補助金関連

ものづくり補助金グローバル枠|海外市場開拓(輸出)・インバウンド対応・海外直接投資の要件と必要書類

更新: 約16分で読めます

ものづくり補助金には、海外事業の強化を目的とする中小企業向けの特別枠「グローバル枠」が設けられています。第23次公募(2026年5月8日17時締切)では、通常の補助上限額は3,000万円で、大幅賃上げに係る補助上限額引上げの特例を適用する場合に最大4,000万円となります。補助率は、中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3が基本です。対象となる海外事業は、海外への直接投資、海外市場開拓(輸出)、インバウンド対応、海外企業と共同で行う事業の4類型です。本記事では、グローバル枠の要件、必要書類、補助対象経費、海外旅費・通訳翻訳費・広告宣伝販売促進費の取扱い、公的支援メニューとの併用時の注意点、採択率を高めるための事業計画書の論点を実務目線で解説します。

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海外展開を伴うものづくり補助金グローバル枠は、通常枠と比べて事業計画書の論点が多く、海外現地調査・現地法人登記簿等の翻訳資料も求められます。当事務所では、要件の整理から事業計画書のドラフト作成、加点項目の整備、独自電子申請システムへの登録まで、行政書士業務範囲で伴走します。次回公募については最新の公募要領でご確認ください。

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1. ものづくり補助金グローバル枠とは|制度趣旨と第23次公募の位置付け

ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業等による革新的な新製品・新サービス開発や海外事業に必要な設備・システム投資等を支援する制度です。グローバル枠は、海外事業を実施して国内の生産性を高める取組を対象とする枠で、通常の補助上限額は3,000万円です。大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例を適用する場合、従業員数に応じた上乗せにより最大4,000万円となります。

第23次公募のスケジュールは、公募開始が2026年2月6日、電子申請受付開始が2026年4月3日17時、申請締切が2026年5月8日17時、採択公表が2026年8月上旬頃予定とされています。公募スケジュールは変更される可能性があるため、申請を検討する際は、必ずものづくり補助金総合サイトおよび最新の公募要領で確認する必要があります。今後の制度再編や次回以降の公募についても、正式な公募要領・公的発表に基づいて判断してください。

制度全体の採択率は、直近の公募では30%台で推移しており、「40〜60%」といった甘い見通しは現実と乖離しています。グローバル枠は通常枠よりも審査論点が多く、海外現地の実在性・取引実態の疎明資料の精度が採択可否に直結します。

2. グローバル枠の4類型|海外直接投資・海外市場開拓(輸出)・インバウンド対応・海外企業との共同事業

グローバル枠では、基本要件に加えて、海外直接投資、海外市場開拓(輸出)、インバウンド対応、海外企業と共同で行う事業のいずれかに該当する必要があります。加えて、海外事業に関する実現可能性調査(市場調査・現地規制調査・取引先の信用調査等)を実施していること、社内に海外事業の専門人材を有すること又は海外事業に関する外部専門家と連携していることが必須要件です。

類型1:海外直接投資

海外現地法人の新規設立または既存拠点の拡張を伴う事業が該当します。具体的には、現地工場の新設、現地販売拠点の開設、現地子会社の生産設備増強等が典型です。日本国内の親会社が補助対象経費を支出し、その成果が海外現地法人に帰属する構造のため、現地法人登記簿・出資契約書・送金記録などで親子会社関係と資金の流れを明示する必要があります。

類型2:海外市場開拓(輸出)に関する事業

海外市場開拓(輸出)に関する事業は、海外展開を目的として、製品・サービスの開発・改良、ブランディング、新規販路開拓等に取り組む事業です。国内に補助事業実施場所を有し、製品等の最終販売先の2分の1以上が海外顧客となり、事業計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る計画であることが求められます。応募申請時には、事前のマーケティング調査に基づく、想定顧客が具体的に分かる海外市場調査報告書を提出します。

類型3:海外事業者との共同事業

海外の事業者と共同で行う製品開発・販売・サービス提供が対象です。OEM契約、共同研究開発契約、ライセンス契約、ジョイントベンチャー契約等の有効な契約関係が証憑として求められます。覚書(MOU)のみで実体のない計画は採択されにくく、契約書の英訳・現地語訳および日本語訳の整備が必要です。

類型4:インバウンド対応に関する事業

インバウンド対応に関する事業は、製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、訪日外国人観光客等のインバウンド需要を獲得する事業です。訪日客向けの体験型サービス開発、多言語対応、インバウンド向け製品・サービス開発等が含まれます。国内に補助事業実施場所を有し、製品・サービス等の販売先の2分の1以上が訪日外国人となり、事業計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回ることが求められます。

3. 基本要件|付加価値額・1人あたり給与支給総額・最低賃金・子育て両立要件

グローバル枠でも、ものづくり補助金共通の基本要件を満たす事業計画である必要があります。基本要件①〜③はすべての申請者に関係し、従業員数21名以上の場合は、基本要件④として次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・公表も必要です。これらは事業計画期間(通常3〜5年)にわたって達成すべき要件として整理します。

(1)付加価値額:事業計画期間において、付加価値額の年率平均+3.0%以上の伸び。付加価値額は「営業利益+人件費+減価償却費」で算出します。(2)給与支給総額:従業員1人あたりの給与支給総額が年率平均+3.5%以上の伸び(役員報酬・役員賞与は分母分子とも除外)。(3)最低賃金:事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準を維持すること。

給与支給総額要件は「総額」ではなく「1人あたり」での算定に注意が必要です。雇用増による総額アップだけでは要件未達となるため、賃上げの裏付けとなる賃金規定や賞与制度の改定資料も整備しておくと採択審査で有利に働きます。

なお、グローバル枠では上記3要件に加えて、(1)海外事業に関する実現可能性調査(F/S:市場調査・現地規制調査・取引先の信用調査等)の実施、(2)社内に海外事業の専門人材を有すること又は海外事業に関する外部専門家と連携すること、という追加要件も満たす必要があります。

4. 補助対象経費|機械装置費・技術導入費・専門家経費等

グローバル枠の補助対象経費は、通常枠とほぼ共通ですが、海外事業特有の経費項目も認められます。

  • 機械装置・システム構築費:本補助事業では設備投資が必須で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を取得して納品・検収等を行う必要があります。単価50万円(税抜)以上の物件等については、原則として2者以上から同一条件による見積りを取得します。
  • 技術導入費:知的財産権導入に必要な経費。ライセンス契約に基づくロイヤリティ含む
  • 専門家経費:海外現地調査、海外法務、技術指導等の外部専門家への謝金
  • 運搬費:機械装置の運送費(海外輸送費は別枠扱い)
  • クラウドサービス利用費:補助事業期間中の利用分
  • 原材料費:試作品開発に直接必要な原材料
  • 外注費:開発の一部を外注する場合の費用
  • 知的財産権等関連経費:特許出願、商標登録等
  • 海外旅費:グローバル枠のうち、海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ対象。海外見本市出展・現地調査等のための渡航費(1人あたり最大50万円。一度の渡航での使用は事業者3名まで)
  • 通訳・翻訳費:グローバル枠のうち、海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ対象。契約書の翻訳や現地での通訳など、海外市場開拓に必要な費用が該当します。
  • 広告宣伝・販売促進費:グローバル枠のうち、海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ対象。海外市場開拓のための販促活動費

海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費は、グローバル枠のうち海外市場開拓(輸出)に関する事業のみで認められる経費です。いずれの経費も、補助事業との関連性、支払時期、証憑、補助事業実施期間内の支出であること等が確認されます。交付決定前に発注・契約・購入した経費は補助対象外となるため、渡航や発注のタイミング管理には注意が必要です。

5. 必要書類|海外市場調査報告書・インバウンド市場調査報告書・共同研究契約書など

グローバル枠では、通常の申請書類に加えて、該当する類型に応じた「海外事業の準備状況を示す書類」を提出します。提出資料は日本語で作成されたもの、又は日本語訳を付けたものとされています。第23次公募要領上、主な資料は以下のとおりです。

  • 海外展開戦略書:海外事業の市場性・競合分析・販売計画・収益計画を体系的にまとめた書面。事業計画書本体とは別建てで求められるケースが多い
  • 現地市場調査資料:JETRO・現地調査会社・現地コンサル等が作成した市場規模・競合・規制環境のレポート。発行元・調査年月・サンプル数を明示
  • 現地法人登記簿謄本(類型1で既設の場合):現地語+日本語訳。原本性の疎明として現地公証人認証または領事認証を要求されるケースあり
  • 海外取引先契約書(類型3で必須):契約相手方の登記簿、契約締結日、契約期間、対価条件、知的財産権の帰属が確認できるもの
  • 想定顧客・販売先の根拠資料(海外市場開拓(輸出)・インバウンド対応類型で必須):最終販売先の2分の1以上が海外顧客(又は訪日外国人)となることを示す市場調査・需要見込みの根拠
  • 海外子会社との出資関係を示す書類:出資契約書・送金記録・株主名簿等
  • 輸出入関係書類:インボイス、B/L、輸出許可証等(既に取引実績がある場合)
  • 海外事業の責任者の経歴書:海外勤務歴・語学力・現地ネットワーク等

翻訳資料は、社内翻訳でも認められる場合がありますが、契約書・登記簿等の法的書類は専門翻訳業者の翻訳証明付きが安全です。翻訳費は申請前のコスト(補助対象外)と、申請後の補助対象経費としての翻訳費を区別して管理します。

6. 公的な海外展開支援との関係|JETRO等の支援メニューとの併用時の注意点

グローバル枠の申請を検討する事業者は、並行してJETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)や中小機構等の海外展開支援メニューを活用できる場合があります。支援メニューは年度ごとに更新され、支援対象・募集時期・支援内容・費用補助の有無が異なります。グローバル・アクセラレーション・ハブは、海外進出や海外での資金調達を目指す日系スタートアップ向けに、ブリーフィング、メンタリング、現地協業先・VC等の紹介を行う支援です。具体的な支援メニューと併用可否については、JETRO公式サイト・中小機構等で最新情報を確認します。

ものづくり補助金グローバル枠と他の公的支援は、同一の経費について重複受給することはできません。『補助金等適正化法』に基づき、複数の補助制度から同じ経費について補助を受けることは返納対象となります。例えば、JETROの支援で現地市場調査の費用補助を受けた場合、その調査費用そのものをものづくり補助金の補助対象経費として申請することはできません。ただし、JETROの調査結果をベースにものづくり補助金で実際の設備投資・販売拠点構築を申請するという、時系列で異なる経費の組み合わせは、経費区分を明確に管理する限りにおいて可能です。

ただし、同一の現地調査費用について、JETROとものづくり補助金の両方で補助を申請することは補助金等適正化法に反する重複受給となり得るため、経費区分を明確に管理する必要があります。事業計画書には他制度の活用状況を正直に記載し、経費の切り分けを明示することが、審査での信頼性向上にもつながります。

関連する公的支援としては、中小機構の海外展開支援、貿易保険機関(NEXI)の保険、現地政府のインセンティブ制度等もあり、これらと組み合わせた立体的な資金計画が事業計画書の説得力を高めます。

7. 採択率向上のための事業計画書作成のポイント

ものづくり補助金の採択率は直近で30%台、グローバル枠はその中でも審査論点が多い枠です。採択されるための事業計画書の論点を、実務目線で整理します。

第一に、海外事業の必然性を明確に示すことです。「なぜ国内ではなく海外なのか」「なぜその国・地域なのか」を、市場規模・競合状況・自社の競争優位の3点から論理的に説明します。一般論ではなく、数値と固有名詞で記述することが重要です。

第二に、革新性の定義です。ものづくり補助金は「革新的な」サービス開発・試作品開発が前提のため、既存事業の単純な海外展開では採択されません。海外市場特有のニーズに応える新製品・新サービス、または海外現地での生産プロセス革新等、明確な革新性が必要です。

第三に、収益見通しの数値根拠です。3〜5年の事業計画期間で付加価値額+3.0%、給与+3.5%を達成するシナリオを、為替変動リスクや現地税制リスクも織り込んで作り込みます。楽観シナリオだけでなく中位・悲観シナリオも併記すると説得力が増します。

第四に、加点項目の積み上げです。経営革新計画承認、賃上げ加点、女性活躍推進、デジタル化基盤整備等の加点項目を可能な限り取得して申請時に揃えます。加点項目の詳細は別記事で整理しています。

事業計画書の書き方の基礎は 補助金申請の事業計画書の書き方|採択率を上げる5つのポイント・記載例・加点要素 で詳しく解説しているほか、加点項目10種類は ものづくり補助金の加点項目10種類 をご参照ください。

8. 申請の電子手続|独自システムとGビズIDプライム

ものづくり補助金の電子申請は、他の補助金で広く使われているjGrantsではなく、ものづくり補助金独自の電子申請システムを利用します。アクセスにはGビズIDプライムアカウントが必須です。GビズIDプライムは、オンラインでの即日取得が可能になりました(従来は印鑑証明書を郵送する方式で2〜3週間要していた)。GビズID自体の取得方法は 補助金の電子申請jGrants使い方ガイド|GビズIDの取得方法・申請フロー・差戻し対応・採択後手続 で解説しています。

申請から採択までのスケジュールは、第23次公募で締切2026年5月8日 → 採択公表2026年8月上旬です。採択後は交付申請、交付決定、事業実施、実績報告、確定検査、補助金請求、入金、事業化状況報告(5年間)と続きます。グローバル枠は、海外取引・海外送金・現地法人での経費執行など、事業実施段階での経理証憑が複雑になりやすいため、申請段階から実績報告を見据えた経費管理体制の設計が重要です。

9. 不採択時の対応|次回公募・他補助金併願の選択肢

第23次公募で不採択となった場合、制度の今後の方針は、最新の中小企業庁の発表および公募要領で確認する必要があります。次回以降の公募枠の再編や統合が行われる場合もあるため、今後の公募要領に基づいて再挑戦するか、または海外展開系の他補助金への切り替えを検討することになります。

海外展開支援は、ものづくり補助金グローバル枠以外にも、JETROの各種支援、中小機構の支援、新規輸出1万者支援プログラム等が存在します。これらの選択肢は 海外展開の補助金・支援策|JETRO・中小機構・新規輸出1万者支援プログラム・販路開拓を解説 で整理しています。

また、ものづくり補助金そのものは、グローバル枠以外にも製品・サービス高付加価値化枠が設けられており、要件が合えば同枠での再申請も選択肢です。ものづくり補助金一般の制度概要は ものづくり補助金申請代行|2026年第23次公募・最大4,000万円・必要書類と賃上げ要件 をご覧ください。

10. よくある質問(FAQ)

Q1. 海外現地法人がまだ設立されていない段階でもグローバル枠を申請できますか?

類型1(海外直接投資)であれば、補助事業期間内に現地法人を新規設立する計画でも申請可能です。設立予定地、設立スケジュール、出資構造、現地代理人との折衝記録等で計画の具体性を示します。設立済の場合は登記簿、未設立の場合は設立準備資料を疎明書類とします。

Q2. JETROのF/S支援を受けた調査結果を事業計画書の根拠として使えますか?

はい、可能です。むしろ独立した調査機関による調査結果は、事業計画書の信頼性向上に大きく寄与します。ただし、F/S支援で補助を受けた調査費用そのものを、ものづくり補助金の補助対象経費として申請することはできません(重複補助の禁止)。経費区分を明確に分け、申請書類に他制度活用状況を記載します。

Q3. 海外旅費は誰の渡航費まで補助対象になりますか?

海外旅費が補助対象となるのはグローバル枠のうち海外市場開拓(輸出)類型のみで、1人あたり最大50万円、かつ一度の渡航での使用は事業者3名まで(専門家・通訳を含む)という上限があります。補助事業に直接従事する者の渡航費が対象で、代表取締役・補助事業担当役員・現地責任者・通訳等が典型例です。同行する家族・私的目的の同行者の渡航費は対象外で、業務目的の明確化と日報・面談記録での疎明が求められます。航空券はエコノミー原則、ビジネスクラス利用は別途合理的説明が必要です。

Q4. 為替変動で事業計画の数値が大きくぶれた場合、計画変更は認められますか?

補助事業期間中の重要な変更は、事務局への計画変更承認申請が必要です。為替変動で経費の総額が変動した場合、補助対象経費の範囲内であれば対応可能なケースもありますが、補助金額の増額は原則として認められません。事業化状況報告期間(5年間)における付加価値額目標も為替影響を理由とした未達は減額返還の対象になり得るため、事業計画段階で為替リスクを織り込んだ保守的な目標設定が望まれます。

Q5. 補助金にかかる税金や会計処理について教えてください。

補助金の税務上の取扱い(消費税不課税・法人税法上の益金算入・圧縮記帳の可否等)は税理士の専門領域のため、本記事では解説できません。当事務所では提携税理士のご紹介が可能です。一般的な制度の概要のみ 補助金に税金はかかる?|消費税不課税・法人税法42条圧縮記帳・所得税法42条総収入金額不算入・インボイス・住民税国保への影響 でご覧いただけますが、具体的な税額計算・申告は税理士にご確認ください。

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本記事で解説したものづくり補助金グローバル枠について、第23次公募は2026年5月8日17時に申請受付が終了しています。今後申請を検討する場合は、次回以降の公募要領や制度再編後の公的発表を確認したうえで、要件整理・事業計画書の作成準備・必要書類の整備を早めに進めることが重要です。税務上の取扱いについては提携税理士をご紹介します。

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まとめ

グローバル枠の枠組み:ものづくり補助金グローバル枠は、海外事業を実施して国内の生産性を高める取組を支援する枠です。第23次公募では、通常の補助上限額は3,000万円で、大幅賃上げ特例を適用する場合に最大4,000万円となります。補助率は中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3が基本です。対象となる海外事業は、海外への直接投資、海外市場開拓(輸出)、インバウンド対応、海外企業と共同で行う事業の4類型です。第23次公募は2026年5月8日17時に締め切られ、採択公表は2026年8月上旬頃予定とされています。

基本要件と経費の特徴:付加価値額年率+3.0%、従業員1人あたり給与支給総額年率+3.5%、事業所内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とする要件は通常枠と共通です。従業員数21名以上の場合は、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・公表も必要です。補助対象経費では設備投資が必須で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を取得する必要があります。海外旅費・通訳翻訳費・広告宣伝販売促進費は、グローバル枠のうち海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ対象です。

必要書類と他制度との関係:グローバル枠では、該当類型に応じて海外事業の準備状況を示す資料を提出します。海外への直接投資では海外子会社等の事業概要・財務諸表・株主構成が分かる資料、海外市場開拓(輸出)では海外市場調査報告書、インバウンド対応ではインバウンド市場調査報告書、海外企業と共同で行う事業では共同研究契約書又は業務提携契約書(検討中の案を含む)が代表例です。他の補助金・委託費等との同一経費の重複は認められないため、公的支援メニューを併用する場合は経費区分を明確に管理します。

採択率と事業計画書の論点:制度全体の採択率は直近30%台と「40〜60%」のような見方は実態と乖離しており、グローバル枠ではさらに海外事業の必然性・革新性の定義・収益見通しの数値根拠・加点項目の積み上げが採択可否を分けます。事業計画書のドラフトは申請締切の2か月以上前から着手するスケジュール感が現実的です。

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※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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