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偽証罪・証拠隠滅罪・犯人隠避罪の告訴状の書き方|成立要件・公訴時効・証拠を解説

更新: 約15分で読めます

裁判の証人尋問で嘘をつかれた、相手方が証拠書類を破棄した、犯人を匿っている人物がいる――民事・刑事を問わず、訴訟・捜査の進行中にこうした事案に直面することがあります。これらは刑法上、それぞれ偽証罪(169条)・証拠隠滅罪(104条)・犯人隠避罪(103条)として独立の犯罪類型ですが、構成要件・親告罪該当性・告訴権者・公訴時効が個別に異なるため、事案に応じた使い分けが重要です。「証人が嘘をついたから偽証罪で告訴したい」と相談される方も多いのですが、偽証罪は宣誓した証人だけが主体で、当事者(民事)や被告人(刑事)の供述には適用されません。同様に、証拠隠滅罪は「他人の刑事事件」に係るもので、自己の刑事事件証拠の破棄は犯罪にならない――こうした基本構造を押さえずに告訴状を作成すると、警察署で受理拒否されるリスクが高まります。本記事では、偽証罪・証拠隠滅罪・犯人隠避罪の使い分け、告訴状作成のポイント、警察署長宛て告訴の実務を整理します。

本記事の結論:

  • 偽証罪(刑法169条)は法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をした場合に成立し、3か月以上10年以下の拘禁刑が法定刑です。
  • 証拠隠滅罪(刑法104条)は他人の刑事事件の証拠を隠滅・偽造・変造・使用した場合、犯人隠避罪(刑法103条)は罰金以上の罪を犯した者等を隠匿・隠避した場合に成立し、いずれも3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。
  • いずれも非親告罪で、犯罪により直接害を受けた者は告訴を、第三者は告発を行う形で処罰意思を捜査機関に伝えることができます。告訴状は警察署長宛てに提出し、構成要件と証拠を整理することで受理率が高まります。
  • 当事務所は警察署長宛て告訴状の作成・事実関係整理書面の作成を担当します。検察庁に提出する書類の作成や、捜査機関・検察官への代理対応・交渉は、司法書士法・弁護士法上の業務範囲に関わるため、必要に応じて提携弁護士・司法書士へご紹介します。

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根拠法令(2026年5月時点)

  • 刑法103条(犯人蔵匿等・3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)
  • 刑法104条(証拠隠滅等・3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)
  • 刑法105条(親族による犯罪に関する特例・任意的免除)
  • 刑法169条(偽証・3月以上10年以下の拘禁刑、2025年6月1日施行の改正で「懲役」から変更)
  • 刑法170条(自白による刑の減免)
  • 刑法171条(虚偽鑑定等・3月以上10年以下の拘禁刑)
  • 刑事訴訟法230条(告訴権者)・231条(被害者の法定代理人・配偶者・直系親族等)
  • 刑事訴訟法235条1項(親告罪における告訴期間6か月、性犯罪は2017年改正で非親告罪化)
  • 刑事訴訟法239条(告発)・241条(告訴・告発の方式)・242条(司法警察員から検察官への送付義務)
  • 刑事訴訟法250条2項4号(長期15年未満の拘禁刑→公訴時効7年)・6号(長期5年未満の拘禁刑または罰金→公訴時効3年)
  • 刑事訴訟法260条・261条(検察官の処分通知義務・不起訴理由告知義務)
  • 民事訴訟法201条(証人の宣誓)・209条(宣誓した当事者本人の虚偽陳述に対する10万円以下の過料)
  • 民法725条(親族の範囲:配偶者・6親等内の血族・3親等内の姻族)
  • 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(議院証言法)6条(国会の証人喚問における偽証罪・3月以上10年以下の拘禁刑)
  • 地方自治法100条7項(地方議会100条委員会における偽証罪・3月以上5年以下の拘禁刑)
  • 行政書士業務(官公署に提出する書類の作成)
  • 犯罪捜査規範63条(警察官の告訴受理義務)

「嘘をつかれた」だけで偽証罪になるわけではない

偽証罪が成立するのは、法律により宣誓した証人が、自己の記憶に反する虚偽の陳述をした場合です。民事訴訟の当事者本人、刑事被告人、調停での発言、通常の行政手続上の弁明などは、原則として偽証罪の対象ではありません。また、証言内容が客観的事実と異なっていても、単なる記憶違いや認識違いであれば偽証罪の立証は困難です(判例は主観説)。告訴状では、宣誓の有無、証言内容、客観的事実との食い違い、記憶に反する陳述であることを示す事情を具体的に整理する必要があります。

1. 偽証罪(刑法169条)の構成要件

偽証罪は、法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をした場合に成立します。法定刑は3か月以上10年以下の拘禁刑で、刑法犯としては比較的重い類型です。

主体(誰が処罰されるか)

  • 刑事訴訟・民事訴訟・人事訴訟・家事審判等で宣誓した証人
  • 当事者本人尋問の本人は対象外(民事訴訟法209条により宣誓した当事者が虚偽陳述をした場合は10万円以下の過料の対象だが、偽証罪の主体である「証人」には当たらない)
  • 刑事被告人本人の供述は黙秘権との関係で対象外
  • 鑑定人・通訳人・翻訳人の虚偽は刑法171条で処罰される

客観的構成要件

  • 宣誓した証人であること(宣誓書に署名・宣誓手続実施)
  • 虚偽の陳述(客観的事実と異なる陳述)
  • 陳述が訴訟手続中で行われたこと

偽証の客観説と主観説

「虚偽」の意義については、客観的真実に合致するかどうかを基準とする客観説と、証人の主観的な記憶を基準とする主観説が対立しています。判例(大判明治42年12月16日刑録15輯1795頁、大判大正3年4月29日刑録20輯654頁等)は一貫して主観説を採り、証人が記憶に反する陳述をしたかどうかで偽証の成否を判定します。

  • 客観的事実と一致+記憶どおりに陳述:偽証罪不成立(問題なし)
  • 客観的事実と一致+記憶に反する陳述:偽証罪成立(主観説の核心)
  • 客観的事実と不一致+記憶どおりに陳述:偽証罪不成立(故意なし)
  • 客観的事実と不一致+記憶に反する陳述:偽証罪成立(争いなし)

主観説の趣旨は、記憶に反する供述自体が裁判所の判断を誤らせる危険をもたらすことに着目し、国家の審判作用の適正を保護することにあります。

2. 偽証罪の使い分け(民事訴訟・調停・行政審判)

偽証罪が成立するのは「法律により宣誓した証人」に限られるため、宣誓手続のない場面の虚偽陳述は別の規律になります。

偽証罪が成立する場面

  • 刑事事件公判での証人尋問
  • 民事訴訟の証人尋問(証人として出廷した第三者)
  • 家事事件の証人尋問(家事審判・人事訴訟)
  • 行政事件訴訟の証人尋問

偽証罪が成立しない場面(原則)

  • 調停での当事者の発言(調停は宣誓制度なし)
  • 民事訴訟の当事者本人尋問(民訴法209条で宣誓した当事者の虚偽陳述は10万円以下の過料)
  • 刑事被告人の供述(黙秘権・自己負罪拒否特権)
  • 警察・検察の取調べでの供述(参考人としての虚偽は別)
  • 通常の行政手続上の聴聞・弁明での当事者の発言(ただし、法律に基づき宣誓した証人として陳述する特殊な手続では個別に検討が必要)

「相手が嘘をついた」と思っても、宣誓した証人としての発言でなければ偽証罪では立件できません。当事者尋問の虚偽は民訴法209条の過料処分(10万円以下)にとどまります。なお、国会の証人喚問(議院証言法6条)・地方議会の100条委員会(地方自治法100条7項)等の特別法上の偽証罪は別個に規定されています。

3. 証拠隠滅罪(刑法104条)の構成要件

証拠隠滅罪は、他人の刑事事件に関する証拠を隠滅・偽造・変造・使用した場合に成立します。法定刑は3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。

客観的構成要件

  • 「他人の刑事事件」に関する証拠であること
  • 隠滅(隠匿・物理的滅失)/偽造(虚偽の証拠の作成)/変造(既存の証拠の改変)/使用(偽造・変造の証拠の使用)
  • 故意(他人の刑事事件の証拠であることの認識)

「他人の刑事事件」要件の重要性

自己の刑事事件の証拠を破棄しても証拠隠滅罪は成立しません。これは自己負罪拒否特権の表れで、被疑者・被告人本人が自分の不利な証拠を消しても処罰対象外です。ただし、共犯者・他の関係者の刑事事件証拠も同時に消した場合は、その他人の事件部分について証拠隠滅罪が成立し得ます。

民事事件・行政事件の証拠は対象外

刑法104条は「刑事事件」の証拠に限定されています。民事事件・行政事件の証拠を破棄しても、原則として証拠隠滅罪は成立しません。ただし、事案によっては、器物損壊、文書偽造、詐欺、強制執行妨害、民事訴訟上の制裁(文書提出命令違反による真実擬制等)が問題となる場合があります。

4. 犯人隠避罪・犯人蔵匿罪(刑法103条)

犯人隠避罪・犯人蔵匿罪は、罰金以上の刑に当たる罪を犯した者または拘禁中に逃走した者を、隠匿(蔵匿)または隠避させた場合に成立します。法定刑は3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。

客観的構成要件

  • 客体:罰金以上の刑に当たる罪を犯した者/拘禁中に逃走した者
  • 蔵匿:場所を提供して匿うこと
  • 隠避:蔵匿以外の方法で身柄発見を妨げること(虚偽の供述・偽の証言・偽装工作)
  • 故意(犯人であることの認識)

蔵匿と隠避の区別

  • 蔵匿:自宅・事務所・別の場所に匿う物理的な行為
  • 隠避:物理的な隠匿以外の方法(犯人の所在を隠す虚偽説明、身代わり出頭の手配、逃走手段の提供、偽装工作等)

判例上は、犯人を物理的に逃がすだけでなく、捜査機関への虚偽説明で身柄発見を妨げた場合も隠避罪が問題となり得ます。なお、法廷で宣誓した証人が虚偽証言をした場合は、犯人隠避罪だけでなく偽証罪との関係も問題になります。

5. 親族特例(刑法105条)の重要性

証拠隠滅罪・犯人隠避罪は、犯人の親族が犯人を匿った場合・証拠を隠した場合は、刑が任意的に免除される特例があります(刑法105条)。これは家族関係に基づく自然な情義への配慮として設けられている規定です。

親族の範囲(民法725条)

  • 配偶者
  • 6親等内の血族(直系血族:父母・子・祖父母・孫・曾祖父母・曾孫等、傍系血族:兄弟姉妹・伯叔父母・甥姪・いとこ等)
  • 3親等内の姻族(配偶者の父母・兄弟姉妹・配偶者の祖父母等)

刑法105条は「刑を免除することができる」とする任意的免除規定です。必ず免除されるわけではなく、免除するかどうかは事案の内容により判断されます(条文上「減軽」規定はありません)。偽証罪(刑法169条)には親族特例はありません。

6. 親告罪該当性と告訴・告発の使い分け

偽証罪(刑法169条)・証拠隠滅罪(刑法104条)・犯人隠避罪(刑法103条)は、いずれも非親告罪です。告訴がなくても捜査・起訴は可能であり、犯罪により直接害を受けた者は告訴を、第三者は告発を行う形で処罰意思を捜査機関に伝えることができます。親告罪(名誉毀損罪・侮辱罪等)に適用される告訴期間「犯人を知った日から6か月」(刑事訴訟法235条1項本文)は適用されません(性犯罪は2017年改正で非親告罪化)。

告訴と告発の使い分け

  • 告訴(刑事訴訟法230条):犯罪により直接的な被害を受けた者(被害者)が処罰を求める意思表示
  • 告発(刑事訴訟法239条):犯罪を認知した第三者(被害者でない者)が処罰を求める意思表示

偽証により不利益を受けた訴訟当事者は、事案により告訴または告発の形で処罰意思を示すことが考えられます。ただし、偽証罪は国家の審判作用を保護する犯罪であるため、訴訟当事者を当然に告訴権者と扱えるかは個別事案の整理が必要です。偽証を認知した第三者は、原則として告発により処罰意思を伝えます。証拠隠滅罪・犯人隠避罪では、原事件(隠滅・隠避された刑事事件)の被害者が告訴主体になることが多いです。

7. 公訴時効・告訴状の宛先

公訴時効期間(刑事訴訟法250条2項)

  • 偽証罪(3月以上10年以下の拘禁刑):7年(刑事訴訟法250条2項4号。長期15年未満の拘禁刑に当たる罪)
  • 証拠隠滅罪(3年以下の拘禁刑・30万円以下の罰金):3年(刑事訴訟法250条2項6号。長期5年未満の拘禁刑にあたる罪)
  • 犯人隠避罪(3年以下の拘禁刑・30万円以下の罰金):3年(刑事訴訟法250条2項6号)

公訴時効は犯罪行為終了時から起算し、起訴前に時効完成すると公訴提起できません。偽証罪の長期は「10年以下」であり「10年未満」(5号)ではなく「15年未満」(4号)に該当するため、公訴時効は5年ではなく7年となる点に注意が必要です。古い事案では時効確認が必須です。

告訴状の宛先

行政書士が作成する告訴状の宛先は、必ず警察署長宛てとします。検察庁に提出する書類の作成や、捜査機関・検察官への代理対応は、司法書士法・弁護士法上の業務範囲に関わるため、検察庁宛て告訴状や検察官への上申書等の作成については、弁護士・司法書士にご相談ください。

8. 告訴状作成の実務ポイント

偽証・証拠隠滅・犯人隠避の告訴状は、構成要件論証が受理可否を左右します。

記載必須事項

  • 告訴人(被害者)の氏名・住所・連絡先
  • 被告訴人(犯人)の氏名・住所・職業
  • 告訴の趣旨(罰条と処罰を求める旨)
  • 告訴の事実(時系列での事実関係・5W1H)
  • 構成要件該当性の論証
  • 立証方法・添付証拠の一覧

添付証拠の例(偽証罪の場合)

  • 証人尋問調書(裁判所書記官発行)の写し
  • 証人が宣誓したことを示す宣誓書写し
  • 客観的事実と陳述の食い違いを示す書証(メール・契約書等)
  • 記憶に反することを示す状況証拠

証拠隠滅罪・犯人隠避罪では、原事件(被告訴人が証拠隠滅・隠避を行った対象事件)の刑事事件としての存在・被告訴人の関与を示す資料が不可欠です。

9. 受理後の捜査・処分の流れと自白による刑の減免

告訴状が警察署で受理された後の流れは、警察捜査→検察送致→起訴・不起訴決定の標準ルートをたどります。本罪特有の論点として、自白による刑の減免規定(刑法170条)の存在も押さえておく必要があります。

受理後の流れ

  1. 警察が捜査開始(任意捜査・必要に応じ強制捜査)
  2. 被告訴人への事情聴取・関係者ヒアリング
  3. 検察送致(書類送検または身柄送検)
  4. 検察官による起訴・不起訴判断
  5. 起訴の場合は刑事公判、不起訴の場合は告訴人に処分通知

偽証罪の自白減免特例(刑法170条)

偽証罪を犯した者が、当該事件の裁判が確定する前または懲戒処分が行われる前に自白した場合、刑が減軽または免除されます。これは虚偽陳述による誤判の防止を目的とした規定で、被告訴人が自発的に偽証を認めて訂正する誘因を制度化しています。

不起訴処分への対応

  • 不起訴処分通知書の交付請求(刑事訴訟法260条)
  • 不起訴理由告知制度の活用(刑事訴訟法261条)
  • 検察審査会への審査申立て(弁護士相談推奨)
  • 民事損害賠償請求への切替検討

不起訴処分後の法的主張の構成・代理対応は弁護士業務範囲となります。検察審査会申立書作成については、提出書類作成の可否は司法書士法・弁護士法上の業務範囲を個別に確認する必要があります。事案により民事損害賠償請求への切替も選択肢となるため、刑事ルートと並行して民事ルートを弁護士に相談することも実務上は珍しくありません。

業務範囲の整理

行政書士の業務範囲

  • 警察署長宛て告訴状・告発状の作成
  • 事実関係整理書面の作成
  • 添付証拠目録の整理
  • 事実証明書類の作成

業務範囲外(連携先専門家)

  • 検察庁に提出する書類の作成・捜査機関への代理対応(司法書士法・弁護士法上の業務範囲に関わるため、弁護士・司法書士へご相談ください)
  • 検察官への上申書・抗議書・捜査機関への告訴受理に向けた法的説得・交渉(弁護士法72条)
  • 告訴後の被害者参加制度の代理・付添(弁護士)
  • 民事損害賠償請求の代理・交渉(弁護士法72条)
  • 不起訴処分への検察審査会申立て・法的主張の構成・代理対応(弁護士相談推奨。書類作成の可否は司法書士法・弁護士法上の業務範囲を個別に確認)
  • 刑事被告人の弁護(弁護士独占)

FAQ|よくあるご質問

Q1. 民事訴訟の当事者本人が嘘をついた場合、偽証罪で告訴できますか。

原則できません。偽証罪は宣誓した「証人」に限定され、当事者本人尋問の本人は対象外です。民事訴訟法209条の過料(10万円以下)が予定された制裁です。

Q2. 自分の刑事事件証拠を破棄した場合、証拠隠滅罪に問われますか。

問われません。「他人の刑事事件」要件を満たさず、自己の刑事事件証拠の破棄は処罰対象外です。ただし共犯者の事件証拠も同時に消した場合は別です。

Q3. 親族が犯人を匿った場合の取扱いは。

刑法105条により、犯人の親族(民法725条の親族:配偶者・6親等内の血族・3親等内の姻族)が犯人を蔵匿・隠避した場合は、刑が任意的に免除されます(必ず免除されるとは限りません)。

Q4. 偽証罪の公訴時効は何年ですか。

通常7年です。偽証罪の法定刑は3か月以上10年以下の拘禁刑であり、刑事訴訟法250条2項4号の「長期15年未満の拘禁刑にあたる罪」として7年に区分されます(10年は「10年未満」(同項5号)には該当しないため、5年ではなく7年が正しい時効期間です)。

Q5. 告訴状はどこに提出しますか。

行政書士が作成する告訴状は、警察署長宛てとして犯罪地・犯人住所地等の管轄警察署へ提出します。検察庁に提出する書類の作成や捜査機関への代理対応は、司法書士法・弁護士法上の業務範囲に関わるため、検察庁宛て告訴状や検察官への上申書等の作成については、弁護士・司法書士にご相談ください。

Q6. 警察署で受理拒否された場合は。

構成要件該当性の論証強化、添付証拠の補充、上位警察機関(県警本部等)への相談が選択肢です。不起訴処分への検察審査会申立は弁護士業務です。

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まとめ

偽証罪(刑法第169条)・証拠隠滅罪(刑法第104条)・犯人隠避罪(刑法第103条)は、訴訟・捜査の進行を妨げる類型として独立に定められた犯罪で、構成要件・主体・親族特例・公訴時効が個別に異なります。

偽証罪は法律により宣誓した証人にのみ成立し、民事訴訟の当事者本人尋問・調停・取調べでの虚偽は対象外です。証拠隠滅罪は「他人の刑事事件」の証拠が客体で、自己の刑事事件証拠の破棄は処罰対象外という重要な限定があります。

犯人隠避罪・犯人蔵匿罪は罰金以上の刑に当たる罪を犯した者・拘禁中の逃走者の蔵匿・隠避に対する規律で、刑法第105条の親族特例により親族による行為は刑が任意的に免除されます。これら3罪はいずれも非親告罪で、直接被害者は告訴を、第三者は告発を行う形で処罰意思を捜査機関に伝えることができます。

告訴状は警察署長宛てに提出し、構成要件該当性の論証・添付証拠の整理が受理可否を左右します。なお、偽証罪の公訴時効は10年「以下」の拘禁刑にあたるため、5年ではなく7年(刑事訴訟法第250条第2項第4号)です。

当事務所では警察署長宛て告訴状の作成・事実関係整理を行政書士業務範囲で承ります。検察庁宛て告訴状の作成は司法書士業務、被害者参加制度・民事損害賠償の交渉代理は弁護士業務範囲となるため、事案に応じた専門家連携で対応します。

※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご確認のうえご判断ください。

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