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産業廃棄物の中間処理委託契約書|廃掃法12条6項・施行令6条の2第4号・必須記載事項・電子マニフェスト

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産業廃棄物の排出事業者が中間処理業者に処分を委託する場合、廃棄物処理法第12条第6項および同法施行令第6条の2の委託基準に従い、書面による委託契約の締結が必要です。書面によらない委託、必須記載事項を欠く契約は委託基準違反となり、同法第26条により3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(併科あり)の対象となり得ます。

本記事では、(1)委託基準の根拠条文の正確な整理(第12条第5項=委託先の制限/第6項=委託基準=政令/第12条の3=紙マニフェスト/第12条の5=電子マニフェスト)、(2)二者契約の原則と三者契約の禁止、(3)施行令6条の2第4号・施行規則8条の4の2に基づく必須記載事項、(4)許可証写しの確認項目、(5)電子マニフェスト(JWNET)の義務化対象と運用、(6)委託契約書の5年保存義務、(7)排出事業者責任(第12条第7項の処理状況確認努力義務)を、最新の条文整理に基づき解説します。

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目次

  1. 委託契約の根拠条文(第12条第5項・第6項の構造)
  2. 二者契約の原則と三者契約の禁止
  3. 必須記載事項(施行令6条の2第4号・施行規則8条の4の2)
  4. 許可証写しの確認項目
  5. 電子マニフェスト(JWNET)|第12条の5の根拠と義務化対象
  6. 委託契約書の保存期間(契約終了日から5年間)
  7. 排出事業者責任と第12条第7項の処理状況確認
  8. 違反時の罰則と行政処分
  9. 業務範囲|行政書士・税理士・弁護士の役割
  10. よくある質問

委託契約の根拠条文(第12条第5項・第6項の構造)

産業廃棄物の処理委託に関する廃棄物処理法第12条の項構造を整理します。「書面契約義務の根拠は12条5項」という説明が一部で見られますが、正確には次のとおりです。

  • 第12条第5項委託先の制限。事業者は、その産業廃棄物の運搬を産業廃棄物収集運搬業者等に、処分を産業廃棄物処分業者等に委託しなければならない(許可業者への委託義務)
  • 第12条第6項委託基準(政令)。事業者は、前項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、政令で定める基準(委託基準)に従わなければならない
  • 第12条第7項処理状況確認の努力義務。事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、その産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、適正処理に必要な措置を講ずるよう努めなければならない

書面による契約の締結・必須記載事項・許可証写しの添付は、第12条第6項を受けた廃棄物処理法施行令第6条の2(特に同条第4号)と同法施行規則第8条の4の2に具体的に定められています。

二者契約の原則と三者契約の禁止

産業廃棄物処理委託契約は、排出事業者と処理業者との二者間で締結するのが原則で、収集運搬業者と処分業者を交えた三者契約は認められません。これは委託先の許可業種・範囲・責任の所在を明確化するための運用です。

収集運搬と処分を別の業者に委託する場合は、それぞれの業者と二者間契約を締結します。

  • 排出事業者 ⇔ 収集運搬業者(収集運搬委託契約)
  • 排出事業者 ⇔ 処分業者(処分委託契約=中間処理委託契約)

排出場所の都道府県と搬入先の都道府県が異なる場合は、収集運搬業者がそれぞれの自治体の許可を受けているかも確認します。

必須記載事項(施行令6条の2第4号・施行規則8条の4の2)

中間処理委託契約書(処分委託契約)の必須記載事項は、廃棄物処理法施行令第6条の2第4号と同法施行規則第8条の4の2に定められています。記載事項を欠く契約は委託基準違反となります。

主な必須記載事項

  • 委託する産業廃棄物の種類・数量
  • 処分又は再生の場所の所在地、処分又は再生の方法、処分施設の処理能力
  • 最終処分の場所の所在地、最終処分の方法、最終処分施設の処理能力
  • 委託契約の有効期間
  • 委託者が受託者に支払う料金
  • 受託者の事業の範囲(許可業種・取扱品目)
  • 適正処理に必要な廃棄物の情報(性状・荷姿、有害物質含有、腐敗・揮発等の性状変化、混合時の支障等)
  • 受託業務終了時の通知
  • 契約解除時の未処理廃棄物の取扱い
  • 許可証等の写しの添付

「処分方法」「料金」「契約期間」の三要素のみを書いた簡易な契約書では、必須記載事項を満たしません。処分後の最終処分まで一連の流れを明示すること、性状情報を含めることが重要です。

許可証写しの確認項目

契約書には、委託先が委託内容に対応する許可を有することを示す許可証の写しを添付します。次の項目を確認してください。

  • 処分業許可証の写し(中間処理委託契約の場合)
  • 委託する産業廃棄物の種類が許可品目に含まれる
  • 処分方法処理能力が契約内容と合致するか
  • 許可期限(契約期間中に許可期限が到来しないか/更新予定か)
  • 事業範囲(中間処理・最終処分の区分、収集運搬の同時許可の有無)
  • 中間処理後の残渣等の行き先の確認
  • 収集運搬を別業者に委託する場合は、排出場所と搬入先の自治体に対応する許可を有するか

電子マニフェスト(JWNET)|第12条の5の根拠と義務化対象

産業廃棄物管理票(マニフェスト)の制度については、根拠条文の整理が重要です。

  • 紙マニフェスト(産業廃棄物管理票):廃棄物処理法第12条の3に交付義務等を規定
  • 電子マニフェスト(情報処理センターJWNETへの登録):廃棄物処理法第12条の5に規定(紙マニフェストに代えて使用可)

電子マニフェストは廃棄物処理法第12条の3の管理票制度を電子的に運用する仕組みで、紙マニフェストに係る交付等状況報告が不要になるなどの実務メリットがあります。

電子マニフェストの義務化対象(2020年4月〜)

2020年4月から、前々年度の特別管理産業廃棄物(PCB廃棄物を除く)の発生量が年間50トン以上の事業場を設置する排出事業者が、当該事業場から生じる特別管理産業廃棄物を委託処理する場合、電子マニフェストの使用が義務化されています(廃棄物処理法第12条の5第1項・施行規則)。

それ以外の事業者は任意利用ですが、処理状況確認や事務管理の面で導入メリットがあります。

委託契約書の保存期間(契約終了日から5年間)

産業廃棄物処理委託契約書は、契約終了日から5年間保存する義務があります(廃棄物処理法施行規則第8条の4の3)。電子契約・電子データによる保存も可能ですが、後日の閲覧・印刷・改ざん防止に配慮した方式を用います。

あわせて、マニフェスト(A票・B2票・D票・E票)も同様に5年間保存します。電子マニフェストの場合は情報処理センター(JWNET)に記録が残るため、紙の保存は不要です。

排出事業者責任と第12条第7項の処理状況確認

排出事業者は、産業廃棄物の処理を委託した後も、最終処分終了まで適正処理について責任を負います。委託先が不法投棄等を行った場合、次のような事情があれば排出事業者も措置命令(廃棄物処理法第19条の5・第19条の6)の対象となり得ます。

  • 無許可業者への委託、許可品目外の委託
  • 委託基準違反(書面契約欠如、必須記載事項欠如、許可証写し未添付)
  • マニフェスト管理不備(未交付・虚偽記載・期限内未返送への未対応)
  • 処理困難通知への未対応
  • 不適正処理への関与・確認不足

廃棄物処理法第12条第7項は、委託した場合も処理の状況に関する確認を行い、適正処理に必要な措置を講ずるよう努める義務(努力義務)を定めています。委託先の許可・処理能力・処理実態の確認(現地確認、許可更新時の再確認等)を継続的に行うことが、措置命令リスクの低減につながります。

違反時の罰則と行政処分

  • 書面契約義務違反・委託基準違反:廃棄物処理法第26条により、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(併科あり)
  • 無許可業者への委託:第25条により、5年以下の拘禁刑又は1,000万円以下の罰金(併科あり)
  • マニフェスト交付義務違反・虚偽記載:第27条の2により、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
  • 措置命令:不適正処理に関与した排出事業者に対し、支障の除去等の措置命令
  • 両罰規定:第32条により、法人にも罰金刑が科される場合がある

業務範囲|行政書士・税理士・弁護士の役割

  • 行政書士:中間処理委託契約書の文案作成・既存契約のリーガルチェック、許可証写しの確認、電子マニフェスト導入関連書類の整備、産業廃棄物処理業の許可申請
  • 税理士:処理委託費用の税務処理、消費税・法人税の取扱い
  • 社会保険労務士:処理業者側の労務管理
  • 弁護士:措置命令への対応、不法投棄等を巡る紛争性のある事案、契約紛争

産業廃棄物の中間処理委託契約書の文案作成・リーガルチェック、必須記載事項(施行令6条の2第4号・施行規則8条の4の2)への適合確認、許可証写しの確認、電子マニフェスト導入のご相談、産業廃棄物処理業の許可申請は行政書士法人Treeにお任せください。

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よくある質問

Q. 書面契約義務の根拠条文はどれですか. 12条5項ですか.
A. 書面契約義務の直接の根拠は、廃棄物処理法第12条第6項およびこれを受けた施行令第6条の2第4号です. 第12条第5項は委託先の制限(許可業者への委託義務)を定める規定で、書面契約そのものの根拠ではありません. 一部の解説で「12条5項」とされることがありますが、正確には12条6項・施行令6条の2第4号です.

Q. 口頭契約でもよいですか.
A. 認められません. 廃棄物処理法第12条第6項および施行令第6条の2の委託基準により、産業廃棄物の処理委託契約は書面で締結することが義務付けられています. 書面によらない委託は委託基準違反として行政処分・罰則(第26条による3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金)の対象となり得ます.

Q. 排出事業者・収集運搬業者・処分業者の三者契約はできますか.
A. 認められません. 産業廃棄物処理委託契約は二者間契約が原則で、収集運搬と処分を別業者に委託する場合は、排出事業者と各業者がそれぞれ二者契約を締結します.

Q. 電子マニフェストは義務ですか.
A. 2020年4月から、前々年度の特別管理産業廃棄物(PCB廃棄物を除く)の発生量が年間50トン以上の事業場を設置する排出事業者が、当該事業場から生じる特別管理産業廃棄物を委託処理する場合、電子マニフェストの使用が義務化されています. それ以外の事業者は任意利用です.

Q. 電子マニフェストの根拠条文は12条の3ですか.
A. 紙マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付義務等が第12条の3、電子マニフェスト(情報処理センターへの登録による方式)が第12条の5に定められています. 制度全体は第12条の3以下の規定群で構成されています.

Q. 委託契約書はいつまで保存しますか.
A. 契約終了日から5年間保存する義務があります(廃棄物処理法施行規則第8条の4の3). マニフェストも同様に5年保存で、電子マニフェストは情報処理センターに記録が残ります.

Q. 委託先が不法投棄をしたら排出事業者も責任を負いますか.
A. 排出事業者は、産業廃棄物の最終処分終了まで適正処理の責任を負います. 委託基準違反、マニフェスト管理不備、許可確認不足、不適正処理への関与・確認不足等がある場合、措置命令(廃掃法第19条の5・第19条の6)の対象となり得ます. 第12条第7項により処理状況確認の努力義務も定められています.

Q. 中間処理後の残渣の行き先も契約書に書く必要がありますか.
A. 必須記載事項として、最終処分の場所の所在地・方法・処理能力を契約書に記載します. 中間処理後に二次的に発生する廃棄物の処分先まで明示することで、最終処分終了までの責任の所在が明確になります.

まとめ

産業廃棄物の中間処理委託契約書は、廃棄物処理法第12条第6項および同法施行令第6条の2第4号・施行規則第8条の4の2の委託基準に従い、書面で締結することが義務付けられています。「12条5項」を書面契約義務の根拠とする説明は不正確で、第12条第5項は委託先の制限(許可業者への委託義務)を定める規定です。

契約は二者契約が原則で、収集運搬と処分を別業者に委託する場合はそれぞれと二者契約を締結します。必須記載事項は、産業廃棄物の種類・数量、処分又は再生の場所・方法・処理能力、最終処分の場所・方法・処理能力、有効期間、料金、受託者の事業範囲、廃棄物の性状情報、受託業務終了時の通知、契約解除時の取扱い、許可証写しの添付などで、これらを欠く契約は委託基準違反となります。

電子マニフェスト(JWNET)は廃棄物処理法第12条の5を根拠とし(第12条の3は紙マニフェストの規定)、2020年4月から特別管理産業廃棄物の発生量が年間50トン以上の事業場には使用義務があります。委託契約書とマニフェストはいずれも5年保存が必要です。

排出事業者は最終処分終了まで適正処理について責任を負い、第12条第7項により処理状況確認の努力義務が課されています。委託基準違反は第26条により3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金、無許可業者への委託は第25条により5年以下の拘禁刑又は1,000万円以下の罰金の対象となり得ます。契約書の文案作成・許可証写し確認・電子マニフェスト導入は行政書士法人Treeにご相談ください。

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※ 本記事は執筆時点の法令(廃棄物の処理及び清掃に関する法律、同施行令、同施行規則等)・環境省・各都道府県の運用に基づき作成しています。委託基準の運用は自治体により細部が異なる場合があります。最新情報のご確認と専門家へのご相談をお願いいたします。

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