ものづくり補助金(第23次公募)では、独立した「事業承継枠」は設けられておらず、補助対象事業枠は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」です。一方で、申請締切日を起点として過去3年以内に事業承継(株式譲渡・事業譲渡・相続・贈与・同一法人内の代表者交代等)により、有機的一体としての経営資源を引き継いだ事業者については、「事業承継/M&A加点」の対象となる場合があります。本記事では、第23次公募における事業承継/M&A加点の要件、承継形態ごとの提出書類、他の補助金との使い分け、申請時の注意点を実務目線で解説します。
【お困りの方へ】行政書士法人Tree|ものづくり補助金の事業承継/M&A加点を踏まえた申請サポート
本記事は実務目線で解説しますが、ものづくり補助金第23次公募で事業承継/M&A加点を活用する場合は、承継形態に応じた提出書類を整えたうえで、承継により引き継いだ経営資源と補助事業の関係を事業計画書で明確に示す必要があります。当事務所では、公募要領に沿った加点要件の確認と事業計画書の整理をサポートします。
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目次
1. ものづくり補助金に「事業承継枠」はあるのか|第23次公募では事業承継/M&A加点として整理
ものづくり補助金第23次公募(2026年5月8日締切・2026年8月上旬採択公表予定)では、独立した「事業承継枠」は設けられていません。補助対象事業枠は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」であり、事業承継に関する取扱いは、審査上の「事業承継/M&A加点」として整理されています。
事業承継やM&Aは、中小企業の経営資源の引継ぎや地域経済の維持に関わる重要な政策テーマです。ただし、第23次公募のものづくり補助金では、承継予定そのものを対象にした独立枠ではなく、過去3年以内に事業承継等で経営資源を引き継いだ事業者を評価する加点項目として位置付けられています。
第23次公募の製品・サービス高付加価値化枠は、従業員数に応じて補助上限750万円・1,000万円・1,500万円・2,500万円、補助率は中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者2/3です。グローバル枠は補助上限3,000万円、補助率は中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3です。申請は電子申請システムで行い、GビズIDプライムアカウントが必要です。
2. 事業承継/M&A加点の要件|過去3年以内の承継等が対象
ものづくり補助金第23次公募の事業承継/M&A加点は、申請締切日を起点として過去3年以内に事業承継(株式譲渡等)により有機的一体としての経営資源(設備、従業員、顧客等)を引き継いだ事業者が対象です。将来承継の計画策定や経営者年齢要件は、第23次公募要領上の事業承継/M&A加点の要件ではありません。
事業承継/M&A加点を申請する場合は、承継形態に応じた提出書類を準備します。たとえば株式譲渡の場合は株式譲渡契約書や株主名簿、代表者交代の場合は履歴事項全部証明書、相続・贈与・事業譲渡の場合は移動した資産・負債の一覧や譲渡を証する書類等が必要とされています。後継者未定の将来計画だけでは加点の対象として整理することはできません。
第23次公募の事業承継/M&A加点は、将来の承継予定を10年間追跡する制度ではありません。加点を申請する場合は、申請締切日時点で過去3年以内の承継実績と提出書類が要件に合致するかを確認する必要があります。
3. 事業計画書で整理すべき事項|承継で引き継いだ経営資源と補助事業の関係
外部支援を受けて事業計画書を作成する場合、事業計画書作成支援者の名称、支援内容、報酬、契約期間を電子申請システムで申告する必要があります。支援を受けているにもかかわらず申告しない場合は、不採択、採択決定取消し、補助金返還等のリスクがあります。
製品・サービス高付加価値化枠では、革新的な新製品・新サービス開発の取組が補助対象です。単に機械装置やシステムを導入するだけで、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しません。事業承継/M&A加点を活用する場合も、承継で引き継いだ設備・従業員・顧客等の経営資源が、補助事業の実現可能性や成長性にどうつながるかを具体的に説明することが重要です。
事業計画書では、申請者の概要、補助事業の具体的内容、市場性・競合分析、設備投資内容、売上・付加価値額・賃上げ計画、資金計画、実施体制を整理します。第23次公募の基本要件として、付加価値額の年平均成長率3.0%以上、1人あたり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業所内最低賃金水準を地域別最低賃金より30円以上高い水準とすることが求められます。また、従業員数21名以上の場合は、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・公表も必要です。
4. 事業承継/M&A加点の対象となる承継形態と提出書類
事業承継/M&A加点では、申請締切日を起点として過去3年以内に、株式譲渡、事業譲渡、相続・贈与、同一法人内での代表者交代等により、有機的一体としての経営資源を引き継いだことが要件とされています。承継形態ごとに提出書類が異なるため、申請前に公募要領の提出書類一覧を確認する必要があります。
相続・贈与・事業譲渡等による承継:個人事業主から個人事業主への相続・贈与・事業譲渡などの場合、移動した資産・負債の一覧、事業の譲渡が行われたことを証する書類、開廃業届等、承継形態に応じた証拠書類が必要です。親族内承継であっても、単なる将来予定ではなく、要件に合う承継実績を示す必要があります。
同一法人内の代表者交代・株式譲渡:法人内で代表者交代が行われた場合は履歴事項全部証明書、株式譲渡の場合は株式譲渡契約書や株式譲渡前後の株主名簿等により、経営資源の引継ぎを確認できるようにします。後継者の経歴だけではなく、承継が要件期間内に実施されたことを客観資料で示すことが重要です。
M&A・第三者承継:株式譲渡や事業譲渡により第三者から経営資源を引き継いだ場合も、要件を満たせば事業承継/M&A加点の対象となります。ただし、申請時に相手先が未確定である将来のM&A方針だけではなく、過去3年以内に承継が行われたことを契約書や株主名簿等で示す必要があります。
いずれの形態でも、事業承継/M&A加点の対象となるかは、承継実績の時期、承継形態、提出書類の内容によって判断されます。承継予定や方針だけで加点を主張するのではなく、公募要領に定められた証拠書類を確認することが重要です。
5. 事業承継・引継ぎ補助金との違い|使い分けの実務
事業承継関連の補助金として、ものづくり補助金とは別に「事業承継・M&A補助金」(旧:事業承継・引継ぎ補助金)が存在します。両者は目的・対象経費・補助上限が異なるため、制度ごとの要件を確認したうえで申請する必要があります。
事業承継・M&A補助金は、事業承継やM&Aに際して行う設備投資、専門家活用、PMI、廃業・再チャレンジ等を支援する制度です。現行制度では「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「PMI推進枠」「廃業・再チャレンジ枠」の4枠で整理されています。補助上限・補助率は枠や類型により異なるため、申請時点の公募要領で確認が必要です。
ものづくり補助金は、補助対象事業枠(製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠)における設備投資や製品・サービス開発を支援します。事業承継/M&A加点は、過去3年以内の承継実績を有する事業者を対象とした加点項目であり、枠そのものが承継専用ではありません。
複数の補助金に同時期に応募申請すること自体は可能ですが、複数の補助金に採択された場合は、交付を受ける補助金を1つだけ選択して交付申請を行う必要があります。また、同一の補助対象経費を複数の補助金で二重に申請することはできません。ものづくり補助金は設備投資等、事業承継・M&A補助金は枠により設備投資、専門家費用、PMI、廃業費用等を対象とするため、制度ごとの対象経費とスケジュールを分けて確認する必要があります。詳細は事業承継・M&A補助金|事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠の使い分け(旧事業承継・引継ぎ補助金)でも整理しています。
6. 事業承継ガイドライン第3版・中小M&A推進計画の活用
事業計画書の策定では、中小企業庁が公表する事業承継ガイドライン第3版(2022年改訂)と中小M&A推進計画(2021年策定・2024年フォローアップ)の枠組みを参照することで、説得力のある計画となります。
事業承継ガイドライン第3版は、(1) 親族内承継・従業員承継・社外への引継ぎの3類型整理、(2) 承継5ステップ(承継準備の必要性認識→経営状況・経営課題等の把握→経営改善→承継計画策定または相手企業探し→事業承継・M&A実行)、(3) ポスト承継の経営革新、を体系化しています。事業計画書ではこの5ステップに沿って現状と計画を整理することで、審査側の「承継計画の蓋然性」評価が得やすくなります。
中小M&A推進計画や中小M&Aガイドラインは、第三者承継を検討する際の基本的な考え方を整理するうえで参考になります。ただし、第23次公募の事業承継/M&A加点で重視されるのは、申請締切日を起点として過去3年以内に対象となる承継が行われた実績と、承継形態に応じた提出書類です。将来の登録機関活用方針だけで加点を主張することはできません。
また、承継後の「革新性」を裏付ける根拠として、業界白書・地域経済分析システム(RESAS)・自社の顧客データ・競合分析等のエビデンスを事業計画書に盛り込みます。「経験と勘」ではなく「データに基づく承継後の革新計画」を示すことが採択への近道です。
7. 経営承継円滑化法(民法特例・金融支援)との併用
事業承継枠の活用に際しては、経営承継円滑化法(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律)の各種制度との併用が実務的に重要です。
民法特例(遺留分に関する特例):現経営者の推定相続人全員の合意により、(1) 後継者が贈与等で取得した自社株式を遺留分算定基礎財産から除外(除外合意)、または (2) 遺留分算定時の株式価額を合意時の価額に固定(固定合意)することが可能です。親族内承継で複数の相続人がいる場合、承継後の株式分散リスクを抑える効果があります。経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可が必要です。
金融支援:信用保証協会の特別枠(経営承継借換関連保証等)と日本政策金融公庫の特別貸付(事業承継・集約・活性化支援資金)の活用が可能です。経営承継円滑化法の認定を都道府県知事から受けることで利用可能となります。ものづくり補助金は精算払い(事業完了後の補助金交付)のため、設備購入時の資金繰りはつなぎ融資・自己資金で対応する必要があり、金融支援の併用は資金繰り対策として有効です。
つなぎ融資の具体については補助金のつなぎ融資とファクタリング|精算払いの入金タイミング・補助金請求権の譲渡制限を参照してください。なお、相続税・贈与税の納税猶予制度(法人版・個人版事業承継税制)は税務の領域となるため、税理士に確認のうえ提携税理士のご紹介で対応します。
8. 事業承継/M&A加点の申請時の提出書類と審査ポイント
第23次公募の事業承継/M&A加点を申請する場合は、申請締切日を起点として過去3年以内に対象となる承継形態で有機的一体としての経営資源を引き継いだことを証明する書類が必要です。承継形態に応じて、株式譲渡の場合は株式譲渡契約書・株主名簿、相続・贈与の場合は移動した資産・負債の一覧、代表者交代の場合は履歴事項全部証明書等、公募要領に定められた提出書類を確認することが重要です。
提出書類に不備・不足がある場合は審査対象外や不採択となる可能性があります。また、申請内容や承継形態の説明に虚偽・誤りがある場合は、採択取消し、交付決定取消し、補助金返還等のリスクがあります。事業承継/M&A加点は申請時点での過去3年以内の承継実績が対象であるため、公募要領に定められた提出書類の完備と内容の正確性が重要です。
採択後に補助事業の内容や実施計画に大きな変更が生じた場合は、事務局に速やかに相談し、必要に応じて変更承認を申請することが重要です。虚偽や隠蔽は採択取消し等のリスクとなります。
補助事業により取得等した財産の売却・転用・廃棄等は、補助金等適正化法および交付規程に基づく財産処分制限の対象となり、事務局の事前承認が必要です。第23次公募要領では、財産を処分する場合に、残存簿価相当額または時価により、当該処分財産に係る補助金交付額を限度に国庫納付しなければならない旨が明示されています。財産処分制限については補助金の収益納付とは?財産処分承認・返還リスク・加算金を行政書士が解説で詳述しています。
9. 事業計画書のポイント|承継で引き継いだ経営資源を補助事業に活かす
事業承継枠の事業計画書は、通常枠と同じフォーマットを使いつつ、承継特有の論点を補強する構成が求められます。実務で押さえるべきポイントを整理します。
(1) 現経営者と後継者の役割分担を明示:申請時点での後継者の関与度(役員就任の有無・経営会議への参画・主要意思決定への関与)と、承継後の現経営者の関与(会長就任・顧問契約等)を時系列で示します。「ある日突然交代」は不自然で、段階的承継のロードマップが評価されます。
(2) 革新性の客観的裏付け:「革新的」を主観で書かず、(a) 自社にとっての新規性(既存事業との差分)、(b) 地域にとっての新規性(同業他社の動向)、(c) 業界にとっての新規性(業界統計・専門誌の動向)、の3層で具体化します。新規市場のTAM/SAM/SOM推計を入れると審査評価が高まります。
(3) 数値計画の整合性:付加価値額+3.0%/年・1人あたり給与支給総額+3.5%/年・事業所内最低賃金水準を地域別最低賃金+30円以上とする要件と、売上計画・設備投資回収計画が論理的に接続するよう構成します。数値だけ並べて根拠がない計画は採択困難です。
(4) リスクと対策:承継未実行リスク(後継者辞退・M&A不調)、設備稼働リスク、市場変動リスクを正直に書き、各リスクへの対策を示します。リスクを書かない計画書は「楽観的すぎる」と評価され減点要因です。
事業計画書の一般的な書き方については補助金申請の事業計画書の書き方|採択率を上げる5つのポイント・記載例・加点要素で別途整理しています。
10. 他の申請枠・特例との比較|事業承継/M&A加点をどう位置付けるか
ものづくり補助金第23次公募では、補助対象事業枠として「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」があり、これに大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例、最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例、各種加点項目が組み合わさります。事業承継/M&Aは独立した申請枠ではなく、加点項目として位置付ける必要があります。
製品・サービス高付加価値化枠:革新的な新製品・新サービス開発に伴う設備投資等を支援。補助上限は従業員数により750万円~2,500万円です。詳細はものづくり補助金 製品・サービス高付加価値化枠|要件・補助上限・申請のポイントを参照。
グローバル枠:海外市場展開(輸出・海外展開・インバウンド対応)を伴う設備投資を支援。海外売上比率の目標設定が必須。ものづくり補助金 グローバル枠|海外展開・補助上限・要件を解説で詳述。
最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例:2024年10月から2025年9月までの間で、補助事業の主たる実施場所で雇用している従業員のうち、一定の最低賃金近傍で雇用している従業員が30%以上である月が3か月以上ある事業者等が対象です。適用される場合、補助率が2/3に引き上げられます。ものづくり補助金の最低賃金引上げ特例|要件・補助率2/3・申請メリットを参照。
事業承継/M&A加点:第23次公募では、独立した事業承継枠や通常枠ではなく、過去3年以内に事業承継・M&Aにより有機的一体としての経営資源を引き継いだ事業者に対する加点項目として整理されています。詳細はものづくり補助金の加点項目|成長加速マッチング・事業継続力強化計画・パートナーシップ構築宣言でも整理しています。
第23次公募における事業承継/M&Aは、補助率や補助上限を直接引き上げる独立枠ではなく、審査上の加点項目です。補助上限・補助率は、申請する補助対象事業枠(製品・サービス高付加価値化枠またはグローバル枠)や特例措置の適用有無によって判断されるため、事業承継/M&A加点と補助上限額を混同しないよう注意が必要です。
11. よくある質問(FAQ)
Q1. 後継者が未定の場合でも事業承継/M&A加点を申請できますか
第23次公募の事業承継/M&A加点は、申請締切日を起点として過去3年以内に事業承継・M&Aにより経営資源を引き継いだ実績がある事業者を対象とします。そのため、後継者未定の将来計画や、将来M&Aを検討しているという方針だけでは、事業承継/M&A加点の対象として整理することはできません。
Q2. 経営者が55歳未満の場合、事業承継/M&A加点を申請できませんか
第23次公募の事業承継/M&A加点では、経営者55歳以上という年齢要件は確認できません。確認すべき中心は、申請締切日を起点として過去3年以内に対象となる承継形態で経営資源を引き継いだ実績があるか、また承継形態に応じた提出書類を準備できるかです。
Q3. 事業承継・M&A補助金と同時に申請できますか
制度上の併願自体は検討できますが、同一の補助対象経費を複数の補助金で二重に申請することは禁止されます。事業承継・M&A補助金は枠により設備投資、専門家費用、PMI、廃業費用等を対象とする一方、ものづくり補助金は製品・サービス高付加価値化枠またはグローバル枠における革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓のための設備投資等を支援する制度です。
Q4. 事業承継/M&A加点の提出書類に不備があった場合のリスクは
申請内容や提出書類に不備・不足がある場合は審査対象外や不採択となる可能性があります。また、虚偽内容の提出や要件に合わない加点申請が判明した場合は、採択取消し、交付決定取消し、補助金返還等のリスクがあります。事業承継/M&A加点を申請する場合は、承継形態ごとの提出書類と承継時期を事前に確認することが重要です。
Q5. 経営承継円滑化法の認定はどこに申請しますか
都道府県知事への申請となります。民法特例の活用には経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可が、金融支援の活用には都道府県知事の認定が必要です。ものづくり補助金事業承継枠の申請とは別手続きですが、計画書では認定取得の見込みを明記することで承継計画の実現可能性が高まります。
Q6. 親族内承継で株式の生前贈与を予定していますが、税務の取り扱いは
株式の生前贈与・相続・売買の税務取り扱い(贈与税・相続税・所得税の計算、法人版・個人版事業承継税制の納税猶予制度の適用要件等)は税理士の独占業務(税理士法2条)です。当事務所では具体的な税額試算・節税スキームの設計は行いません。提携税理士をご紹介し、補助金申請(行政書士業務)とは別ルートで対応します。
【記事のまとめに代えて】行政書士法人Tree|ものづくり補助金 事業承継/M&A加点を踏まえた申請サポート
本記事で解説したものづくり補助金第23次公募の事業承継/M&A加点について、当事務所では公募要領に沿った加点要件の確認、承継形態ごとの提出書類の整理、補助事業と承継により引き継いだ経営資源との関係整理、事業計画書作成のサポートを中心に対応可能です。事業承継/M&A加点は独立した申請枠ではないため、申請する補助対象事業枠の要件とあわせて確認することが重要です。
ご相談は何度でも無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。
※ 株式譲渡・相続・贈与に伴う税務(贈与税・相続税・事業承継税制の納税猶予等)は税理士業務のため、提携税理士をご紹介します。
まとめ
事業承継/M&A加点の中核要件:ものづくり補助金第23次公募では、独立した事業承継枠は設けられておらず、事業承継やM&Aは審査上の加点項目として整理されています。申請締切日を起点として過去3年以内に、株式譲渡、事業譲渡、相続・贈与、同一法人内の代表者交代等により、有機的一体としての経営資源を引き継いだ事業者が対象です。
承継形態と他補助金との使い分け:事業承継/M&A加点では、株式譲渡、事業譲渡、相続・贈与、同一法人内の代表者交代等の承継形態に応じて、株式譲渡契約書、株主名簿、履歴事項全部証明書、移動した資産・負債の一覧、事業譲渡を証する書類等を確認します。事業承継・M&A補助金とは制度目的・対象経費が異なるため、同一経費の二重申請にならないよう、制度ごとの公募要領を確認して使い分ける必要があります。
制度活用と事業計画の作り込み:事業計画書では、承継により引き継いだ設備・従業員・顧客等の経営資源が、補助事業の実現可能性や成長性にどのようにつながるかを具体的に整理します。あわせて、付加価値額、1人あたり給与支給総額、事業所内最低賃金水準等の基本要件と、設備投資計画・資金計画・実施体制の整合性を示すことが重要です。
採択後の義務と注意点:事業承継/M&A加点は、採択後10年以内の承継実行を求める制度ではありません。ただし、補助事業者には、交付規程等の遵守、補助事業の計画変更・中止・廃止時の事前承認、証拠書類の保存、事業化状況・知的財産権等報告、取得財産の処分制限などの義務があります。
第23次公募は2026年5月8日締切・2026年8月上旬採択公表予定です。事業承継/M&A加点を検討する場合は、まず過去3年以内の承継実績、承継形態、議決権割合、提出書類の有無を確認し、そのうえで補助対象事業枠の要件、設備投資計画、賃上げ計画、資金計画との整合性を整理することが重要です。ご相談は何度でも無料です。
※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。


