公開日:2026年5月20日
砂利採取業(砂利・砂・玉石の採取を業として行う事業)は、砂利採取法第3条に基づき都道府県知事の登録を受ける必要があります。さらに、具体的な採取場ごとに砂利採取法第16条に基づく砂利採取計画認可を都道府県知事から取得する必要があります。本記事では、砂利採取業者登録の要件・砂利採取業務主任者・砂利採取計画認可・河川区域での採取・関連環境法令・行政書士の業務範囲を整理します。
本記事の結論:
- 砂利採取業を行うには、(1)砂利採取業者登録(砂利採取法第3条、都道府県知事への登録、5年更新)、(2)砂利採取計画認可(同法第16条、都道府県知事への認可、採取場ごと)の2段階の許認可が必要。
- 登録要件は、(1)欠格事由非該当、(2)砂利採取業務主任者(国家試験合格者)の選任が中心。
- 砂利採取計画には、採取場所・採取方法・採取量・災害防止策・環境保全策・跡地復元計画の記載が必須。
- 河川区域・河川保全区域での砂利採取は河川法第25条の河川管理者の許可も必要。
- 当事務所は砂利採取業者登録申請・砂利採取計画認可申請の書類作成・提出代理を担当します。
砂利採取業者登録・砂利採取計画認可サポート
次のような場面で、行政書士法人Treeにご相談ください。
- 砂利採取業を新規開業したい
- 砂利採取法上の登録・砂利採取計画認可の手続を整理したい
- 砂利採取業務主任者の選任要件を確認したい
- 河川区域での砂利採取を計画している
- 採石法との区別(岩石採取は採石法)を整理したい
砂利採取業者登録申請書類の作成・提出代理、砂利採取計画認可申請書類の整備、河川法第25条の河川管理者許可申請を行政書士業務範囲で対応します。
目次
砂利採取業は「砂利採取法」、岩石採取は「採石法」と別制度
砂利・砂・玉石の採取は砂利採取法、岩石(花崗岩・安山岩・石灰岩等)の採取は採石法が適用される別制度です。砂利採取業を行うには、砂利採取法第3条の砂利採取業者登録(都道府県知事、5年更新)と、同法第16条の砂利採取計画認可(都道府県知事、採取場ごと)の2段階の許認可が必要です。河川区域・河川保全区域での砂利採取は河川法第25条の河川管理者の許可も併せて必要となります。砂利採取業務主任者(国家試験合格者)の選任、災害防止策・環境保全策・跡地復元計画の整備が登録・認可の要件です。
根拠法令(2026年5月時点)
- 砂利採取法第3条(砂利採取業者の登録)・第4条以下(登録手続)・第7条(欠格事由)・第9条(登録の取消し)
- 砂利採取法第16条(砂利採取計画認可)・第17条(認可基準)・第26条(業務管理者の選任義務)・第27条(砂利採取業務主任者試験)
- 砂利採取法施行令・砂利採取法施行規則
- 採石法(別法、岩石の採取は採石法第32条登録・第33条採取計画認可)
- 河川法第24条(土地占用許可)・第25条(土石採取許可)
- 大気汚染防止法(粉じん発生施設)
- 騒音規制法・振動規制法(特定建設作業)
- 水質汚濁防止法(排水基準)
- 森林法第10条の2(林地開発許可)
- 自然公園法第13条・第14条(国立公園・国定公園内の許可)
- 労働安全衛生法(採石業務の安全衛生)
- 司法書士法第3条第1項第1号・税理士法第2条・社労士法第2条第1項各号・弁護士法第3条
- 行政書士法第1条の2第1項・第1条の3第1項第1号
1. 砂利採取業の対象
砂利採取法上の「砂利」は、砂、玉石、栗石、砕石(砂利を破砕したもの)等を含みます(砂利採取法第2条)。具体的には以下のとおりです。
- 砂(粒径2mm以下)
- 砂利(粒径2〜75mm)
- 玉石(粒径75mm以上)
- 栗石
- これらを破砕した砕石
岩石(花崗岩・安山岩・石灰岩・玢岩・凝灰岩等)の採取は採石法(別法)の対象であり、砂利採取法とは別制度となります。
2. 砂利採取業者登録(砂利採取法第3条)
2-1. 登録権者と申請先
砂利採取業者登録は、事業所の所在地を管轄する都道府県知事に申請します。事業所が複数の都道府県にわたる場合は、各都道府県知事への登録が必要です。
2-2. 有効期間
登録の有効期間は5年です(砂利採取法第3条第3項)。更新を希望する場合は満了前に更新申請が必要です。
2-3. 申請手数料
- 新規登録:33,000円程度(都道府県により異なる)
- 更新登録:21,000円程度
2-4. 欠格事由(砂利採取法第7条)
- 禁錮(拘禁刑)以上の刑に処せられ、執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
- 砂利採取法・採石法に基づく罰金以上の刑に処せられ、執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
- 砂利採取業者登録の取消しを受け、取消しの日から2年を経過しない者
- 法人で、その業務を行う役員のうちに上記のいずれかに該当する者があるもの
- 砂利採取業務主任者を選任していない者
2-5. 提出書類
- 砂利採取業者登録申請書
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 役員の住民票・身分証明書
- 砂利採取業務主任者の合格証書写し・誓約書
- 事業所の使用権原を示す書類
- 事業計画書(採取予定場所・採取量・販売先等)
- 納税証明書
3. 砂利採取業務主任者(砂利採取法第26条・第27条)
3-1. 砂利採取業務主任者の選任義務
砂利採取業者は、砂利採取業務主任者試験に合格した者の中から砂利採取業務主任者を選任し、砂利の採取に伴う災害の防止に関する技術的事項を管理させる必要があります(砂利採取法第26条)。各採取場ごとに選任が必要です。
3-2. 砂利採取業務主任者試験
砂利採取業務主任者試験は、経済産業大臣が指定する指定試験機関が実施する国家試験です。年1回程度実施されます。
- 試験科目:砂利採取法・関係法令、砂利の採取に関する技術、災害防止、環境保全等
- 受験資格:制限なし
- 合格率:40%前後
3-3. 砂利採取業務主任者の責務
- 砂利採取計画の遵守状況の管理
- 採取作業の安全管理
- 環境保全措置の実施(粉じん・騒音・振動・排水)
- 跡地復元計画の進捗管理
- 労働者への安全教育
4. 砂利採取計画認可(砂利採取法第16条)
4-1. 認可権者と申請先
具体的な砂利採取場ごとに、砂利採取計画を策定して都道府県知事の認可を取得します。砂利採取業者登録と同じく都道府県知事への申請ですが、別の手続です。
4-2. 認可申請書の記載事項
- 採取場の所在地・面積・地形図
- 採取する砂利の種類・採取量(年間・総量)
- 採取方法(陸上採取・河川採取・海底採取等)
- 採取期間
- 採取後の砂利の処理・運搬方法
- 災害防止策(堤防保護・斜面崩壊防止・河岸侵食防止)
- 環境保全策(粉じん・騒音・振動・排水・水源保護)
- 跡地復元計画
- 近隣住民・河川管理者への説明状況
4-3. 認可基準(砂利採取法第17条)
- 採取計画の内容が他人の権利・公共の福祉を害するおそれがないこと
- 災害発生のおそれがないこと
- 環境保全・跡地復元が適切に行われること
- 近隣との調整が図られていること
砂利採取計画認可申請サポート
砂利採取計画認可申請書類の整備、河川区域での採取の場合の河川法第25条許可申請、近隣住民・河川管理者への説明資料整備を行政書士業務範囲で対応します。
5. 河川区域・公共用水域での採取(河川法第25条)
河川区域内の土地で土石(砂利を含む)を採取する場合、河川法第25条に基づく河川管理者(国土交通大臣または都道府県知事)の許可が必要です。砂利採取法第16条の砂利採取計画認可とは別に、河川法第25条の許可も併せて取得する必要があります。
河川法第25条許可の主な要件
- 河川管理に支障を及ぼさないこと(堤防保護・河岸侵食防止)
- 洪水時の流下能力に影響しないこと
- 河川環境・生態系への影響が最小限であること
- 近隣の河川利用者との調整
河川法第25条許可は、河川管理者が河川の保全・適正利用の観点から審査するため、砂利採取計画認可よりも厳格な審査となることが多くなっています。
6. 関連環境法令
砂利採取業は環境への影響が大きい事業のため、以下の関連法令の規制も併せて確認します。
- 大気汚染防止法(粉じん発生施設)
- 騒音規制法・振動規制法(特定建設作業)
- 水質汚濁防止法(排水基準・SS・pH等)
- 森林法第10条の2(林地開発許可、1ヘクタール超)
- 自然公園法第13条・第14条(国立公園・国定公園内の許可)
- 労働安全衛生法(採石業務の安全衛生・作業主任者選任)
7. 採石法との関係
| 項目 | 砂利採取業(砂利採取法) | 採石業(採石法) |
|---|---|---|
| 対象 | 砂利・砂・玉石 | 岩石(花崗岩・安山岩・石灰岩等) |
| 事業者登録 | 砂利採取法第3条(都道府県知事) | 採石法第32条(経済産業局長) |
| 採取計画認可 | 砂利採取法第16条(都道府県知事) | 採石法第33条(都道府県知事) |
| 業務管理者 | 砂利採取業務主任者(国家試験) | 採石業務管理者(国家試験) |
| 有効期間 | 5年(登録) | 5年(登録) |
同一事業者が砂利と岩石の両方を採取する場合は、両法の登録・採取計画認可がそれぞれ必要となります。業務管理者の試験も別個の国家試験です。
8. 申請の流れ
砂利採取業者登録の流れ
- 砂利採取業務主任者試験の合格(事前準備、合格まで数か月〜1年)
- 事業所の確保
- 申請書類の整備
- 都道府県知事への登録申請
- 標準処理期間:1〜2か月
- 登録通知
- 5年ごとの更新
砂利採取計画認可の流れ
- 採取場の選定・地質調査
- 採取計画の策定
- 近隣住民・河川管理者・地権者への説明・同意取得
- 関連環境法令の事前確認
- 都道府県知事への認可申請(河川区域の場合は河川法第25条許可も並行)
- 標準処理期間:3〜6か月
- 認可後、採取開始
9. 業務範囲の整理
行政書士の業務範囲(行政書士法第1条の2第1項・第1条の3第1項第1号)
- 砂利採取業者登録申請(新規・更新)の書類作成・提出代理
- 砂利採取計画認可申請書類の整備
- 砂利採取業務主任者選任届出
- 各種変更届出(事業所変更・業務主任者変更等)
- 河川法第25条の河川管理者許可申請
- 関連環境法令の届出書類作成
- 林地開発許可申請、自然公園法許可申請
業務範囲外(連携先専門家)
- 砂利採取業務主任者試験受験(本人受験必須)
- 地質調査・採取計画の技術的策定(地質コンサルタント)
- 跡地復元計画の技術的設計(造園・環境コンサルタント)
- 法人設立登記・変更登記(司法書士業務)
- 税務申告・税額計算(税理士業務)
- 労務管理規程・社会保険手続(社会保険労務士業務)
- 労働安全衛生法に基づく作業主任者選任(本人資格取得必須)
- 採取業務をめぐる紛争・訴訟代理(弁護士業務)
FAQ|よくあるご質問
Q1. 砂利採取業者登録の有効期間は?
A. 5年です(砂利採取法第3条第3項)。更新を希望する場合は満了前に更新申請が必要です。
Q2. 砂利採取業務主任者と採石業務管理者の違いは?
A. 別個の国家試験で、別個の資格です。砂利採取業務主任者は砂利採取法(砂利・砂)の対象、採石業務管理者は採石法(岩石)の対象です。両方の資格を取得することも可能です。
Q3. 河川区域での砂利採取はどんな許可が必要ですか?
A. 砂利採取法第3条の砂利採取業者登録・第16条の砂利採取計画認可に加え、河川法第25条の河川管理者の許可(国土交通大臣または都道府県知事)が必要です。河川管理者の許可は、河川管理・洪水流下能力・河川環境への影響の観点から厳格な審査となります。
Q4. 砂利採取法と採石法の違いは?
A. 砂利採取法は砂利・砂・玉石・栗石・砕石の採取、採石法は岩石(花崗岩・安山岩・石灰岩等)の採取を対象とする別の法律です。両方の対象物を採取する場合は、両法の登録・採取計画認可がそれぞれ必要となります。
Q5. 海底砂利の採取はどう違いますか?
A. 海底砂利の採取は、砂利採取法第16条の砂利採取計画認可に加え、海岸法・漁業法・港湾法等の関連法令の規制を確認する必要があります。海底での採取は環境影響評価が厳格に行われ、特に漁業権者との調整が重要です。
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まとめ
砂利採取業は、砂利採取法第3条に基づく事業者単位の砂利採取業者登録(都道府県知事への登録、5年更新)と、同法第16条に基づく採取場単位の砂利採取計画認可(都道府県知事への認可)の2段階の許認可が必要な事業です。砂利・砂・玉石・栗石・砕石が対象で、岩石(花崗岩・安山岩・石灰岩等)の採取は採石法(別法)の対象となります。
登録要件は、欠格事由非該当、事業所の確保、砂利採取業務主任者(国家試験合格者)の選任が中心です。砂利採取業務主任者は各採取場ごとに1名以上の選任が必要です。
砂利採取計画認可には、採取場所・採取方法・採取量・採取期間・採取後の処理運搬方法・災害防止策・環境保全策・跡地復元計画・近隣住民への説明状況の記載が必要です。河川区域・河川保全区域での砂利採取は、砂利採取法第16条の認可に加え、河川法第25条の河川管理者の許可も併せて必要となります。
関連法令として、大気汚染防止法、騒音規制法・振動規制法、水質汚濁防止法、森林法第10条の2、自然公園法、労働安全衛生法等の規制を併せて確認する必要があります。海底砂利の採取は海岸法・漁業法・港湾法等の追加規制を受けます。
当事務所では砂利採取業者登録申請・砂利採取計画認可申請・砂利採取業務主任者選任届出・河川法第25条許可申請・関連環境法令の届出書類作成を行政書士業務範囲(行政書士法第1条の2第1項・第1条の3第1項第1号)で対応します。砂利採取業務主任者試験は本人受験、地質調査・採取計画の技術的策定は地質コンサルタント、法人登記は司法書士、税務は税理士、労務は社会保険労務士の業務範囲です。砂利採取業の新規開業・更新申請をご検討中の事業者様は、ぜひ一度ご相談ください。
※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。


