動車運送業分野のトラック・タクシー・バス運転業務については、技能実習2号良好修了による技能評価試験免除ルートは通常想定されていません。自動車整備など関連する技能実習職種とは対象業務が異なるため、自動車運送業分野で特定技能1号を取得するには、原則として該当区分の特定技能評価試験に合格する必要があります。

Q. 個人タクシー事業者は特定技能外国人を雇用できますか?
A. できません。タクシー区分は法人タクシー事業者のみが受入機関となれます。

Q. 外免切替で使用できる言語は何ですか?
A. 外免切替の知識確認で利用できる言語、技能確認時の指示方法、通訳の可否は、都道府県警察・運転免許センターの運用により異なります。事前に申請先の運転免許センターへ、必要書類、対応言語、予約方法、技能確認の流れを確認する必要があります。

Q. 来日後すぐに第二種免許を取得できますか?
A. できません。第二種免許は原則として21歳以上かつ第一種免許等の取得後3年以上の保有が必要です。2022年5月13日施行の受験資格特例教習を修了した場合は19歳以上かつ第一種免許等の保有1年以上に短縮されますが、いずれにせよ来日直後の取得は困難です。準備期間として在留資格「特定活動」(バス・タクシーは最大1年)の活用を検討します。

Q. 技能評価試験はどこで受験できますか?
A. 一般財団法人日本海事協会(ClassNK)が実施しており、試験区分・実施国・実施日程は日本海事協会の特定技能試験ポータルで随時公表されます。受験計画を立てる際は最新の試験日程を確認します。

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まとめ

特定技能「自動車運送業」は2024年3月29日の閣議決定で新設された分野で、令和6年4月から5年間の受入れ見込数は24,500人です。対象業務はトラック・タクシー・バスの3区分で、各区分別に技能評価試験・日本語要件・運転免許・受入事業者要件が異なります。

特定技能1号評価試験は一般財団法人日本海事協会(ClassNK)がCBT方式で実施し、令和6年12月から開始されています。日本語要件はトラックがN4以上またはJFT-Basic合格、タクシー・バスは利用者対応のためN3以上が必須です。

運転免許は、トラック区分が車両に応じた第一種免許(普通・準中型・中型・大型)、タクシー区分が普通自動車第二種免許、バス区分が大型第二種免許等です。第二種免許の受験資格は原則21歳以上・第一種免許等3年以上保有ですが、2022年5月13日施行の受験資格特例教習を修了した場合は19歳以上・1年以上保有に短縮されます。来日後の準備期間として在留資格「特定活動」(トラック最大6か月・バス/タクシー最大1年・更新不可)の運用も用意されています。

受入機関は、運送事業の許可に加え、トラック区分では「働きやすい職場認証制度」または「Gマーク制度」、タクシー・バス区分では「働きやすい職場認証制度」の認証取得等が求められます。自動車運送業分野特定技能協議会への加入届出、改善基準告示への適合(2024年改正後の基準)、1号特定技能外国人支援計画の実施(事前ガイダンスから定期面談まで10項目)も必要です。

当事務所では特定技能所属機関の体制確認・整備、在留資格認定証明書交付申請、1号支援計画書の作成、協議会加入届出の書類整理、外免切替に必要な書類確認・スケジュール設計について対応します。運転免許試験・適性試験・知識確認・技能確認は本人対応、労務管理・改善基準告示適合・賃金規程は社会保険労務士、税務は税理士の業務範囲となります。特定技能制度・日本語要件・運転免許の運用は随時見直しが行われるため、申請時点で最新情報をご確認ください。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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