賃貸アパートを所有していた親が亡くなったとき、多くのご家族がまず不安に思うのが「入居者との契約はどうなるのか」「家賃は誰が受け取ればよいのか」「入居者に何を伝えればよいのか」という点です。預貯金や自宅の相続と違い、賃貸物件の相続には毎月動き続けるお金と、契約相手である賃借人が存在します。相続人の間で話がまとまるまで手続を止めておく、という対応ができないところに難しさがあります。
実際、遺産分割協議が長引いている間も、入居者は毎月家賃を払い、退去が発生すれば敷金の精算が必要になり、更新時期が来れば更新の可否を判断しなければなりません。ここで相続人が誤った対応をすると、賃借人との間で余計な紛争を招いたり、相続人同士の精算が複雑になったりします。
本記事では、賃貸アパートのオーナーが亡くなった場合に貸主(賃貸人)たる地位がどのように承継されるのか、遺産分割が終わるまでの賃料は誰に帰属するのか、賃借人への通知はどのような意味を持ち、何を書くべきかを、民法・借地借家法の条文と最高裁判例に沿って実務目線で解説します。あわせて、敷金の承継、遺産分割前の管理行為のルール、相続登記の申請義務、管理会社との契約の扱いまで整理します。
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目次
賃貸アパートのオーナーが死亡しても賃貸借契約は終了しない
最初に押さえるべき大原則は、貸主が亡くなっても賃貸借契約は終了しないということです。契約は相続人にそのまま引き継がれます。
民法896条による包括承継
民法896条は「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。」と定めています。賃貸人としての地位は、賃貸物件の所有権と結びついた財産的な地位であり、「一身に専属したもの」には当たりません。したがって、相続開始と同時に、法律上当然に相続人へ承継されます。
ここでいう承継は、個々の権利を一つずつ移転させるのではなく、被相続人の法的地位をまるごと引き継ぐ「包括承継」です。賃料を受け取る権利だけでなく、建物を使用収益させる義務、修繕義務、敷金返還債務といった貸主側の義務も一体で承継される点に注意が必要です。包括承継と特定承継の違いについては、包括承継と特定承継の違い|相続・包括遺贈・特定遺贈・特定財産承継遺言を解説でも整理しています。
賃借人の承諾は不要で、契約書の巻き直しも原則として不要
賃貸人の地位が相続によって移転することについて、賃借人の承諾は必要ありません。相続は当事者の意思による契約の移転ではなく、法律の規定による包括承継だからです。
そのため、賃借人と新たに賃貸借契約書を締結し直す法的な義務もありません。既存の契約書の条件(賃料額、契約期間、特約など)はそのまま効力を持ち続けます。相続を機に賃借人へ新しい契約書への署名押印を求める例が見られますが、これは法的な義務ではなく、賃借人が応じる義務もありません。かえって、契約条件を変更する新契約と誤解され、トラブルの原因になることがあります。原則としては覚書や通知で貸主の変更を明らかにするにとどめ、契約内容そのものは維持するのが穏当です。
なお、契約条件を実際に見直したい場合は、賃借人との合意が必要になります。契約書に盛り込むべき条項の考え方は、賃貸借契約書の作成ポイント|貸主が確認すべき必須条項をご覧ください。
「譲渡」の規律(民法605条の2)とは適用場面が異なる
賃貸不動産の貸主が変わる場面としてよく引用されるのが、民法605条の2(不動産の賃貸人たる地位の移転)です。同条1項は「前条、借地借家法(平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定による賃貸借の対抗要件を備えた場合において、その不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する。」と定めています。
ただし、これは不動産が「譲渡」された場合、すなわち売買などの特定承継の規律です。相続は譲渡ではありませんので、605条の2が直接適用される場面ではありません。この違いは実務上重要で、605条の2第3項は「第一項又は前項後段の規定による賃貸人たる地位の移転は、賃貸物である不動産について所有権の移転の登記をしなければ、賃借人に対抗することができない。」と定めていますが、相続の場合は所有権移転登記をしなければ賃借人に対抗できない、という関係にはなりません。相続人は登記の有無にかかわらず、相続開始の時点で貸主の地位を承継しています。
もっとも、後述するとおり、遺産分割によって法定相続分を超えて権利を承継する場面では民法899条の2の対抗要件が問題になりますし、相続登記そのものには2024年4月1日施行の申請義務があります。「登記は不要」と単純に理解するのは危険です。
相続人が複数いる場合、貸主の地位は相続分に応じて共有される
相続人が1人であれば話は単純ですが、実際には配偶者と子など複数の相続人がいるケースがほとんどです。この場合、貸主の地位は誰か1人に自動的に決まるわけではありません。
民法898条・899条——相続分に応じた共有
民法898条1項は「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」と定め、同条2項は「相続財産について共有に関する規定を適用するときは、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。」としています。また民法899条は「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定しています。
つまり、遺産分割が終わるまでの間、賃貸アパートは相続人全員が法定相続分(または遺言による指定相続分)に応じた持分で共有する状態になり、貸主の地位もその共有関係に従うことになります。法定相続分は民法900条に定められており、たとえば子と配偶者が相続人であるときは各2分の1、配偶者と直系尊属であるときは配偶者3分の2・直系尊属3分の1、配偶者と兄弟姉妹であるときは配偶者4分の3・兄弟姉妹4分の1です。
誰が相続人になるのかを確定させるには、被相続人の出生から死亡までの戸籍を連続して集める必要があります。手順は相続人調査の方法|戸籍収集の手順と取り寄せ先一覧で詳しく解説しています。
賃料の振込先をどう扱うか
共有状態になったからといって、賃借人に「相続人それぞれの口座に相続分の割合で振り込んでください」と依頼するのは現実的ではありません。振込手数料も手間も増え、賃借人に不要な負担を強いることになります。
実務では、相続人の間で代表者を1名決め、その代表者名義の口座に賃料をまとめて受領し、相続人間で精算するという運用が広く行われています。この場合、相続人間で「誰が受領するのか」「いつ、どのような割合で精算するのか」「管理費用や修繕費をどこから支出するのか」を書面で取り決めておくことが後の紛争防止につながります。口頭の了解だけで代表者が長期間賃料を管理していると、遺産分割の段階で「使い込みではないか」という疑いが生じ、協議が停滞する原因になります。
なお、被相続人名義の口座は金融機関が死亡を把握した時点で凍結されるのが通常です。凍結後も一定額の払戻しを受けられる制度については、遺産分割前の預貯金払戻し制度とは?仮払いの上限額と手続きを解説をご参照ください。
遺産分割までの賃料は誰のものか——最判平成17年9月8日
賃貸物件の相続で最も誤解が多いのが、この論点です。「遺産分割で建物を取得した人が、相続開始時にさかのぼって家賃も全部もらえる」と考えている方が少なくありませんが、判例の立場は異なります。
賃料債権は「遺産とは別個の財産」
最高裁判所第一小法廷平成17年9月8日判決(民集59巻7号1931頁)は、遺産である賃貸不動産から相続開始後・遺産分割までの間に生じた賃料債権について、遺産とは別個の財産であり、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得すると判断しました。
「分割単独債権」とは、相続人全員で共有する債権ではなく、各相続人がそれぞれ自分の相続分に対応する金額の債権を単独で持つ、という意味です。たとえば相続人が配偶者と子2人であれば、相続開始後に発生した各月の賃料は、配偶者が2分の1、子がそれぞれ4分の1ずつを、自分の債権として確定的に取得することになります。
民法909条の遡及効との関係
民法909条本文は「遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。」と定めています。この遡及効があるなら、遺産分割で建物を取得した相続人が過去の賃料も取得しそうにも思えます。
しかし前掲最判平成17年9月8日は、各共同相続人が相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得した賃料債権の帰属は、後にされた遺産分割の影響を受けないとしました。遺産分割の遡及効は、遺産そのものの帰属について働くのであって、遺産とは別個の財産である賃料債権の既に確定した帰属までは覆さない、という整理です。
この結論は実務上たいへん重要です。遺産分割が長引けば長引くほど、建物を取得しなかった相続人の手元にも賃料が積み上がっていくことになります。分割協議の場で「建物は長男が取得するのだから、これまでの家賃も全部長男のものだ」という前提で話を進めると、法的な根拠を欠いた合意になりかねません。
実務上の落としどころ——精算合意を書面にする
もっとも、判例の結論はあくまで法律上の原則です。相続人全員が合意すれば、これまでの賃料の精算方法を自由に定めることができます。実際の遺産分割では、「相続開始日から遺産分割成立日までに発生した賃料および共益費の取扱い」を協議書に明記するのが一般的です。
具体的には、次のような点を書面化しておくと後の争いを防げます。
- 相続開始日から分割成立日までに受領した賃料・共益費・更新料の総額と、その保管者
- 同期間に支出した固定資産税、修繕費、管理委託料、火災保険料、借入金の返済額などの内訳
- それらを差し引いた後の残額を、どの相続人がどの割合で取得するのか
- 分割成立日以後に発生する賃料は、建物を取得した相続人に帰属すること
- 受領済みの敷金をどの相続人が引き継ぐのか
協議書の全体的な書き方は遺産分割協議書の書き方|ひな形付きで解説、協議の進め方は遺産分割協議の進め方|全相続人参加の原則・必要書類・期限・分割案の取りまとめ実務をあわせてご覧ください。
賃借人への通知——法的位置づけと通知書に書くべきこと
相続人が最も気にかけるのが「入居者にどう伝えるか」です。ここには法的な位置づけの整理と、実務上の必要性という2つの側面があります。
通知は「対抗要件」ではないが、実務上は不可欠
先に述べたとおり、相続による貸主の地位の承継は包括承継であり、賃借人の承諾も、賃借人への通知も、承継の効力発生要件ではありません。通知をしていないからといって、相続人が貸主でなくなるわけではありません。
しかし現実には、賃料の振込先、連絡先、修繕依頼の窓口が変わるのですから、通知しなければ賃借人は従前どおり被相続人名義の口座に振り込み続けます。口座が凍結されていれば振込は組み戻され、賃借人は「払ったのに受け取ってもらえない」状態に置かれます。この状況が続くと、賃料の遅滞が誰の責任なのかが曖昧になり、無用な紛争を招きます。通知は法的な要件ではなく、賃貸経営を止めないための実務上の必須手続と位置づけるべきものです。
民法899条の2第2項が効いてくる場面
通知が法的な意味を持つのは、遺言や遺産分割によって法定相続分を超えて権利を承継した場面です。
民法899条の2第1項は「相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。」と定めています。そして同条2項は、その権利が債権である場合について「次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超えて当該債権を承継した共同相続人が当該債権に係る遺言の内容(遺産の分割により当該債権を承継した場合にあっては、当該債権に係る遺産の分割の内容)を明らかにして債務者にその承継の通知をしたときは、共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして、同項の規定を適用する。」としています。
賃料債権の債務者は賃借人です。したがって、遺産分割で建物と賃料債権を単独取得した相続人が、法定相続分を超える部分について賃借人に権利を主張するには、遺産分割の内容を明らかにして賃借人に通知することが意味を持ちます。本来なら共同相続人全員からの通知が必要なところ、承継した相続人が単独で通知すれば全員が通知したものとみなされる、というのが同条2項の効果です。
実務上は、この通知に遺産分割協議書の写しや、相続関係を示す書面を添えることで「内容を明らかにする」要請に応えることになります。相続関係を1枚で示す書面としては法定相続情報一覧図が便利です。詳しくは法定相続情報一覧図とは|相続関係説明図との違い・作成方法・必要書類を解説をご覧ください。
通知書に記載すべき事項
賃借人への通知書には、少なくとも次の事項を盛り込みます。賃借人にとって必要なのは「誰に、どこへ、いつから払えばよいか」という情報であり、相続の内部事情を詳細に説明する必要はありません。
- 被相続人の氏名と死亡年月日
- 相続により賃貸人の地位を承継した者の氏名・住所(複数の場合はその全員、または受領権限を有する代表者)
- 賃貸借契約の内容(物件の表示、部屋番号、契約日)に変更がないこと
- 新しい賃料の振込先口座(金融機関名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義)
- 新しい振込先の適用開始月
- 修繕依頼・問い合わせ等の連絡先(管理会社が継続する場合はその旨)
- 敷金は従前の契約どおり承継され、退去時に精算されること
遺産分割が未了の段階で送る通知と、分割成立後に送る通知は、書くべき内容が異なります。未了の段階では「相続人全員が貸主であり、代表者口座で受領する」旨を、成立後は「誰が単独で貸主となったか」を明記すると混乱がありません。分割成立後の通知については、前述の民法899条の2第2項を意識し、分割の内容がわかる形にしておきます。
旧口座に振り込まれてしまった場合の考え方
通知が行き渡る前に、賃借人が従前どおり被相続人名義の口座へ振り込んでしまうことがあります。この点については民法478条が「受領権者(債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者をいう。以下同じ。)以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。」と定めており、賃借人が善意無過失であれば弁済として有効になり得ます。
個別の事案で有効かどうかは事情によりますが、いずれにせよ相続人側の対応としては、速やかに通知を行い、振込先の混乱期間を短くすることが最善です。振込先の変更が金融機関の手続の関係ですぐにできない場合は、通知書に「当面は従前の口座への振込みで差し支えない」旨を明記するなど、賃借人が判断に迷わない形にしておきます。
遺産分割前の管理行為——民法252条が定めるルール
遺産分割が終わるまでの間、賃貸アパートは相続人の共有です。この期間に「入居希望者と契約してよいか」「滞納している賃借人との契約を解除してよいか」「大規模修繕を発注してよいか」といった判断が必要になります。判断基準は民法の共有の規定です。
過半数で決められること、全員でなければできないこと
民法252条1項は「共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。」と定めています。ここでいう「持分の価格に従い、その過半数」とは、頭数ではなく相続分の割合の合計が過半数に達するかどうかで判断するという意味です。
一方、民法251条1項は「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。」としています。建物の売却や、形状・効用を著しく変える工事は、原則として相続人全員の同意が必要です。
また民法252条5項は「各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。」と定めており、雨漏りの応急修理や共用部の電球交換のような保存行為は各相続人が単独で行えます。
賃貸借契約の設定については、民法252条4項が期間の上限を定めています。同項3号は建物の賃借権等について3年を上限としており(1号は樹木の栽植・伐採を目的とする山林の賃借権等が10年、2号はそれ以外の土地の賃借権等が5年、4号は動産の賃借権等が6か月)、この期間を超えない賃借権等であれば管理に関する事項として持分価格の過半数で設定できるのが条文上の建て付けです。
ただし、居住用建物の賃貸借には借地借家法が適用され、期間を2年や3年と定めても、更新拒絶に正当事由が要求される結果、約定した期間で確実に終了させられるとは限りません。そのため、法定更新のある通常の建物賃貸借は、期間を3年以内としても252条4項の短期の賃借権等には当たらず、共有物の変更として相続人全員の同意を要すると解する見解が有力です。他方、契約の更新がないことが前提となる定期建物賃貸借(借地借家法38条)や一時使用目的の賃貸借で期間が3年を超えないものは、管理に関する事項として持分価格の過半数で決めうると整理されています。遺産分割前に新規入居者を募集する場合は、契約の類型と期間を確認したうえで、相続人間の方針を書面にしておくのが安全です。
賃貸借契約の解除は「管理行為」とされている
賃料の滞納が続く賃借人との契約解除は、共有者全員の同意が必要なのか、それとも過半数でよいのかが問題になります。この点について最高裁判所昭和39年2月25日判決は、共有物を目的とする貸借契約の解除は民法252条にいう共有物の管理に関する事項に当たり、解除権の不可分性を定める民法544条1項の適用が排除されると判断しました。
したがって、持分価格の過半数を有する相続人の同意があれば、賃貸借契約の解除の意思表示ができることになります。全員の足並みが揃わなければ何もできない、というわけではありません。
ただし、解除が有効かどうかは信頼関係破壊の有無など個別事情の評価にかかり、実際に明渡しを実現するには訴訟手続が必要になる場合があります。明渡請求訴訟や賃料請求訴訟の代理、和解交渉は弁護士の業務(弁護士法72条)ですので、滞納が長期化している場合は早い段階で弁護士にご相談ください。
連絡がつかない相続人がいる場合
相続人の一部と連絡が取れない、あるいは意見を表明してくれないために、過半数の意思決定ができないことがあります。この場合について民法252条2項は、裁判所が、共有者を知ることができないときや所在を知ることができないとき(1号)、相当の期間を定めて催告したのに期間内に賛否を明らかにしないとき(2号)に、当該共有者以外の共有者の持分の価格に従いその過半数で管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができると定めています。
この裁判は裁判所に対する申立てによるものであり、裁判所提出書類の作成は司法書士の業務、裁判所における代理は弁護士の業務です。該当する状況にある場合は、これらの専門家にご相談ください。
敷金の承継と精算
賃貸物件の相続で見落とされがちなのが敷金です。敷金は預かっているだけのお金であり、退去時には原則として返還しなければならない債務です。
民法622条の2が定める敷金の定義と返還時期
民法622条の2第1項は、敷金を「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」と定義したうえで、次のときに、受け取った敷金の額から賃借人の債務額を控除した残額を返還しなければならないとしています。
- 1号 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき
- 2号 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき
同条2項は「賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。」としています。敷金を滞納賃料に充当するかどうかを決められるのは貸主側であり、賃借人から「敷金で相殺してほしい」と求めることはできないという規律です。
相続では敷金返還債務も当然に承継される
売買による譲渡の場合、民法605条の2第4項が「第一項又は第二項後段の規定により賃貸人たる地位が譲受人又はその承継人に移転したときは、第六百八条の規定による費用の償還に係る債務及び第六百二十二条の二第一項の規定による同項に規定する敷金の返還に係る債務は、譲受人又はその承継人が承継する。」と明記しています。
相続の場合は、そもそも民法896条の包括承継によって、敷金返還債務も費用償還債務も当然に相続人へ承継されます。被相続人が敷金を生活費に使ってしまっていた、あるいは敷金相当額が手元に残っていなかったとしても、賃借人に対する返還義務が消えるわけではありません。
実務では、相続財産の調査の段階で、各部屋の敷金・保証金の預かり残高を契約書と帳簿から必ず洗い出すことが重要です。相続財産の調べ方は相続財産の調査方法|不動産・預貯金・株式の調べ方で解説しています。
遺産分割協議書で敷金の扱いを明記する
建物を取得する相続人が敷金返還債務も引き受けるのが自然な整理ですが、相続人間でその点を明記しておかないと、退去が発生したときに「返還原資は誰が出すのか」で揉めます。協議書には、物件を取得する相続人が敷金返還債務を承継すること、預かり敷金の総額、対象となる部屋番号と金額の内訳を記載しておきます。
なお、相続人間でこのような取り決めをしても、それは相続人内部の負担の取り決めにとどまります。賃借人との関係で誰が返還義務を負うかは民法の規律によりますので、賃借人に対しても通知書や覚書で明確にしておくことが望まれます。分割方法そのものの選び方は遺産分割の方法4つ|現物・代償・換価・共有の違いと選び方を徹底比較が参考になります。
遺産分割後の対抗要件と相続登記の申請義務
遺産分割が成立したら、次は登記の問題です。ここは2024年4月1日施行の改正によって義務が課された領域であり、賃貸物件のオーナーが変わる場面では特に注意が必要です。
民法899条の2第1項——法定相続分を超える部分
前述のとおり、民法899条の2第1項により、法定相続分を超える部分については、登記その他の対抗要件を備えなければ第三者に対抗できません。遺言で「賃貸アパートを長男に相続させる」と定められていた場合も、遺産分割で長男が単独取得した場合も同様です。
また民法909条ただし書は、遺産分割の遡及効について「第三者の権利を害することはできない。」と定めています。相続人の債権者が法定相続分に応じた持分を差し押さえるなどの事態も想定されますので、分割が成立したら速やかに登記を備えることが実務上の鉄則です。
相続登記の申請義務(3年以内・10万円以下の過料)
不動産登記法76条の2第1項は「所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。」と定めています。相続人に対する遺贈により所有権を取得した者も同様です。
同条2項は、法定相続分に応じた登記がされた後に遺産分割があったときは、その分割によって法定相続分を超えて所有権を取得した者は、遺産分割の日から3年以内に所有権移転登記を申請しなければならないとしています。
この義務に違反した場合の制裁として、不動産登記法164条1項は、申請をすべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処すると規定しています。この申請義務化は2024年(令和6年)4月1日に施行されました。法務局の案内によれば、施行日より前に相続が開始していた場合も義務化の対象となり、3年の猶予期間が設けられています。長年にわたって被相続人名義のままになっている賃貸物件がある場合は、放置せず早めに確認してください。詳細は相続登記義務化のスケジュール|2024年4月施行・3年以内・過料を解説および不動産の相続手続き|相続登記義務化と評価方法・分割方法を整理をご覧ください。
期限に間に合わないときの相続人申告登記
賃貸物件の場合、収益不動産をめぐって相続人間の話し合いが長引き、3年以内に遺産分割がまとまらないことも珍しくありません。そのための受け皿が、不動産登記法76条の3が定める相続人申告登記です。
同条1項は、76条の2第1項の登記申請義務を負う者が、法務省令で定めるところにより、登記官に対し所有権の登記名義人について相続が開始した旨および自らがその相続人である旨を申し出ることができるとしています。そして同条2項により、期間内にこの申出をした者は、所有権移転登記の申請義務を履行したものとみなされます。
ただし、この申出はあくまで義務の履行とみなされるにとどまり、所有権の移転登記そのものではありません。同条4項は、申出をした者がその後の遺産分割によって所有権を取得したときは、遺産分割の日から3年以内に所有権移転登記を申請しなければならないと定めています。
なお、相続登記および相続人申告登記の申請手続の代理・書類作成は司法書士の業務です。登記に関する具体的な手続は司法書士にご相談ください。
承継後の実務——管理受託契約・更新拒絶・賃料改定
貸主の地位を承継した後は、管理体制と契約条件について相続人自身が判断しなければならない場面が出てきます。まず確認すべきが管理会社との契約、次に借地借家法が定める更新・解約・賃料改定のルールです。
委任の終了事由(民法653条1号)と契約書の確認
賃貸管理の委託は、法的には委任または準委任と整理されるのが一般的です。民法653条は委任の終了事由を定めており、1号は「委任者又は受任者の死亡」を挙げています。民法656条は「この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。」として、準委任にも同様の規律が及ぶとしています。
条文どおりに読むと、委任者であるオーナーの死亡によって管理受託契約は終了することになります。もっとも、最高裁判所平成4年9月22日判決は、民法653条の法意は委任者の死亡によって契約を終了させない旨の合意の効力を否定するものではないとしており、当事者の合意によって死亡後も契約を存続させることは可能と解されています。
したがって実務上の対応は、まず管理受託契約書に相続人への承継や契約の存続に関する条項があるかを確認することです。そのうえで、管理会社に相続の発生を伝え、契約を継続するのか、契約主体を相続人に変更する覚書を交わすのか、契約を終了させて別の管理会社に切り替えるのかを決めます。
なお、民法654条は「委任が終了した場合において、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。」と定めています。契約の帰趨が決まるまでの間も、緊急の対応が完全に空白になるわけではありません。
相続人が自主管理する場合、登録は必要か
管理会社との契約を終了させ、相続人自身が管理を行う場合、賃貸住宅管理業の登録が必要になるのではないかと心配される方がいます。
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和2年法律第60号)2条2項は、「賃貸住宅管理業」を「賃貸住宅の賃貸人から委託を受けて」維持保全業務や金銭管理業務を行う事業と定義しています。つまり、他人から委託を受けて管理を行う事業が対象であり、自ら所有する賃貸住宅を自分で管理する行為は、この定義に当たりません。
また同法3条1項は「賃貸住宅管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。ただし、その事業の規模が、当該事業に係る賃貸住宅の戸数その他の事項を勘案して国土交通省令で定める規模未満であるときは、この限りでない。」と定め、同条2項は「前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。」としています。国土交通省は、この省令で定める規模について管理戸数200戸を基準として案内しています。さらに同法12条1項は、賃貸住宅管理業者に対し営業所または事務所ごとに1人以上の業務管理者の選任を義務づけています。
まとめると、相続したアパートを相続人自身が管理する限り、賃貸住宅管理業の登録は問題になりません。管理を第三者から受託する事業を始める場合に、初めて登録の要否を検討することになります。
「相続したから出て行ってほしい」は通らない
ここから先は借地借家法の話です。相続を機に「建て替えたい」「賃料を上げたい」というご相談は多いのですが、いずれも貸主の一存で決められるものではありません。
借地借家法26条1項は「建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。」と定めています。期間満了の1年前から6か月前までに通知しなければ、法定更新が生じます。
さらに借地借家法28条は、賃貸人による更新拒絶の通知や解約の申入れについて、賃貸人および賃借人(転借人を含む)が建物の使用を必要とする事情のほか、賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況および現況、明渡しの条件としてまたは明渡しと引換えに賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければすることができないとしています。
「相続で貸主が変わった」ということ自体は、正当事由を基礎づける事情ではありません。相続を理由に一方的に退去を求めることはできない、と理解しておく必要があります。なお、期間の定めのない建物賃貸借について賃貸人が解約の申入れをした場合、借地借家法27条1項により解約申入れの日から6か月を経過することによって終了しますが、この場合も28条の正当事由が必要です。
更新をめぐる基本的な仕組みは賃貸借契約の更新と連帯保証人の極度額|法定更新・更新料・保証契約を解説で解説しています。
賃料の増減請求(借地借家法32条)
借地借家法32条1項は、建物の借賃が、租税その他の負担の増減により、土地建物の価格の上昇・低下その他の経済事情の変動により、または近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は将来に向かって借賃の額の増減を請求することができると定めています。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合はその定めに従います。
増額請求について協議が調わないときは、同条2項により、請求を受けた賃借人は増額を正当とする裁判が確定するまでは相当と認める額を支払えば足り、裁判確定後に不足があれば年1割の割合による支払期後の利息を付して支払うこととされています。減額請求については同条3項に対応する規律があります。
つまり、貸主が一方的に通知しただけで直ちに新賃料になるわけではありません。「相続したので来月から賃料を上げます」という一方的な通知は、法的には増額請求の意思表示にとどまります。
定期建物賃貸借とサブリース
被相続人が締結していた契約が定期建物賃貸借(借地借家法38条)である場合、更新はありません。同条6項は、期間が1年以上である場合、賃貸人は期間満了の1年前から6か月前までの間に賃借人に対し期間満了により終了する旨の通知をしなければ、終了を賃借人に対抗できないとしています(通知期間経過後に通知した場合は、その通知の日から6か月経過後は対抗できます)。相続人がこの通知期間を失念すると、明渡しの時期がずれ込みます。契約書の種別と通知期限は、相続直後に必ず確認してください。
また、被相続人がサブリース(一括借上げ)契約を結んでいた場合、賃貸人と転借人の関係が問題になります。借地借家法34条1項は、建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了または解約の申入れによって終了するときは、賃貸人は転借人にその旨の通知をしなければ、終了を転借人に対抗することができないと定め、同条2項は通知がされた日から6か月を経過することによって転貸借が終了するとしています。
準確定申告など税務の取扱い
不動産所得がある方が亡くなった場合、所得税法125条1項は、その相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までに申告書を提出しなければならない旨を定めています(いわゆる準確定申告)。また、相続税の申告が必要となる場合もあります。
もっとも、税務相談・税務代理・税務書類の作成は税理士の業務です。本記事では具体的な計算方法や税額の試算には立ち入りません。準確定申告の要否、不動産所得の計算、敷金の税務上の取扱い、相続税の評価などについては、必ず税理士にご確認ください。
賃貸物件の相続でよくある質問
賃借人から「新しい契約書を作ってほしい」と言われました。応じる必要はありますか
法的な義務はありません。相続による承継では従前の契約がそのまま続きますので、契約書を作り直さなくても賃借人の地位は何ら不利になりません。賃借人が不安を感じているのであれば、貸主が変わった旨と振込先を記載した通知書や、契約内容に変更がないことを確認する覚書を交付するだけで足りることが多いです。
遺産分割が終わっていませんが、賃借人が退去することになりました。敷金は誰が返すのですか
遺産分割前は相続人全員が貸主の地位を共有しており、敷金返還債務も相続人が承継しています。実務上は、賃料を受領している代表者が精算窓口となって返還し、その負担を相続人間で調整する運用が取られることが多いです。返還額の算定根拠(原状回復費用の内訳など)を書面で残しておくことが、後の相続人間の精算でも賃借人との関係でも重要になります。
相続人の1人が「自分の相続分の家賃を直接払え」と賃借人に言っています
最判平成17年9月8日の考え方によれば、遺産分割前に発生した賃料債権は各相続人が相続分に応じて分割単独債権として取得しますので、法的には各自が自分の分を請求しうる立場にあります。しかし賃借人にとっては振込先が複数になり大きな負担です。相続人間で受領方法を取り決め、賃借人には一本化した窓口を案内することが望まれます。相続人間で合意ができない場合は、弁護士にご相談ください。
賃料を滞納している入居者がいます。相続人だけで解除できますか
最判昭和39年2月25日により、共有物である賃貸物件の賃貸借契約の解除は管理に関する事項とされ、持分価格の過半数を有する相続人の同意があれば意思表示ができると解されています。ただし、解除が有効かどうかは信頼関係破壊の有無など個別事情により、明渡請求の訴訟提起や交渉は弁護士の業務です。滞納が長期化している場合は早めに弁護士にご相談ください。
アパートを売却して現金で分けたいのですが、相続人全員の同意が必要ですか
建物および敷地の売却は共有物の処分に当たり、民法251条1項により相続人全員の同意が必要です。売却して代金を分ける方法は換価分割と呼ばれ、遺産分割の手法の1つです。売却する場合も入居者の賃貸借契約は買主に引き継がれますので、契約内容や敷金残高を正確に整理しておく必要があります。分割方法の比較は遺産分割の方法4つ|現物・代償・換価・共有の違いと選び方を徹底比較をご覧ください。
相続放棄を考えていますが、その前に家賃を受け取ってしまいました
相続放棄は家庭裁判所への申述による手続であり、相続財産の処分行為があったかどうかが問題となる場合があります。賃料の受領や敷金の返還といった行為が、その判断にどう影響するかは慎重な検討を要します。相続放棄の申述に関する家庭裁判所提出書類の作成は司法書士の業務、家庭裁判所における代理は弁護士の業務です。放棄を検討している段階では、賃貸物件に関する行為を行う前に、これらの専門家にご相談ください。
相続手続でお困りの方へ。行政書士法人Treeでは、戸籍の収集による相続人調査から遺産分割協議書の作成までをサポートします。書類作成に関するご相談は何度でも無料です。
まとめ
賃貸アパートのオーナーが亡くなっても、賃貸借契約は終了しません。民法896条の包括承継により、賃料を受け取る権利だけでなく、使用収益させる義務や修繕義務、敷金返還債務までが一体で相続人に承継されます。賃借人の承諾は不要であり、契約書を作り直す法的義務もありません。売買による移転を定めた民法605条の2は「譲渡」の規律であり、相続には直接適用されない点も押さえておきたいところです。
相続人が複数いる場合、遺産分割までの間、貸主の地位は民法898条により相続分に応じた共有となります。この期間に発生する賃料については、最判平成17年9月8日が、遺産とは別個の財産として各共同相続人が相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し、後の遺産分割の影響を受けないと判断しています。「建物を取得した人が過去の家賃も全部もらえる」という前提で協議を進めないよう注意し、精算方法は協議書に明記してください。
賃借人への通知は、相続による承継の効力要件ではありません。しかし振込先や連絡窓口が変わる以上、通知しなければ賃料の混乱が生じます。さらに、遺言や遺産分割で法定相続分を超えて賃料債権を承継した場合には、民法899条の2第2項により、承継した相続人が分割等の内容を明らかにして賃借人に通知すれば全員が通知したものとみなされるという効果があり、通知に法的な意味が生じます。通知書には振込先、適用開始月、連絡先、敷金の取扱いを明記します。
遺産分割前の管理は民法252条のルールに従い、管理に関する事項は持分価格の過半数、保存行為は各自単独、変更は全員同意が原則です。賃貸借契約の解除も最判昭和39年2月25日により管理行為とされています。分割成立後は民法899条の2第1項の対抗要件と、不動産登記法76条の2による3年以内の相続登記申請義務(違反時は同法164条1項により10万円以下の過料)を忘れないでください。間に合わない場合は76条の3の相続人申告登記という受け皿があります。
行政書士法人Treeでは、行政書士の業務範囲である戸籍の収集による相続人調査、相続関係説明図の作成、遺産分割協議書の作成のほか、賃貸借契約書や覚書、賃借人へお渡しする貸主変更の通知書といった権利義務および事実証明に関する書類の作成をお手伝いしています。賃貸物件の相続は、相続人の確定と敷金・賃料の整理を早い段階で書面化できるかどうかで、その後の進み方が大きく変わります。書類作成に関するご相談は何度でも無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
※ 本記事は執筆時点の法令・実務に基づき細心の注意を払って執筆しておりますが、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、誤記・脱漏等があった場合でも当事務所は一切の責任を負いません。法令・実務の取扱いは改正・運用変更により変動します。個別具体的な事案・手続については、必ず行政書士・弁護士・税理士・司法書士・信託銀行等の専門家にご確認のうえご判断ください。


