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原付バイク(125cc以下)の廃車手続き|役所での届出と必要書類を解説

更新: 約11分で読めます

「使わなくなった50ccの原付バイクを廃車にしたい」「亡くなった親の原付が倉庫にあるが、手続きが分からない」——原付バイク(125cc以下)の廃車手続きは、普通自動車やバイク(250cc超)とは異なり、市区町村役場で行います。手続きは比較的簡単ですが、ナンバープレートの返却や軽自動車税の停止手続きを忘れると後々トラブルになります。この記事では、原付バイクの廃車手続き・必要書類・注意点を解説します。

結論として、原付バイク(125cc以下)の廃車手続きは、ナンバープレートを交付した市区町村役場で「軽自動車税廃車申告書」を提出することで行います。必要書類はナンバープレート・標識交付証明書・印鑑・本人確認書類で、手数料は無料です。手続き後は軽自動車税(種別割)の翌年度以降の課税が停止されます。

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原付バイクの廃車手続きの概要

125cc以下のバイクの管轄

バイクは排気量・最高出力により手続き先が異なります。2025年4月1日施行の「新基準原付」制度により、区分が変更されている点に注意が必要です。

区分 排気量・出力 ナンバー色 軽自動車税 管轄
原付1種(従来) 50cc以下 白 2,000円 市区町村役場
新基準原付(2025年4月新設) 50cc超125cc以下かつ最高出力4.0kW以下 白 2,000円 市区町村役場
原付2種(乙) 51〜90cc、または50cc超125cc以下かつ最高出力4.0kW超 黄 2,000円 市区町村役場
原付2種(甲) 91〜125cc、または50cc超125cc以下かつ最高出力4.0kW超 ピンク 2,400円 市区町村役場
軽二輪 125cc超〜250cc以下 白(125cc超250cc以下用) 3,600円 運輸支局
小型二輪 250cc超 白(自動車検査対象車) 6,000円 運輸支局

【新基準原付制度の概要】

2025年4月1日から施行された道路交通法施行規則・道路運送車両法施行規則の改正により、排気量125cc以下かつ最高出力4.0kW(5.4PS)以下に制御された二輪車が「新基準原付」として原付一種に追加されました。従来の50ccバイクは第4次排出ガス規制(2025年11月1日施行)への対応困難から2025年10月末で生産終了となっています。

本記事では、市区町村役場が管轄となる125cc以下の原付バイクの廃車手続きを解説します(新基準原付・原付2種を含む)。

廃車の種類

原付バイクの廃車には、以下の2種類があります。

  • 廃車(滅失・解体等): バイクを使用しなくなった、又は解体・処分するためにナンバープレートを返納し、軽自動車税の課税を停止する手続き
  • 譲渡のための廃車: 他人に譲渡する前提でナンバーを返却する(新所有者が改めて登録)

いずれの場合も、ナンバーを返却して「廃車申告」を行う手続きは同じです。

原付バイク廃車の必要書類

必要書類一覧

  • ナンバープレート(標識)
  • 標識交付証明書(ナンバー登録時に交付された書類)
  • 所有者の印鑑(認印で可。自治体により不要な場合あり)
  • 所有者の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 軽自動車税(種別割)廃車申告書(窓口で入手)

標識交付証明書を紛失している場合は、「紛失届」を別途作成することで手続きを進められます。具体的な様式は市区町村によって異なります。

代理申請の場合

本人以外(家族・知人・行政書士等)が代理で申請する場合は、以下が追加で必要です。

  • 所有者の委任状(押印の要否は自治体により異なります)
  • 代理人の本人確認書類

廃車手続きの流れ

Step 1: ナンバープレートの取り外し

車体からナンバープレート(標識)を取り外します。取り外し工具(プラスドライバー等)が必要です。

【ナンバープレートの色で区分を確認】

原付バイクのナンバープレートは、区分により色が異なります。廃車手続きの前に確認してください。

  • 白色: 原付1種(50cc以下)・新基準原付(50cc超125cc以下かつ4.0kW以下)
  • 黄色: 原付2種 乙(51〜90cc)
  • ピンク色: 原付2種 甲(91〜125cc)、または50cc超125cc以下かつ4.0kW超

※一部の自治体では独自デザインのご当地ナンバー(色はほぼ同じ)を交付しています。

Step 2: 市区町村役場への持参または郵送

標識を交付した市区町村役場の税務課(または市民税課、課税課、資産税課等、自治体により名称が異なる)に、ナンバープレート・標識交付証明書・本人確認書類等を持参します。

【主要自治体の取扱い】

自治体 窓口 郵送対応
東京都(23区) 各区役所の税務課 多くの区で対応可(要事前確認)
東京都(多摩地域) 各市町村役場の税務課 多くの市で対応可
横浜市 各区役所の税務課 郵送対応あり
大阪市 各区役所の窓口サービス課 郵送対応あり
名古屋市 各区役所の市民税課 郵送対応あり

【引越し後の廃車手続き】

引越し等で転居している場合は、ナンバーを交付した元の市区町村に提出する必要があります。郵送対応する自治体も多いため、以下のものを同封して送付します。

  • ナンバープレート
  • 標識交付証明書
  • 廃車申告書(自治体のHPからダウンロード)
  • 本人確認書類のコピー
  • 切手を貼った返信用封筒(廃車証明書返送用)

郵送対応の可否・必要書類は自治体により異なるため、事前に管轄の市区町村役場に電話等で確認してください。

Step 3: 廃車申告書の記入・提出

窓口で「軽自動車税(種別割)廃車申告書」を記入し、ナンバープレート・標識交付証明書を添えて提出します。

Step 4: 廃車証明書の受領

手続きが受理されると、廃車証明書(廃車申告受付書)が交付されます。この書類は以下の用途で必要となるため、最低5年間は大切に保管してください。

  • 自賠責保険の解約手続き
  • 二輪車リサイクルシステム(指定引取場所・廃棄二輪車取扱店)利用時の提示
  • 廃車後に違反・事故等の通知が届いた場合の身の潔白の証明
  • バイク買取業者への売却時の証明(廃車後の売却の場合)
  • 任意保険(ファミリーバイク特約等)の解約・変更手続き

再発行は原則として不可のため、紛失しないよう注意が必要です。

廃車後の関連手続き

自賠責保険の解約

原付バイクには自賠責保険の加入が義務付けられています(自動車損害賠償保障法5条)。廃車後、自賠責保険を解約すると残存期間に応じた解約返戻金が受け取れます。

【解約時の必要書類】

  • 自動車損害賠償責任保険承認請求書(保険会社指定様式)
  • 自賠責保険証明書(原本)
  • 軽自動車税廃車申告受付書のコピー(廃車確認書類)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 振込先口座情報(契約者本人名義)
  • 印鑑(認印で可)

【解約時の注意点】

  • 残りの保険期間が1か月未満の場合、返戻金は発生しません。早めの手続きが重要です
  • 解約日は「保険会社が書類を受理した日」であり、廃車日に遡及されません
  • 返戻金の振込は手続き完了後2〜3週間程度
  • 自賠責保険証明書を紛失した場合は、先に保険会社で再交付を受ける必要があります

【返戻金の目安(12か月契約6,910円の場合)】

  • 残存期間11か月以上: 約6,300円
  • 残存期間6か月: 約3,400円
  • 残存期間3か月: 約1,700円
  • 残存期間1か月未満: 0円

バイク本体の処分

廃車後のバイク本体は、自動車リサイクル法の対象外ですが、国内二輪車メーカー4社と輸入事業者が自主的に運営する「二輪車リサイクルシステム」(2004年10月1日運用開始)を利用して適正処理できます。主な処分方法は以下のとおりです。

処分方法 費用 備考
指定引取場所に自分で持ち込み 無料 全国約170か所。フレーム・エンジン・ガソリンタンク・ハンドル・前後輪が揃っていることが条件
廃棄二輪車取扱店に引取依頼 8,000〜15,000円程度 運搬料金・廃車手続き代行費用が発生。店頭に廃棄二輪車取扱店のステッカーあり
バイク買取業者に売却 プラス査定の可能性 動作する場合や海外輸出需要があるモデル
不用品回収業者に引取依頼 数千円〜数万円 他の不用品とまとめて処分する場合に便利

【自治体の通常ゴミ収集では処分不可】

原付バイクは、粗大ゴミ・不燃ゴミとしての自治体の通常収集ではほぼ全ての自治体で処分できません。バッテリー・廃タイヤ・廃オイル等の一部部品も「適正処理困難物」に指定されているため、販売店や専門業者への引渡しが必要です。

指定引取場所の所在地・対象車両は自動車リサイクル促進センター(JARC)の公式サイトで確認できます。

軽自動車税の確認

原付バイクの軽自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の所有者に課税されます。

【原付バイクの軽自動車税(年額)】

  • 原付1種(50cc以下)・新基準原付: 2,000円
  • 原付2種(51〜90cc): 2,000円
  • 原付2種(91〜125cc): 2,400円

【重要:3月末までの廃車がお得】

  • 3月末までに廃車: その年度の課税なし
  • 4月1日以降に廃車: その年度分は課税される(月割還付なし)

乗らなくなった原付は、年度末(3月末)までに廃車手続きを行うことで、翌年度分の税金を支払う必要がなくなります。3月は役所の窓口が混雑するため、2月下旬〜3月中旬の早めの手続きが推奨されます。

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原付の相続時の廃車手続き

所有者死亡時の廃車

原付バイクの所有者が亡くなった場合、相続人が廃車手続きを行います。相続財産として遺産分割の対象となりますが、バイクの市場価値が低い場合は廃車処分することが多く選ばれます。必要書類は自治体により異なりますが、一般的には以下のとおりです。

  • 被相続人の戸籍謄本(死亡記載のあるもの)
  • 相続人の戸籍謄本・住民票(相続関係を示すもの)
  • 廃車に関する申立書・相続人の確認書類等(自治体により必要書類は異なります)
  • 通常の廃車必要書類(ナンバー・標識交付証明書等)

【自治体ごとの取扱いに注意】

多くの自治体では、手続きの簡略化のため相続人の1名による代表申告で受け付けていますが、一部の自治体では相続人全員の同意書を求める場合があります。事前に管轄の市区町村役場に電話等で確認することが安全です。

※原付以外に不動産・預貯金等の相続財産がある場合は、遺産分割協議書を作成して相続全体を整理することを推奨します。詳細は相続放棄申述書の書き方もご参照ください。

相続放棄時の扱い

相続放棄した場合、バイクを含む被相続人の財産は放棄者の管理から外れます。ただし、2023年4月施行の民法940条1項により、相続財産を現に占有している場合は次順位相続人または相続財産清算人に引き継ぐまでの保存義務を負います。この期間にバイクを勝手に廃車すると、「処分行為」として単純承認とみなされる可能性があるため注意が必要です。

よくある質問

Q. 引越し先の市区町村で廃車手続きはできますか?

原則として、ナンバーを交付した市区町村での手続きが必要ですが、引越し先でナンバー変更(廃車+再登録)を一括で行う運用もあります。自治体により取扱いが異なるため、事前に電話等で確認してください。

Q. ナンバープレートを紛失した場合はどうすればよいですか?

ナンバープレートを紛失した場合は、「紛失届」を提出することで廃車手続きが可能です。警察への盗難届提出が求められる自治体もあります。

Q. 標識交付証明書を紛失している場合は?

再交付申請は不要で、紛失した旨を窓口で申し出ることで手続きを進めることができます。必要書類は自治体により異なるため、事前確認が安全です。

Q. 原付バイクを他人に譲渡する場合、廃車手続きは必要ですか?

譲渡の場合は、元の所有者が廃車(ナンバー返却)を行い、新所有者が自分の市区町村で改めてナンバー登録する流れになります。ナンバーをそのまま引き継ぐことはできません。

Q. 廃車手続きの手数料はいくらですか?

原付バイク(125cc以下)の廃車手続きは無料です。手数料はかかりません。

まとめ

  • 原付バイク(125cc以下)の廃車は市区町村役場で手続き
  • 2025年4月1日施行の新基準原付制度で区分変更あり(50cc超125cc以下かつ最高出力4.0kW以下は原付1種扱い)
  • 必要書類はナンバープレート・標識交付証明書・本人確認書類等(印鑑の要否は自治体による)
  • 手数料は無料
  • 廃車後は自賠責保険の解約(1か月未満は返戻金なし)とバイク本体の処分(指定引取場所は無料・取扱店は8,000〜15,000円)が必要
  • 自治体の通常ゴミ収集ではほぼ処分不可、二輪車リサイクルシステムの活用が基本
  • 4月1日時点の所有者に課税されるため、3月末までの廃車で翌年度は非課税
  • 相続時は戸籍書類や申立書等が必要となる場合があり、必要書類は自治体ごとに確認が必要
  • 廃車証明書は最低5年間は保管(再発行不可)

車両の廃車手続きは「廃車手続きの方法と必要書類|一時抹消と永久抹消の違いを解説」、バイク(250cc超)の名義変更は「バイクの名義変更手続き|排気量別の必要書類・費用・手続き場所を解説」をご参照ください。

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