補助金関連

中小企業の省エネ・脱炭素補助金ガイド|省エネ設備更新・再エネ導入の支援制度

更新: 約31分で読めます

電気代・燃料費の上昇が続くなか、空調やボイラ、変圧器、生産設備の更新、あるいは自家消費型太陽光と蓄電池の導入を検討する中小企業が増えています。ただ、省エネ・脱炭素の補助金は「経済産業省(資源エネルギー庁)系」「環境省系」「自治体系」に分かれており、それぞれ根拠となる予算も執行団体も要件も異なります。同じ「省エネ補助金」という言葉で語られていても、求められる省エネ率、投資回収年数、提出書類、締切の性質はまったく別物です。本記事では、2026年8月時点で公表されている公募要領などの一次資料に基づき、中小企業が現実的に使える省エネ設備更新・再エネ導入の支援制度を整理し、申請実務でつまずきやすい点まで実務目線で解説します。

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2026年時点の政策の枠組み——なぜ今、省エネ・脱炭素の補助金が厚いのか

省エネ・脱炭素の補助金がここ数年で大きく拡充されている背景には、政府が定めた中期目標があります。2025年(令和7年)2月18日、政府は「地球温暖化対策計画」を閣議決定し、温室効果ガスを2035年度に2013年度比60%、2040年度に同73%削減する目標を掲げました。同日には「第7次エネルギー基本計画」および「GX2040ビジョン」も閣議決定されており、エネルギー安定供給・経済成長・脱炭素を一体で進める方針が示されています。

この方針を資金面で支えているのがGX経済移行債です。実際に、資源エネルギー庁が所管する「省エネ・非化石転換補助金」の公募要領には、本事業が「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略(GX推進戦略)」(令和5年7月閣議決定)における「GX経済移行債を活用した先行投資支援」の取り組みの一環として位置づけられていることが明記されています。つまり、単なる設備更新の値引き支援ではなく、企業の経営変革を前提とした先行投資支援という建て付けになっている点が、従来型の補助金との大きな違いです。

省エネ法の義務が生じるライン(原油換算1,500kl)

補助金の要件を読むうえで前提知識になるのが省エネ法です。正式名称は「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(昭和54年法律第49号)で、2023年4月1日施行の改正により、非化石エネルギーへの転換が法目的に加わりました(第1条)。

同法第7条第1項は、設置している全ての工場等におけるエネルギーの年度使用量の合計が政令で定める数値以上である者を「特定事業者」として指定すると定めています。この政令の数値は、同法施行令(昭和54年政令第267号)第2条により原油換算1,500キロリットルとされています。特定事業者に指定されると、中長期的な計画の作成・提出(法第15条)と、エネルギー使用量等の定期の報告(法第16条)が義務となります。定期報告にはエネルギー使用に伴う二酸化炭素の排出量に係る事項も含まれます。

なお、工場等の単位では、施行令第3条により第一種エネルギー管理指定工場等が原油換算3,000キロリットル、第6条により第二種エネルギー管理指定工場等が同1,500キロリットルとされています。年間エネルギー使用量が原油換算1,500kl以上の事業者は、省エネ補助金の申請時に「省エネ法定期報告書の特定第1表」の写しの提出を求められるなど、法令上の義務を果たしていることが申請の前提条件になります。提出期限や様式の詳細は、資源エネルギー庁の省エネポータルサイトで確認してください。

補助金の採否は「省エネ効果の数値」で決まる

省エネ・脱炭素の補助金は、他の補助金と比べて定量評価の比重が非常に高いのが特徴です。たとえば省エネ・非化石転換補助金の評価項目は、計画省エネルギー量、計画省エネルギー率、経費当たり計画省エネルギー量(補助対象経費1千万円当たりの計画省エネルギー量)、EMSを活用した省エネ取り組みといった数値中心の項目で構成されています。事業計画の「熱意」や「ストーリー」よりも、既存設備の実績データに基づく省エネ計算が正確に組み立てられているかが決定的に効きます。

この点は、いわゆる汎用型の補助金とは考え方がかなり違います。事業計画書の書き方の基本については、補助金申請の事業計画書の書き方|採択率を上げる5つのポイント・記載例・加点要素補助金の採択率を上げるには|採択される事業計画書の書き方と加点項目もあわせてご覧ください。

省エネ・脱炭素の補助金は大きく3系統に分かれる

中小企業が検討対象にできる制度は、所管と執行団体で整理すると理解しやすくなります。

系統 主な制度 執行団体 主な対象
経済産業省(資源エネルギー庁) 省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型/設備単位型) 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII) 省エネ設備更新、電化・燃料転換、EMS導入
環境省 SHIFT事業(脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業) 一般社団法人温室効果ガス審査協会 CO2削減率を要件とする改修、CO2削減計画策定
環境省 ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業 一般財団法人環境イノベーション情報機構(EIC) 自家消費型太陽光+蓄電池の同時導入
自治体 都道府県・市区町村の省エネ・再エネ助成 各自治体・外郭団体 空調・LED・変圧器・太陽光・蓄電池など

ここで重要なのは、「省エネ量(原油換算kl)で評価する制度」と「CO2排出削減量(t-CO2)で評価する制度」は別物だという点です。経済産業省系は原油換算ベースの省エネ量・省エネ率、環境省のSHIFT事業はCO2排出量とその削減率を基準にしています。同じ設備更新でも、どちらの物差しで有利になるかは事業所のエネルギー構成によって変わります。設備の見積りを取る前に、どの制度を狙うかを決めておく必要があります。

省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型)の要件と補助率

令和7年度補正予算「省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型)」(正式名称:省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)は、事業所単位で省エネ計画を立て、設備更新やプロセス改修を行う事業を支援する制度です。SIIが代表幹事として執行しています。

4つの事業区分

工場・事業場型には、先進枠・一般枠・中小企業投資促進枠・サプライチェーン連携枠の4区分があり、区分ごとに対象設備・省エネ要件・投資回収要件・補助率が異なります。公募要領に記載されている主な要件は次のとおりです。

  • 先進枠:資源エネルギー庁の技術評価委員会の審査項目に則りSIIが採択・公表した「先進設備・システム」へ更新する事業。省エネ要件は、申請単位で原油換算ベースの「省エネ率+非化石割合増加率30%以上」「省エネ量+非化石使用量1,000kl以上」「エネルギー消費原単位改善率15%以上」のいずれか。投資回収年数5年以上が必要です。
  • 一般枠:オーダーメイド型設備または指定設備への更新。省エネ要件は「省エネ率+非化石割合増加率10%以上」「省エネ量+非化石使用量700kl以上」「原単位改善率7%以上」のいずれか。
  • 中小企業投資促進枠:要件が一段緩和されており、「省エネ率+非化石割合増加率7%以上」「省エネ量+非化石使用量500kl以上」「原単位改善率5%以上」のいずれか。投資回収年数は3年以上。SIIが指定するフォーマットで一般枠の効果を満たす事業計画書を作成・公表することが求められます。
  • サプライチェーン連携枠:サプライチェーン上の4者以上が共同で立案した設備更新計画を支援する新設の枠。各事業者が「省エネ率+非化石割合増加率5%以上」を満たすことが要件です。

加えて、令和7年度補正では、事業所全体の要件に加えて設備単位でも省エネ要件を課すことが変更点として明記されました。指定設備は「省エネ率10%以上」「省エネ量1kl以上」「経費当たり省エネ量1kl/千万円以上」のいずれか、オーダーメイド型設備は経費当たり省エネ量の要件を満たす必要があります。

補助率・補助金限度額

事業区分 中小企業者等 大企業・その他
先進枠 2/3以内(うちオーダーメイド型・指定設備は1/2以内) 1/2以内(うちオーダーメイド型・指定設備は1/3以内)
一般枠 1/2以内(投資回収年数7年未満は1/3以内) 1/3以内(投資回収年数7年未満は1/4以内)
中小企業投資促進枠 1/2以内(投資回収年数5年未満は1/3以内) 対象外
サプライチェーン連携枠 1/2以内(投資回収年数5年未満は1/3以内) 1/3以内(投資回収年数7年未満は1/4以内)
(Ⅳ)エネルギー需要最適化型 1/2以内 1/3以内

補助金限度額は、単年度事業で上限15億円(非化石転換を伴う場合は20億円)、下限100万円です。複数年度事業の場合は、一般枠・中小企業投資促進枠・サプライチェーン連携枠が事業全体で20億円(非化石転換の場合30億円)、先進枠および連携事業が事業全体で30億円(同40億円)とされ、年度あたりの上限はいずれも15億円(同20億円)です。工場・事業場型の複数年度事業は最大4年間、設備単位型は最大2年間の支援期間が設定されており、国庫債務負担行為を活用することで年度の切れ目で工事が止まらない設計になっています。

投資回収年数が「短すぎる」と補助率が下がる

この制度で誤解が多いのが投資回収要件です。一般的な感覚では投資回収が早いほど良い事業に思えますが、本補助金では逆に、投資回収年数が短い事業ほど補助率が下がる設計になっています。これは「民間企業のみでは投資判断が真に困難な事業を対象とする」というGX先行投資支援の基本原則に基づくものです。中小企業投資促進枠では投資回収年数3年以上が要件で、5年未満だと補助率が1/2から1/3に下がります。設備選定と省エネ計算の段階で、この閾値を意識しておく必要があります。

中小企業者等の定義とGX要件

本補助金の「中小企業者等」は、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条に準じて定義されています。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5千万円以下または50人以下、サービス業は5千万円以下または100人以下で、資本金基準か従業員数基準のいずれかを満たせば該当します。

ただし、資本金または出資金が5億円以上の法人に直接・間接に100%の株式を保有される事業者や、申告済みの直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者は「みなし大企業」として除かれます。青色申告者である個人事業主、事業協同組合等の中小企業団体、会社法上の会社以外で従業員300人以下の法人(医療法人、社会福祉法人、学校法人、NPO法人等)も中小企業者等に含まれます。

また、工場・事業場型の申請者にはGX要件が課されます。会社法上の会社については、原則としてSIIが公表するフォーマットでGX推進への取組を表明する必要があります。ただし、温暖化対策法の算定報告制度に基づく2022年度CO2排出量が20万t未満の企業、または中小企業基本法に規定する中小企業に該当する企業は、本事業で見込まれる省エネ効果を含めた省エネ計画の提出をもって、排出削減目標の設定・第三者検証・公表に代えることができます。中小企業にとっては現実的な負担で済む設計になっています。

省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)——指定設備の更新で使える

事業所全体の省エネ計画を組むほどの規模ではない場合に現実的なのが設備単位型です。SIIがあらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、補助対象設備として公表した「指定設備」への更新が対象になります。

(Ⅲ)設備単位型[従来枠]とGX設備単位型[メーカー強化枠]

従来枠の対象設備は、ユーティリティ設備として高効率空調(業務・産業用エアコン等)、産業ヒートポンプ、業務用給湯器、高性能ボイラ、高効率コージェネレーション、低炭素工業炉、変圧器、冷凍冷蔵設備、産業用モータ、制御機能付きLED照明器具、生産設備として工作機械、プラスチック加工機械、プレス機械、印刷機械、ダイカストマシンが挙げられています。これらに該当しない「その他SIIが認めた高性能な設備」も対象になり得ます。

省エネ要件は「省エネ率10%以上」「省エネ量1kl以上」「経費当たり省エネ量1kl/千万円以上」のいずれかで、比較的満たしやすい水準です。補助対象経費は設備費、補助率は中小企業者等・大企業ともに1/3以内、補助金限度額は上限1億円/事業全体、下限30万円です。

令和7年度補正では、GX要件を満たしたメーカーの指定設備へ更新する「(Ⅲ)GX設備単位型[メーカー強化枠]」が新設されました。省エネ要件は従来枠と同じですが、補助金の上限額が3億円/事業全体に引き上げられています。同じ設備を入れるにしても、メーカー側がGX要件を満たしているかどうかで上限が3倍変わるため、機種選定の段階での確認が重要です。

(Ⅲ)GX設備単位型[トップ性能枠]

SIIが設置した第三者委員会が定めた「トップ性能基準」を満たす設備を導入する枠で、こちらは新設も対象になります。トップ性能設備の例として、高性能な空調本体にクラウド上の高度なAI制御を組み合わせた電気式パッケージエアコン、中・高温帯で活用可能な産業ヒートポンプ(熱風・蒸気発生・MVR型蒸発装置)、台数制御装置によりシステム効率を最適化する高性能ボイラ、高効率バーナーを搭載した低炭素工業炉、IEC規格のIE4以上のモータ、排熱の熱回収機能を搭載したエアコンプレッサなどが挙げられています。補助率は更新の場合1/2以内、新設の場合1/5以内、上限額は3億円/事業全体、下限30万円です。

(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型

化石燃料から電気への転換や、より低炭素な燃料への転換を伴う設備更新を支援する区分です。対象設備は産業ヒートポンプ、業務用ヒートポンプ給湯器、高性能ボイラ、高効率コージェネレーション、低炭素工業炉などで、水素対応設備も含まれます(水素対応設備は10%以上の混焼率で実稼働させることが条件)。

省エネ要件は「省エネ率10%以上(非化石化の場合は省エネ率+非化石転換率)」など。補助率は更新・改造事業で中小企業者等・大企業ともに1/2以内(新設事業は1/5以内)です。更新事業・新設事業では工事費が中小企業者等に限り補助対象となる点が実務上大きなポイントです(改造事業は企業規模を問わず工事費が補助対象)。補助金限度額は、更新・改造事業が上限3億円/事業全体(電化する事業の場合は5億円/事業全体)、新設事業が上限3億円/事業全体で、下限はいずれも30万円です。

(Ⅳ)エネルギー需要最適化型(EMS)

SIIに登録されたEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入し、設備または工程単位のエネルギー消費状況を把握・表示・分析して運用改善を行う事業です。補助率は中小企業者等1/2以内、大企業・その他1/3以内、上限1億円/事業全体、下限30万円。ただし、設備単位型の枠組みではEMSを単独で導入する事業は対象外で、その場合は工場・事業場型の(Ⅳ)型に申請する必要があります。

公募スケジュールの考え方

令和7年度補正の省エネ・非化石転換補助金は、工場・事業場型・設備単位型とも共通のスケジュールで、1次公募が2026年3月30日から4月27日まで、2次公募が2026年6月1日から7月9日17時必着(交付決定は2026年9月上旬予定)で行われ、3次公募が2026年8月20日から9月28日17時必着で受付中です。3次公募の交付決定は2026年11月下旬予定、事業完了は2027年1月31日まで、実績報告は事業完了日から30日以内または2027年2月5日のいずれか早い日とされています。なお、2次公募要領では(Ⅲ)設備単位型[従来枠]の公募は2回と記載されていましたが、3次公募要領では従来枠にも3次公募の予算が配分されており、従来枠も3次公募の対象になっています。

予算額は公募回ごとに配分されています。工場・事業場型等((Ⅰ)工場・事業場型、(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型、(Ⅲ)GX設備単位型、(Ⅳ)エネルギー需要最適化型の合計)の2026年度分は、2次公募要領の時点で1次公募約304億円・2次公募約152億円とされ、3次公募要領では3次公募予算の2026年度分が約70億円と示されています。初年度分は後の回ほど絞られる一方、複数年度事業に充てる翌年度以降の予算は別に計上されており、3次公募要領では2027年度分約545億円、2028年度分約347億円、2029年度分約81億円とされています。前の回の採択結果により後の回の予算が変動する場合があるとも記載されているため、3次公募を狙う場合は、最新の公募要領で予算配分と競争環境を確認したうえで臨む必要があります。最新の公募回の日程・予算・要件は、必ずSIIの事業ページで確認してください。年間の補助金スケジュール全体は補助金スケジュール2026年版|主要補助金の公募時期・締切一覧カレンダーにまとめています。

再エネ導入に使えるストレージパリティ補助金(環境省)

自家消費型の太陽光発電設備と蓄電池を導入する場合の代表的な制度が、環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)」のうち「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」です。令和8年度当初予算の一次公募は2026年7月9日から7月31日正午(厳守)で実施され、二次公募が2026年8月27日から10月2日正午(厳守)まで受付中です。二次公募でも補助事業の実施期限は2027年1月29日とされているため、工程との整合性の確認が必要です。執行団体は一般財団法人環境イノベーション情報機構(EIC)で、申請はJグランツによる電子申請です。

5つの申請区分

本補助金の申請区分は、太陽光発電設備の導入方法(需要家との契約形態)で決まります。オンサイトPPAモデル、その他のPPAモデル、自己所有モデル、リースモデル、その他のリースモデルの5つです。需要家とPPA事業者・リース事業者の間に資本関係がある場合は「第三者所有」に該当せず、「その他の」モデルとして扱われます。

オンサイトPPAモデルでは、補助対象設備の法定耐用年数が経過するまでに補助金額の5分の4以上を需要家に還元すること(原則として毎月の請求額からの値引き)が要件とされています。また、需要家への請求額が電力使用量に応じて変動する従量課金であること、PPA事業者の定款に小売電気事業・発電事業などが規定されていることも要件です。

補助金基準額と交付上限額

区分 補助金基準額 交付上限額
太陽光発電設備(自己所有・その他のPPA/リース) 4万円/kW 2,000万円
太陽光発電設備(オンサイトPPA/リース) 5万円/kW 2,000万円
太陽光発電設備(戸建て住宅) 7万円/kW 2,000万円
定置用蓄電池(業務・産業用/20kWh超) 3.9万円/kWh 4,000万円(蓄電池・車載型蓄電池・充放電設備の合計)
定置用蓄電池(家庭用/20kWh以下) 3.8万円/kWh 同上

1申請あたりの交付上限額は、太陽光発電設備の2,000万円と蓄電池等の4,000万円を合算した6,000万円です。交付額は、補助金基準額で算定した額と補助対象経費から算出した額を比較し、低い方の額を基に算定されます。定置用蓄電池の補助金基準額は目標価格(2026年度は業務・産業用11.8万円/kWh、家庭用11.5万円/kWh。いずれも税抜・工事費込み)の3分の1を目安に設定されています。

実務上注意したいのが蓄電池の区分判定です。SIIの「蓄電システム登録済製品一覧」に登録された製品は原則として家庭用とみなされますが、1つのPCSに接続される蓄電池の合計容量が20kWhを超える場合は「業務・産業用」とみなされます。逆に、家庭用蓄電池を複数台導入しても、それぞれ異なるPCSに接続され各PCSの合計容量が20kWh以下であれば家庭用の基準額が適用されます。設計段階でのPCS構成が補助額に直結します。

処分制限期間は法定耐用年数

本補助金では、補助対象設備の法定耐用年数(処分制限期間)が「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(昭和40年大蔵省令第15号)に基づき、太陽光発電設備17年、定置用蓄電池6年、車載型蓄電池(EV・PHV)6年、充放電設備(V2H)6年と定められています。太陽光の17年という期間は、事業計画上かなり長い拘束になります。設備を撤去・譲渡・貸付けする可能性がある場合は、申請前に処分制限の影響を検討しておくべきです。

なお、令和8年度当初予算の公募では、IP通信機能を有する機器について、情報処理推進機構(IPA)のJC-STAR適合ラベル取得製品(★1以上)の使用が必須とされました。ラベル未取得製品では申請できないため、機器選定の段階で確認が必要です。また車載型蓄電池と充放電設備は必ずセットでの新規導入が必要で、いずれか単独の申請は認められず、CEV補助金との併用(二重受給)もできません。

環境省SHIFT事業——CO2削減率で評価される改修支援

「脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業(SHIFT事業)」は、環境省の補助事業で、一般社団法人温室効果ガス審査協会が執行しています。令和8年度は「DX型CO2削減対策実行支援事業」と「省CO2型システムへの改修支援事業」の2本立てで公募が行われました。

省CO2型システムへの改修支援事業の主な要件

公募要領によれば、基準年度排出量が50t-CO2以上である工場または事業場において、次のいずれかを満たすCO2削減計画に基づく改修が対象です。

  • 工場・事業場単位で年間CO2排出量を15%以上削減する事業
  • 主要なシステム系統で年間CO2排出量を30%以上削減する事業

このほか、CO2削減計画書の策定・提出、CO2削減効果とランニングコスト削減効果が定量的に把握可能であること、投資回収年数が3年以上であること、費用対効果が10万円/t-CO2以下であること、EEGSによる排出量報告を行うことなどが要件とされています。費用対効果は「補助対象経費の合計値」÷「CO2削減効果(t-CO2)×法定耐用年数の合計値」で計算します。

補助率と上限額

補助率はCO2排出削減量にかかわらず3分の1以内です。上限額は、CO2排出削減量が4,000t-CO2/年未満の場合は1億円、4,000t-CO2/年以上の場合は5億円。連名申請で複数事業所が連携する場合は事業所ごとの上限を合算できますが、事業全体および1実施事業者の上限額は10億円とされています。

申請者は代表事業者と共同事業者で、民間企業(個人・個人事業主を除く)のほか、学校法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合等、一般社団・財団法人などが対象です。直近2期の決算で連続の債務超過がないことが要件に含まれる点は、省エネ・非化石転換補助金(直近年度決算で債務超過の場合は対象外)と同様に注意が必要です。

審査では、CO2排出削減量・削減率・費用対効果といった基礎的な審査項目に加え、SBT・TCFD・RE100(中小企業向けSBT、再エネ100宣言RE Actionを含む)・エコアクション21・エコファーストといった環境指標への批准、温室効果ガス削減目標の設定と「デコ活」応援団への参画・デコ活宣言、脱炭素先行地域での実施、環境省LD-Tech認証製品の導入などが加点評価されます。中小企業でも取得しやすい認証があるため、申請前に整えておくと有利です。

令和8年度の公募は一次公募が2026年7月15日12時まで、二次公募が2026年8月26日12時までで、いずれも受付を終了しています。一次公募で要件不備以外の理由で不採択となった場合、辞退しなければ二次公募で引き続き審査される仕組みです。提出は原則Jグランツによります。

省エネ診断・自治体助成・併用ルール

省エネ診断は補助金の加点にもつながる

「何から手を付ければよいか分からない」という段階であれば、省エネ診断の活用が現実的です。資源エネルギー庁の採択を受けてSIIが事務局を務める「地域エネルギー利用最適化・省エネルギー診断拡充事業」では、省エネの専門家が工場・ビル・店舗等のエネルギー使用状況を把握し、省エネできる改善項目を提案します。ウォークスルー診断、IT診断、伴走支援といったメニューが用意されており、申込は特設サイト(省エネ診断)から行います。

この診断は、単に改善提案が得られるだけではありません。省エネ・非化石転換補助金(工場・事業場型)の審査では、2023年度以降に省エネルギー診断を受けた省エネルギー事業が追加評価の対象とされています。対象となる診断事業として、エネルギー利用最適化診断等事業、地域プラットフォーム構築事業、地域エネルギー利用最適化取組支援事業、中小企業等に向けた省エネルギー診断拡充事業、地域エネルギー利用最適化・省エネルギー診断拡充事業が挙げられています。設備更新の前年度に診断を受けておくという段取りが有効です。

その他の追加評価項目

工場・事業場型の追加評価項目には、他にも中小企業が取りに行きやすいものが並んでいます。中小企業者等が行う省エネルギー事業であること自体が評価対象であるほか、資源エネルギー庁の「省エネ・地域パートナーシップ」におけるパートナー金融機関の支援を受けた事業、売上高に対するエネルギーコストの割合が10%以上のエネルギー集約型企業の事業、複数事業者間の連携による事業、中小企業等経営強化法第17条第1項に基づき認定を受けた経営力向上計画に記載された事業、同法第14条第1項に基づく経営革新計画の承認を受けた企業が実施する事業、地域未来投資促進法に基づく地域経済牽引事業計画の承認企業、「パートナーシップ構築宣言」登録企業などが挙げられています。

経営革新計画については経営革新計画とは?中小企業等経営強化法第14条・新事業活動5類型・付加価値額3%/給与支給総額1.5%・補助金加点を解説で詳しく解説しています。これらの計画認定は補助金の申請とは別の手続ですが、準備期間を要するため、設備投資の計画段階から並行して進めるのが効率的です。

自治体の助成制度

国の補助金とは別に、都道府県・市区町村が独自の省エネ・再エネ助成を設けている場合があります。空調・LED照明・変圧器の更新、太陽光発電設備・蓄電池の設置などを対象とするものが一般的ですが、対象要件・助成率・上限額・受付期間は自治体ごとにまったく異なり、年度ごとに変更されます。事業所の所在地を管轄する自治体および外郭団体の公式サイトで、最新の要綱を確認してください。

他の補助金・税制との併用ルール

省エネ・非化石転換補助金の公募要領では、本補助金と他の補助金等で補助対象経費が重複する場合の併用はできないと明記されています。ただし、地方公共団体の一般財源(地方税や地方交付税交付金など使途が特定されていない財源)により実施する補助金等との併用は認められます。判断に迷う場合はSIIおよび地方公共団体に問い合わせるよう案内されています。

税制との関係については、同公募要領に「税制優遇との併用可否については、それぞれの税制担当窓口に問い合わせのこと」「なお、中小企業経営強化税制との併用は可能である」と記載されています。また、環境省SHIFT事業の公募要領には、当該補助金が法人税法第42条第1項および所得税法第42条第1項の「国庫補助金等」に該当する旨と、圧縮記帳の規定の適用に当たっては一定の手続が必要であり所轄の税務署等に相談するよう記載されています。税務の具体的な取扱い・適用可否・計算については税理士にご確認ください。制度の概要は中小企業経営強化税制とは?A・B・D・E類型(C類型廃止)・即時償却・税額控除・経営力向上計画を解説補助金に税金はかかる?|消費税不課税・法人税法42条圧縮記帳・所得税法42条総収入金額不算入・インボイス・住民税国保への影響もあわせてご覧ください。

申請実務でつまずきやすいポイント

交付決定前の発注・契約は絶対にしない

最も多い失敗が、交付決定前に設備を発注してしまうケースです。省エネ・非化石転換補助金の公募要領には、「SIIから補助金の交付決定を通知する前に、既に発注等を完了させた事業等については、補助金の交付対象とはなりません」と明記されています。見積りを取ることと発注・契約することは別です。メーカーの納期を理由に先に押さえたくなる場面がありますが、ここを踏み外すと補助金は一切出ません。詳しくはものづくり補助金の交付決定前着手の禁止|発注・契約・支払いのNGタイミングと準備行為で整理しています。

3者以上の相見積りと利益排除

補助対象経費は、原則3者以上による価格競争等を実施した結果の最低価格を上限とします。設備単位型の公募要領では、特定メーカーや機種を指定しての見積取得は認められるものの、異なる販売事業者3者に見積依頼・競争入札等を行うこと、見積依頼先に同一資本関係の法人が含まれる場合は同一資本関係にない法人2者以上から見積書を取得することが求められています。見積書の発行日が公募要領の公開日以降であることも条件です。

また、申請者の自社製品を調達する場合は、補助対象経費の中に自社の利益が含まれることは補助金交付の目的上ふさわしくないとされ、原価(製造原価等)をもって補助対象経費に計上する「利益排除」が求められます。ストレージパリティ補助金でも同様に利益排除の原則が明記されており、これが行われていない場合は不採択または交付決定の取消しとなる可能性があるとされています。

電子申請と郵送申請が混在する

制度によって申請方法が異なる点も注意が必要です。環境省系のストレージパリティ補助金やSHIFT事業は原則としてJグランツによる電子申請ですが、SIIの省エネ・非化石転換補助金は補助事業ポータル(Web)への入力に加え、申請書類一式を印刷・ファイリングして郵送する必要があります。ポータルへの入力完了だけでは申請と認められません。郵送は配送状況が確認できる手段(簡易書留等)で行い、直接の持ち込みは不可とされています。

ファイリングの方法まで細かく指定されており、A4判ファイルに正・副2冊を作成し、書類はホチキス留めや袋とじをせず直接ファイリングし、各書類の間にインデックス付きの中仕切りを挿入し、片面印刷とする、といったルールがあります。「申請書類に不備・不足がある場合は、原則申請を受理しない」と明記されているため、形式面の作り込みも軽視できません。

Jグランツを使う制度では、GビズIDプライムのアカウントが前提になります。取得には時間がかかる場合があるため、公募開始を待たずに準備しておくことをおすすめします。手順はGビズIDプライムの取得方法|2要素認証・マイナンバーカード・書類申請の手続き補助金の電子申請jGrants使い方ガイド|GビズIDの取得方法(オンライン即日対応)・申請フロー・差戻し対応・採択後手続で解説しています。

設備の所有者と使用者が異なる場合

リースやESCOを利用する場合、あるいはテナント入居の建物に設備を設置する場合は、申請の組み立てが変わります。省エネ・非化石転換補助金では、設備の所有者と使用者が異なる場合、原則として両者が共同申請を行います。ESCOを利用する場合はシェアード・セイビングス契約に限られ、ギャランティード・セイビングス契約等は対象外です。リースの場合は、リース料から補助金相当分が減額されていることを証明できる書類の提示が必要で、残価設定付リース契約や割賦契約と判断される場合は対象外となります。

自社所有でない建物に設備を設置する場合は、建築物の所有者の設備設置承諾書の提出が必要です。これらの書面は関係者との調整に時間がかかるため、公募開始後に着手すると間に合わないことがあります。

採択後に続く義務——実績報告・成果報告・財産処分

実績報告と確定検査

補助事業が完了したら、実績報告書を提出します。省エネ・非化石転換補助金では、事業完了日から30日以内または所定の期日のいずれか早い日が期限とされ、その後、書類検査および現地調査による確定検査を経て確定通知書が発行され、精算払請求書の提出を受けて補助金が支払われます。証憑の整理は「見積・発注・納品・検収・請求・支払」の6点セットが基本です。補助金の実績報告書の証憑整理|見積・発注・納品・検収・請求・支払の6点セット補助金の確定検査(額の確定)とは|検査の流れ・指摘事項・減額査定への対応もご確認ください。交付決定通知書の読み方は補助金の交付決定通知書の読み方|交付決定後に確認する金額・条件・注意点で解説しています。

成果報告と省エネ量未達のリスク

省エネ・脱炭素の補助金に特有なのが成果報告です。省エネ・非化石転換補助金では、事業完了日からエネルギー使用量等のデータを取得し、翌年度4月から3月の省エネルギー実績を翌々年度5月末日までにSIIへ報告します。そして公募要領には、成果報告時の省エネルギー量等の実績が交付決定時の計画値に対して未達の場合や、データを取得していなかった場合には、支払い済みの補助金が返還となる場合があると明記されています。

だからこそ、申請時の省エネルギー量には裕度(安全率)を織り込むことが求められています。公募要領には「最大1,000klの省エネルギー量が達成できる計算で、製品自体の性能誤差や測定誤差を考慮し、10%の安全率を加味するのであれば900kl」といった考え方が例示されています。評価点を上げたいからと計画値を過大に置くと、採択されても後で返還を求められる構造になっています。事業化状況報告全般については補助金の事業化状況報告とは?収益納付・財産処分承認・実績報告書との違いを解説をご覧ください。

処分制限期間中の財産処分

補助金で取得または効用の増加した財産(取得財産等)は、処分制限期間内に処分しようとするときは、あらかじめ執行団体の承認を受ける必要があります。省エネ・非化石転換補助金の公募要領では、処分制限期間は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」に定める法定耐用年数の期間とされ、処分とは「補助金の交付目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、廃棄し、又は担保に供すること」と定義されています。承認を受けた場合でも補助金の返還が発生することがあります。

この根拠は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)第22条です。同条は、補助事業等により取得し、または効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、または担保に供してはならないと定めています。手続の実務は補助金の財産処分承認申請|処分制限期間内の売却・廃棄・目的外使用の手続で詳しく整理しています。

適正化法上の返還・加算金・罰則

適正化法は、違反があった場合の措置も定めています。第11条第1項は、補助事業者等が善良な管理者の注意をもって補助事業を行い、補助金等の他の用途への使用をしてはならないと定め、第17条第1項は、他の用途への使用その他交付決定の内容や条件に違反したときは交付決定の全部または一部を取り消すことができるとしています。取消しがあれば第18条により返還が命じられ、第19条により受領の日から納付の日までの日数に応じて年10.95%の加算金、納期日までに納付しなかった場合は同率の延滞金を国に納付しなければなりません。第21条により、これらは国税滞納処分の例により徴収することができます。

罰則として、第29条第1項は偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受けた者を5年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金に処し、または併科すると定め、第30条は第11条に違反して他の用途に使用した者を3年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金に処し、または併科すると定めています。第32条には法人に対する両罰規定も置かれています。SIIの公募要領にも、違反が判明した場合には交付決定の取消し、罰則の適用、相当の期間補助金等の交付決定を行わないこと、経済産業省所管の契約について一定期間指名等の対象外とすること、事業者名および不正の内容の公表といった措置が講じられる旨が記載されています。

加えて、補助事業に係る資料(申請書類、経理に係る帳簿、全ての証拠書類)は、補助事業の完了の日の属する年度の終了後5年間、いつでも閲覧に供せるよう保存する必要があります。会計検査院による実地検査が行われる場合もあるため、書類の保管体制まで含めて設計しておくべきです。

よくある質問(FAQ)

Q. 省エネ設備を入れ替えるだけでも補助金は使えますか

指定設備への更新であれば、設備単位型が現実的な選択肢になります。省エネ要件は「省エネ率10%以上」「省エネ量1kl以上」「経費当たり省エネ量1kl/千万円以上」のいずれかで、補助率は1/3以内(GX設備単位型のトップ性能枠で更新の場合は1/2以内)、下限額は30万円です。ただし、事業活動に供していない設備を更新する事業は対象外とされているなど、除外規定もあります。

Q. LED照明だけの更新は対象になりますか

省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)の指定設備には「制御機能付きLED照明器具」が含まれています。ただし、SIIがあらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、補助対象設備として公表された型番であることが前提です。SIIの補助対象設備の検索ページで型番を確認してください。また、補助金限度額の下限が30万円であるため、小規模な更新では下限を下回る可能性があります。

Q. 新設・増設でも使えますか

制度によります。省エネ・非化石転換補助金は原則として既存設備の「更新」が対象ですが、(Ⅲ)GX設備単位型のトップ性能枠と(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型については新設事業の区分が設けられています。ただし新設の補助率は1/5以内と低く設定されています。事業活動を新たに開始する新築・新設の事業所か、既存事業所への追加かによっても扱いが変わるため、公募要領の該当箇所を確認する必要があります。

Q. 太陽光を入れて売電もしたいのですが

自家消費が前提の制度が多く、売電を目的とする事業は対象外とされるのが一般的です。省エネ・非化石転換補助金では、導入する発電設備の発電量を5割以上売電する事業は対象外、発電量の5割以上を自家消費し、かつ売電量が増加しない場合は補助率が2分の1に減額されると定められています。売電する事業所で発電設備を更新する場合も、売電量が増加する事業は対象外です。

Q. 複数の補助金を組み合わせられますか

同一の補助対象経費について国の補助金を重複して受けることはできません。ただし、経費を明確に分けられる場合や、地方公共団体の一般財源による補助金との併用は認められる場合があります。判断が難しいケースでは、必ず各執行団体に事前照会してください。なお、省エネ・非化石転換補助金では、他の補助金等の申請中に交付決定前に他の補助金等が交付された場合、速やかにSIIに連絡することが求められています。

Q. 不採択だった場合はどうすればよいですか

省エネ・非化石転換補助金は年度内に複数回の公募が予定されており、SHIFT事業も一次公募で要件不備以外の理由で不採択となった場合は、辞退しなければ二次公募で引き続き審査される仕組みになっています。省エネ計算の前提データや見積りの整理をやり直したうえで再挑戦する余地があります。考え方は補助金不採択時の対応戦略|不採択理由の見直し・改善版での再申請・別補助金併願の進め方にまとめています。

Q. 申請書類の作成を専門家に頼めますか

行政書士は、官公署に提出する書類および権利義務・事実証明に関する書類の作成を業として行うことができ、補助金の交付申請書類の作成もこの範囲に含まれます。当事務所では、公募要領の要件確認、事業計画書・所要資金計画・発注区分表などの申請様式の作成、提出書類の形式面の整備、交付決定後の各種届出・実績報告書類の作成をお手伝いします。省エネルギー量の技術的な計算そのものは設備メーカーや施工事業者、エネルギー管理の専門家と連携して進めるのが実務的です。なお、税務申告・税額計算に関する事項は税理士の業務範囲となりますので、税理士にご確認ください。

報酬は着手金0円・完全成果報酬型(成功報酬8〜15%)、不採択の場合は完全無料です。ただし、補助金は審査を経て採否が決まるものであり、採択を保証するものではありません。料金体系の詳細は補助金申請代行の完全成果報酬型|着手金0円・成功報酬8〜15%・不採択時は完全無料をご覧ください。

補助金の申請でお困りの方へ。行政書士法人Treeでは、公募要領の確認から事業計画書・申請書類の作成、交付決定後の各種手続までサポートします。着手金は0円、完全成果報酬型で、不採択の場合は費用は一切かかりません。ご相談は何度でも無料です。

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まとめ

中小企業の省エネ・脱炭素の補助金は、「省エネ量(原油換算kl)で評価する経済産業省系」と「CO2削減率(t-CO2)で評価する環境省系」に大別されます。省エネ・非化石転換補助金は事業所全体で計画を組む工場・事業場型と、指定設備の更新に絞った設備単位型に分かれ、SHIFT事業は工場・事業場単位15%または主要システム系統30%というCO2削減率が入口の要件です。どの物差しで有利になるかは事業所のエネルギー構成次第なので、見積りを取る前に狙う制度を決める必要があります。

補助率と上限額の設計も制度ごとに大きく異なります。中小企業投資促進枠は補助率1/2以内、設備単位型の従来枠は1/3以内で上限1億円、GX要件を満たすメーカーの設備なら上限3億円というように、同じ設備を入れても枠の選び方と機種の選び方で結果が変わります。投資回収年数が短いほど補助率が下がる設計になっている点も、一般的な感覚とは逆なので注意が必要です。

再エネ導入では、ストレージパリティ補助金が太陽光と蓄電池の同時導入を支援します。補助金基準額は契約形態で4万円/kWから5万円/kWに変わり、蓄電池の区分判定は1つのPCSに接続される合計容量が20kWhを超えるかどうかで決まります。設計段階のPCS構成が補助額に直結するため、施工事業者との早い段階の擦り合わせが欠かせません。

そして省エネ・脱炭素の補助金は、採択されて終わりではありません。交付決定前の発注は補助対象外、3者以上の相見積り、成果報告での省エネ量未達は返還リスク、処分制限期間内の財産処分は事前承認が必要という4点は、どの制度にも共通する落とし穴です。適正化法第19条の年10.95%の加算金や第29条・第30条の罰則まで見据えて、書類の保存体制を含めた運用を最初から設計しておくことをおすすめします。

行政書士法人Treeでは、行政書士の業務範囲である官公署提出書類および権利義務・事実証明に関する書類の作成として、公募要領の要件確認から事業計画書・申請様式の作成、提出書類の整備、交付決定後の変更届・実績報告書類の作成まで対応します。着手金0円・完全成果報酬型で、ご相談は何度でも無料です。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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